2019年12月30日月曜日

理解できないストライキの続行



今年の12月に始まった年金改革に反対するストライキは、一向に解決の兆しが見えません。ストライキが始まって以来、もうそろそろ、一ヶ月が経とうとしています。

 今日も、買い物に行こうとして、トラムウェイ(パリ市内を走る路面電車)に乗ろうとしたら、通りを黙々と歩く人々がやたらといて、嫌な予感・・・やっぱり、電車は、来ないのです。

 なんとか、歩くことはできても、買い物をして、帰り、荷物を持って、延々と歩く元気はなく、敢え無く、断念しました。

 もはや、数々の記録更新を目指していると言わんばかりの長期戦で、これだけ大規模なストライキが続くのは、30年ぶりとのことで、パリ市内、パリ近郊の交通機関、メトロなどは、自動運転の2線を除いては、何本かに一本の間引き運転のみという状態がずっと続いています。

 公共交通機関が使えないことから、車は大渋滞で、パリ市内と郊外を結ぶ環状線は、600キロの大渋滞を記録し、ひたすら困って、足を求める人が押し寄せ、Uber(ウーバー)などの価格も急上昇し、ストライキとは、関係ありませんが、今年の夏の42℃という異常な暑さの新記録更新とともに、2019年は、フランスでは、暮らし辛い記録が次々と更新された一年となりました。

 昨年の11月から続いていた黄色いベスト運動がようやく下火になってきたところに、再び開始された感のある今回の年金改革のデモやストライキ。

 フランスの年金制度の赤字は、明らかで、今後も赤字は膨らみ続けるのは、明白なのにも関わらず、時代とともに改革していかなければならないのは、必須なのに、既得の優遇された権利にしがみつき、反抗を続けるのには、全く納得がいきません。

 だいたい、ストライキというもの自体、気に入らないから働かない・・という、まるで、駄々っ子のような振る舞いが、私には、理解できません。

 この間に、働きたくても働けない人がどれだけいることか、クリスマス、年末年始のシーズンの観光客が、どれだけ足止めを食っていることか? 今後の観光客がどれだけ二の足を踏むようになるか? 経済的な損失は、計り知れません。

 この間に、払い戻されたチケットは? 働きたくても働けずに利益をあげられなかった会社や、観光収入等のこの損失は、誰が払うのでしょうか?

 毎年毎年、いや、日常茶飯事のように行われているフランスのデモやストライキで、都市機能が麻痺し、経済が停滞していることは、必須です。

 逆にこんな状態が毎年毎年続いて、フランスが先進国の地位を保っているのが不思議なくらいです。逆に、こんなことが毎年毎年、日常のように、続いても経済が回っているフランスという国の持久力というのは、相当なものなのかもしれません。

 しかし、一般庶民の私としては、多くは望みませんので、普通の生活を普通に送れるような生活が1日も早く、戻ってくれることを祈りながら、新しい年を迎えることになりそうです。

 







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