フランスの税関当局は、2021年、史上最悪の847億ユーロの貿易赤字を記録したことを発表しました。これまでフランスの最大の貿易赤字は2011年に記録した750億でしたが、この記録を更新するものとなりました。
このことについて、フランク・リースター外国貿易担当大臣は、フランス経済が昨年7%の成長を記録し、「海外で生産された消費財や産業用工具の輸入に影響を与えたことから、輸出よりも輸入の著しい回復によって起こった現象のうえ、航空関係の輸出などの強力な輸出部門がまだ2019年の水準を下回っていることによるものであるとし、今回の赤字は回復の強さによるものと説明することができる」としています。
また、大臣は記者会見で、「我々の貿易活動の全体像を見ることが重要だ」と述べ、特に「サービス分野で362億ユーロの黒字を記録した」ことを指摘しました。結果的な収支に関しては、基本的に179億ユーロのエネルギー代の増加が悪化の原因である」と述べています。
このニュースを聞いて、「まぁ〜なんと、フランス人は、口が達者だ・・でもまあ、これは、あながち、全く間違いでもないかもしれない・・」と感じたと同時に、日本は大丈夫なんだろうか?と思いました。
これまで、感染を抑えてきた日本にとっては、記録的な感染者を出し、閉鎖的になるのもわからないではありませんが、私は、今の日本の鎖国状態がどうしても理解ができないのです。
日本のニュースを網羅して見ているわけではありませんが、鎖国に関しての危機感の声があがっているというようなニュースをほとんど見かけないのも不思議です。
鎖国をしているからといって、日本の貿易が全く止まっているとは思いませんが、外国人を締め出している以上、貿易とて、安易ではない状況であることは明らかです。
だいたい、パンデミック以前から、例えば、こちらの電化製品の店舗などに行っても、以前のように日本製品がズラ〜っと並んでいる光景は、見かけなくなっています。全く消えたわけではありませんが、以前、堂々と並ぶ日本製品を目にして、なんとなく誇らしく思えていた時代ではなくなりました。
ただでさえ、停滞気味の日本の貿易に拍車をかける「鎖国」を続けていることは、今後、長期にわたり、影響を及ぼします。
多くの国々がなんとか、ワクチンパスポートなどを起用しながら、日常生活を保とうとしているのは、経済的な問題があるからです。鎖国を続け、生活を締めつけ続ける日本がこの先、どうしてやっていけるのか?心配でなりません。
以前の日本は「平和ボケ」などと言われた時代もありましたが、現在は、平和でもなく、パンデミックの中を生きていかなければならないのです。
フランスは、日本よりも感染者も桁違いに多く、犠牲者も多く出し、問題も多く、実際に今回のように記録的な貿易赤字などと発表されていますが、経済は動いています。
日本人が鎖国のような問題に危機感があまりないのは、私は、日本のマスコミにも問題があると思っています。問題であることを問題として取り上げず、国民に伝えないのは、マスコミの機能を果たしていないと思うのです。
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