パリ・プラージュ(Paris-Plages)は、2002年にスタートしたパリのセーヌ川岸に、夏の間だけ、多くの人がバカンスに出る時期にバカンスに出られない人や、パリを訪れる観光客のために、川の土手にある車道が封鎖され、人工的なビーチが作られ、デッキチェアが置かれたり、様々なイベントを開催したりして、毎年、盛況で、パリの風物詩のようなものになっています。
私もパリ・プラージュができた年に一度だけ、娘を連れて、行ったことがあります。その頃は、まだ、セーヌ川の右岸に設置したビーチだけでしたが、物珍しいこともあり、まだ、小さかった娘は、水着でビーチをスキップして歩き、砂で遊んだり、出くわした子供と水遊びをしたり、ボルダリングをしたりして、楽しいひと時を過ごしました。
しかし、今年は、コロナウィルスがおさまっていない状況で、パリ・プラージュは、中止だとばかり思っていました。ところが、今年もパリ・プラージュがオープンしたというニュースを見て、ひっくり返りそうになりました。
普通のビーチを解禁するのとは、わけが違い、人工的なビーチを作るのです。それをわざわざ、この状況でオープンするとは、やはり、フランス、侮れません。
人混みを作りたくないのではないですか? 屋外だから、良いのですか? そもそも、ロックダウン解除以来、いくつも起こってきた数千人単位のデモなどの人出を考えれば、可愛いものかもしれませんが、どうにも理解しがたいことです。
パリ・プラージュにあるコロナウィルス検査スペース |
しかし、今年のパリ・プラージュは、いつもと違う工夫もされているようです。
パリ・プラージュの中には、2カ所のコロナウィルスの検査が無料で受けられるスペースが設けられ、気軽にテストが受けられるようになっていて、行列ができているようです。
これは、とても良い試みだと思います。自覚症状のない人も気軽に明るい雰囲気で検査を受けることができて、結果、スクリーニングが可能です。
パリ・プラージュの一貫のセーヌ川の上で楽しめるシネマ |
また、川岸のボートから、映画を楽しめるシステムなども導入しています。これなら、ソーシャルディスタンスを保ちながら、また、夕暮れ時のパリの景色の中で映画を楽しむことができます。これは、なかなかロマンチックではありませんか?
やはり、是が非でも、バカンスを快適に楽しく過ごそうとするフランス。そのためには、なかなか、色々と知恵が回るものだと・・ちょっと、感心しました。
これから当分の間、コロナウィルスと共存して生きていかなければならないのは、ただ、ダメダメというばかりではなく、こうした試みも必要なのかもしれません。
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