2024年1月3日水曜日

羽田空港での航空機衝突炎上事故にフランス BEA(民間航空安全調査分析局)が調査員派遣

 


 新年早々、2夜連続、フランスの夜のトップニュースに日本の話題が上がるなど、どうにも、やるせない気持ちになります。

 ふだんは、なんといっても、日本は遠い国で、ニュースに取り上げられることはあっても、トップニュース扱いということは滅多にないことなのです。

 前日の石川県能登半島での大地震でさえ、かなり衝撃的な取り扱いでしたが、翌日の羽田空港での民間航空機と海上保安庁の航空機の衝突による炎上はまさに炎が上がる・・✈が燃える映像は衝撃的で、民間航空機の乗客が事故直後に機内で撮影した映像も流され、機内の様子まで報道されていました。

 さすがに日本人、パニック状態でありながらも、客室乗務員の機内での支持は適切かつ的確で、暴れ出すような乗客も見えずに凄いな・・と思いました。

 飛行機は、ちょうど着陸するかしないかのタイミングだったとのことで、本来ならば、飛行機が着陸して、一応、ホッとするタイミングです。民間航空機の乗客は、全員、緊急脱出スライドから飛行機を脱出したとのこと。これがフランス人ばかり乗っている飛行機だったら、パニックの起こし方も桁違いに大変な騒ぎになっているだろうな・・などと想像したりもしました。

 消防隊がかけつけたものの、乗客全員が避難した後にあっという間に飛行機全体が焼けてしまったということなので、余計に冷静、迅速な避難で多くの命が救われたことを思うと、乗客の人々は、ほんとうに生きた気持ちがしなかっただろうと思います。

 飛行機に乗るたびに、酸素マスクの使い方や避難方法などがCAさんによって説明されますが、正直、私はロクに聞いたことがなかったのですが、やっぱりちゃんと聞いておくべきなんだな・・と思ったりもしました。

 衝突した海上保安庁の飛行機は、被災した石川県に数千人分の食料品や生活必需品などの救援物資を届けるところだったということで、余計にやるせない気持ちです。

 この事故に際して、フランスのBEA(民間航空安全調査分析局)(le Bureau d'enquêtes et d'analyses pour la sécurité de l'aviation civile)の専門家チームの調査員が派遣され、3日には日本に到着するという話を聞いて、なるほど、昨日の大地震に際して、マクロン大統領が被災した日本へのお見舞いと救助・援助を申し出ていたので、その一部が早々に実現するのか・・と、一瞬、思ったのですが、これは、飛行機事故の調査のためのもののようです。

 というのも、この事故機となった日本航空が使用していた飛行機エアバスA350-900型機は、フランスのトゥールーズで製造されたもので、そのために、BEA(民間航空安全調査分析局)の出動となったようです。

 このBEAは、通常はフランスで発生した重大な民間航空事故などについて、状況を解明し、原因と要因を特定するために、独自に安全調査を実施している機関なのですが、フランスで製造または設計された航空機に対して海外で事故が発生した場合に、国際規則で定められた条件の下で外国の対応機関が実施する調査にも貢献しています。

 調査の結果、セキュリティに関する推奨事項を伴うレポートを発行し、航空の安全性を向上させることを目的としているそうです。

 実際、この事故の原因等は、現段階では発表されていませんが、この年明け早々の災害に次ぐ、大事故、よもや、対応如何によっては、さらなる犠牲者も生まれかねなかった大惨事になるところだったことを思うと、大事故に接して妙な話ですが、日本の航空会社の方が信頼できるかも?とも思った事件でした。


羽田空港 航空機衝突炎上事故 フランスBEA民間航空安全調査分析局


<関連記事>

「機内模様から垣間見えた国民性と感染対策・衛生観念」

「突然の飛行機のキャンセル」

「空港の荷物検査 異常につまらないことにこだわるわりには結構杜撰」

「シャルル・ド・ゴール空港のロストバゲージの行方」

「最後の最後まで不安だったフライト トランサビア航空」

 

0 コメント: