ニースで5000人の屋外コンサートの惨状
先週末の土曜日の夜のニュースでは、ゲストの医者が「フランスは、ほんとうによく頑張っている・・公共交通機関でのマスク着用は徹底しているし、ソーシャルディスタンスを尊重した生活を送っている。」とフランス人を絶賛しているのを、半ば、呆れる感じで、「本当にフランス人は、自画自賛、自国を褒めることが大好きだ・・」と思いながら見ていました。
ところが、ちょうど、そのニュースが放送されていた頃、ニースでは、屋外コンサートに5000人が熱狂状態になっていました。このコンサートが行われた場所は、通常ならば、36000人が収容できるスペースのところ、ソーシャルディスタンスを考慮して、5000人は超えない、マスクの着用を求めるという条件でニース市は、このコンサートの開催を許可したようです。
ところが、実際のところ、ソーシャルディスタンスなどをとっている人など誰もおらず、マスクをしている人も見当たりません。まあ、考えてみれば、感染を危惧する人は、現段階で、このようなコンサートには、行きませんから、マスクの着用など義務化し、かなりの警戒体制を敷かなければこのようになることは、明白だったのです。
いみじくも、前日の金曜日にフランスは、コロナウィルスによる死者3万人突破を記録したばかりでした。3万人という犠牲者を出しながらもこのウィルスの恐ろしさがまだわからない、コロナウィルス以来、何度となく、フランスは、どうしようもない・・と思ってきましたが、まだまだ、これでもかというくらいフランス人には、驚かされます。
一時的ではありながら、バカンスに入って、デモが沈静化してきて、とりあえず、よかったと思った矢先の出来事です。
結局、ニース市では、屋外であったとしても、全てのイベントに際しては、マスクが義務化されることになりました。
サッカーもmax 5000人でソーシャルディスタンスに配慮してという条件で、観客を入れての試合が開始されます。ニースの二の舞にならないかと大いに心配です。
そんな中、フランスは、コロナウィルスが広く循環している危険国からの旅行者を対象に空港でのコロナウィルス検出のための無料テストを体系化することを発表しています。現在、フランス(ヨーロッパ)に入国できる13ヶ国の中にフランス以上にウィルスが蔓延している国があるのかは、疑問ですが、フランス領でもギアナなどのような場所からの入国者ということでしょうか?
いずれにしても、外国からの入国者のチェックをするよりも、国内で、日々起こるこの惨状をどうにかするのが先決で、このままでは、(すでに)フランスは危険な国として認知され、フランスから海外に出たい人は、要注意扱いされるようになり、海外からの観光客も誰が好んで、こんな危険な国に来るでしょうか?
フランスも、いい加減、自画自賛、自己満足に酔いしれるのではなく、周りからも安全な国として認知されるようになって、海外からの観光客が安心して来れるような国になってほしいものです。
それにしても、今、世界の感染状況を見て、驚きました。アメリカは、もちろんのこと、ブラジル、インド、南アフリカ、南米などは、感染の勢いが物凄く、1日の新規感染者が余裕で1万人を超えています。
世界的なパンデミックは、まだまだ、おさまりそうにありません。
やはり、到底、今年のオリンピックは無理であったし、来年でさえ、絶望的です。
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「フェット・ド・ラ・ミュージックでまた群衆・飲んで踊って大騒ぎのフランス人」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/06/blog-post_2.html
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