2026年2月16日月曜日

パリのバスの中で運転手をナイフで脅迫した男に警察官が発砲

  


 パリ市内を走るバスの中で男が運転手をナイフで襲うという事件が起こりました。

 狭いバスの中でナイフを振り回す男がいるというだけでも震撼とする状況ですが、バスの中に居合わせた乗客がこの攻防に介入して、男の行動を阻止しようとして、バスを降りたところ、このナイフを持った男もバスを降りて、ナイフでの攻撃を続けていたところに制圧に駆け付けた警察官が発砲、男は腹部を撃たれ、重症とのことです。

 この事件が起こったのは、パリ13区91番線のバスの中、そして、バス停ゴブラン駅の近くでした。深夜ならまだいざ知らず、この事件が起こったのは午後5時少しまえのこと。

 ふつうにバスに乗っている人々、街を行き交う人がごくごくふつうに生活している時間帯のことです。

 ナイフを振り回している人の存在は、もちろん恐ろしいことですが、そのうえ、警官が街中で発砲するという事態は、さらに恐ろしい話です。

 当初、警察官の一人がテーザー銃(スタンガンの一種で棘状の電極が生えた小さな射出体が発射する)を使用しましたが、効果がなかったために、その後、同僚の警察官が銃で男の腹部を撃ったとのことです。

 パリ検察庁によると、男は少なくとも3発の銃撃を受け、そのまま救急搬送され、重体で危篤状態とのことです。(その後、死亡)

 そもそもは、この男のナイフでの攻撃が原因であったとはいえ、ここで銃を発砲する必要が本当にあったのかどうか? しかも3発も・・。

 警察本部はこの騒ぎの中で、この男によって負傷した乗客や警察官はいなかったことを明らかにしています。

 パリ検察庁は、公職にある者に対する殺人未遂と、公職にある者による武器を用いた加重暴行の2件の捜査を開始しました。つまり、ナイフ男と警察官双方の罪が問われている状態です。

 警察官の発砲事件は時には聞く話ですが、これまでは、深夜の乱闘の末とか、服従拒否のために発砲した事件とか・・そんな感じでしたが、平日の昼日中に一般市民がふつうに生活している空間での出来事にちょっと今までとは違う気がしています。

 また、バスの中で、ナイフを持った男が暴れる・・なんてことも、これまで私は遭遇したことがなく、とはいえ、バスをよく利用する私としては、あのスペース内でそんなことが起こったら・・と、想像するだけでも恐ろしいです。

 運転手の席は、通常、プラスチックの衝立で守られていて、危険から身を守れるようになっていますが、介入した乗客が追いかけまわされ、そのうえ、バスを降りてまで、攻撃が続く・・考えられないことです。

 このナイフ男の身元等は発表されていませんが、容易に発砲する警察官についても、なんとか、対策をとってもらいたいものだと思います。


パリのバスの中でナイフ男 警察官発砲


<関連記事>

「服従拒否で17歳の少年に発砲して死亡させた警察官 緊迫の再度の現場検証」

「頭蓋骨の一部除去の青年の登場で暴動後、再浮上する警察の暴力行為」

「パリ12区で服従拒否の運転手に警察官が発砲 運転手死亡」 

「パリ シャルルドゴール空港(CDG)でナイフを振り回した男 射殺」

「非番の警察官3人が空中発砲で逮捕」

2026年2月15日日曜日

13日の金曜日にパリ・凱旋門で起こったテロ事件の犯人は・・

  


 最近のパリの物騒なことといったら、本当に数日おき、時には連日・・「ナイフ男による襲撃事件!」などという話を1週間のうちに何度聞くことか?と思うと本当にうんざりしています。

 しかし、今回の事件の犯人はテロリストだったようで、ちょっとここ最近、たて続けに起こった事件とは、また種類が違うかもしれません。

 13日の金曜日の夕刻、凱旋門の下にある無名戦士の墓(記念碑)に点火のセレモニーが行われている最中にナイフとハサミを持った男が憲兵隊に襲いかかり、現場にいた別の数名の憲兵がこの男に向けて発砲。この男はすぐに救急搬送されましたが、数時間後に死亡が確認されました。

 この男は、予め、この犯行を彼が毎日、出頭を命じられている警察署に電話で予告するという奇妙といえば、奇妙なことをしていました。というのも、憲兵隊、しかも凱旋門でのセレモニーの最中、憲兵隊は、銃装備しているのは常識。そこへ、ナイフやハサミでとはいえ、憲兵隊を襲撃すれば、銃で撃たれることは充分に考えられることで、ある意味自爆テロのようなものです。

 彼は、1978年生まれのフランス国籍の43歳で、2013年にベルギーでテロ行為に関与したとして、懲役17年の有罪判決を受けていました。2012年にブリュッセルの地下鉄の駅で検問を行っていた警察官に突進し、ナイフを取りだし、警察官2人を刺殺、男女2人を刺して軽傷を負わせました。

 イスラム主義運動に近いと言われるこの男は犯行の理由を「公共の場でニカブ着用をを禁止したベルギー政府への復讐と異教徒アフガニスタンからの撤退を求めるためだ」と説明していました。

 国家テロ検察庁(PNAT)によると、彼はベルギーで投獄された後、フランスに移送され、量刑裁判所が発令した司法監督命令に基づき監視下に置かれており、「個別行政管理・監視措置」(Micas)の対象となり、毎日、警察署に出頭することが義務付けられていました。

 彼が犯行を予告したのは、この彼が毎日、出頭していたオルネー・スー・ボア警察署でした。

 そもそも以前にテロ行為による殺人罪の判決が下りたのは2013年、懲役17年ならば、2030年まで出てこれないはずなのに、なんだかんだで、司法監督下などという名目で出てきてしまうことも、その司法監督下が全く監督下になっておらずに、このような犯罪行為を再び起こすことも、本当によく聞く話です。

 今回の凱旋門の事件では未遂に終わって、自らが命を落としていますが、今回は本人が死亡してしまっているので、何に抗議しての犯行だったのかは、もうわかりません。

 前回のベルギーでの犯行は、公共の場でニカブ着用をを禁止したベルギー政府への復讐と異教徒アフガニスタンからの撤退を求めるためだったとしても、そのために殺害された2人の警察官も浮かばれないし、早く出所したとしても、そこそこの刑期は受けているにもかかわらず、全く反省もなく、再び今回のような事件を起こしていることを考えれば、まるで更生されていなかったわけで、そのような人物を釈放してしまった司法にも問題があるのではないかとも思われます。

 いずれにせよ、このような危険人物が一度は逮捕され、投獄されたとしても、再び出てきて、街中をウロウロしているわけで、やっぱり恐ろしい限りなのです。

 また、もう一つ、気にかかっていることは、死刑制度を声高に反対している国の警察官や憲兵隊が、あまりにもあっさり犯人に対して発砲して、死に至らしめてしまうということです。

 危険回避の意味はわかりますが、どうにも引っかかって仕方ないのです。


パリ・凱旋門テロ事件


<関連記事>

「エッフェル塔などへのテロ攻撃を計画していた未成年者2人逮捕・起訴」 

「ヌイイ・シュル・セーヌのカフェでラビ襲撃」 

「パリ東駅でのナイフによる兵士襲撃事件」 

「早朝のパリ・リヨン駅でのナイフとハンマーによる襲撃事件」 

「駅で自爆予告をした女性に警察官が発砲 しかも8発!」

 

2026年2月14日土曜日

ルーブル美術館でチケット詐欺の大規模ネットワークを摘発 美術館職員2名逮捕

  


 今回の事件はルーブル美術館側からの不正行為の報告(大規模なチケット詐欺を組織するネットワークの存在が疑われる)から始まった捜査から明らかになった事態です。

 ルーブル美術館広報担当者によると、ルーブル美術館は「チケット詐欺の再燃と多様化」という問題に直面しており、これに対応して、職員と警察が連携して、組織的な詐欺対策計画を実施する中、この大規模ネットワークの摘発に繋がっていきました。

 この事件に関連して逮捕された者たちの中には、美術館職員2名も含まれていました。

 今回の事件は昨年の華々しい強盗事件以来、パリの美術館が厳しい監視下に置かれることになったわずか数ヶ月後に発生しているという非常に残念な事態です。

 しかし、この現象?は、実は少なくとも、2024年夏には始まっていたもので、この詐欺には美術館のチケット販売員だけでなく、外部のガイドやツアーオペレーターも関与していたとされています。

 詐欺師たちは、定員である20名を超える団体ツアーを企画し、公式のチケット販売システム外で定員を超える観光客に法外な料金を請求し、私服を肥やしていたと伝えられています。

 この事件では、ツアーガイドを含む9名が逮捕されています。

 また、パリのオルセー美術館とオランジュリー美術館でも、オンラインチケット詐欺(ミラーサイトを利用した偽造チケットのオンライン販売)の被害に遭い、一時は正規のチケット販売サイトを閉鎖しなければならない事態も発生したりしていました。

 つまり、正規のサイトで購入しているつもりが、いつのまにか、偽サイトにリダイレクトされているのに気付かないまま購入してしまうケースが続出したのです。

 両美術館では、購入の際に正しいURL(www.billetterie.musee-orsay.fr と www.musee-orsay.fr)にアクセスしていることを確認するように呼び掛けています。

 今回のルーブル美術館のチケット詐欺は、少しタイプが違いますが、いずれにしても、まさに災難続きのルーブル美術館。世界で最も多くの来場者数を誇る美術館は、大規模な窃盗事件、老朽化による水漏れから美術館の一部を閉鎖、12月中旬からは職員間の労働条件に抗議行動が発生しており、立て続けのストライキ、そして、今回の詐欺チケット騒ぎ。

 それでも、いつもルーブル美術館は長蛇の列です。

 同様の詐欺チケットはヴェルサイユ宮殿でも行われていたようで、被害総額はルーブル美術館だけでも1,000万ユーロ超え、このグループ逮捕によって、現金95万7,000ユーロが押収されたほか、複数の銀行貸金庫から48万6,000ユーロが押収されています。


ルーブル美術館チケット詐欺大規模ネットワーク摘発


<関連記事>

「ルーブル美術館に強盗が・・ ウソみたいなホントの話」 

「ルーブルだけではなかった 国立自然史博物館等 フランスの美術館・博物館での盗難事件」

「モナリザのお引越し ルーブル美術館の新ルネサンス」 

「年金改革問題デモはルーブル美術館の中までも・・」 

「ユニクロ パリ・リヴォリ店オープン ルーブル美術館・日本文化とのコラボ」

「ガラガラのルーブル美術館なんて今だけ! 一人ぼっちのミロのヴィーナス」


2026年2月13日金曜日

フランス国民の約40%が住民税の復活を望んでいる驚き

  


 公共サービスに対する認識(「Le Sens du service public」)団体がジャン・ジョレス財団およびオピニオンウェイと共同で行った調査によると、調査対象となった回答者の39%が住民税の復活を支持しているという驚きの結果を発表しています。

 この住民税復活を支持している人々は、その理由として、「市民保健センターの設置」や「手頃な価格で質の高い給食サービス」といった特定の優先課題を確実に達成するために、自らの自治体にさらなる資源が必用だと説明しています。

 しかし、逆の見方をすれば、60%の大多数は反対しているということですが、それにしても、税金の引き上げでもなく、廃止された税金の復活に賛成する人の割合としたら、約40%もいるということは驚きの数字でもあります。

 私自身、住民税が廃止されるのは、喜ばしいことでしたが、当時、この住民税の廃止に際して「ホントに??そんなのなくしちゃって大丈夫なの?」と驚いた記憶がありました。

 この住民税の廃止は、2017年の大統領選挙におけるマクロン大統領の目玉政策で、マクロン大統領が当選後、公約を果たしたカタチで2020年から廃止されています。

 2020年に廃止された住民税は、大部分が国によって補填されていますが、これが充分ではなく、フランス人の約40%は特定の優先サービスを確保するためには、より多くの資金が必用で、これを住民税の復活で賄うべきだと考えているというわけです。

 それにしても、税金などでの支出はできるだけ抑えたい、減らしたいと思うのがふつうだと思っていたのに、廃止された税金の復活を望む人々が相当数いたということに少なからず驚いた次第です。

※この調査は人口を代表する2,000人をサンプルとして2026年1月7日から12日までオンラインアンケートを用いて実施されました。


フランスの住民税復活の是非


<関連記事>

「フランスの税金 住民税廃止」

「現金、車、宝石…個人間の贈与はオンラインで申告することが義務付けられるようになりました」

「フランスの2026年予算案に盛り込まれている「暴動リスク賦課金」 通称 暴動税」 

「La Poste フランス郵便局 税関規制の厳格化を受け米国への小包配送を停止」

「フランス政府 航空券にかかる連帯税(TSBA)の大幅な引き上げ検討」 


2026年2月12日木曜日

最近、出回っている銀行カード QRコード詐欺にご注意ください

  


