2020年3月25日水曜日

コロナウィルス被害で、日本へ帰る人、帰らない人、帰れない人、それぞれの決断




 コロナウィルスがヨーロッパで、これだけ蔓延してしまった今、日本への帰国は、既に、容易なことではなくなってしまいました。

 当然ではありますが、今、フランス(ヨーロッパ)から、日本に入国するのには、空港でのチェックに加えて、空港からの公共交通機関利用の禁止、ならびに2週間の自宅待機、あるいは、ホテルでの監禁生活が義務付けられています。ですから、家に帰るのにも、家族に空港まで車で迎えに来てもらうか、レンタカーを借りて、帰らなければなりません。

 しかし、来週からは、JAL、ANA、エアフランスともにパリ発の日本への直行便は、欠航となってしまうため、また、フランスでも、さらなる外出禁止の延長が確実視されているため、駆け込みで帰国しようとする人も多いようです。

 特に留学生などは、学校閉鎖に伴い、奨学金等も打ち切りになってしまう人もいるようで、まさに、折角の限られた留学期間を泣く泣く帰国せざるを得ないのは、本当に残念なことでしょう。

 しかし、ご両親にとったら、ここまで、危険と騒がれている国(実際に危険な状態であると思いますが・・)に、学校も閉鎖されている今(しかも、学校再開の見通しも当分つきそうもない・・)、まったく、フランスに残る必要もなく、1日も早く日本に帰ってきてほしいと思うのは、当然のことだと思います。

 私が、もしも、日本に住んでいて、フランスに娘が一人でいるとしたら、さぞかし心配で、「日本に帰ってきなさい!」と言っていたと思います。

 私には、もう両親もなく、逆に、もしも、自分が感染していたらと思うと、周囲の人をはじめ、日本の人に迷惑をかけたくないので、今は、パリで引きこもり生活をしている方が良いと思うのです。

 しかも、私には、猫もいるので、置き去りには、できないし、此の期に及んで、一緒に連れて帰るために、予防接種等を受けさせたり、猫用の書類を集めることもできないので、日本への帰国は、考えていません。

 たまたま、私は、先月、日本に帰国しており、2月の末にパリに戻ってきました。一年ぶりの帰国で、久しぶりに友人や親戚にも会うことができて、美味しいものもたくさん食べて、山ほどの日本食を持って、まさに、ギリギリのタイミング?でした。

 パリに帰ってくるのが、もう少し遅い予定を組んでいたら、日本から、ヨーロッパの悲惨な状況の報道を見て、もしかしたら、「このまま、日本に留まって、もう日本で暮らそうか・・」とか、考えていたかもしれません。

 人生は、少しのタイミングの差で、思ってもみない別れ道に遭遇することもあるのだと思っています。

 まさか、フランスから日本に帰るのがこんなに大変な日が来るとは、夢にも思っていませんでした。日本へ帰る人、帰らない人、それぞれに事情があり、どちらにしても、苦渋の選択をしていると思います。その全ての人々が、この苦難を乗り越えられますように。

 1日も早く、このウィルス騒ぎが終息し、気軽に日本と行き来できる生活になる日が来ることを祈っています。



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