2020年3月15日日曜日

コロナウィルスがみるみる変えていくフランスの景色





 私は、先月、2週間ほど、日本に一時帰国をしていました。すでに、コロナウィルスの感染騒ぎが始まっており、特に、クルーズ船内での感染者の拡大が問題になっていて、日本は、アジアがその拠点とされている中、なかなかの注目を集めており、日本からフランスに帰国する際には、フランスに入国させてもらえるか、心配したほどでした。

 そしてフランスに帰国して、2週間、みるみる事情は、変わってしまいました。

 もはや、フランスからどこか別の国に行くことの方が難しいような状況になってしまいました。

 騒いで、アジア人を避けたり、マスクや消毒薬が手に入らなくなっているわりには、街中には、マスクをしている人は、あまり見当たらないなぁ・・と思っていましたが、ついに、数日前にマクロン大統領から、来週から、全ての学校が閉校となることが発表され、いよいよ、本格的にコロナウィルス対策が始まった感がありました。

 マクロン大統領の声明のあった前日に買い物に行った際も、すでに、備蓄モードの買い物をする人が目立っていましたが、この週末の世間の買い物の様子は、もう備蓄モード全開で、近所のかなり大型のスーパーマーケットの陳列棚(特に食料品)は、のきなみガラガラで、あれだけ大規模なスーパーマーケットの食料品がこんなにガラガラになっている様子は、ちょっと、それだけで危機感を煽るような感じを受けるものです。
 (特にパスタやパスタソースのコーナーの売り切れ状態は、圧巻でした。)

 しかしながら、この週末の世間の買いだめモードは、容易に想像できたはずで、スーパーマーケット側もそれを見越して、仕入れを拡大するなどの対策が万全でないところも、さすがにフランスだと感じることも事実です。

 日本のスーパーやコンビニなどは、日常から、天候や世間の動き、もしくは、テレビ番組の内容に沿って、仕入れの量や内容を工夫して対応していることを考えれば、この状況で、このタイミングで、陳列棚を空にしてしまうような仕入れの仕方は、フランスならではと思ってしまうのです。

 そんな食料品の買い出しに走っている人も大勢いる中、信じられないことに、まだ、黄色いベスト運動のデモも続いており、いつもよりは、多少、マスクをしている人が見受けられたものの、結構な規模で騒いでいる人々のウィルス感染への意識が到底、理解できません。

 そんな中、ついに、フランス政府からは、さらに、ステージ3への引き上げが発表され、15日深夜0時から、レストラン、カフェ、映画館等が閉鎖されることになり、都市間の移動、人との接触を避け、会合は制限し、公共交通機関は、職場に物理的に存在することが、必須で職場に向かう際のみ利用することとされています。

 食料品、薬局、ガソリンスタンド、銀行等の生活に必須のものを扱う店舗は、閉まることは、ありませんが、また、さらに街の景色が変わっていくように感じています。

 こんなことなら、しばらく、日本に留まっていた方が良かったかも・・と、思わないでもありませんが、やはり生活の基盤をフランスに置いている以上、準備なしに、日本にい続けることも、どこか落ち着かず、長期間、フランスを留守にすることも、容易ではありません。

 幸いにも、今は、日本から持ってきている食料品もたくさんあり、家での籠城生活もそんなに苦ではありません。冷静に、状況を見極め、静かに生活を送っていこうと思っています。
































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