 本当にボーッと暮らしていると、痛い目に遭いかねない恐ろしい時代です。

 中でも詐欺は、いかにもホンモノのようなふりをして、あっという間に他人をだまして奪い取るうえに、次から次へと手を変え、品を変えやってきます。

 最近、新しく出回っている詐欺は、銀行のカードにまつわる詐欺です。

 ある日、突然、銀行からレターとともに、ICチップ付の決済カードが届きます。

 「これが、あなたの新しい銀行カードです」とあり、これは、見事にホンモノそっくりにできていますが、偽物なのです。

 そして、レターでは「カードは、このままでは使えないので「有効化」してください」と書いてあり、QRコードが添えられています。

 なかなか手が込んでいます。

 QRコードをスキャンすると、オンラインバンキングのポータルを模倣したウェブページにリダイレクトされます。ここでユーザー名とパスワードの入力を求められますが、ここでユーザー名+パスワードを入力すると、この詐欺師に自分の銀行アカウントにアクセスを許可してしまうようになっているのです。

 詐欺師は数分で銀行口座を空にしてしまいます。これは非常に巧妙に仕組まれているため、ひっかかったら、あっという間に口座内のお金を全てを奪われてしまいます。

 この詐欺師グループ?は、AIによって、銀行のブランドを模倣したレターテンプレートを作成しています。

 最近は銀行カードも普通郵便で送られてくるので、大丈夫なの?と思っていましたが、実際には有効化しないと使えないので、そのあたりを逆に、巧に利用した詐欺が誕生しているのです。

 しかし、フランス銀行連盟によれば、「新しい決済カードは引き出しや購入によってのみ、有効化されるもの」だそうで、このような手続きは絶対に不要なものなのです。

 また、通常、銀行が事前の依頼と通知なしに新しいクレジットカードを発行することは決してないことを強調しています。

 通常、新しいカードを受け取るのは、以前のカードの有効期限が切れるか、紛失・盗難届を提出して、新しいカードを申請した場合です。

 偽造カードを受け取った場合は、銀行に連絡し、警察に届け出て、公式のサイバーセキュリティプラットフォームにも躊躇なく報告するように呼び掛けられています。

 この詐欺への注意喚起を図るため、国家警察は、今週、ソーシャルメディアキャンペーンを開始しています。

 銀行カードの有効化は、引き出しや購入によって行われるもので、決してQRコードで行われるものではないということを肝に銘じてください。


銀行カード QRコード詐欺


<関連記事>

「偽の駐車違反切符詐欺にご注意ください」 

「イベリア航空と格安航空会社 VUELING(ブエリング航空)のよくわからない関係」 

「SNCFを装った「ストライキ後の払い戻し」請求の詐欺メール」 

「クロノポストからの詐欺メール」 

「最近、流行っているらしいSMS郵便物詐欺」

「シャルルドゴール空港の詐欺広告 ロストバゲージ販売」

2026年2月11日水曜日

衆議院選挙 在外投票が異例に伸びた理由 前回選と比べて67%増加

   


 日本の外務省の発表によると、衆議院選挙の比例代表で在外投票をした在外邦人の数は2024年の前回選と比べて67%増の2万9,089人でした。海外に住む日本人の間で今回の選挙は非常に関心が高く、1998年の制度(在外選挙制度)導入後、参議院選挙も含めて過去最多だったと言われています。

 私自身、今回の解散・総選挙の知らせを聞いて、「これはいけない!今回は是が非でも行かなくちゃ!」と強く思いましたが、実際には、周知期間が短く、日程的にあまりに急な話で、「これでは、投票に来れない人が多いだろうから、投票率は低くなるのではないか?」(投票はパリにある日本大使館で行われるため、誰もが早々急に簡単に投票に来れるわけではないため)と思っていました。

 しかし、実際に投票に行ってみると、見たこともない、いつも以上の人出で在外邦人が今回の選挙に対して、非常に危機感を感じていることを目の当たりにした気持ちでした。

 では、なぜ?海外で生活している日本人がこれほど現在の日本の政治に危機感を感じているのか?を考えてみました。

 まず、海外在住者はそれぞれが居住している国、世界情勢から、日本の状況を比較しやすいため、世界、日本での変化を感じとりやすいためではないかと思います。

 また、日本を国際政治の中の一プレーヤーとして客観的に見ているところもあります。

 私は海外在住者代表ではありませんので、皆がそのように感じているのかどうかはわかりませんが、少なくとも私が危機感を感じているのは、政府の方向性、特に安全保障・外交への懸念(集団的自衛権の扱いや憲法改正論議など、憲法9条改正の是非、緊急事態条項の導入)や権力集中の危険性(政府の権限がどこまで拡大してしまうか?)、民主主義の揺るぎ、歯止めが外れることへの不安、崩壊の危険性など、国家の進路そのものを心配しています。

 また、移民問題に関しても、自分たち自身が外国人として生活しているため、その危険性についても、それぞれの国でも問題となっていることを肌身で感じつつも(例えばフランスでの移民問題は日本の比ではない)偏った政策については、実感として思うところが日本に住む日本人よりも多いと思われます。

 そして、選挙戦だけでなく、日本でのマスコミの位置づけ・役割についても大きく疑問に感じていることもあります。少なくとも既に報道規制がなされているような報道機関の仕事は大いに疑問、危機感を感じています。

 現在の不安定な世界情勢も日本での報道以上にダイレクトに悲惨な映像の報道も海外ではなされているため、戦争などに対する危機感も自ずと高くなるのも当然のことで、それだけマスコミの役割は非常に高いことを感じています。

 そもそも、少々、極端な言い方をすれば、自己主張をしなければ生きていけない外国で生活していて、それでも「日本人は黙って我慢するからダメなんだ・・」と言われながら、日本の政治に関しては、唯一、声をあげられる「在外投票」という機会。

 やっぱり、黙ってはいられなかった在外邦人が多かったのは大きく頷けるところなのです。

 日本は今までのように「あたりまえに平和な国」ではなくなるかもしれません。


在外投票率 過去最高を記録


<関連記事>

「選挙について、色々、モヤモヤしていることやフランスだったら、絶対にあり得ないのに・・と思うこと」 

「今回の衆議院議員総選挙の在外投票とフランスのオンライン投票」 

「在外投票に行ったら、意外にもいつもよりもずっと多くの人々が投票に来ていてビックリした!」 

「そんなに急に言われたって・・衆議院解散総選挙 在外投票」 

「在外選挙人証 3ヶ月以上かかってやっと受け取れました!」


 

 

 

2026年2月10日火曜日

国際ワイン見本市「Wine Paris 2026」

  


 現在、パリでは、国際ワイン見本市(Wine Paris 2026)が開催されています。これは世界最大級のワイン・酒類見本市のひとつで、ワイン業界全体のビジネス促進および市場の活性化を目的としています。

 この見本市には世界60ヵ国以上からの出展者と60,000人超の来場者(バイヤー・輸出入業者など)が集い、商談・契約機会を創出する場になっています。これにより、各国ワインの流通ネットワークを拡大し、輸出入促進を図っています。

 フランスやドイツ、アメリカなど各国のナショナルパビリオンが設置され、地域ごとのワイン文化や特色のある商品が紹介されています。特定の新興生産国や地域ワインにとっては、世界市場への認知拡大効果が期待される場でもあります。

 ワイン業界にとっては不可欠な国際イベントとなっているものですが、フランスのワイン市場の弱体化は非常に深刻なものとなっており、そもそもワインの消費低迷に加えて、特に大規模輸出国であったアメリカの関税引き上げにより、昨年のアメリカへのワインの輸出は20%減少したと言われています。

 一般的に関税が1%上昇すると、貿易量は1%減少すると言われているそうで、加えてドルの為替レートによる15%の追加料金が加わると、状況はさらに複雑になっているのです。

 しかし、一方ではメルコスール(南米南部共同市場)や最近のEU・インド貿易協定といった新たな販路も期待されている中、この見本市ではアメリカ以外の市場開拓も期待されているのです。

 フランスは過剰生産している農園のブドウを撤去する新たな計画を発表したばかりですが、この動きにブレーキをかける意味でも新しい試みが期待されています。

 今回の見本市では、急成長を遂げている「ノンアルコールワイン」に特化した「Be no」パビリオンが設置され、今や確固たる位置を築きつつある「ノンアルコールワイン」が注目されています。

 個人的にはアルコールが入っていなくてワイン飲む必要ある?とも思うのですが、意外にもこのノンアルコールワインは、伝統的なワインを食いつぶすのではなく、むしろ売上げを伸ばす存在として、ワイン業界の中での期待の星となっているようです。

 とはいえ、日常的にもワイン離れは、スーパーマーケットなどの内部のワイン売り場の面積が年々減少しているのは、身近にも目に見える感じで進んでいるのは避けられない状態。それに引き換え、ビール、コカ・コーラなどの清涼飲料水など、そんなに好きなの?と思われるほど、いつも堂々たる陳列ぶり。

 ワインといえば、フランス、フランスといえば、ワインという時代が終わりつつあるのを感じずにはいられないのが正直なところなのですが・・。


国際ワイン見本市「Wine Paris 2026」


<関連記事>

「2023年国際ソムリエコンクール 30年ぶりにパリで開催 ワインとフランス」 

「ボジョレーヌーボーと日本の関係」 

「日本の国税庁キャンペーン「サケビバ」にはフランス人も唖然」 

「フランス人のワイン離れ」 

「ワインの国フランスでのノンアルコールワイン市場拡大」



2026年2月9日月曜日

懐かしい日本のコロッケなんだけど・・

  


 日本のお惣菜の中では、ほぼほぼ定番級の「コロッケ」。日本だったら、スーパーマーケットなどのお惣菜売場などでも、多分、コロッケのないところはないと思います。

 また、日本でコロッケといえば、昔はお肉屋さんで、よくコロッケを揚げて売っていて、日本の実家の近くのお肉屋さんにも美味しいコロッケを揚げて売っているところがあって、以前は日本に一時帰国した際に、そのお肉屋さんのコロッケは「日本に帰った時に食べたいものリスト」に入っていたくらいです。

 しかし、そんなお肉屋さんも、今ではお肉屋さん自体がなくなり、当然、あの美味しかったコロッケも食べられなくなりました。

 コロッケというものは、そもそもはフランスのクロケットからきている呼称?だと思うのですが、フランスには、いわゆる日本のコロッケのようなクロケットはなく、そもそも本来のフランスのクロケットというもの自体もあまりお目にかかることはありません。

 まあ、たまにアントレなどでクロケットっぽいと思われるものが出てきたりすることもあるのですが、それさえも、あまり定番のものではありません。むしろ、イタリアやスペインなどの方がそれに似通った感じのものがある気がします。

 いわゆる日本の、ひき肉や玉ねぎなどが混ざったコロッケというものは、日本のオリジナルの食べ物です。材料から考えれば、安価でもあり、決して、手に入りにくい食材でもないので、作ろうと思えばいつでも作れるのですが、滅多に作ることはありません。

 だって、とりあえずじゃがいもを蒸かしたり茹でたりして、正直、最低でももう、それだけでも食べられるものを、皮をむいて、マッシュして、そのうえ、具材を炒めて、混ぜて、小麦粉をつけて、卵をつけて、パン粉をつけて、油で揚げる・・という何行程もの作業が待っているわけで・・しかも揚げ物・・少々、罪悪感もあるのです。

 そんなわけで、滅多に家でコロッケを作ることはないのですが、先日、急に夜中に思い立って、コロッケを作り始めました。

 じゃがいもを蒸し器に入れて、蒸しながら、玉ねぎをきざんで、ひき肉と炒めました。蒸しあがった、アツアツのじゃがいもの皮をむき、つぶして、炒めておいたひき肉と併せました。

 そこまでやったところで、かなりめんどくさくなってきて、これから成型して、衣をつけて、油を出して揚げるのか・・となんだかウンザリしてきて、夜中に揚げ物・・という罪悪感もあり、コロッケの中身をお皿に盛り付け、パン粉をサッと油で炒めて、上からパラパラかけて、コロッケのかわりにすることにしました。

 ここまでやったところで、これってフランスの「アッシュパルマンティエ」の変化バージョンだな・・と思いました。

 クロケットは、あまり見かけなくなっているフランスですが、「アッシュパルマンティエ」は、フランスの国民食とも言ってよい食べ物で、炒めて味付けしたひき肉の上にマッシュポテトを重ねてお好みのチーズをかけて焼く、グラタンみたいなお料理です。

 ほぼほぼ日本のコロッケと材料は同じようなもの・・材料を混ぜずに重ねてグラタンのように焼く「アッシュパルマンティエ」は逆に言えば、日本のコロッケの変化バージョンのようなものかもしれません。

 私が面倒な手間を省略して作ったなんちゃってコロッケは、油で揚げないことから、大幅カロリーカットでもあると思われ、ほっくりしたじゃがいもの味とサクサクのパン粉が香ばしくて、なかなか美味しかったです。これからは、家で作るときには、コロッケじゃなくて、これでいいかも・・?と思っています。


日本のコロッケ


<関連記事>

「海外から見ると日本人の食卓はとてもレベルが高い」

「もうカーフールで魚は買わない」 

「PICARD(ピカール) のお世話になってます・私のピカールのおススメ商品」

「フランス人は辛いもの、熱いもの、かたいものが嫌い」

「現地の食材で作る日本食」



2026年2月8日日曜日

1932年創業のパリの老舗ブーランジェリー「ポアラーヌ」倒産

  


