2019年12月11日水曜日

外国人になる体験





 私は、海外での生活を始めて以来、外国人として、ずっと生活しています。

 フランスでは、たとえ、フランス国籍を持っていたとしても、純粋なフランス人という人の方が少ないくらいで、外国人も多いので、フランスで外国人として生活することは、きっと、日本に住む外国人よりは、抵抗が少ないのではないかと思います。

 それでも、フランスでの選挙権はないし、ビザも10年に一度ですが、書き換えをしなければなりません。何か、交渉ごとがあったりしても、フランス人が出て行けば、スムーズに行きやすい場合も、なかなか、すんなりと、ことが運ばなかったりすることもあります。

 日本では、二重国籍が認められていないし、フランスに住んでいるからといって、私は、日本国籍を捨ててまで、フランス国籍を取ろうとは思いませんが、二重国籍が認められている国から来ている外国人は、フランス国籍を取りたがります。

 フランス国籍を持っていないと就けない職業や、同じ職業でも、フランス国籍を持っていないことによって契約形態が異なり、待遇が違ったりすることもあるのです。

 外国人であるということは、不便なことも多いのです。

 それでも、長年、生活していれば、だんだんと図々しくなって、ある程度の処世術は、身につき、こういう風に話を進めれば、ことは運びやすいとか、仕事や公の場に出るときは、ある程度の身なりというか、武装をして、出かけると良かったりもします。

 私自身は、海外に出て以来、日本にいる時よりも、ずっと、気軽に、知らない人とも話すようになりました。一見、冷たいように見えるフランス人の中での生活は、実は、コミニュケーションをある程度、取ることで、ずっと暮らしやすくなるからです。

 また、人から、話しかけられることも意外にも多いのです。

 日本では、普通、あまり知らない人に話しかけることも、話しかけられることもありませんよね。

 日本に住んでいれば、改めて、自分が日本人であると自覚することすら、あまり、ありませんでしたが、海外に住んでいると、逆に、日本人であると自覚させられることは、多いです。

 特に、海外に出て、当初は、いちいち日本と比べては、日本だったら、とか、日本人だったら・・と思うことばかりでした。

 最近、日本にも外国人が増えたとはいえ、一般的には、日本人には、外人を特別視する人が多いような気がします。外国人が増えたとはいえ、「あっ!!外人だ!!」と、構えてしまうようです。

 例えば、日本に帰国した際に、娘を連れて、実家の近所のスーパーマーケットに行ったりすると、娘は、「あっ!!外人だ!!」という視線で見られると言います。

 二度見されるというか、ちょっと遠巻きに見られる感じだそうです。

 娘も私も、ここぞとばかりに日本の食料品の物色に必死になっているので、そんなことは、気にせず、買い物を続けますが、日本にいる外国人には、さぞかし煩わしく、生活していくとなったら、ちょっと神経質な人なら、なかなかなプレッシャー、ストレスになりうるのではないかと思います。

 文化の違いや、言葉とコミュニケーションの問題は、ありますが、なんだか、日本にいる外国人は、どんな気持ちで日本で生活をしているのだろうかと、ついつい、話しかけたくなるフランスでは、外国人の私です。
















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