2021年1月10日日曜日

フランスのお役所仕事のいい加減さから、娘の帰省の悲劇再び・・

  


 娘のクリスマスの帰省の際に起こった悲劇・・TGV内でスリ被害にあい、お財布を取られたことから、クリスマスイブの思っても見なかった大ハプニングに心穏やかではないクリスマスを過ごすこととなった我が家です。

 お金は大して入っていなかったものの、最も面倒な被害は、IDカードやクレジットカードをもろとも盗られたことで、すぐさま、クレジットカードは、電話でストップし、再発行をしてくれることになり、年末年始のバカンスの時期にも関わらず、10日間ほどで、新しいカードは準備ができましたという連絡が来て、彼女は、これに懲りて、もう一つの海外の銀行の口座を早々に開き、携帯がカード代わりにできる、しかも口座手数料等もかからないシステムを追加したのでした。

 ところが、ことIDカードの再発行に関しては、そう簡単には行きません。まあ、本人を証明するカードですから、本人が自分で申請に行かなければならないのは仕方がありませんが、その書類を提出するには、予約が必要で、その予約も現在、彼女は、ブルターニュでスタージュの真っ最中ゆえ、元来の住所には、住んではいないため、簡単なことではありません。

 平日には、仕事ゆえ、予約が取れるのは、かろうじて、土曜日の午前中のみ。彼女は金曜日の夜にこの予約のためにわざわざ、またTGVに乗って帰省したのでした。

 下手をすると先になればなるほど、もしかしたら、またロックダウンで身動きが取れなくなることも考えられることから、クリスマス(被害直後)から2週間後の土曜日に予約を取っていたのです。

 「どちらにしても、再発行の申請をして、また出来上がった時には、受け取りに来なくちゃいけないね・・」などと、話しながら、彼女は、土曜日の予約の時間、朝9時に市役所に出かけて行ったのでした。

 ついでに銀行に寄って、出来上がっているカードを受け取り、市役所に行くと、「あなたの予約は、今日ではないから、受け付けられない」と言われたそうで、どうやら、電話で予約した日にちが間違って記録されていたようで、先方の落ち度にも関わらず、冷たくあしらわれたそうで・・わざわざ、ブルターニュのど田舎から、そのために来ている娘は、呆気に取られ、また、忙しそうに人が押し寄せているならともかく、暇そうなのに、予約は予約だからと頑として受け付けない様子に彼女から怒りのオーラが湧き出ていたのを察したのか?「一応、書類を見せて・・」と言った担当者。

 しかし、今度は、提出した書類の写真が前回のカードと同じものでは受け付けられないと冷たく却下されて、同じカードを再発行するのになぜ同じ写真ではいけないのか?それならちゃんと書いとけよ!と、結局、また2週間後に予約を取り直して、渋々、彼女は家に帰ってきたのでした。

 そもそも市役所は、自分の住んでいる界隈にあるものなので、足を運ぶこともそれほどの負担ではないのかもしれませんが、(彼女の現在の状況は、特別で、数ヶ月のスタージュのために住所変更するまでもない)それにしても、2度手間、3度手間になることは、気分の良いものではありません。

 フランスは、何かとトラブルの多い、一度で済むはずのことが、何度もの手間がかかることも少なくないのですが、やはり、お役所などの公的機関に関しては、悉く、この種のトラブルが多いような気がします。しかも、感じ悪いことこの上ない!

 何のつもりか知りませんが、人を二度手間、三度手間に追いやることをお役所仕事に携わる人々は何の躊躇いもなく、むしろ、横柄な態度で応対します。ことに公務員、国の組織の場合は、その傾向が強いのです。だって、銀行等はフランスとて、ちゃんとできるのですから・・。

 サービスが悪くても、感じ悪くても、絶対に潰れないお役所、自分は痛くも痒くもない、こんなお役所仕事や国の息のかかった企業がフランスがいつまでも改善されない状況を作っていることをまたまた感じた1日でした。

 しかし、何かと高くつくIDカードの再発行です。

 パリから帰りのTGVでは、マスクをしないと言い張る人と鉄道職員でいざこざが起こり、TGVは、大幅に遅れたそうです。


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「思ってもみなかった娘のクリスマスイブの悲劇」

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