  そういえば、しばらく忘れていました・・・ポアラーヌのパン・クッキー。そんなポアラーヌのパンやクッキーを久しぶりに思い出したのは、「ポアラーヌ倒産」の報道であったことは、本当に残念なことです。

 正直、「残念」というほどのお気に入り・・というわけではありませんが、それでも、一時は、日本に買える際に、「ポアラーヌのパン買ってきて!」、「ポアラーヌのクッキー買ってきて!」などと頼まれることもありました。

 なぜ?日本でまで、ポアラーヌのパンがそんなに有名だったり、人気があったのかはわかりませんが、そんなご要望に応えて、何回かは日本に行く際にお土産に買って行ったこともありました。

 ポアラーヌのお店はパリにはサンジェルマン・デ・プレの本店を含めて5店舗あり、また、ポアラーヌの製品はモノプリなどのスーパーマーケットやラファイエット・グルメなどにも置いてあります。

 厳選された材料を薪釜で焼き上げる製法、3代にわたって受け継がれてきた老舗ブーランジェリーです。

 ここまで、浸透?していた「ポアラーヌ」が倒産するなんて、思ってもみませんでした。

 全く公にはなっていませんでしたが、ポアラーヌは2022年10月からセーフガード手続きの対象となっており、数年間にわたり経営難に陥っていた同社は衛生上の理由から生産施設を一部閉鎖したことで経営がさらに悪化しました。

 ポアラーヌは2025年12月31日の段階で破産状態になり、2026年1月19日にパリ商事裁判所は、「保護計画の終了と裁判所命令による管理」を命じています。

 2024年3月には、債務の一部を帳消しにし、銀行および社会保障債務を5~6年かけて分割返済することを決定しており、なんとか持ち直すであろう見込みもたっていたようです。

 ところが、エソンヌ県の生産施設が行政閉鎖されるという新たな打撃を受け、とうとう息絶えてしまったようです。

 なぜだか日本でもわりと知名度があったポアラーヌの製品は、日本にはポアラーヌの店舗というものはないものの、伊勢丹などのデパートで「フランス展」などがある際には出店していたり、ネットのサイトでは今も販売しているようですが、相変わらず、なかなかな値段でビックリしています。

 ポアラーヌよりはずっと後に広まったピエール・エルメなどは、今でも絶好調ですが、老舗といえども、継続し続け、生き残っていくのは、難しいんだな・・そんなことを思いました。


ポアラーヌ倒産


<関連記事>

「2025年バゲットコンクール グランプリ受賞のお店 Boulangerie La Parisienne 」

「アンジェリーナは相変わらず行列 やっぱりモンブランはアンジェリーナが安定の美味しさ」 

「クルッキー(クロワッサン+クッキー) の元祖 Maison Louvard メゾン・ルヴァール」 

「やっぱり美味しかったマドレーヌ Le Comptoir ル・コントワール Ritz Paris 」 

「パリの老舗アイスクリーム屋さんといえば、ここ!サンルイ島 ベルティヨン Berthillon」

2026年2月7日土曜日

選挙について、色々、モヤモヤしていることやフランスだったら、絶対にあり得ないのに・・と思うこと

  


 今回の日本での衆議院選挙は、日程的にもあまりにも無茶苦茶なこともあり、いつも以上に感心があり、前にも書いていますが、在外投票の場合はあまりに急で投票できないケースも多々あるようで、憤りを感じています。

 しかし、SNSなどで流れてくる情報を見ているとこの無理な日程に腹をたてていることもあるのか、海外在住の日本人は、いつもより、感心が高く、反発も大きいような気がします。

 日本のテレビでの報道は見られないので、ネットを通じての情報なので、頻繁に、「これがテレビ・地上波では全く報道されないのはおかしい!」とか、そんな内容もよく見かけますが、一体、日本のマスコミはどうなっているのか?と思いつつも確認はできません。

 日本で高市首相が就任して以来、台湾問題を始めとして、円安に肯定的な発言をしたり、なかなかな頻度で、失言を繰り返し、さすがに一国の首相の発言は、世界でも報道されており、「次回の世界恐慌は、日本の破綻から始まるかもしれない・・」なんていう話も聞こえています。

 そして、色々モヤモヤしていることの中には、彼女が失言をする度に、また、数々の疑惑が浮上する度にでてくる「コメントは差し控えさせていただきます」という回答があります。

「差し控える」というなんだか、丁寧でありながらも、上から目線の体の良い逃げ口上には、本当にモヤモヤするし、まったく、「差し控える」というのは、なんと都合の良い言葉なんだろう・・と思わずにはいられません。要は「言えません」、「説明できません」、「答えようがありません・・」ということなのに、なんとなくマイルドに響いて、またいかにももっともらしく聞こえてしまいます。

 そして、逃げ口上だけではなく、党首討論会をドタキャンというフランスだったら、大スキャンダルになり、その時点で失格の烙印を押されそうなことをやりながら、いや、フランス人だったら(というより、日本人でもまともな人なら)、這ってでも出てくると思いますが・・本人からの説明はまるでなしで、周囲が取り繕う言い訳をするだけ。

 演説などの一方的なカタチであれば、いくらでも話すのに、質問には答えず、討論会にも参加しない・・。そんなことは、フランスならば、考えられない話です。

 フランスでは、選挙となれば、頻繁にテレビでもあらゆるマスコミの要望に応えて、いくらでも討論しているところを公開し、それぞれの持ち時間をタイマーでカウントされながら、喧々囂々と話すところが、延々と地上波でも流されます。

 それだけでも高市首相が一切、話し合いには応じる姿勢がないことは明らかで、どうして、これで自民党が圧勝とかいう予想になっているのか、全く理解できません。

 このような日本での選挙前の討論会は逃げられても、世界の首脳たちと渡り合う一国の首相の立場の人であれば、世界の要人とは同等には渡り合えないということです。まさか、そんな状況であれば、逃げられませんから・・。

 海外にいる日本人の多くは、この選挙が「日本存亡の危機」と思っている人が少なくないと思っています。

 もう30年近く日本を離れている私にとっては、実家が没落していくのを見ている気分です。

 ふだんは、日本の政治については、あまり書かないのですが、今回の選挙はあんまりだと思っているので、敢えて書かせていただきました。


日本の選挙 差し控えるという言葉


<関連記事>

「そんなに急に言われたって・・衆議院解散総選挙 在外投票」 

「在外投票に行ったら、意外にもいつもよりもずっと多くの人々が投票に来ていてビックリした!」

「フランス人のディベートの凄まじさ」 

「フランス大統領選挙目前のエマニュエル・マクロン VS マリン・ルペンの討論会」

「フランス人の在外選挙と日本人の在外選挙の違いにビックリ!」

「今回の衆議院議員総選挙の在外投票とフランスのオンライン投票」


2026年2月6日金曜日

今度は小学校でのナイフ事件 7歳の少年が校長をナイフで脅迫

   


 フランスの学校でのナイフによる襲撃事件が相次いでいる中、またナイフによる事件が今度は、中学校でも高校でもなく、なんと小学校で発生しています。

 美術教師が14歳の中学生にナイフで刺された翌日、ポー(フランス南西部、ヌーベル・アキテーヌ地域圏、ピレネー・アトランティック県)にある小学校で7歳の少年が校長と教師をナイフで脅迫するという事件が起こりました。

 被害者はなく、7歳の少年ということから、警察に報告されないケースもありそうな気もするのですが、ここ数年、フランスの学校ではナイフを使っての子どもたちが教師を攻撃する事件が多発しており、見過ごせない問題として注目されています。

 この少年は学校でカバンを盗んだとして小学校の職員室に留置されました。校長は危機的状況にある少年を誰からも離れた安全な場所で落ち着くことができるように望んでいました。

 検察庁によると、少年はこの部屋の中での話し合いを続けるなか、彼は校長を侮辱し始め、校長が子どもの保護者に電話で連絡を取っている間に、少年はナイフを掴んでそれを校長と教師に向けました。同室にいた者がすぐに部屋を出て通報。

 少年はすぐにナイフを捨てたために、校長は実質的な危険を及ぼすことはありませんでした。事件は学校職員によって、冷静に処理されましたが、校長は告訴状を提出しました。

 母親に付き添われて警察署で尋問を受けたこの少年は「叱るのをやめさせるためだった・・」と答えているようですが、年少であるために判断力に欠けたと判断され、刑事告訴は行われませんでした。

 学校からの告訴に関しては、処罰のためというよりは、意識を高めるためとして、検察官も告訴状を認めています。

 とにかく、ここのところ学校でのナイフによる事件があまりにも多く、昨年4月にはナントで高校生がナイフで15歳の少女を殺害。6月には、オート・マルヌ県で警察官によるバッグ検査中に学校職員を殺害。9月にはバ・ラン県の中学校で教師がナイフで襲撃され、アルプ・マリティーム県では元生徒が園芸高校の生徒と教師を刺殺。そして、つい先日、授業中に美術教師が生徒に刺されて重体・危篤状態になった・・という事件が起きたばかりです。

 また、ピレネー・アトランティック県では、まもなく2023年に起こった16歳の生徒がスペイン語教師を刺殺した事件の裁判が行われます。

 今回の事件は実質的な被害は出ていませんが、衝撃的なのは7歳の小学生ということです。もうここまであたりまえに、ナイフを持ち出すということが、こんな年齢にまで下がってきてしまっているということは、いかに異常なことであるのか?と思います。

 昨年の段階で「15歳未満へのナイフ販売禁止」は法令が出ているはずではありますが、そうはいっても、ナイフの入手手段などはいくらでもあります。法律が実状に間に合っていないというか、この抗議の手段がナイフという発想・・メンタル・・危険です。

 物理的に禁止することも大事かもしれませんが、これがどうしてダメなことなのか?ということを理解できるような教育を工夫しなければなりません。

 そんなこと、簡単なことではないですが・・。


7歳の少年が校長をナイフで攻撃


<関連記事>

「14歳の中学生が授業中、教師をナイフで刺傷した事件」

「2度あることは3度ある・・パリの公共交通機関でまたナイフ刺傷事件」

「学校の入り口での手荷物検査で14歳の少年がまさかのナイフで監督教員を殺傷」

「15歳の高校生が授業中にナイフで生徒を襲撃 女子高生1名死亡、3名負傷」

「15歳未満へのナイフ販売禁止とソーシャルメディア禁止」


 

2026年2月5日木曜日

パリ18区で日本人観光客の女性2名が性的暴行の被害

  


 日本人観光客は以前に比べると、ずっと減っているので日本人がらみの事件というものも、自ずとあまり聞かなくなっていたのですが、2月に入って、パリ北部(18区)で22歳の日本人観光客が性的暴行の被害にあって被害届を提出しているという事件の報道を目にして驚いています。

 1月31日から2月1日にかけての夜、パリ18区 ピガールとクリッシー広場の間をパトロール中に通報を受けた警察官が2人の男性を逮捕しました。

 報道によれば、事件は午前4時30分頃、ピガール地区で発生し、その後、クリッシー広場(8区)方面へと進みました。パトロール中の警察官は黒服を着た2人の男が2人の若い女性に執拗に近づき、数十メートルにわたって尾行しているのに気づいたと報告。

 数分後の午前4時40分頃、2人の女性たちが男たちを撃退しようとしたところを警察官が介入しています。

 2人の観光客によると、最初にホテル近くのバス停で嫌がらせを受け、容疑者らはサウナやホテルの部屋に誘うなど、性的に挑発的な発言をしたとのことで、その後、無理矢理キスされ、胸、臀部、顔を触られたと説明しており、彼女たちは、被害届を提出したようです。

 拘束された2人の容疑者のうちの1人はエジプト国籍の31歳の男性で既に国外退去命令(OQTF)を受けている人物で、もう一人は、モロッコ生まれの31歳でした。

 それにしても、またもや既に国外退去命令(OQTF)対象者の犯罪。なぜ?このような人が街をうろついているのか?全く理解できません。

 しかし、それにしても、事件の発生場所と時間が気になるところで、午前4時すぎに、しかもピガールなどという、ただでさえ治安の良くない地域で外出するなど、正直、常識外れもいいところです。

 観光で訪れている慣れない土地で、しかも、こんな時間帯にこんな場所で出歩くとは、非常識もいいところ。襲った男たちが悪いのは当然のことですが、被害者となったこの2人の女性の、このような無防備な行動は、信じ難いところでもあります。

 決して自慢できることではありませんが、パリの治安の悪さはなかなかなもので、「ここをどこだと思っているのですか?」と言いたいです。

 せっかく楽しみに来ている観光旅行で嫌な目に遭わないためにも、節度ある良識ある行動範囲や行動時間帯を心掛けることは必須なのです。


パリ18区で日本人観光客の女性2名が性的暴行の被害


<関連記事>

「ブローニュの森に埋められた大学生殺害事件 容疑者は OQTF(フランス領土退去命令)を受けていたモロッコ人」 

「早朝のパリ北駅での6人刺傷事件 容疑者は、OQTF(フランス領土退去命令)の移民」 

「パリの公立病院の救急治療室で起こった強姦事件」 

「パリ17区で日本人が塩酸を顔にかけられる傷害事件発生」 

「パリ17区での塩酸による日本人襲撃事件に対するフランスの扱い」


2026年2月4日水曜日

14歳の中学生が授業中、教師をナイフで刺傷した事件

  


 ヴァール県(プロヴァンス・アルプ・コート・ダジュール地域圏)にある中学校で美術教師(60歳)が授業中に14歳の生徒に複数回刺され、重症を負っています。現在、被害者の教師は意識不明の重体で危篤状態とのことです。

 現段階では、宗教的、または政治的な動機はないと言われています。

 暴行を加えた少年は、事件直後、教室から逃げ出し、校庭で国家教育職員?に逮捕され、その後は、抵抗することなく警察に連行されたということです。

 この少年に犯罪歴はありませんが、家庭の問題を抱えているということで、問題を起こしやすい、迷惑行為をする生徒でしたが、これまでは暴力的ではなかったということです。

 この事件はかなり大きな扱いとなっており、すぐに教育大臣が現場に向かい、内務大臣も教育大臣とともに連携をとりながら、この事件に対応していくことを発表しています。

 この事件が発生したのは、午後2時過ぎ、事件後、子どもたちは当初、教室に閉じ込められ、その後、校庭に集められ、午後3時半から学年ごとに避難させられています。

 平和な雰囲気の静かな学校として知られていた学校で起こった事件に学校側もその対応は慎重で、翌日は授業は休講となるものの、心理支援ユニットが同日のうちに設けられています。

 加害者の少年はこの被害者となった教師から、彼の行動についての警告を何度か受けており、この警告を受けたことに対して、逆恨みをしていたのか?「絶対に許さない!」と言ったようです。

 ただし、教師を刺してしまったことについては、すぐに悔やんでいたのか、事件後、教室を出て行った加害者の少年がナイフを落とし、トイレに駆け込み「先生を刺してしまった!」と泣き叫んでいたのを複数の生徒が目撃しています。

 この教師と生徒の間には、なんらかの緊張状態にあったことはわかっていますが、そのトラブルの詳細については明らかにされていません。

 彼の身柄はすでに拘束され、「殺人未遂の疑い」で逮捕されていますが、今後の捜査では、特に計画性があったかどうかが焦点になると見られています。

 計画性があったかどうかというのも、既に学校にナイフを学校に持って行った時点で計画性があったのではないかと思われますが、それとも、中学生というのはそこまでふつうにナイフを携帯しているものなのか?と思うとぞっとします。

 インタビューを受けたこの少年の母親は、「私たちは子どもの心を読むことはできませんし、彼らの頭の中で何が起こっているのかわかりません。彼は手におえない子どもですが、こんなことは予想していませんでした」と答えています。

 私は子どもが生まれたとき、大変なことをしてしまった・・子どもがもしも大変な事件を起こすようなことになったら、私の責任だ・・大変な責任だ・・と問題を起こすような子どもにならないようにはどうしたらいいか?といったことを周囲(母や親戚の叔父・叔母たち)に聞きまわったところ、「はっきりとしたことはわからないけど・・」と言いながら、彼らの共通する意見は、「とにかく身体を動かして、エネルギーを発散させること」ということでした。

 それが正解なのかどうかはわかりませんが、私は、それを信じて、娘には、とにかくスポーツを始めとして、身体を動かさせることを常に考えながら子育てしてきました。

 この事件の詳細については、後日、少しずつ解明されていくことと思いますが、子どもがどうしてこんなことをしでかすようになってしまうのか? こういう事件が起こったあと、たいていは、その親たちは、「まさかこんなことまですると思わなかった・・」ということが多いですが、その子どもがそうなったのには、複数の理由があるはずなのです。

 それにしても、14歳・15歳の事件って、どんどん増える気がします。


14歳の中学生 授業中に教師を刺傷


<関連記事>

「15歳未満へのナイフ販売禁止とソーシャルメディア禁止」 

「15歳の高校生が授業中にナイフで生徒を襲撃 女子高生1名死亡、3名負傷」 

「14歳の殺し屋と50ヶ所をメッタ刺しにされ、生きたまま焼かれた15歳の被害者」 

「12歳の少女が授業中に教師をナイフで襲う・・」 

「15歳の少女をメッタ刺し、生きたまま火をつけた未成年の男子に懲役18年の判決は妥当か否か?」


2026年2月3日火曜日

排水管洗浄剤で乳児殺害した元保育士に懲役30年の判決

  



 もちろん、こんなことは決してあってはならないことではありますが、子どもを安全に預かってもらう施設で、子どもが殺されるという事件、保育士が生後11か月の乳児に排水管洗浄剤を飲ませて殺害したという事件で、こんな保育士にあたってしまうとは、不運としか言いようがない・・というより、不運では片付けられません。

 この事件に関しては2025年にリヨンで行われた初公判の際には、殺意が立証されなかったために、仮釈放なしの懲役25年の判決が出ていました。

 事件当時27歳だった被告は幾度か否認した後、酸性の物質を乳児の口に注ぎ込んだことを認めましたが、「子どもを泣き止ませたかっただけで、殺したくはなかった」と主張し、この薬品の危険性については知らなかったと弁明していましたが、この弁明は認められませんでした。

 排水管洗浄剤は、私も時々、使っていますが、だいたいの排水管洗浄剤は、その入れ物からして、すでに毒々しいデザインで取り扱い注意!と大きく書かれています。日本なら、「混ぜるな!危険!」とか、そんな類のものです。

 そのキャップでさえも、容易には開けられないようにできていて、キャップをあけるや否やツンとした匂いが鼻をつく感じでもあります。

 そんな液体をよりにもよって生後11か月の泣いている乳児に飲ませたら、泣き止むどころか、火のついたようにさらに泣き出すのは必須・・彼女の弁明はまるで弁明になっていません。

 この乳児は、4時間に及ぶ極度の苦しみの末に死亡したということで、残虐性からいっても、単なる?殺人よりも厳しい刑が科せられるのは必須です。

 この被告人に関して、複数の精神医学専門家は、「未熟」で「中程度」の知的障害があると評していますが、精神疾患が証明されていないため、完全な判断力、あるいは判断力の低下としての特別措置からは除外されています。

 しかし、ここでもうひとつ疑問に思うのは、もしも、この被告人が中程度の知的障害により、この行為の危険性が認知できなかったとしても、なぜ?このような人物が保育士として採用されていたのか?このような人物を雇用した側には責任はないのだろうか?ということです。

 ついこの間、性加害から子どもを守る「犯罪歴調査制度」の導入で3ヶ月で約3,000人の職員がこの業界?から除外された・・と話題になっていましたが、今回のようなケースは恐らく、初犯・・ということは、今回の被告のような人物の場合は排除されないわけです。

 今回は性犯罪ではないにせよ、犠牲者はまだ11カ月の乳児。まるで無抵抗の乳児が、しかも大人が口に入れても喉が焼けるような苦しみを感じるであろう排水管洗浄剤を飲まされる・・犠牲者の両親の悲しみ、苦しみは計り知れません。


排水管洗浄剤で乳児殺害


<関連記事>

「小さな子供に生乳チーズを食べさせてはいけない」

「12歳の娘を70歳の老人に売る親」 

「59歳保育士アシスタント 昼寝中の子どもに性的暴行で告訴 拘留」

「フランスの保育園で・・・」 

「リヨンの保育園で11ヶ月の子供が保育士に殺された事件」

「ニースの病院で新生児感染での入院急増 新生児をも襲うデルタ変異種の脅威」

「子供の急病」



2026年2月2日月曜日

フランスのスーパーマーケットで一番売れているものは何か?

  


 ニールセンIQ(NielsenIQ)ランキングでは2025年フランスのスーパーマーケットで最も売れた商品トップ50が発表されています。

 このランキングによると、クリスタリンブランドの1.5リットル入り6本パックが堂々の1位を飾ったようで、約2億8,600万個販売されたようです。

 2位にはこの1.5リットル入り1本パック?がランクインし、約2億5,600万本。クリスタリンはこれだけにはとどまらず、500㎖ボトルでトップ7、500㎖入り12本パックでトップ8、1リットルボトルでトップ44にランクインしています。

 これらを換算すると、クリスタリンの販売本数は合計23億6,100万本に達し、昼夜を問わず、1秒あたり平均75本のクリスタリンの水が売れているということになります。

 私自身、もちろんクリスタリンの水は知ってはいますが、正直、こんなに売れている商品であったことは驚きでした。

 なんといっても、その安さが一番の要因であるようではありますが、クリスタリンの成功は、その価格と価値(安全性、味、利便性など)のバランスが秀でているということなのかもしれません。

 しかし、成功しているのはクリスタリンばかりではなく、このランキング(トップ50)には、約14のボトルウォーターブランドが含まれています。そもそも飲料水というものが、これほど際立って売れているものであるということは驚きでした。

 特に目立っているものは、ボルヴィック5位(1.5ℓボトル6,270万本)、バドワ12位(1ℓボトル3,330万本)、エビアン19位(1.5ℓ6本パック2,780万本)、モン・ルークー22位(1ℓ6本パック)です。

 また、このランキングでもう一つの主要メーカーはコカ・コーラで、1.75リットルボトル(8,100万本)で3位にランクインしています。また、コカ・コーラはこれだけでなく、トップ50にランクインした炭酸飲料のうち、9種類を占めています。

 そして炭酸飲料の他にエナジードリンクという存在もあり、4位にはレッドブルcl缶が6,850万本というセールスで食い込み、さらにモンスターの50cl缶が2,850万本の売上げを達成しています。

 ソフトドリンクでは、オアシス・トロピカル、オランジーナ、ペプシMAX、リプトンピーチなどがランクイン。

 そしてアルコール飲料の中ではビールの躍進が注目されるところで、ビール類6ブランドがランクイン。1位(ビールの中の)はハイネケンで10位(3,400万本)にランクイン。続いてレフ・ブロンド、デスペラードス、ラ・グーダルが続きます。

 ビールに関しては、以前に比べて売場面積も増えているので、納得です。

 また、最後はフランスらしいところで乳製品グループで、もっとも売れているのはプレジデント(ラクタリスグループ)のカマンベール(20位)2,770万個を販売。ラクタリスグループはバター、エメンタールなどでもランクインを遂げています。

 それにしても、スーパーマーケットにおいて、販売点数上位50商品のうち、38品目を飲料が占めているとは・・全然、予想外でした。


フランスのスーパーマーケットで一番売れているもの


<関連記事>

「ネスレグループのミネラルウォーターは、違法精製水を販売していたという大スキャンダル」 

「違法精製の問題にはとどまらないネスレグループのミネラルウォーターの安全性」

「マクドナルドの水が呼び起こす大論争 Eau by McDonald's」 

「コカ・コーラなど甘い清涼飲料水にかけられているソーダ税と甘い飲み物」

「コカ・コーラ ヨーロッパ 次亜塩素酸塩過剰含有で大規模リコール」


2026年2月1日日曜日

ネスレ毒素入り粉ミルク事件 ネスレは11月末にはセレウリドを検出していた・・

  


 1月初旬に大規模リコールとなって世間を騒がせたネスレ、ラクタリス、ダノン等の粉ミルクにセレウリドが含まれていた事件は、その問題の成分の検出からリコールまでの対応があらわになったことで、再びスキャンダルとなっています。

 ル・モンド紙によれば、問題の粉ミルクを販売していたネスレが 11月末には、既に該当粉ミルクにセレウリド毒素が含まれていることを認識していたことを認めたようで、つまりは、セレウリドの存在が明らかになっていたにもかかわらず、ネスレは最初のリコールが行われるまでの間、粉ミルクを販売し続けていた・・という恐ろしい話です。

 下痢や嘔吐を引き起こす可能性のある毒素であるセレウリドが検出された最初の粉ミルクが製造されたのはオランダの工場でした。工場出荷後、これらの製品は2025年11月下旬にネスレによって自己検査を受けました。この検査で「セレウリドの存在明らかになった」とネスレは証言しています。

 しかし、この毒素入りの粉ミルクはフランスだけでなく、イタリアを含む複数の国に既に出荷されており、これほど早期に実施されていた自社検査結果を当局に報告したのはイタリア当局でした。

 12月初旬にさらなる分析が行われ、検査の確認が行われましたが、この最初の問題となった粉ミルクを製造していた工場を管轄するオランダ当局に知らされたのは12月9日のことでした。

 また、欧州当局と他の輸入国(フランスを含む)の当局には12月10日、最初のリコールが実施されるまで通知されていませんでした。

 本来ならば、乳幼児にとっては、死亡事故にでも繋がりかねない問題の製品が既に出荷しているのですから、この危険性を通知し、製品回収を行わなければならないところ、検査を重ねることで回収の時期を遅らせてしまったことは、危機管理に大きな問題があると言わざるを得ません。

 ル・モンド紙は、11月末に最初にセレウリドが検出された際に、さらなる詳しい検査を行うのはネスレの役割だったのか? 当局に通知されていたならば、当局が分析を行いながら、予防的なリコールを実施できたはずで、検査結果が良好であれば、製品を市場に戻すことができたであろうと主張しています。

 しかし、今回のケースではセレウリドは微量であっても深刻な症状を引き起こす可能性があります。

 ネスレグループは少なくとも12月初旬からこの問題を認識していました。ネスレが乳幼児向け粉ミルクのリコールを遅らせ、細菌汚染を認識してからほぼ一ヶ月も経ってから断片的に情報を公開したのは不可解です。

 ネスレは約10の工場で分析を行う必要があり、2026年1月に全ての工場から分析結果が届き次第、リコールを開始したと説明していますが、なにも一括してリコールする必要は全然なく、その間にも出荷されている粉ミルクが乳幼児を危険に晒しているわけで、まるで理解ができません。

 大きな会社ゆえ、扱っている製品の数も多いので、問題が浮上して来る機会も多いのかもしれませんが、これまでも数々あったネスレグループのスキャンダル。

 しかし、スキャンダルが起こった時の対応が、どれもヤバいな・・と思います。

 現在、フランス当局は、12月にアンジェで、1月にボルドーでそれぞれ乳幼児が死亡したことを受けて、それぞれ別々に捜査を続けています。


ネスレ粉ミルク  セレウリド毒素


<関連記事>

「乳児用粉ミルクにセレウリド毒素混入で赤ちゃん死亡事故 またネスレ・・」 

「ペリエ ナチュラルミネラルウォーターラベル剥奪の危機」 

「違法精製の問題にはとどまらないネスレグループのミネラルウォーターの安全性」 

「ネスレグループのミネラルウォーターは、違法精製水を販売していたという大スキャンダル」 

「冷凍ピザ死亡事故に見るフランスの食品衛生管理」 


 

2026年1月31日土曜日

14号線がパリ(イル・ド・フランス)の路線で最も利用客の多い路線になった!

  


 延伸工事と運行頻度の増加により、14号線は1号線を追い越し、イル・ド・フランス地域におけるメトロの中心軸としての地位を確立しました。

 パリのメトロ14号線は現在、イル・ド・フランス地域で最も利用客の多い路線になり、平日の1日あたり82万人が利用するもっとも乗降客数の多い路線になりました。

 2025年秋にRATP(パリ交通公団)が実施した乗降客数調査によると、14号線の乗降客数は2023年~2024年の比較で45%も増加しています。

 私はパリに引っ越してきた時から、ずっとこの14号線を利用してきたのですが、当初は今の半分以下の長さで、それだけ乗降客も少なく、いつでも空いていて、しかも自動運転のために運転手がいないので、ストライキの影響も受けることがなく、いつでもきれいで、大変、満足していました。

 それがここ最近は、延伸工事がずっと続き、北はサン・ドニ・プレイエル駅、南はオルリー空港駅まで、長さも倍以上になり、それなりに混雑するようになったうえ、空港まで通じたことで、スーツケースなどの荷物を持っている人が一段と増えたので、余計に混雑がひどく感じられます。

 とはいえ、日本の通勤電車のような駅員が乗客を車両に押し込んで乗せるような混雑ではありませんが、ほぼ1~2分間隔で来る電車がどれもかなり混雑しているのには、これが、パリか・・と驚かされています。

 また、長さが延びただけではなく、他の路線とのアクセスも良いために、乗客の増加は加速しているように思います。

 最近では、郊外線とのアクセスが良くなったために、今までパリのメトロでは起こらなかったような、ちょっと恐ろしいような犯罪が起こるようになったことは、懸念されることでもあります。

 今後、予定されている15号線、16号線、17号線の開通により、さらなる混雑が予想されます。

 便利になることは、ありがたいことである反面、身勝手な話ではありますが、私はほぼほぼ郊外に出かけることはないので、ただ混雑するようになるばかり・・そんなにしてくれなくてもいいのにな・・とちょっと思っています。


パリ メトロ14号線


<関連記事>

「メトロ15号線全線開通までの遠い道のり」 

「メトロ10号線で運行を開始した新車両 MF19とパリの鉄オタくんたち」

「まだまだ続く・・メトロ14号線の工事」 

「オルリー空港まで開通したメトロ14号線」 

「フランスの工事には工期というものがあるのか?」

2026年1月30日金曜日

在外投票に行ったら、意外にもいつもよりもずっと多くの人々が投票に来ていてビックリした!

  


 今回の急な解散・総選挙に憤りを覚えながら、こんなに急に言われたって無理な人がたくさんいるだろうに・・と思いながら、「こんな無謀な解散・総選挙をすることだけでも許せない!」という気持ちで日本大使館に在外投票に行ってきました。

 選挙公示のあった2日後の平日の日中で、さぞかし、人も少なかろうと思っていました。「でも、私は行くぞ!」と投票所(日本大使館の中の会議室の一室)に足を踏み入れるとビックリ。

 これまで在外投票には、何度も行っていましたが、これまでは、正直、お世話係の人、こんなに大勢必用?と思うほど、投票に来ている人よりも、お世話係の人の方が多いことが目立つような感じで、待ち時間はもちろんゼロ。

 ところが、今回は、急な投票にもかかわらず、投票所には今までここでこんなにたくさんの人がいるのを見たことない!くらいの人出でビックリしました。

 投票のために仕切られた机と椅子はほぼ満席。

 投票の前の確認やら投票用紙とそれを入れる封筒などをもらって、投票してきました。

 係の人に「ずいぶんたくさん人がいらしてますね・・」と聞いてみたら、「ハイ!昨日もたくさんのが方お越しくださいました・・」とのこと。

 考えてみれば、私も今回ほど、「是が非でも投票に行く!」と思ってやってきたことはなく、多くの人が同じように感じたのかもしれません。

 それでも、海外にいながら日本の選挙に投票できることはありがたいことではあるのですが、それにしても、この原始的なやり方・・フランスでは在外投票のオンライン化も着々と進んでいるというのに、フランスにできることが日本になぜできない?と思わせられることも多々あります。

 フランスに来たばかりの頃は、日本であたりまえのことだからといって、フランスで同じことを求めてもしょうがない・・ここはフランスなんだから・・と思うことが多かったのに、最近は、逆に思うことも増えつつあります。

 日本を悪戯に貶めるつもりはありませんが、明らかに進歩が止まっている・・外から見ていると、そんなふうに感じることもあるのです。

 かといって、フランスがすごいわけでも決してなく、やっぱりダメダメなところもたくさんあるのですが・・。


在外投票


<関連記事>

「海外での在外選挙投票には、事前に在外選挙登録が必要 そしてそれは2ヶ月もかかる」

「外務省のお知らせは、すごくわかりにくい・・大使館の手数料問題と似ているかも?」 

「在外選挙人証 3ヶ月以上かかってやっと受け取れました!」 

「フランス人の在外選挙と日本人の在外選挙の違いにビックリ!」 

「そんなに急に言われたって・・衆議院解散総選挙 在外投票」

2026年1月29日木曜日

日本で発生した火災事故にフランスの陸軍士官学校の士官候補生4人が関与の疑い

  


 この事故?事件?が起こったのは2024年11月のことだったようですが、この件を知ったのは、パリ検察当局が「2024年に日本で発生した船舶火災事故への関与が疑われるサン=シール陸軍士官学校の士官候補生を捜査している」と発表したことによるものでした。

 2024年11月沖縄本島沖で大型作業船の火災に、当時、横須賀の防衛大学校で研修をしていたサン・シール陸軍士官学校(フランス陸軍の最高ランクの士官候補者養成機関で長年、ナポレオンなど歴史的将校を輩出してきた学校)の(観光目的で沖縄を訪れていた)20代の士官候補生4名が火災に関与した疑いがあるとされています。

 当時、海上保安庁はこの4人への逮捕状の取得を検討していたと言われていますが、火災から数日後にこの4人は日本を出国しており、一時、捜査は困難な状況に陥ったようです。

 その後、フランスでも捜査が開始され、陸軍が関与した兵士たちに報告を求めたところ、彼らは自由時間に船舶を探検しようとしたこと、そして、意図せずに放火した(意図せずに放火というのが意味がわかりませんが・・)ことを認めたということです。

 たとえ、それが意図しないものであったとしても、上司にも地元当局にも報告せずにフランスに逃げるように帰国してしまったのです。

 現在は、パリ検察庁、軍事刑事担当部署が「危険な手段による破壊・毀損、犯罪または違法行為に関連する文書または物品の持ち出しによる真実の発見の妨害、加重窃盗(集団による窃盗および登山による窃盗)」の容疑で司法捜査を行っています。

 日本で発生した事件なのに、日本が捜査しないの?と思いますが、当人たちは、フランスに既に帰国しており、また陸軍関係者ということで、話は軍がらみでなんだかきな臭い気もします。

 国際的には同じ事件で二重に裁かないという考え方が強く、日本はこれを尊重する傾向があるようです。また、4人は既に帰国しており、日本は身柄拘束も逮捕もしておらず、日本が裁くには、起訴、引き渡し請求が必用となりますが、フランスは原則として自国民を引き渡さない国です。

 単純に考えれば、公務の一環として日本に来ていたフランスの軍人が日本で犯罪をおこした場合は外交問題にも発展しかねないのでは?とも思いますが、現在のところ、フランスでは事実を隠蔽せずに誠実に捜査が行われていることから、外交上の問題にはなりそうもありません。

 具体的にこの4人が何をしたのかは、現在、捜査中ということで明らかにはなっていませんが、曖昧にしてほしくはありません。

 日本には米軍キャンプがあることもあり、米兵のこのような話は聞いたことがありますが、フランスの軍人にもあったのか・・と、驚いたような、まああるかもしれない・・というか、なんだか複雑な気持ちです。


フランスの陸軍士官学校の士官候補生火災事故関与事件


<関連記事>

「フランスは2030年までに現役軍人を21万人、予備兵を8万人にする」 

「2021年のパリ祭のシャンゼリゼの軍事パレードが復活した!」

「フランスが2026年から実施する志願制兵役・国家奉仕活動とは?」

「BPIフランス(フランス公的投資銀行) フランスの軍事資金調達基金」

「フランスで最も有名な日本人留学生死去のフランスでの報道」

2026年1月28日水曜日

そんなに急に言われたって・・衆議院解散総選挙 在外投票

  


 衆議院解散総選挙が行われるかも・・?というニュースは見ていましたが、「まさかね・・なんで?」と思っていました。しかし、本当の話になったようでビックリしています。

 昨日、パリの日本大使館から衆議院議員選挙のお知らせのメールが届きました。メールが届いたのが1月27日で、在外投票の投票期間は1月28日から2月1日までということで、在外邦人の多くは「そんなに急に言われたって・・」と思っている人が多いと思います。

 衆議院解散が宣言されたのが1月23日、日本国内での投票は1月27日公示、2月8日投開票となっており、それでさえ、解散から総選挙までの期間が16日間で戦後最短と言われていますが、在外投票の場合は、さらに投票までの期間は短く、解散から、わずか5日後の1月28日という暴挙。

 ただでさえ、投票率の低いであろう在外投票で、こんなことされたら、これではまるで、「投票しなくていい・・」と言われているようなものです。

 在外投票は大使館で行われますが、誰もが気軽に大使館に行ける場所に住んでいるわけでもなく、また数日後の予定はもうすでに他の予定が詰まっているのがふつうです。

 SNSなどでは、もっぱら「選挙には800億円という膨大な費用がかかる・・」ということが言われていますが、まさに、これだけの費用をかけて、今、解散・総選挙をやる意味はなんなのか?と思わずにはいられません。

 私はパリの日本大使館には、わりと簡単に行ける場所に住んでいるので、こんなわけのわからない選挙をやるだけでも許せない気持ちで投票には是が非でも行くつもりでいますが、そんなに簡単に急にパリの大使館に来ることができない人だってたくさんいるはずです。

 この無謀な解散・総選挙で思い出すのは、2024年にマクロン大統領が欧州選挙での極右勢力の圧勝を受けて国民議会の解散を突如、発表し、急に総選挙を行うことを発表してみんなを驚かせたことです。

 あの時は、フランスはパリオリンピックを間近に控えており、急ぐ必要があったのはわからないではありませんが、解散を迫られていたというわけでもなく、焦ったマクロン大統領が挽回のための危険な賭けを打ったような感じでした。

 しかも、時期的にも6月末から7月にかけてという、フランス人ならば、多くの人々がバカンスにでかけてしまうタイミングでした。

 欧州選挙の流れで極右勢力がそのまま勢力を拡大する可能性もあったわけですが、さすがにそんなことにはならなかったとはいえ、マクロン大統領の派閥は大幅に議席を失い、その後のマクロン政権は、首相が何人も交代し続けるという最悪な事態を引き起こし続けています。

 日本の高市首相の場合は、またちょっと意味合いが違うとはいえ、どこか、無理矢理な感じが似ています。

 選挙後、高市政権がどのような状況になるのかはわかりませんが、広く国民の意志を問うはずの選挙がこんなやり方をするのは、全く理解できないのです。


衆議院解散総選挙 在外投票


<関連記事>

「国民議会解散 マクロン大統領の驚きの決断に政治的激震」 

「マクロン大統領 解散・総選挙に関しての記者会見」 

「マクロン大統領の国民議会解散と選挙の危険な賭けの裏にあった別のシナリオ」 

「フランス人の在外選挙と日本人の在外選挙の違いにビックリ!」 

「参議院議員選挙 在外投票に行ってきました!」 


2026年1月27日火曜日

ギメ東洋美術館のマンガ展は想像以上に面白かった! Musée National des Arts Asiatiques Guimet

  



