2025年12月4日木曜日

フランスにはピンクのナンバープレートができる

  


 パリにいると、以前よりは車が少し減ったような印象を受けていますが、それでも、車に関する問題は後を絶たないようです。中でもナンバープレートの問題は数々あり、詐欺や盗難、非正規のナンバープレート使用など、政府はその対策に追われているようです。

 そんな中、今回、仮登録に関する不正行為に対抗するため、新しいピンクのナンバープレートが制定されました。

 対象となる車両は、「本登録前の新車」、「フランスでの登録を待つ海外登録車」、または、「路上試験を受けている専門業者の所有車」です。

 道路安全に関する省庁間代表団は、「仮登録車両をより明確に識別するため」、新しい専用のピンク色のナンバープレートが導入されると発表しています。

 この認識性の高いナンバープレートは、「仮登録車両」に取り付けられます。

 これまでの新車、または輸入車の仮登録ナンバープレートは標準ナンバープレートに似ており、「WW」の文字で始まり、その後に数字と文字が続いていました。一部のドライバーは仮ナンバープレートが別の車両に割り当てられたにもかかわらず、最大4ヶ月の有効期限を超えて仮ナンバープレートを使用し続け、新しい所有者が前の所有者の罰金を課せられるリスクをかかえるハメになっていました。

 内務省は、「この種の犯罪行為は年々増加傾向にある」としており、道路安全省長間代表団によると、「これらの容易に認識できるピンク色のナンバープレートの導入により、路上で仮登録された車両の識別と管理が向上する」としています。

 ピンクのナンバープレートには、これまでの地域識別番号と県番号に代わり、有効期限の月と年が表示されるそうです。

 また、ナンバープレートに関して、さらに頭の痛いことは、ナンバープレートの盗難や偽造複製問題。もう盗難や偽造となると、ピンク色のナンバープレートができたところで、代わりはないと思うのですが、これらの偽造や盗難されたナンバープレート使用によって、様々な道路交通上の違反を本当のナンバープレート保有者に転嫁することができたり、犯罪に車を使用した際などの追跡を逃れることができてしまうのです。

 なんとフランスでは40万枚以上の偽造ナンバープレートが流通していると言われています。

 仮に自分の車のナンバープレートが複製された場合、真の車の所有者は自分の無実を証明するための煩雑な行政手続きが待っているのです。

 もう、あらゆるリスクを考えるなら、車は持たない方がいい・・と思ってしまうのも無理からぬことですが、これは特に自家用車がなくても生活に支障がないほんの一部の都市に限られるわけで、車に関する犯罪とは、常に政府は新しい対策を取り続けることを余儀なくされているのです。


ピンクのナンバープレート


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