昨日、フランス時間の午前6時にロシアのウクライナへの襲撃が本格的に開始され、ウクライナはもちろんのこと、フランスでも大騒ぎになっています。
日本にも首相動静という、8時27分、官邸。48分、国会。50分、参院第1委員会室。9時2分、参院予算委員会、11時58分、官邸・・など首相の動向を分刻みで追う報道がありますが、分刻みの報道ではありませんが、フランスにも、共和国大統領のアジャンダ(議事日程)L'agenda du Président de la Républiqueというサイトがあり、その日、1日の大統領の主な動向が、要件によっては、その内容とともにエリゼ宮が発表しているサイトがあります。
このところ、マクロン大統領は、2月7日のモスクワ訪問でのプーチン大統領との直接会談を前後して、常にウクライナ、ロシア、アメリカやヨーロッパのそれぞれの国との対話を続けてきました。
2月に入ってからのマクロン大統領の日程を見ると、実に頻繁に、このウクライナ問題の主人公とも言える各国首脳と電話会談をしていることがわかります。
マクロン大統領がプーチン大統領とバイデン大統領の会談を提案し、双方がこの会談に合意したと発表されていた数時間後、ロシアのプーチン大統領は、21日の夜、テレビで、ウクライナ東部のドンバスにある2つの分離主義者の領土を認めると発表しました。マクロン大統領はプーチン大統領に対する「失望感」をあらわにしています。
マクロン大統領のアジャンダによると、
20日 11:00〜、 13:00〜 プーチン大統領と電話会談
17:30 ドイツ ショルツ首相と電話会談
20:30 ボリス・ジョンソンイギリス首相と電話会談
21:45 ジョー・バイデン大統領と電話会談
23:00 プーチン ロシア大統領と電話会談
21日 16:15 プーチン大統領と電話会談
17:20 ゼレンスキー ウクライナ大統領と電話会談
17:40 ドイツ ショルツ首相と電話会談
18:00 シャルル・ミッシェル欧州理事会議長と電話会談
18:20 ウルスラ・ヴォン・ダー・ライエン欧州委員会委員長と面会
19:00 国防・国家安全保障会議 ウクライナ東部の分離主義地域を承認する決定を非難
21:00 ジョー・バイデン大統領アメリカ合衆国大統領と電話会談
ドイツ ショルツ首相と電話会談
・・・そして、23日夜、21:30にゼレンスキー ウクライナ大統領と電話会談をしています。
それからまもなく、翌朝6:00には、ロシアがウクライナへの攻撃を本格的に開始、8:00には、再び、ゼレンスキー大統領と電話会談、9:00には、ウクライナ情勢に関する国防会議を招集し、13:30 フランス国民に向けてメッセージを発信しています。
そして、15:00 G7首脳によるビデオ会議
20:00 ウクライナ情勢に関する欧州理事会臨時会合
大統領選挙公示の締切(3月4日)が目前に迫る中、マクロン大統領は、正式に立候補を宣言する間もないのですが、彼の出馬は公然の事実。立候補を表明していなくても、今、大統領候補の中で最もヨーロッパをフランスを守ることができる人物であるという認識が広まりつつあります。
実際に、ヨーロッパの各首脳とも、アメリカ大統領とも、ウクライナ大統領や、そしてプーチン大統領とも電話とはいえ、直接、話をすることができる人は、フランス大統領候補だけでなく、諸外国の中にも彼以外には、見当たらないのです。
マクロン大統領は、国民に宛てたメッセージの中で「この戦争行為は、私たちの生活に深く、永続的な影響を及ぼす」「国連憲章にも欧州や世界の秩序の土台となる原理原則をも踏み躙るものである」と訴えています。
なんだか、今回は、マクロン大統領のキャンペーンのようになってしまいましたが、あまりに忙しそうなマクロン大統領の1日って見てみたい・・と思って覗いてみたことがきっかけの野次馬根性からマクロン大統領の最近の動向を追ってみた次第です。
ウクライナ問題 マクロン大統領
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