 ここのところ、お天気があまり良くなくて、最近はそんな時には、美術館や博物館に行ってみることにしています。

 先日、パリ近代美術館に足をのばして、ふら~っと覗いて見て、なるほど・・こんな感じか・・と思って、それなりに、美術品の展示してある空間はいいもんだな・・とふんわりとした気持ちで出てきて、じゃあ、帰ろうかな・・と思って出てきたら、そのハス向かいくらいに、また別の美術館があることに気が付いて、この辺りはそんなに来ないから、せっかくだから、ついでにこっちも見て行こうかな?と全然、期待しないで入ったのが、ギメ東洋美術館でした。

 ギメ東洋美術館は、かなり昔に一度、来たことがあったのですが、正直、東洋美術館ということで、アジアの美術品が展示してある美術館で、そこまで興味はありませんでした。

 しかし、意外にもけっこうな人出で、何ごとかと思ったら、今年の冬限定で日本のマンガ展をやっていて、そのための人出でした。

 私はあまりマンガというものに興味はなく、あまり知識はないのですが、それでも日本で生まれ育った身としては、それなりに見覚えくらいはあり、懐かしさを感じるとともに、私の生まれる前からのマンガの成り立ちのようなものを日本の歴史的な背景とともに、説明、展示してあるので、想像以上に楽しい空間になっていました。

 年齢層も若い人々からけっこう年配の人まで、種々雑多で、フランスでのマンガ人気の層の厚さを思い知らされる気がしました。

 展示は、マンガのルーツとなったものとして、紙芝居と紙芝居用の自転車から始まり、当時の様子がビデオで流されていたりして、さすがに私もこんな紙芝居は見たことがなかったので、これをマンガのルーツとして捉えているのか・・と興味深い気がしました。



 私としては、現代のフランスでの人気のマンガといえば、「ワンピース」とか、「ドラゴンボール」とか、それらのものを想像していたのですが、もちろん、それらのマンガについての展示もあるのですが、もっともっと古い紙芝居から「のらくろ」とか、手塚治虫氏を「マンガの神」と紹介し、水木しげる氏を「妖怪マスター」と紹介していたり、昔の少年ジャンプが展示されていたり、少女マンガについても、取りあげられていて、「キャンディキャンディ」などの原画なども展示してありました。

         

 日本のマンガを日本の歴史的背景とともに掘り下げ、それこそ、いわゆるフランスのマンガ世代?とは別の日本の歴史的な文化に親しみを感じている層にも見応えのあるように、日本刀や浮世絵などの日本画、武士の装束などとも併せて、マンガの成り立ちを文化的、歴史的な背景も併せて、考察しています。

 なるほど、日本のマンガをこんな観点からも見られるのか?となかなか興味深いもので、また、なにかと理屈をつけたがる?(といったら、失礼ですが・・)フランスらしい展示だと思いました。



 なんといっても、フランスは世界第二位のマンガ消費?国(第一位は日本です)、数年前に、フランス政府が若者を文化に触れさせる機会を持たせるために「カルチャーパス」なるものが発行され、若者たちが文化的なものに使えるパスを発行したのですが、蓋を開けてみれば、そのカルチャーパスの大部分は「マンガ」に使用される結果となり、「カルチャーパス」は、「MANGAパス」と呼ばれるようになったこともありました。

 それくらい、フランスでのマンガ人気は凄まじく、このギメ東洋美術館も、この「マンガ展」を開催することで、いつも以上の人出に沸いています。このマンガ展も若い世代を美術館に呼び込むための試みだったとされていますが、その目論見は成功しているようです。




 日本人としては、フランスでのこんなマンガ人気を嬉しく思うと同時に、こんなに崇高な感じで紹介してくださっていることが誇らしく思うのでした。

 このギメ東洋美術館のマンガ展は2026年3月9日まで開催されています。


Musée National des Arts Asiatiques Guimet ギメ東洋美術館

6 Place d'Iéna 75116 Paris 


<関連記事>

「フランス政府が若者に発行したカルチャーパスがMANGAパスになった!」 

「鳥山明氏の訃報が証明したフランスでのマンガ人気」 

「パリ11区のマンガ アニメグッズ通り ブルヴァール ヴォルテール」

「気が重かった医療機器の設置も日本好きのお兄さんのおかげで救われました!」

「交換留学生のドイツ人の女の子」








2026年1月26日月曜日

フランスでのSUSHI 寿司の売上げは2年間で30%減少している

  


 今や完全にフランスでの市民権を得たと言ってもいいSUSHI お寿司はパリでは、本当にたくさんのお寿司屋さん(といっても、日本でいうお寿司屋さんとはちょっと違って、本格的な寿司専門店は別として、チェーン展開に近い、どこでも似通ったメニュー、しかも、焼き鳥やから揚げや餃子などまでごちゃ混ぜになって置いているようなお店)が見られるようになりました。

 また、スーパーマーケットのお惣菜、テイクアウトのコーナーにSUSHI (お寿司)を置いていないところはないくらいにまで浸透しました。

 正直、生魚を食べる習慣のない国で、ここまでお寿司が定着?するとは思っていませんでした。

 もっとも、フランス人が好きな寿司ネタのトップは、サーモンで、その他はアボカドや茹でたエビなどを使ったものが多い気がします。

 また、このように広まったフランスでのお寿司(特にチェーン展開のお店)には、お醤油も甘いお醤油と普通のお醤油の2通りを選択するお店がほとんどで、最初にそれを見かけたときには、「えっ!違う違う!」「間違ってますよ!」と教えてあげそうになりましたが、実にフランスのスーパーなどの寿司コーナーなどで、試食させていたりする場合、「甘いお醤油にしますか?甘くないお醤油にしますか?」と聞かれるほどなので、すっかりこの奇妙なお寿司の食べ方が定着しています。

 また、これに乗じて、日本のお醤油メーカーなどもこの甘いお醤油を大々的に販売しており、この売上げが絶好調なのだとか・・。

 そんな人気のお寿司の売上げがここ2年間で30%減少していると聞いて、少し驚いています。私は、あまりに価格とクォリティのバランスが悪く感じられるので、滅多にパリでお寿司屋さんに行くことはありませんが、あちこちで、お寿司が売っているようになった今も、お寿司の売上げは、レストランでの消費が70%近くを占めているということで、もっとも頻繁に目にするスーパーマーケットなどでの売上げは、これに次ぐものであるとはいえ、まだ及ばずといったところなようです。

 この売上げ減少は、魚介類や輸入材料の価格高騰により、それがレストランでの価格にも反映されている結果、消費者のハードルを上げたとも言われていますが、同時にここ数年での他の多様な安価で手軽なアジア料理(インド料理やタイ料理など)が躍進してきたためとも言われています。

 また日本ならば、豊富な魚の種類などのバリエーションがある代わりに、それらのバラエティに富んだ魚の種類は、フランス人はあまり求めておらず、主にサーモンのメニュー(生のサーモン、炙りサーモン、アボカドやクリームチーズとのコンビネーション)の新しいメニューが登場しておらず、目新しさに欠けるというところもあると言われています。

 とはいえ、若い世代には、積極的な消費傾向が定着しており、また、一定の富裕層に人気の高級店などでは、独自色で顧客を維持しているとも言われています。

 この寿司に関して、やけに講釈を垂れながら、寿司を楽しんでいるフランス人というのもけっこうありがちなところで、このようなお客さんを見かけることも少なくありません。日本人の私としては、「本当にわかって言ってるのかな?」と内心、思いながら、眺めていますが、このような人々がフランスでの寿司人気の一端を担ってくれている気もしないでもありません。

 これだけ広まってしまうと、寿司の売上げが減少しているとはいえ、これが一時の流行のように消えてしまうとも考えづらくはあります。

 とはいえ、日本の誇る食文化のひとつであるお寿司が人気を博していることは嬉しいことでもあり、このまま減少し続けて、消えてしまうことがないといいな・・と思っています。


寿司SUSHIの売上げ2年間で30%減少


<関連記事>

「フランスでの甘いお醤油と辛いお醤油」 

「パリのスーパーマーケットで拡大し始めた日本みたいなお弁当」 

「フランス人の好きな軽食トップ10からSUSHIが外れたけど・・」 

「パリのお寿司屋さん ふじた Foujita」 

「フランスで日本の餃子(GYOZA)が浸透し始めた!」 

「フランス人のビックリする日本食の食べ方」

 

2026年1月25日日曜日

来年度(2026年9月)からの15歳以下 未成年者のソーシャルメディア利用禁止

  


 マクロン大統領は、最近公開されたばかりのビデオメッセージの中で、「15歳未満のソーシャルメディア利用と高校における携帯電話の使用を禁止する法案について、来年度から施行できるように政府に迅速な手続きを開始するよう要請した」と発表しました。

 新年早々に来年の話?と思いましたが、良く考えてみれば、来年度ということは、今年の9月からということです。

 マクロン大統領は、このビデオの中で「私たちの子どもの脳は売り物ではありません。彼らの感情はアメリカのプラットフォームによっても中国のアルゴリズムによっても、売り物にされるべきでも、操作されるべきものではありません。」と述べています。

 マクロン大統領の述べているこれらの措置を含む政府法案は既に発表されていますが、行政府は今週、この問題に関する議会調査を主導したロール・ミラー議員が提出した法案を支持する用意があると表明しています。

 マクロン大統領は、2018年からユネスコでプラットフォーム規制のための取り組みを進め、パリ平和フォーラムの枠組みの中でフォーラムの一環として設立した児童保護ラボを通していくつかの取り組みを進めてきました。

 近年、子どもをスクリーンや携帯電話から守るための法律もいくつか導入してきましたが、今回、彼が考えているのは、「シュトゥダール法(ローラン・マルカンジェリ氏が提唱)=デジタル法」であると言われています。

 しかし、既に、かなりの割合で広まっているこのソーシャルメディアを禁止するということが、具体的にどのような方法で行われるのかは、明らかにされてはいません。

 この措置が採択されれば、フランスはオーストラリアに追随することになりますが、これはプラットフォーム側にもかなり委ねられている部分も大きく、各プラットフォームは、ユーザーが16歳以上であることを確認し、16歳未満のユーザーのアカウントを削除することが義務付けられているようです。

 Facebook、Instagram、X、Threads、Snapchat、TikTok、そしてTwitchとそのオーストラリアの競合であるKickは、この新法に準拠しています。

 ソーシャルメディアが青少年のメンタルヘルスに及ぼす影響については、かねてより専門家が依存症のメカニズムとともに、それに伴う精神障害について警鐘を鳴らし続けています。

 最新の公衆衛生データによれば、中高生の大多数が1日に数時間をソーシャルメディアに費やしており、この現象は決して無害ではなく、未成年者の脳の発達と精神的健康について重大な問題を引き起こしています。また、これにより引き起こされる睡眠障害、不安、うつ病の増加とも相関しています。

 ソーシャルメディアが登場して久しいといえば、久しいのですが、そこまで古くから存在するものではありません。とはいえ、このソーシャルメディアが既に存在している世界に生まれてきた子どもたちに対して、既に触れさせてはいけない・・と警鐘が鳴っていることも見逃してはならない事実でもあります。

 個人的に、私は、子どものソーシャルメディア、携帯電話については問題に感じています。


15歳以下 未成年者のソーシャルメディア利用禁止


<関連記事>

「15歳未満へのナイフ販売禁止とソーシャルメディア禁止」 

「増加する携帯電話ショップ強盗と犯罪のウーバー化」 

「政府も警鐘を鳴らすSNS上の危険な極端な痩せを推奨する「Skinny Tok」スキニートックの流行」 

「SNSで募集されたマルセイユの14歳の殺し屋」 

「欧州連合 TikTok へ3億 4,500万ユーロの罰金」 

「大惨事となっているフランスの暴動とSNSの関係」

 

2026年1月24日土曜日

立て続けに浮上している警察官の暴力事件

  


 日頃から治安があまりよくないと言われているパリの安全を守ってくれているのが警察官や憲兵隊の存在です。私自身、もう慣れてしまいましたが、パリ市内での警察官や憲兵隊の多さは、やはり普通ではないことで、彼らは単独行動をすることはないので、たいてい3人から4人で練り歩いているので、かなり威圧感があることも事実ですが、威圧感を感じるのは私だけではなく、彼らがいれば、やはり何かしでかそうとする人にとっても同じはずで、犯罪行為の抑止力にはなるだろうと思っています。

 やはり、彼らは市民を守ってくれる存在であるのですが、残念ながら、そうでない人も混ざっているようでもあります。

 このような出来事は、ここ数年、すぐにSNSで拡散されるため、今はあちこちに備え付けられている防犯カメラと同時に、なにか事件が起これば、必ず、どこかで誰かが撮影している・・ようです。

 今回の事件は、パリ10区ビシャ通りで撮影された動画がSNS上で拡散し、IGPN(国家警察総監察局)が動き始めました。

 動画には、3人の警察官が黒いスウェットシャツを着た男を車に引きずっていき、ボンネットに押し付ける様子が映っています。一人の警察官が警棒で男を数回殴り、もう一人が顔面を殴りつけています。


