2019年9月23日月曜日

フランスの貧乏大学生の質素な生活




 フランスでは、18歳で成人となるので、高校を卒業と同時に、これまでの全面的な親の庇護のもとでの生活から、少しずつ、巣立ちのステップを歩み始めます。

 進路によっては、さらに厳しい学業が控えている場合もありますが、多くは、大学に進むか、専門の道を進むか、いずれにせよ、大人への階段を登り始めます。

 フランスでは、よっぽどの良家の子女ならいざ知らず、一般的な家庭は、親は、学費は、負担しても、大学生以上の子供に対して、必要最低限以上のお金を出すことはありません。

 よって、フランスでは、学生は、概して、お金がなく、質素な暮らしをしています。

 大学にもよりますが、時間的には、少し余裕ができても、日本のように、学業を優先しつつも、学生が自分の空き時間に、都合よくできるようなアルバイトは、少なく、(夏休みのような期間は別として)せいぜい、マクドナルド、ウーバーイーツ、それでも、優秀な人は、家庭教師などの口にありつけますが、それも、ごく僅かで限られています。

 ですから、フランスには、学生割引のようなものが、多く存在します。映画館、美術館、博物館、プール、公共交通機関、マクドナルドなどのファストフード等、が、学生の恩恵を受けて、安く利用できます。

 とはいえ、学生は、限られた少ないお金で遊ぶわけですから、当然、その遊び方も質素です。おしゃれの仕方なども、お金をかけずとも、安くても良いものを探して、上手にコーディネートを楽しんでいます。

 外食が高いフランス(特にパリ)では、高いレストランなどでは、食事せず、せいぜい、ピザかパスタ、あとは、マクドナルドやケバブなどのファストフード、サンドイッチを買って、公園でピクニック・・なんてことになります。

 飲みに行くのも、ハッピーアワーとよばれる安い時間帯以外は、コップもいらず、値段も安いビールとポテトチップスなどのスナック類を買って、公園か、セーヌ川沿いや図書館のテラスや友人の家に持ち寄りです。

 日本は、安い居酒屋もあるし、低価格で遊べる場所もたくさんあるので、それなりに、比較的、お手軽に遊ぶことができます。

 きっと、日本の学生が、こちらの学生の様子を見たら、なんだか、貧乏くさくて、味気ないように感じると思います。

 でも、私は、こちらの生活をしてみて思うのです。

 人から与えられた場所でお金を出して楽しむことよりも、シンプルでも、自分たちなりの楽しみ方で、過ごす時間の方がどれだけ豊かな時間だろうかと。














 

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