2024年1月28日日曜日

松本人志騒動はフランスでも報道されていた・・

  


 昨年末から日本で大騒動になっているらしいダウンタウンの松本人志さんの性加害問題については、時々、YouTubeで解説している映像などを見ていました。

 海外に出てから、ほとんど日本のテレビ番組を見ないために、知らないタレントさんが多くなってしまっている私でさえ、ダウンタウンは知っていたので、なんとなく気になって、そんな解説をしているYouTubeを目にしていました。

 何人かのユーチューバーがここぞとばかりに、次から次へと出てくる告発者の証言などを紹介しているなかに、「ついに、この話題はフランスでも報道されているようです!」という説明していて、「えっ?フランスでもやってるの? 夜のテレビのニュースでは見てないけどな・・」(私は、テレビはほとんどニュース番組くらいしか見ていないので・・)と思ったら、本当にいくつかのメディアで報道していました。

 いわゆるゴシップ紙ではなく、大手仏紙 ル・モンド、フィガロまで書いているのにはビックリ! その他、TF1(テレビフランス1)のテレビ番組やラジオフランスの番組でもやっていました。

 テレビの方は、10分強の扱いでしたが、日本での松本人志氏が大変、人気のある30年以上のキャリアを持つコメディアン、俳優、プロデューサーでもあることを説明したうえで、週刊文春の報道の内容や社会の反応など、やはり昨年、BBCの報道以来、大騒動を巻き起こしたジャニーズ事務所の性加害問題にも触れつつ、これまでこれらの問題には、口をつぐんできた日本にも、ようやく#Me Too 運動の波が巻き起こり始めていると紹介しています。

 映像は、多くのこの件に関する日本の番組の映像が切り取りで使われており、巻き沿いを食って仕事を失いたくない彼の事務所の仲間(と辛口な説明)が曖昧なコメントをしている様子や、加えて、これは過去の話でも被害者の立場にたって、きちんと扱うべきであると証言している指原莉乃さんの証言や、吐き気がすると話している上沼恵美子さんが証言している映像も併せて使われていました。

 新聞となると、もう少し広い視点での扱いで、日本の芸能事務所の在り方やマスコミについても疑問を投げかけている内容で、これらの報道に対して、テレビはこの告発報道に対して消極的であることの理由も説明しています。まさにフランスだとそれはそれで、別に騒ぎになりそうな「言論の自由」についてです。

 どうも、フランスの新聞は、この日本のマスコミの在り方については、以前の別の問題、例えば、安倍元総理の襲撃事件の際の報道についてなどについても、マスコミが機能していない問題を厳しく指摘しており、日本の言論の自由、報道の在り方については手厳しく批判的な書き方をしています。

 彼の所属する事務所「吉本興業」は約6,000人のアーティストを抱える日本のテレビ・エンターテイメント業界に大きな権力を持つ事務所であり、テレビチャンネルはこの会社に大きく依存しており、彼らなしには多くのテレビ番組が存在しなくなるために、彼らの中には、真のオメルタ(沈黙の掟)があると説明しています。

 日本の芸能事務所がこのアーティストたちを全て管理する準封建的な歪な制度であることとともに、日本のテレビはこの巨大化した権力に対しての扱いに四苦八苦している・・と。

 また、日本では、この性加害に対する告発は、非常に少なく、警察に届け出がなされる件数も年間1,300件ほどしかなく、日本の刑法が合意のない性行為を強姦と認めたのは、ほんの数カ月前のことである・・と。

 フランスでもついこの間、有名俳優ジェラール・ドパルデューの性加害問題で彼からレジョンドヌール勲章を剥奪するか否か?という問題で大騒動になったばかりです。

 しかし、フランスのマスコミは、彼に関する報道をテレビでも忖度なしに報道しています。

 #MeToo 運動は日本で軌道に乗るまでに多くの困難を伴いましたが、ここ数週間でこの運動は一気に加速していると被害者の女性が声をあげたことに対して好意的に報じています。

 他の国での報道についてはわかりませんが、ここまで有名になっては、少なくともフランスに進出しているメーカーなどは、おそらくスポンサーから外れることは間違いありません。


松本人志性加害


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