 また、複数の侮辱的な言葉も発せられており、「クソ野郎!」、「歩くケバブ!」などと言っています。

 この殴られている男性が何かしでかして、身柄を拘束される様子であると思われますが、相手が暴力をふるって暴れているのならともかく、すでに抵抗できない体制になりながら、警察官が3人がかりで暴力を加えることはあり得ないことです。

 動画を見ていると制服を着ていなかったら、どちらが犯罪者なのか区別がつきません。

 この事件が拡散される数日前にもパリ20区の警察署で35歳のモーリタニア人男性が警察での拘束中に死亡した事件を受け、この時にも2人の警察官のうちの一人が地面に抑えつけられた男性を殴打している動画(近隣住民が撮影)が拡散、この動画の男性の声には、「首を絞められる!」という叫び声が入っており、公権力の地位にある者による故意の暴力行為による死亡事件として捜査が開始されたばかりでした。

 国家警察総監察局(IGPN)は、「警察の警察」とも呼ばれる組織、警察が警察を必用とするなんて、なんだか、ため息が出てしまいます。


警察官の暴力事件


<関連記事>

「警察への被害届が受理されずにその2時間後に残酷な暴行被害が起こってしまった事件」 

「サン・ドニのとんでも警察官の動画があっという間に拡散されて」 

「特別警戒中のパリ 驚異的な数の警察官・憲兵隊と交通機関の混乱と・・」 

「服従拒否で警察官発砲 17歳の青年死亡の後、警察官のウソがばれた・・」 

「未成年を射殺した警察官の家族へのクラウドファンディングに150万ユーロ」

2026年1月23日金曜日

乳児用粉ミルクにセレウリド毒素混入で赤ちゃん死亡事故 またネスレ・・

  


 ネスレが製造する乳児用粉ミルク(Guigoz,Nidal,Alfmino)などのブランドにセレウリドという毒素の可能性があるとして大規模なリコール(自主回収)が実施されています。

 この毒素はセレウス菌が産生するもので、繰り返し摂取すると乳児に負うとや下痢などの症状を引き起こす可能性があるとされ、ときには重篤な症状を引き起こすこともあるようです。

 問題の原因はARA(アラキドン酸)を多く含む原料由来で供給業者からの原材料中にセレウリドが混入していた可能性が指摘されています。

 ネスレは数十ヵ国規模(約60ヵ国)で乳児用粉ミルクの回収を行っており、フランスでも対象製品の販売が停止・回収されています。

 同じ原料問題は他の大手メーカー(仏ダノン、仏ラクタリス)にも波及し、粉ミルクの回収が広がっています。

 ついには、乳児の死亡事故にまで繋がっている可能性があるとして、この波紋がさらに広がっています(アンジェで死亡した乳児がセレウリド毒素汚染のためリコールされたギゴズ粉ミルクを飲んでいたとして現在、詳しい因果関係を調査中)。

 このネスレの粉ミルク問題に端を発し、さらには、フランス乳製品大手ラクタリスも乳児用粉ミルク「ピコット」を「セレウリド」が含まれている可能性があるとしてリコール・製品回収を行うことを発表しています。

 下痢や嘔吐を引き起こす可能性のあるこの細菌性物質は、国際的な供給業者が供給した原料に関連しています。ネスレへの問題の商品の原料の供給業者は中国に拠点を置いています。

 この物質はヨーロッパでは厳しく規制されているために、ヨーロッパ内でのこの原料の供給業者はほとんどありません。厳しく規制されているには、意味があるのに、なぜ?それを回避して、中国からなどというルートを選択するのでしょうか?

 しかし、結果的にこれらの原料を使用する以上、ネスレやラクタリスのような大企業が自社製品の安全性を確保し、トレーサビリティに関する欧州規制を遵守することは必須。

 ましてや、これがもっとも弱い乳児のための製品である以上、この怠慢は厳しく追及されるべき問題であると思われます。

 乳児といえば、言葉どおり、ミルクが主食で生きている子どもが口にするものの安全性が脅かされているというのは、恐ろしいことです。

 それにしても、ここ数年、これまでも、数々の問題(ペリエやブイトーニなどなど)が浮上してきているネスレがまた・・。

 大企業で確固たるブランドにその名前が安心となっていたはずなのに、裏切られることが多すぎます。


ネスレ粉ミルク死亡事故


<関連記事>

「ネスレグループのミネラルウォーターは、違法精製水を販売していたという大スキャンダル」

「違法精製の問題にはとどまらないネスレグループのミネラルウォーターの安全性」

「冷凍ピザ死亡事故に見るフランスの食品衛生管理」 

「小さな子供に生乳チーズを食べさせてはいけない」 

「まだ、解決していなかったネスレグループ ミネラルウォーター問題 ペリエ水源汚染」

2026年1月22日木曜日

回遊魚みたいな娘

  


 フランスと日本とで、離れて生活している娘とは、時々、電話やLINEなどで連絡をとっています。時差があるため、電話するタイミングはなかなか難しいのですが、やはり、常にどうしているのか?気になる存在ではあります。

 高価なブランド物などには、全く興味のない、というか、そういう物には価値を感じない娘は、一体、何にお金を使っているかといえば、おそらく旅行でしょう。

 旅行が好きなのは私も同じなので、旅行も含めて、娘に関して、私は彼女が小さい頃から何か物を買い与えることよりも、なにかを体験させることにお金を使ってきました。そして、なんといっても、フランスで育った娘はやっぱりバカンス命なのかな?とも思います。

 子どもの頃から長い学校のバカンス期間を当然のこととして育ってきて、学校のバカンス期間のたびに、私が一緒にお休みを取れるときには、一緒にどこかに旅行し、私のバカンスだけでは足りない部分はコロニー(様々な目的に準じた合宿のようなもの)に行かせてきました。

 日本で仕事を始めるにあたって、「フランスみたいにお休みが取りやすくないのは、辛いな~」と言っていたのですが、そこは、スケジュールとリモートワークを調整して上手くやっているようです。

 12月に、「年末年始はどうするの?」と聞いたら、「今年の年末年始は青森とか北の方に行く予定」と言っていたので、「ふ~ん、青森か・・へえ~」なんて感じで聞いていたのですが、先日、たまたまちょっと、彼女の会社が協賛している催物に、たまたま行ったので、その写真を送ったら、「今、石垣島に来ています!」と返事がきて、「えっ?青森じゃなかったの?」と返したら、「いやいや、青森は先週、今週は石垣島なの」というので、「え~~?」と驚いて、冗談半分で、「じゃあ、来週は?」と送ったら、「来週は野沢温泉」と返ってきたのでびっくり!

 仕事をしながらのことなので、恐らく週末の話ではあると思うのですが、全く、どこに住んでいるのかわからないみたいな感じです・・が、楽しそうで何よりです。

 私が彼女の年頃には、まだ親と同居していて、とにかく私の父はうるさくて、厳しくて、旅行に行くとかいうと、「どこに行くのか?」とか、「誰と行くのか?」とか、もう、出かけることを言い出すのがウンザリする感じでした。

 挙句の果てには、「おまえは、空を飛んだり、海に潜ったり、一体、遊んでばかりで何してる?」などと言われる始末。ちゃんと仕事しながら、スケジュールを調整して、自分の稼いだお金で行っているのに・・本当に私はそれが嫌で嫌でたまりませんでした。

 それでも、私がそんな風に旅行するのは、せいぜい半年から1年に1回くらいのこと、今、父が生きていたら、娘の暮らしを見せてあげたいくらいです。

 だから、私は娘がこうして旅行して歩いていることを絶対にうるさく干渉したくないのです。

 それにしても、全くジッとしていることなく、常に忙しく仕事、常に忙しく旅行して動き回っている彼女はまるで回遊魚のようで、じっとしていたら、死んじゃうんじゃないか?と思うほどです。

 私が若い頃にはできなかったことを難なくやってのけている娘は羨ましくもあり、頼もしくもあります。私は、現在は、もう何にも縛られることはなく、やりたければ、彼女のように旅行して歩くこともできないこともないのですが、もはや体力的に無理。なにかすれば、しばらく回復するまでに時間がかかるので、とても、そんな風にはできません。

 とすれば、できるうちにやっておいた方が良い・・そんな風に思うのです。

 ヨーロッパを旅していると、どんなところに行っても、必ずフランス人を見かけ、「全く、どこに行ってもフランス人のバカンスに遭遇するな・・」と思うのですが、娘もやっぱり、そんなフランス人の一人なのかもしれません。


回遊魚


<関連記事>

「若い時にたくさん遊んだり、多くの経験をしておくことはやっぱり大切なんだな・・と思う」

「娘の有給休暇とフランスの有給休暇」 

「子どもに残すもの」 

「親元を離れない若者の増加 フランスのタンギー現象」

「バイリンガルになった娘の就職」

「娘の卒業式」

2026年1月21日水曜日

マクロン大統領がサングラスをかけている理由

 


 ここのところ、公式の場においても、マクロン大統領がサングラスをかけ続けていることが、ちょっとした話題になっています。

 以前から、プライベートの場でサングラスをかけているマクロン大統領の姿が報道されたりして、「この男、自分をトム・クルーズみたいだとカン違いしている!」などと、ざわついたりしたこともありましたが、公式の場、しかも、国際的なスピーチをする場面においても、サングラスをしていて、これが目の疾患のためであることがわかっています。

 先週の木曜日の段階で、マクロン大統領は、サングラスはしておらず、右目が赤く、部分的に充血した状態で登場しており、大統領自身は、それを「虎の目」、「決意の証」と呼び、第一次世界大戦でフランスの決意を体現した歴史上の人物で「虎」の異名を持つジョルジュ・クレマンソーにちなんで説明していました。

 エリゼ宮の主治医によれば、「目の小さな血管から出血したが、完全に良性」とのことで、「結膜下出血」であると言われています。

 マクロン大統領にとっては、これは自己イメージを守るためらしいのですが、これもなかなかインパクトが強く、また、別のイメージがつきそうなところでもあります。

 このような場合に眼帯をしたりせずに、サングラスを選ぶというところも、かなりユニークな感じもするし、そんなものなのかな?と思わないでもありません。

 私自身、「結膜下出血」という病気?は聞いたことがなかったのですが、眼球の内部ではなく、白目を覆う半透明の膜(結膜)の下にある細い血管が破れて出血した状態なのだそうです。原因としては、急な血圧の上昇や軽い外傷、加齢と高血圧などが挙げられています。

 あれだけ忙しいスケジュールをこなしているのですから、健康上に不具合が生じても不思議ではない話。また外傷といえば、ゲスな想像ではありますが、いつだったか、飛行機から降りる直前に夫人から平手打ちをくらっていたところがカメラに捉えられて公開されてしまったことから、なんなら、夫婦喧嘩だったりして・・などとも思います。

 いずれにせよ、目が赤く充血したような状態であったことが、これだけの騒ぎになり、眼帯ではなく、サングラスをしたりしたことが、かえって騒ぎを大きくすることになったり、大統領ともなれば、大変なものです。

 SNS上では、これを嘲笑するようなものも、けっこう出回っていて、思わず吹き出してしまいました。

 

 しかし、サングラスでイメージは守っても、目の疾患自体は守れるものではありませんから、一日も早いご回復をお祈りいたします。



マクロン大統領のサングラス


<関連記事>

「この男 自分をトム・クルーズと勘違いしている? と話題のマクロン大統領の投票ファッション」 

「マクロン大統領がブリジット夫人に平手打ち?をくらった瞬間が撮られてしまって大騒ぎ」 

「マクロン大統領 ニューヨークの路上通行止めでトランプ大統領に直電」 

「フランスには王室がないのだと実感したマクロン大統領夫妻のロンドン散歩」 

「マクロン大統領のゼレンスキールック」

 

 

2026年1月20日火曜日

学校でのイジメを苦に17歳の少女が自らの身を線路に横たえた・・

  


 イジメのために自らの命を絶ってしまう事件が後を絶ちません。

 命を絶つ手段は、色々あるでしょうが、、高校生の女の子が自らの身を線路に横たえるという手段はかなり衝撃的なものでもあります。

 この女の子は、学校でイジメの被害に遭っており、自分の命を絶ってしまったその日は、学校で校長の呼び出しを受け、30分ほどの面談を受けていました。

 この高校の校長は彼女の母親からイジメの現状を訴える手紙を受け取り、事態を察知し、事情聴取を始めていました。

 彼女の母親からの手紙が届き、複数の生徒校に対しての校長の呼び出しにより、イジメの加害者たちはイジメの事実を認めたにもかかわらず、彼女へのイジメは続いていました。

 彼女の母親は彼女を勇気づけるために、「もう気にしないで、校長先生が対処してくれるから大丈夫」と彼女を励まし続けていました。

 この悲劇的な結末に至る当日にも面談は行われており、この面談後、彼女が命を絶つまでの短い間に彼女は複数のメッセージを母親宛に送っています。

 彼女のメッセージには、面談で、「彼は(校長)とても怒っていて、私のせいで懲戒処分になると言われた・・」、「私のせいだと言われた・・」、「私は被害者ぶっていると言われた・・」と。

