2023年11月6日月曜日

首を絞められゴミ袋に入れられて捨てられた7歳の少年

  


 次から次へとよく、こんなに事件が起こるものだ・・と思うのですが、数々起こっている事件のなかでも、今回は、なかなかな残酷さと支離滅裂さと、被害者となった小さい子供の気持ちに長く深い傷を痛ましく感じる事件です。

 ショワジー・ル・ロワ(ヴァル・ド・マルヌ県・パリ近郊)で起きたこの事件の犯人である29歳のこの男性は、自ら警察に出頭し、子供を殺害したと自供しました。

 警察での尋問で、自分の携帯に収められている少年の首を絞めている写真を提示し、この少年をゴミ袋に入れて、路上に捨ててきたおおよその場所を説明したのです。

 彼が警察で自供していたのとほぼ同時刻に2名の目撃者から「駐車場の車の下にゴミ袋に入った子供を発見した」という通報が入り、警察、救急隊が出動し、ゴミ袋に入れられていた少年を発見、この少年は、ただちに病院に搬送されています。

 少年は、ビニール袋の中で、頭にビニール袋をかぶせられており、低体温状態ながら、低いうめき声をあげていたと言われていますが、首には絞められた跡、全身はあざだらけの状態で発見されたようです。7歳の男の子です。

 この男が警察に出頭した時点では、明らかに酒に酔った状態で、彼のジーンズは、血液で汚れており、自分は、アルコール依存症で精神障害を患っていると言いながら、子供を殺したので刑務所に行くのは当然だと語り、自分は少年の両親からも厚い信頼を受けているベビーシッターであるという、支離滅裂な説明をしています。

 検察の発表によると、どうやら、この男が3年間にわたり、定期的にこの子供のベビーシッターをしていたことは、事実であったようで、彼を信頼して子供を預けていた両親からしたら、絶句させられる事態に違いありません。

 しかし、彼には、2022年6月に15歳の未成年者に対する性的暴行容疑で身柄拘束された過去があり、その際には、犯罪行為が立証されなかったことで、釈放されたという過去があったようです。

 現在、この被害者の7歳の少年は危篤状態で生死の境をさまよっている状態で、この少年に対する性的暴行があったかどうかは、確認できない状態ながら、7歳の子供に暴力をふるい、首を絞めて殺し、その模様を撮影し、頭にビニール袋をかぶせたうえで、身体全体をゴミ袋に入れて路上に捨てるという猟奇的で本当に恐ろしい話、しかもそれが、信頼して子供を預けていたベビーシッターであったなど、ちょっと想像もつかないことです。

 また、この犯人が、そこまでして、死体(実際には死んでいなかった)を捨て、一時は、犯罪を隠そうと思ったであろうに、それから、まもなくして警察に出頭するというのも解せない気もします。

 7歳といえば、まだまだ可愛いさかりの子供です。そんな彼がこのベビーシッターにこれまでどんな仕打ちを受けてきたのか? この兆候に両親は気が付かなかったのか? それとも、今まで優しくしてくれていたベビーシッターに突如、殴られ、首を絞められた恐怖を考えると、そのどちらにしても、彼が受けた傷は身体に受けた傷だけではないことは明らかです。

 ふつうに生きていれば、本当に殺されるような体験というのは、なかなかないうえに、ビニール袋を頭にかぶせられ、ゴミ袋に入れられて捨てられるなど、あり得ない話です。

 これが、もしも、犯人の供述どおりに、精神障碍者して認められ、減刑されるようなことがあったら、少年にとっても、少年の両親にとってもいたたまれないことです。

 この7歳の少年の予後は現在のところはわかりませんが、たとえ、命をとりとめたとしても、彼が受けた心的外傷は計り知れず、未成年者への性的暴行を含む暴行がどれだけ思い犯罪であるかということを考えさせられます。

 フランスでよく聞く事件では、このような事件でも精神障碍者として特別な病院に収容されても、いつのまにか、このような人物は再び世に放たれていて、再犯を繰り返すという傾向にあります。

 このような犯罪者には、追跡用にGPSの入ったブレスレットがつけられるそうですが、実際には、追跡しきれていないのも事実なのです。

 以前、職場の同僚で、子供をベビーシッターに預けていたら、小さい子供が何をやっているかよく理解できないのをいいことに、子供から、「今日は、ポストに紙を入れて遊んだ・・」と聞かされて、驚いて問いただしたら、なんとビラ配りを手伝わされていた・・という話を聞いて仰天したことがありましたが、今回の事件は、そんなビラ配りとは、桁違いの話です。

 ベビーシッターは、本当に慎重に選ばなければなりません。


未成年者暴行 殺害


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