2020年3月23日月曜日

コロナウィルス外出禁止から1週間のフランスの変化




 コロナウィルスによる外出禁止の戒厳令状態になって、1週間が経とうとしていますが、状況は、日々、変化しています。

 フランスは、これまでに死者が674人出ており、昨日から、1日で、112人も増え、さらに一日経って、200人近く増え、現在は、860人となっています。重篤な患者は、余裕のある地方の病院に、軍の飛行機で移送されたり、新たな、テントを立てて、病室のような施設を作ったりと、緊急の対応に追われています。

 こんな状況の中で、必死でマクロン大統領が、「とにかく家にいろ!」と、繰り返し訴えているにも関わらず、91824人の人が、罰金を払っている状況です。ここまでの状況になって、罰金が課せられるとわかりながら、こんなにたくさんの人が外出していることには、驚きです。

 そんな、状況を深刻に考えているフランス政府は、さらに、外出禁止に関する処罰に投獄が追加しました。1回目の違反は、罰金135ユーロ、15日以内に再度の違反の場合は、1500ユーロに増加、3回目以上のルール違反は、犯罪と見なされ、6ヶ月の投獄と3700ユーロの罰金で処罰されることになりました。

 日常のフランスでは、生半可なことでは、投獄という措置は、なかなかない中、事態の深刻さが読み取れます。

 だいたい、フランス人というのは、規則に従うということを、とても苦痛に感じる人々なのです。


 数日前に、書留を届けてくれた郵便配達の人も、アパートの階下まで、書留を受け取りに行くと、距離を置いて、手渡しをしてくれ、「サインは、自分が代理でするけど、良いですか?」と、懸命に、人との接触を避けていました。

 フランスでは、マスク不足が深刻な状態で、限られたマスクは、軍の管理下にあり、医療従事者を優先に配布されており、しかも、そのマスクが盗まれたりしているため、このような状況の中でも、働いてくださる郵便配達員の人には、マスクはなく、それに反発する職員が増え、とうとう、郵便配達も滞る状態になってしまいました。

 その後の書留は、不在通知が入れられていただけで、受け取る事はできず、(在宅にも関わらず、不在通知が入れられている事は、普通の日常でもパリではよくあることではありますが・・)、今は、受け取りに出かけることもできずに、困っています。

 毎晩、夜、8時には、医療従事者を始め、この状況の中で働いてくださる方々に感謝の意を込めて、ベランダや窓から、拍手を送ることが広まり、日々、その拍手は、大きくなっています。

 始めは、なんとなく違和感があった私も、昨夜は、かなり大きな拍手になっていたので、ベランダに出てみると、感謝というよりも、家に缶詰になっている人々の不思議な連帯感のような励まし合いのような雰囲気があり、意味合いが変わってきている感は、あるものの、こんな分かち合いの時間も悪くないかもしれないなとも思いました。

 私は、普段、あまりテレビを見ないのですが、やはり、フランスの状況を知っておかなければと思い、夜のニュースを見る習慣がつき、内容は、ほぼ、コロナウィルスの現状ばかりですが、やはり、オンタイムの生のニュースで現場のお医者様などのお話もあったりするので、見逃せない気持ちです。

 昨日は、「とにかく、検査、検査、検査、フランスは、この道を行きます。」と前日に厚生大臣から発表があったとおりに、さっそく、ドライブスルーのような検査が開始された模様が報道されていました。

 私は、買い貯めたままになっていた本を読んだり、野菜の種を撒いたり、ネットを覗いたり、1日1日は、あっという間に過ぎていきます。

 日頃から、ストックのストックがないと気になるくらい、備蓄をしている我が家は、食料の買い足しなしにも、おそらく、数ヶ月は、持ちこたえられるくらい食料もあり、運動不足もYouTubeなどで、動画を見ながら身体を動かしたりと、あまり、不便もありません。

 ネットのおかげで、友人や家族とも連絡が取れるし、これが、インターネットのある時代で、本当に良かったと、つくづく思っています。

 しかし、海外で生活をしていて、こんな状況もなかなかないわけで、そんな時に感じることや、考えることも、なかなか貴重だなと、そんな風にも考えています。

 何より、ご機嫌なのは、猫のポニョで、私がどこにも行かないので、どこか、満足げに悠々としています。

 当初は、最低でも15日間と言われていた、この外出できない生活、この調子だと、さらに延長されるのではないかと感じています。

 













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