 そして、最後のメッセージは母親に向けて、「心から愛しています。あなたは最高の母親です」と。

 生徒間の具体的なイジメの内容は現在のところ、明らかにされていませんが、このイジメ問題の告発に、校長が彼女に向けた怒りは、彼女を絶望に陥れ、彼女の最期の決断を選択する背中をおしてしまったことは、このメッセージとその時系列からも明らかです。

 イジメの事案に対して、学校が被害者を責めるというとんでもない対応。校長としては、このような問題が起こってしまったこと自体が腹立たしく、彼女がイジメられたせいで、自分が処分を受けた(る)ことが、許しがたかったという理屈なのかもしれませんが、これはとんでもない対応としか言いようがありません。

 イジメの対象となり、苦しんでいる生徒を校長が叱責するとは・・。

 また、この事件後には、ネット上でイジメの犯人捜し、犯人への攻撃、また学校への非難が炎上しており、当局は二次被害が生まれないように、冷静な対応を呼び掛けています。

 この高校ではこの事件後、一部の生徒たちが授業をボイコットしてデモを行い、「いじめっ子たちへの具体的な対策」を学校側に求めています。これもフランスらしいことです。

 彼女の遺族は、イジメを行ったとされる人物と、高校の校長の両方を相手取って、告訴状を提出しています。当然だと思います。

 特に彼女の母親からしたら、イジメの被害を学校側に訴えていたにもかかわらず、それを解決するどころか、さらに彼女を追いこんだ校長(学校)は、許しがたいに違いありません。

 彼女は数日後に18歳の誕生日を迎えるはずでした。


17歳の少女へのイジメと自殺

 

<関連記事>

「フランスの若者4人に1人がうつ病という痛ましい現状」 

「いじめ・嫌がらせをしていた14歳の少年 授業中に手錠をかけられ逮捕」 

「新年度早々に、いじめを苦に自殺してしまった15歳の少年」 

「想像以上に酷かったナントの高校でのナイフ襲撃事件 被害者少女に57ヶ所の刺し傷」

「フランスの職場でのイジメと嫌がらせから、悲惨な結果になったリンダちゃんの話」


2026年1月19日月曜日

メトロ11号線でマチェテ(マシェット)(山刀)による襲撃事件

 


 ここのところ、立て続けにパリのメトロでのナイフやハンマーなどによる襲撃事件が起こっていましたが、また、もう一つ、信じられない狂暴な事件が起こってしまいました。
  
 土曜日の午後10時45分頃、メトロ11号線ピレネー駅(パリ20区)でメトロを待っていた16歳の少年が、約20人の集団の襲撃され、所持品を奪われました。

 集団のメンバーの一人が被害者の書運電に襲い掛かり、マチェテ(マシェット)(山刀=刃物)を振り下ろし、被害者の少年は、数発の攻撃はかわしたものの、前腕を切りつけられました。集団は少年の所持品を奪った後に逃走、マチェテで被害者を襲った男は反対側のホームに到着していたメトロに乗りこみ逃走しました。
 
 防犯カメラの映像から警察はこの襲撃犯の主犯格の男を追跡、数時間後に逮捕されていますが、凶器も盗まれた品物も発見されていません。
 約20人ほどの集団ということなので、襲撃犯ではない人間が分散して持ち去ったと見られています。

 襲撃の正確な内容は未だ解明されておらず、この犯行が約20人の集団によるものであったことから、ギャングによる腹いせ等であったのか?強盗の失敗であったのか?など、複数の
動機が推測されています。
 被害者は負傷したものの、意識はしっかりしており、病院に搬送されました。

 今回の事件は、凶器がマチェテ(マシェット)(山刀)という極めて危険なものであったことや、何よりも約20人が16歳の少年を襲撃する・・しかも、メトロのホームで・・。というのは、事と次第によっては、周囲の人を巻き込むさらに悲劇的な結末を招きかねなかった震撼とさせられる事件です。

 ギャング間の闘争としても、場所が場所・・というか?なぜ?こんな場所を選んだのか?ちょっと信じ難いことです。

 昨年、パリを訪れた友人や弟などから、「パリのメトロ怖いよ!」と言われて、「ちょっと心外だな・・」くらいに思っていたのですが、その後、これでもか!というくらいに、パリのメトロでの凶器が使用された襲撃事件が次々と起こっていることには、「やっぱり危ないのかも・・」と認めざるを得ない気がしてきました。


メトロ11号線でマチェテ(マシェット)(山刀)による襲撃事件


<関連記事>






 
 
 
 

2026年1月18日日曜日

フランスのAI導入率が急速に成長している理由

  


 フランスはChatGPTなどのAI導入率において、急速な成長を見せており、アメリカ、ドイツ、イギリス、カナダ、韓国などを上回り現在世界第5位にランクインしています。

 マイクロソフトが発表したAI導入率の調査によると、シンガポール(61%)、ノルウェー(46%)、アイルランド(45%)、そしてフランス(44%)となっているようです。

 特にフランスはこの成長率が目覚ましく、2025年には、3.1%増加し、マイクロソフトが分析した30ヶ国の中でも、もっとも高い成長率を記録しています。(ドイツとアメリカはわずか2%の成長率)

 驚くべきことに、意外にもアメリカはわずか24位に留まっています。

 また、中国(16%)とインド(15%)は、人口が非常に多いため上位30位には、入っていません。

 フランスがAIをこれほど急速に導入できている理由は何でしょうか?

 その一つは、独自の高性能な生成型人工知能モデル(Mistral A社)を保有する非常に限られた国の一つであることが言えます。

 また、専門分野におけるAIの人気も理由に挙げられています。

 そして、もう一つは、政府が国家戦略として、継続的な投資と政策を続けてきた点で、フランス政府は2018年から段階的に国家AI戦略を推進しており、特に生成AIを含むAI普及・産業応用を重視した政策支援を展開しています。

 特に産業界への導入に関しては、公的投資銀行(Bpi france)が100億ユーロ規模でAIエコシステムを支援し、AI導入への企業支援を実施しています。

 また、AIの普及が進んでいるにもかかわらず、フランス人はAIの潜在的な悪用に対する警戒感を依然として抱いていることも特徴的なところでもあり、イノベーションと規制が足並み揃えて進んでいると言われています。

 つまり、国家機関が安全な利用を促進することで普及の担い手になるという取り組み方をしているようです。

 しかし、世界ランキングのようなものが出れば、やっぱり気になるのは、日本の状況です。高齢者がダントツに多い日本では、あまり期待はしていませんでしたが、なんと日本は19.1%と圏外。

 比較の対象にもなっていません。


フランスAI導入率 世界第5位 ChatGPT


<関連記事>

「サノフィ・ドリプラン売却問題に政府が介入 Bpifrance(フランス公的投資銀行)の役割」 

「BPIフランス(フランス公的投資銀行) フランスの軍事資金調達基金」 

「欧州デジタルサービス法(DSA)への報復制裁措置 米国のビザ発給拒否問題」 

「15歳未満へのナイフ販売禁止とソーシャルメディア禁止」 

「大惨事となっているフランスの暴動とSNSの関係」



2026年1月17日土曜日

警察への被害届が受理されずにその2時間後に残酷な暴行被害が起こってしまった事件

   


 今回の事件はよくある事件・・とまでは言わないまでも、簡単にいえば、、恋愛のもつれ・異常な嫉妬心・執着心から起こった、かなり過激な暴力事件なのですが、この事件がさらに注目されるに至ったのは、この事件が起こる数時間前に加害者からの脅迫的な嫌がらせやつきまといについての被害届を警察に提出しようとしていたにもかかわらず、これが受理されずに、翌日、再び警察に来るように促されていたため、避けられたかもしれない被害を避けられなかったことにもあります。

 当事者(加害者と被害者の男女)は、2022年8月にオンラインで知り合いましたが、その年の12月初旬に被害者の女性は、この男性との関係を終わらせることを決意しました。しかし、この男性は、この別れを受け入れることができずに、彼女への嫌がらせを続けていました。

 この事件当日も加害者の男性はこの女性を追ってきて、路上で揉めていたところ、市警察が介入。恐怖を感じていた被害者はこの直後に警察に通報しましたが、現場で彼女を迎えた警官は翌日また来るように告げて帰宅させました。

 その2時間後、彼女は自宅の共用スペースで暴行を受け、血だまりの中で意識不明の状態で放置されました。加害者は、彼女の顔面を殴る蹴るの暴行を加え、重症を負わせました。

 彼女は2ヶ月間昏睡状態に陥り、命は取り留めたものの、その後、重度の脳損傷を負い、片目を失明、回復不能な神経的損傷、一部記憶喪失、重度の難聴になってしまいました。

 この加害者は、元パートナーに対する加重殺人未遂で起訴され、暴行の事実は認めていますが、殺人の意図に対しては、否認しています。

・・が、彼には14件の前科があり、その中には元パートナー(別の女性)に対する暴力も含まれています。

 「衝動的で気性が激しく、嫉妬深い」、というのが、この手の男性の特徴のような気がしますが、恐ろしいばかり・・彼に対しては終身刑が科せられるのでは・・と言われていましたが、結局、懲役22年が求刑されましたが、憚らずに言わせてもらえば、絶対に出てきてほしくない気がします。

 また、彼女を警察で保護せず、被害届を受理せずに、家に帰宅させた警察官は当初は停職処分を受けていましたが、結局、その約1年後に強制退職となっています。

 このような衝動的で狂暴な男性というのも、この種の事件にはよく登場するプロフィールです。また、警察が被害届を真剣に取り扱わずに後回しにしようとする感じもよくある感じがします。

 回避できていたかもしれない事件を回避できなかった悔しさ、怒りを世間に知らしめる事件であったような気がします。


被害届


<関連記事>

「嫉妬による嫌がらせから起こった14歳の殺人事件 セーヌ川に捨てられた少女」

「ボルドーの静かな住宅街でのあり得ない暴力事件」 

「DVによる狂暴な殺人事件はなくならない」 

「15歳の少女をメッタ刺し、生きたまま火をつけた未成年の男子に懲役18年の判決は妥当か否か?」 

「度を超えているフランスのDV 逮捕・投獄・釈放後に元妻を焼き殺す凶暴さ



 

2026年1月16日金曜日

ルーブル美術館入場料金値上げと外国人への特別料金設定の是非

  


 恐らく昨年の一大ニュースのひとつに挙げられるであろう、まさかのルーブル美術館の強盗事件は、結局、犯人は逮捕されているものの、盗まれた美術品は発見されていません。

 それどころか、10月の強盗事件以来、ルーブル美術館は災難続きで11月には、南棟2階の天井部分に脆弱性が認められ(その下には、カンパーナギャラリーの9つの部屋がある)、この部分が一部閉鎖。

 また、これに引き続いて、美術館内のエジプト古代美術図書館で古い配管からの漏水により浸水事故、数百冊の蔵書が被害を受け、このエリアも閉鎖。

 この油圧システムは完全に老朽化しているため、このシステムは一時停止されており、2026年9月から数ヶ月かかる予定の大規模改修工事の一環として交換される予定になっています。

 まさに昨年から踏んだり蹴ったりの状態のルーブル美術館は入場料金の体系を変更し、欧州経済領域(EEA/EU加盟国+アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー)以外からの訪問者に対して入場料を45%値上げ(22ユーロ→33ユーロ)する「二重価格」を導入しました。

 ルーブル美術館側は、今回の料金改定を老朽化対策、大規模改修、展示環境の改善、安全・監視体制の強化などに充てるための収入増加策として位置づけています。

 この料金体系(差別化料金制導入)は、国家政策の一環として進められており、今後、ルーブル美術館だけでなく、ヴェルサイユ宮殿や凱旋門などの他の主要文化施設でも同様の方針が進められています。

 外国人観光客の40%を非ヨーロッパ圏の観光客が占めるルーブル美術館について、文化省はこの値上げによって、年間2,000~3,000万ユーロの収入が得られると試算しています。この資金は2025年1月にマクロン大統領が発表した約10億ユーロの予算が組まれた「ルーブル美術館・新ルネッサンスプロジェクト」を支援するものです。

 しかし、マクロン大統領の新ルネッサンスプロジェクトに10億ユーロの中の2,000~3,000万ユーロ・・相変わらず、緊縮財政で他の予算が削られ続ける中で安定しない政治情勢の中、気前の良いプロジェクトがどうもしっくりこない気がしないでもありません。

 EU圏外の観光客に対して別料金という話は観光客にとっては、あまり気分のいい話ではありませんが、遠くから来れば来るほど、観光客にありがちな「せっかく来たんだから・・」と値上げになったからといって、ルーブルを見ずに帰る・・ということにもならないかもしれません。

 しかし、これは個人的な感想ですが、最近、パリに来てくれる友人・知人たちの「パリで訪れたい場所」には、入場料云々以前にルーブル美術館は入っていないことが多いのも事実なのですが・・。


ルーブル美術館値上げと外国人特別料金


<関連記事>

「ルーブル美術館に強盗が・・ ウソみたいなホントの話」 

「ルーブルだけではなかった 国立自然史博物館等 フランスの美術館・博物館での盗難事件」

「モナリザのお引越し ルーブル美術館の新ルネサンス」  

「パリの美術館 軒並み過去最高来場者数記録」 

「ルーブル美術館 モナリザ襲撃 モナリザは結構災難に遭っている」