2020年7月9日木曜日

娘の初めてのおつかい 近所のパン屋さんの超絶美味しいバゲット




 昨日、出かけたついでに、昔、よく行っていたパン屋さんの近くを通ったので、懐かしくなって、寄ってみました。そのパン屋さんは、特に有名なパン屋さんではないけれど、地元の人には、人気のパン屋さんで、特にバゲットが美味しくて、私が立ち寄ったのは、お昼どきだったこともあって、お店の外まで行列ができていました。

 外がカリッとしていて、中がふんわり、もっちりとしているバゲットは、もうそれだけで、ごちそうで、あとは、美味しいバターがあれば、十分に満足な食事になり、少しずつちぎりながら食べていると、あっという間に食べてしまうので危険です。

 大のパン好きのフランス人である主人がそのパン屋さんに行くと、大抵、バゲットを2本買って、家に着いた頃には、もうすでに一本は、なくなっているという状態です。

 フランス料理があまり好きではない娘でさえ、バゲットは、大好きで、彼女は、友達と出かけたりしても、よく、バゲットと生ハムなどを買って、ピクニックをしているようです。それが一番、安上がりで美味しい軽食だと彼女は、そのスタイルを頑なに守り通しています。

 以前とほとんど変わらない、その店先で並んでいたら、昔、娘が小さい頃に(幼稚園くらいかな?)そのパン屋さんの手前で、パパにバゲットを買って来なさいと言われて、尻込みしていた娘を思い出しました。強気なくせに、妙に内気なところもある娘は、お店で〇〇ください・・と、自分で買い物をすることがなかなかできなくて、やっと、初めて一人でお買い物ができたのが、このパン屋さんでのバゲットだったのです。

 「Une baguette pas trop cuite s'il vous plait(焼けすぎてないバゲット一本ください)」と言って買うんだよ!とパパに言われて、(フランス人は、バゲットを買う時に、その焼け具合まで注文することが少なくありません)渋々、一人でパン屋さんに入って行った娘、それでも、パンを抱えてお店を出て来た時の得意げな顔は、忘れることはできません。

 日本の人気TV番組で、「はじめてのおつかい」という番組があったと思いますが、フランスでは、幼少の子どもを一人で外出させることはないので、娘が一人でおつかいに行くことは、ありませんでした。

 娘の幼少期、娘に「はじめてのおつかい」をさせてみたかったのですが、(きっとおかしなことを言ったり、やったりしているはず)それも叶いませんでしたが、日本の小学校に短期通学させて頂いていた時は、(こちらの学校が夏休みになってすぐに日本に行って、1〜2週間、通わせて頂きました)下校時に、勝手に近所の果物屋さんなどに顔を出して、毎日、挨拶を欠かさなかったという話を後になって果物屋さんに聞いて、驚いたこともありました。

 そういえば、おつかいではありませんでしたが、色々な経験をさせたくて、パン好きのパパが、パン屋さんに頼み込んで、一日、パン屋さんで娘にパン作りをさせてもらったこともありました。また、主人は、ちょっと良さげなレストランなどに行くと、ちょっとお客さんが引けたタイミングを狙って、レストランの人に頼み込んで、娘だけ、厨房を覗かせてもらうように頼んだりもしていました。

 小さい頃は、内気だった娘に前へ前へと押し出そうとしていたパパでした。

 その甲斐あってか、娘は、今では、ちょっと偉そうなくらい堂々と振る舞う娘になりました。食いしん坊の我が家の教育の根本には、いつも、食べ物が絡んでいるのです。


<関連>「チーズとバゲットが好きすぎるフランス人の夫」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/08/blog-post_8.html

 

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