私と弟は、それぞれに、ずっと海外生活を送っており、私はイギリス、アフリカ、パリ(パリがほとんどだけど・・)、弟は、アメリカ、シンガポール、そして、今年の3月くらいから、ドイツで仕事をしています。
そんなわけで、もう何十年もめったに一緒の時間を過ごすということがなく、その間、顔を合わせたのは、母が亡くなった時、父が亡くなった時、その後の相続手続きの時やその後の家の手続きの時くらいなものでした。
なんといっても、、双方に都合の良い時に合わせて日本に帰国するということもなかなか簡単ではなく、本当に一緒に時間を過ごしたのは、お互いに学生の頃くらいなもの・・しかも、弟は大学生の頃には、父とケンカして、ほとんど家に寄りつかないような感じだったので、一緒の時間を過ごしたのは、子どもの頃くらいなものでした。
特に仲がよいわけでも悪いわけでもありませんが、単に物理的に遠い状態であったのです。
彼の今の赴任地であるデュッセルドルフは、これまでで一番、私とは近い場所になって、もしかしたら、クリスマスか年末年始、予定が空いていたら、うちにご飯食べに来ない?とさそってみたら、なんとか都合をつけてきてくれたのです。
彼はパリまでユーロスターでデュッセルドルフからやってきましたが、パリまでは4時間程度(飛行機なら1時間半くらい)だったそうで、「こんなに簡単に来れるんだね・・」と。
飛行機でくれば、もっと早そうな気もするのですが、電車が好きな彼・・ユーロスターを楽しみにしていたそうです。そういえば、小さい頃、電車が好きで、母親とよく電車に乗りに行ったりしていたな・・なんてことも忘れていましたが、おじさんになった今でも電車が好きなんだそうです。
今では姉としてはビックリするほど出世した彼、初めてのヨーロッパ勤務で四苦八苦しているようですが、それでも仕事は大変そうでもあり、楽しそうでもあり、頼もしく、色々な経験をしているようで、色々な話を聞かせてくれました。
自分たちが育った家庭(父や母)の話、それぞれの家族の話、仕事の話などなど、お昼くらいに家に着いて、それから、延々と食べて、飲んで、夜中までずっと話込みました。
私と弟は全然、性格も違いますが、それぞれに同じルーツを持ち、同じように育てられてきたということは、とても大きなことです。価値観なども、とても理解し合える気がします。
実は彼がパリに来てくれたのは、2回目で、前回は、夫が突然亡くなってしまった1ヶ月後くらいの時のことでした。本当にあの時は、彼が来てくれたことで、私はとても救われました。
あの時は、人生最悪の時で、もうあまりに突然のことで私のショックもハンパなく、すぐに仕事に復帰はし、娘も学校に復帰したものの、私は、もうしばらくは何も食べられなくなり、何を食べても吐いてしまう状態が1カ月近く続いていて、もう食べない・・食欲もなし・・となっていた時でした。
しかし、弟が来てくれて、なんだか、急に気持ちが和らいで、食事が喉を通るようになり、「身内が近くにいてくれるってことは、こんなに安心できることなんだ・・」と本当に思いました。あの頃は、彼はアメリカにいた頃で、週末だけの数日間、忙しい中をぬって、パリまで来てくれたのでした。
あの時は、本当にありがとう・・あんな時もあったね・・こんなこともあったね・・なんてことも言いながら、最近の話までしていると、本当に話が尽きることはありません。
あれから何十年も経っていますが、やっぱり、他の友人や親戚などが来てくれるのとは違って、やっぱりどこかホッとできるというか、安心感があるというか、きょうだいって不思議な関係だけど、大事だな・・と心底思いました。
そもそも、弟も私も海外に出やすいというか、そんな要因のひとつになったのは、母がそれぞれ小さい頃から、英語を教えてきてくれたことで、二人とも英語を学ぶのにそんなに苦労していない気がします。
弟が活躍していることを、二人ともヨーロッパに住んでいる今のような状態を、もし、母が生きていたら、誰よりも喜んでくれただろうし、きっと、もう日本には、ほとんどいなかったんじゃないか・・そんなことも話しました。
仕事の関係で卸値で日本食が買えるから・・とかで、ドイツからなのに、たくさんの日本食のお土産を持ってきてくれました。
私も昔、母がよく作ってくれたお料理を思い出して作り、とっても喜んでくれました。それにしても、相変わらず、よく食べるし、よく飲むこと・・。かなり張り切って作り過ぎたお料理、弟は「これ、持って帰っていい?」と大きなタッパーにいくつも詰めて、ドイツに持って帰りました。
とっても楽しいクリスマスでした。
やっぱり家族っていいですね。
海外生活と家族 きょうだい
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