2021年1月13日水曜日

夜間外出禁止に対応する営業時間変更から日曜営業するフランス

     

お客様のために2月7日から毎週日曜日午前中営業しますというお知らせ


 コロナウィルス感染対策の一つとして、フランスでは、現在、夜間外出禁止(20時以降禁止・25カ所の地域では、18時以降禁止)の措置が取られています。この夜間外出禁止は、12月のロックダウンの段階的な解除が始まった時点で再開されましたが、夜間外出禁止ということは、事実上、営業時間の短縮ということなのです。

 この夜間外出禁止が開始された直後に、このスーパーマーケットなどは、開店時間を通常の9時から8時に前倒しにしたのには、ビックリしました。さすがのフランスもノエル前のかきいれ時には、頑張るんだな・・度重なるロックダウンにやはり必死に取り返しにかかっているな・・などと思っていたのです。

  

20時に閉店するため、8時開店にしますというお知らせ

 しかし、これは、ノエル前だけでなく、年が明けた現在も、夜間外出禁止の制限が続いているため、開店時間前倒し営業は続いています。

 そして、現在は、イル・ド・フランス(パリ近郊地域)は、夜間外出制限の時間は、20時のままですが、18時に前倒しになっている地域は、どんどん拡大しており、全国的に18時になるのでは・・?という話もちらほら出てきています。

 そんな状況に対応してか、日曜日は休みだった店舗が日曜営業への扉を開き始めました。

 私がフランスに来て、とても不便だと思ったことの一つに日曜・祭日は、基本的にお店はお休みで、買い物に行けないということでした。今では、慣れましたが、多くの人がお休みで買い物に行きやすい日になぜ?営業しないのか?すごく疑問でした。

 パリ市内には、通りによって、日曜日の営業許可が下りる場所と許可が下りない場所があり、場所によっては、日曜営業が不可能な場所もあります。

 また、大規模な店舗などは、組合が強く、従業員が日曜日に働くことを受け入れない会社もありますし、それなら、失業者も多いことだし、日曜日だけ働く人を雇っても良さそうなものですが、フランスの組合は、「自分たちの領域が侵される」という理由で、これさえも受け入れないのが現状です。

 フランスの労働組合の強さは、驚異的です。

 日曜日の営業許可を持っている店舗は、日曜日に出勤する従業員には、ドゥーブル・ペイエ(ダブルペイ)と言って、日曜出勤には、日割り計算で倍近い賃金を支払わなければなりません。(契約時にこのダブルペイはなし(アルバイトなど)としている会社もあり)

 クリスマス前の時期やバーゲンの最初の週だけは日曜営業をしているところもありますが、そんなわけで、フランスの日曜営業は、なかなか広まらないのです。

 しかし、今回は、多分、コロナウィルス感染対策の一環である事実上の営業時間短縮のための特別対策と思われますが、なんとか、これが定着してはもらえないものか?と密かに思っています。

 とはいえ、このスーパーマーケットの日曜営業は午前中だけ、コロナ以前から日曜の午前中だけは営業しているというスーパーマーケットは、ちらほらあったので、その仲間入りをしただけですが、カーフールといえば、フランスでは最大手のスーパーマーケット。他店に与える影響は少なくないと思っています。

 年中無休、深夜営業も珍しくないコンビニのたくさんある日本と比べたら、あまりに次元が違う話で、意味不明かもしれませんが、フランスは、こんな国なのです。


<関連>

「フランスの雇用問題」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/09/blog-post_6.html

「ブリヂストン・フランス・べチューン工場閉鎖 ①」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/09/blog-post_17.html




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