2020年3月8日日曜日

フランス人は、ゼリーを食べない




 私は、ゼリーが好きで、家ではよく、デザート用に、コーヒーゼリーなどを作ります。食事の後、淡白で、サッパリしたゼリーは、口当たりも喉越しも良く、カロリーも控え目で、なかなか良いデザートだと思っているのです。

 日本だと、コンビニを始め、ゼリーを使ったデザート・スイーツは、数多く売られていて、たくさんのフルーツが入ったゼリーや、熱湯を注ぐだけでできる自分で作れるゼリーなど、バラエティーに富んでいて、色々な味を楽しめます。

 ところが、フランスでは、スーパーマーケットなどのデザートのコーナーにもゼリーはないのです。デザートといえば、チーズ類か、ヨーグルト、さもなければ、クリームを加工したムースなどの乳製品系のものばかりなのです。

 ヨーグルト、フロマージュブラン、チョコレートムース、フラン、クレームアングレーズ、マロンクリーム、クレームブリュレ、クレームキャラメルなどなど、クリーム系のものなら、種類も豊富で、色々なものの中から選ぶことができます。

 また、彼らは、ホイップクリームも大好きで、いちごなどのフルーツにも、これでもかと思うほど、山盛りのホイップクリームをかけて食べるので、スプレー式のホイップクリームもなかなかポピュラーです。

 多分、乳製品好きで、あくまでクリーム系のものが好きなフランス人には、ゼリーは、物足りない、味気ないもののように感じるのかもしれません。ですから、スーパーマーケットなどのデザートを置いてあるコーナーには、あんなにたくさんのデザートが置かれているのに、ゼリーは、全く置いていないのです。

 売っていないのならば、自分で作るしかない・・と、ゼリーを作ろうと思っても、ゼラチンは、日本ならば、大抵は、粉末状ですが、フランスでは、硬くて薄いシート状のもので、とても溶けにくく、量も測りにくくて、使いづらいのです。

 あくまでも、フランスは、消費者にとって使いやすいようにするという観念が薄い、いや、ないのです。

 こんなところでも、いちいち、フランスのダメさ加減を自覚させられるのです。

 粉末状のゼリーといえば、ゼリーというよりは、ジュレといって、コンソメ味のついた前菜の一品に使うような、自分で野菜などをテリーヌのような型に入れて作るものならば、わりと一般的に、どこのスーパーマーケットにも置いてあります。

 それでも、時々は、ゼリーが食べたくて、硬いシート状のゼラチンを買ってきては、不器用に硬いゼラチンを溶かしながら、自分でゼリーを作っているのです。

 ゼラチンは、コラーゲンも含まれている、ローカロリーの、とても優秀な食品であるにも関わらず、フランスに広まらないのは、フランス人の好み、食文化がかなり保守的であることにもよるのかもしれません。



 











0 コメント: