2025年12月12日金曜日

アラン・ドロン 没後も続く家族の泥沼劇

  


 フランスの大スターであった俳優アラン・ドロンが亡くなってから、もう1年以上が経過しました。

 彼の晩年から亡くなるまでの彼の周囲(主に彼自身と子どもたち)のドタバタ劇は彼の名声を汚しまくり、見るに堪えないものでした。

 あれから時間が経って、そんなドタバタ劇も忘れ去られようとしていたと思っていたら、また、彼の子どもたちがマスコミを巻き込んで相続争いをしている様子がまた、再燃しています。

 彼をめぐってのドタバタ劇が表沙汰になり始めたのは、彼の子どもたちが、当時、すでに認知機能が危うい状態であったアラン・ドロンまで抱き込んで、当時、一緒に生活していた日本人女性の追い出しを憲兵隊まで動員して始めたことから始まりました。

 亡くなる5年ほど前に脳卒中を起こし、身体機能をはじめ、一人で生活することはままならない状態であった彼にずっと寄り添って介護し、アラン・ドロン自らもパートナーと公言していた女性をです。

 この女性を兄弟そろって追い出したのち、その後、家族は落ち着くかと思いきや、今度は子どもたちの間で、アラン・ドロンの病状(認知機能検査にパスできなかった)をアラン・ドロンが一番可愛がっていたといわれる長女が兄と弟に隠しており、アラン・ドロンを治療のために、スイスに移した・・とかなんとか・・・。

 これらのゴタゴタの争いごとも、全て、もう先が長くなさそうな父親の没後の相続争いの序章であることは明白で、特にこの長男がいちいちマスコミを使って、この醜い争いを煽るため、かつての大スターの晩年はハタから見るだけでも気の毒な、心穏やかな最期ではなかったであろうと思われます。

 彼の相続については、生前に彼は遺言書を残していたようなので、さすがに粛々と相続手続きが行われたのだろうと思っていましたが、ここへ来て、また、この長男が、父親の遺言状に異議を唱え、「妹を相続人から外すことを求めて訴訟」を起こしています。

 また、マスコミを巻き込んで・・。

 彼はマスコミに対して、「金銭の問題ではない、父親の無視された遺志が尊重されるようにしたい」とし、「悪意のある人々が父の弱みに付け込んで、金銭的に利益を得ようとしている」、「夜も眠れない・・」と。

 たしかフランスでも相続手続きの期限は6ヶ月、フランス国外で死亡した場合は1年延長されるとなっていますが、彼が死亡したのは、フランス国内。もうとうに相続手続きは済んでいるはずです。

 とすると、一度、分配されたものに対して、申し立てを起こしているということなのでしょうか?わかりませんが、ものすごい執念です。

 たしか、彼の遺言によると、長女に50%、他の男の子二人に25%ずつということだったと思うのですが・・。

 庶民からすれば、たくさんあるんだから、そんなに争わなくてもいいじゃない・・と思うところですが、たくさんあるほど、争いごとが起こるのかもしれません。

 アラン・ドロンは、彼が晩年済んでいたドゥシー(ロワレ県)の自宅の庭に建てられたチャペルの墓地に埋葬されているそうですが、静かに彼が眠れる日はまだまだ遠そうなのです。


アラン・ドロン相続争い


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