前の晩から、「なんだか、すごい風の音だな~」くらいに、私はのんきに思っていました。しかし、それは、なんだか、すごい・・どころの風ではなく、フランス西部を中心に襲った突風でした。
ベランダに出ると、もうそろそろ季節の終わりかも・・と思いつつも、まだいくつか実がついている・・といじましく、植えたままにしてあったトロペアトマトが一斉に倒れ、もう何本残していたかもよく覚えていなかった数本の支柱が倒れ、もしかして、何本かはどこかに飛んで行ってしまったかも?と、荒れたベランダを見て、昨晩の風の強さが初めてピンときた気がしました。
翌日は、良いお天気で、出かけようと外に出たら、あらためて、まだ強風が吹いていることに驚き、か細いわけでもない私がまっすぐ歩こうとしても、風に飛ばされて、ヨロヨロする感じで、ちょっとなかなかない突風だ・・と驚きました。お天気がよいのに突風というのも珍しい感じ・・。
紅葉が進み、黄色くなっている葉っぱが風に飛ばされ、宙に舞っていて、これって小柄足? まさに枯れ葉舞うパリだな・・、この掃除だけでも大変だろうに、パリはなぜ?こうも落葉樹ばかりなんだろう?などと思っていました。
夜になると、昨夜はエッフェル塔で風速141㎞を記録した・・というニュースを見て、またびっくり!それでも、パリ市内はまだマシだったようで、郊外では、道路や鉄道にまたがって大きな木が倒れたり、電線が壊れたりして、多くの路線がストップしたり、あちこちで停電したりと、かなりの被害が出た模様です。
地域によっては、最大風速207㎞を記録したとか、また、2名の死亡者(運転中に気が倒れてきたなど)も出たそうです。
SNCF(フランス国鉄)は、この復興のために250人の木の伐採をする人員を含めた4,000人を動員して、対応にあたっているということです。
まだ私がフランスに来たばかりの頃、パリ郊外に住んでいた頃にも台風というか、突風が吹いたことがあって、近所には、大きな木が倒れている森がありました。突風から数日後、お休みの日にわざわざ、森に出かけて行って、その復興作業をしているところを見学し、倒れた木を切り刻んでいる人に、夫が頼み込んで、チーズを並べる台にしたいからと切り株の一部を10㎝くらいの厚さに切ってもらってきたことがありました。
風がこんな大きな木を根こそぎ倒してしまう自然の驚異を目の当たりにして驚いたと同時に、こんな時にもチーズのことを考えている夫に呆れたのを覚えており、あれ以来、極度に強い風が吹いて、木が倒れていたりするたびに、しばらく使わないうちに、今では乾燥して割れてしまっている切り株のかけら、割れてもなお、なんとなく捨てられないままでいるチーズプレート用にと夫がもらってきた切り株のことを思い出すのです。
フランス突風被害
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