2020年7月7日火曜日

やっぱりウンザリする10年に一度の滞在許可証の更新


フランスの滞在許可証更新のための5本指の指紋認証の機械


 10年に一度のことなので、ついつい、あの嫌な感じを10年後には、忘れているのですが、行ってみると、やっぱり嫌なのが、滞在許可証の更新手続きです。

 私は、ちょうど、今年がその10年に一度の更新の年に当たっていて、6月の半ばに有効期限が切れることになっていました。いつもは、何もしなくとも数ヶ月前に、更新手続きについてのレターが届き、必要な書類を揃えて、役所に手続きに行っていたのですが、なにせ、前回の更新手続きは、10年前のことで、なんだか、漠然と、嫌な感じだったという記憶しかなく、昨年末に友人に、「来年は、更新手続きなんだよね〜」とボヤいたら、「最近は、ネットである程度、できるようになっていて、予約を取って、決められた日に書類を揃えて持って行くだけで済むようになったから、随分、楽になったよ!」と言われて、10年の間にフランスも少しは、進化したんだな・・と思っていました。

 ところが、今年に入って、そろそろ、お役所から書類が届くかな?と思っていたところに、まさかのロックダウン。ロックダウンになったのは、3月だったので、6月までは、まだあるから・・と、嫌な宿題を後回しにするような感じで、しばらく、知らん顔をしていたのですが、5月にロックダウンが解除になった頃から、まだ書類が来ないのは、おかしい・・とサイトを調べて見てみると、私の滞在許可証のちょうど前日の日付のものまでは、自動的に数ヶ月は延長になるので、サイトで手続きしてくださいと書いてあり、一日ずれている私は、どうすんのよ!と思って、電話をしたところ、サイトを見てくださいと一言だけ言われて、(書いてないことを聞きたいから電話してんだろ〜が!!と思ったけど・・)ガチャンと電話を切られ、たまたま、悪い人に当たってしまったのかもしれない・・と別の日に再び電話をしても、やはり同じ対応で、途方に暮れて、仕方なく役所宛に事情を説明するメールを送ったのです。

 すると、しばらくして、今は、手続きが滞っているから、そのうちレターが届くまで、そのままで良いですとの回答で、なんとも落ち着かない状態が続いていましたが、それから一週間くらいして、更新手続きの呼び出し状が届きました。

 そして、必要な書類を揃えて、呼び出し状にあった日時に、いよいよ10年振りの更新手続きに行ってきたのです。普段は、まるっきり用事がないので、場所さえもうろ覚えで私は、早めに家を出たのでした。

 今回は、日時に加えて窓口まで指定してあったので、少しはましになったのかも・・と思いきや、やはり、外にまで行列ができていて、時間や窓口まで指定されているのに、何の行列なのか?意味がわからず、入り口にいる人に聞いても、「あなたは、時間より早いから、まだ待ってて!」というだけで、そのうち、また中から出てきた女性が、ガナリ立てるように呼び出し状を回収に回り始め、全員、ちゃんと並べと威張り出し、また、横入りする人までが表れ、それを統制しようと声を張り上げるのでした。

 あ〜〜これだった・・この嫌な感じ・・説明がない上に、予定どおりでもない感じ、人種差別とは言いたくありませんが、外国人に対して、どこか威圧的な態度に出るこの種の職種の人たちを10年振りに思い出した気がしました。

 ようやく中に入れてもらえたのは、指定の時間をすでに過ぎた時間、しかも指定されてあった窓口は、閉められています。それから、一時間近く待たされたところで、隣に座っていた女性に「あなたの時間は、何時?」と聞かれたので、11時と答え、「あなたは?」と聞き返すと、なんと、「9時」というのを聞いて、私は、気が遠くなる気分でした。その時点ですでに12時近く、彼女は3時間も待っているのです。

 黙っていてはいつになることやら・・と、一体、どうなっているのか、聞きに行くと、「順番ですから・・」と言われたものの、まもなく私の名前が呼ばれ、手続きにこぎつけたのです。フランスでは、何事も、黙っておとなしくしては、泣きを見るのです。

 実際に手続きに当たってくれた人は、比較的、穏やかな人で、わりとすんなりと手続きは進みましたが、両手5本指の指紋を取られたのには、びっくりしました。(以前は、確か、指一本だった気がします)そして、指紋認証の機械のそばには、アルコールジェルもなく、消毒されることもなく、私は、終わった後に慌ててトイレに行って、手を洗ったのでした。

 そして、もう一つびっくりしたのが、とりあえず、正式なカードを受け取れるまでの申請中に携帯しておく仮のカードの期限が2021年の1月5日までになっていたことで、書類を受け取ってから、カードを発行するのに、そんなにかかるの??と、驚いたのです。

 カードが出来上がったら、SNSで連絡しますからと言われつつ、なにせ、3月から7月分の滞在許可証の発行が滞っているのですから、時間がかかることは、覚悟しなくてはなりません。

 今回は、コロナウィルスのロックダウンのために、通常ではない混乱状態の時期に当たってしまったことは、ありますが、それにしても、この滞在許可証を発行する役所の異様な雰囲気に、思わず、日本に帰れば、こんな嫌な思いもしないのにな・・と思ってしまった一日でした。

 それにしても、弱い者には、やたらと威圧的に出るわりには、縁故やお友達にはやたらと優しいこの手の人たち、これほどあからさまではないにしても、日本にも、この手の人は、いるのですが・・やっぱり、これほど酷くはありませんね。


<関連>「日本人は、黙って我慢すると思われている」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/02/blog-post_4.html

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