2019年12月10日火曜日

フランスの保育園で・・・




 私が、仕事を始めたのは、娘がちょうど、一歳になった頃でした。

 幸いなことに、保育園には、すぐに入れることになりましたが、それまで、娘が生まれて以来、1日たりとも娘と離れて過ごすことがなかったので、娘が保育園に順応できるかどうか、少なからず、不安がありました。

 最初の2日間は、別の保育施設に、半日だけ、預かってもらうことから、少しでも、他人と過ごすことに慣れさせようと、娘を連れて行きました。

 初めての場所に、娘を連れて行って、保育士さんに、娘を手渡して、置いてこようとすると、娘は、火が付くように泣き出し、焦りました。こんな様子でいては、これから先、娘を預けて働きに行くことができるのだろうかと私自身も不安になりました。

 しかし、ここで、負けてはいけないと、心を鬼にして、娘を置いてきました。
二日目になっても、娘は、また、グズグズと泣き始めましたが、前日よりは、あっさり、娘も諦めたようでした。

 そして、次の週になって、保育園への通園が始まりました。

 前の週の予行演習が役立ったのか、もう、その時点で、娘は、泣きだすことは、ありませんでした。娘は、日に日に保育園に慣れていき、お気に入りの先生を見つけて、保育園に行くと、彼女の姿を見つけては、駆け寄って行くようになりました。

 私も初めてのフランスでの仕事に緊張の連続でしたが、なんとか、彼女の保育園生活は始まりました。

 でも、さすがに、保育園は、風邪を引いたり、熱を出したりすると、預かってもらえません。私も仕事を始めたばかりで、そう簡単に仕事は休みづらく、それからというもの、娘が鼻をちょっと垂らしていたりしても、すぐに医者に連れて行くようになり、結果、私がお休みの日には、ほとんど毎週のように医者に連れていって、早め早めに薬をもらっては、娘に飲ませて、なんとか、保育園に預かってもらえるようにしてきました。

 今から考えると、フランスでは、子供が病気の時は、親に対しても、休暇を取れる書類を書いてもらえるので、それを書いてもらえば、公然と、大腕を振って休むことができるので、堂々と大きな顔をして休めばよかったのですが、その頃の私は、そんなことも知らずに、ひたすら、なんとか、娘が病気にならずに、保育園に行けるように、必死になっていたのです。

 まだ、オムツ持参で保育園に通わせていた頃です。
ある朝、ちょっと、娘の体調が怪しいかな?と、思ったので、座薬を入れて、なんとか、一日、乗り切ってくれますようにと祈るような気持ちで、出してしまったのです。

 心配していたとおり、オムツを変えた際に、座薬が出てきてしまったと、保育園から電話があり、娘は、発熱し、迎えに行かざるを得なくなったこともありました。

「お嬢さんは、もう一人の女の子と一緒に、お昼寝をしないで、周りの子供たちを起こして回るから、これからは、お昼寝の時間は、その子と一緒に、別の部屋にいてもらいます!」などと、怒られたこともありましたが、概ね、娘の保育園生活は、順調でした。

 色々、大変なこともありましたが、迎えに行くと、それまで、遊んでいたおもちゃを放り出して、「ママ〜!!」と駆け寄ってきてくれていた娘の姿が、今でも、忘れられません。

 
















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