私が学生の頃から、日本には、バレンタインデーがありましたが、私が就職した頃から、バレンタインデーは、どんどん拡大し、義理チョコ、友チョコ・・などというものまで登場し、会社でも、何やら結構な数のチョコレートをばらまく羽目になりました。
私が、日本で最初に就職した会社の部署は、以前にも書いたように(注1)、理系の専門分野においては、至極、優秀な人たちの集まっている、ちょっと浮世離れした人が多い部署だったので、バレンタイン当日、チョコレートを渡しても、バレンタインデーというものを知らずに、「誰かの海外出張のお土産??」などと言われることもあったりしましたが、中には、以前に、同じ部署にいて、研究所に異動になった、時々、飲みに行ったりしていたおじさんから、飲み仲間の女の子みんなに、「チョコレートを社内便で送って! みんな別々の便で!」などと頼まれることもあったりして、現在の職場の人にチョコレートの数を自慢したいらしく、なんとも、いいおじさんになっても、可愛いなぁと思ったりしました。
フランスに来てからは、バレンタインは、日本のように、義理チョコ、友チョコなどと、やたらめったらチョコレートを配り歩くということもなく、必ずしも女性から男性に送るというものでもなく、バレンタインデーの意味合いも少々、違ったりして、我が家では、逆に主人が花束を買ってきてくれたりするので、すっかり、日本のようなバレンタインの慣わし?を、正直、忘れていました。
それが、久しぶりのバレンタインのタイミングでの帰国で、相変わらず、というか、すっかり、お歳暮やお中元のライトバージョンのように、周囲が、チョコレートを買い集めている様子を見て、また、出かければ、デパートや駅ビルなどでも、チョコレートフェアのようなものをやっていて、すっかり、この行事が日本独特なものになって定着していることを思いました。
もともと、儀礼的な贈り物の習慣のある日本ですから、わからないでもありません。
3月は、バレンタインのお返しをするホワイトデー。
フランスでは、バレンタインでさえ、日本のようなプレゼントの仕方でもなし、そのお返しとされているホワイトデーもないのです。
もともとは、商売上手な日本の製菓会社が考えたという「ホワイトデー」、フランスには、浸透しそうにありません。
(注1)
「理系の人間がまともな日常生活を送れない話 その1 娘が理系の道に進んで・・」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/08/blog-post.html
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