2023年3月9日木曜日

年金改革問題デモはルーブル美術館の中までも・・

 


 フランス人が年金問題に関して過敏に反応することはわかっていましたが、今回の年金改革反対の動きは、生半可なものではすまない感じになっていることをヒシヒシと感じています。

 思えば、今回のデモやストライキは、開始当初から、かなり腰を落ち着けて構えている感じがあり、最初のデモ・ストライキから次のデモ・ストライキまでは、10日間、あるいは1週間と多少の時間をあけて、続けられてきました。

 デモに対する政府側の警戒態勢もあるのでしょうが、かなりの人数が動員されているものの、そこまで破壊的な行動はおこらずに(そこそこの破壊行動は起こっている・・しかも、普通の感覚からしたら、そこそこどころではないかもしれない・・)、もう数ヶ月が経過しています。

 かねてから、3月7日のデモ・ストライキは国の機能をストップすると息巻いていましたが、具体的にどのような事態に陥るのかは想像がつきませんでした。デモはもとより、一般市民が全般的に実際に迷惑を被るのはストライキの方ですが、前日に引き続き、私は間引き運転されているバスを待つも、来るバス来るバス満員で乗れずにバスを2台見送り、3台目にようやくぎゅうぎゅう詰めのバスに乗るという事態に遭遇しました。

 フランス人は乗り物に上手に?詰めて乗るということができず、もう少し詰めて乗ってくれればと思いつつ、バスを2台見送るハメになりました。

 バスに乗れずにバス停に残されている人々からは、「次のバスに乗れって!私は10時間も待てない!(なぜ10時間というのかはわからないけど・・)」などという怒りの声も上がりだして、カオス状態に・・。

 公共交通機関以外にも、ゴミ収集車が来なくて、街にはゴミが山積みになっていたり、荷物を輸送するトラックが行き来するような道路がブロックされたり、製油所の出口がブロックされたり、週末にかけての空の便も20~30%キャンセルになるそうです。

 今回の年金改革反対の抗議運動は、表面的には過激すぎない分だけ、地の底からふつふつと湧き上がってくるような不気味な感じがあります。


 これまでは、ルーブル美術館などは、このような全国的なストライキなどの場合は比較的安易に閉鎖してしまうイメージがありましたが、今回は閉館はせずに美術館内でモナリザやサモトラケのニケなどの前に横断幕をかかげた職員150人ほどが立ちはだかり、いくつかの部屋をブロックするという、これまであまり例を見ない事態が起こっています。

 入場料をとっておいて、中に入れば、展示品が満足に見られないということは、ますますたちの悪いことです。

 国中を混乱に陥れているこの年金改革問題について、国会では審議が続いていますが、右派と中道派の間で議会の議事進行をめぐる争いが起こり、議論は膠着状態で、反対派によってしかけられた妨害戦略のために条文の検討になかなか至らないようです。

 この反対派の組合は、マクロン大統領との直接対決を希望しているそうですが、あまりの社会的抗議の強さのために、現在のところは、ボルヌ首相をはじめとした内閣陣営が盾になっている感じでもあります。

 しかし、ここまでくると、これだけ反抗しているフランス国民がこのまま黙って従うということも考え難く、「年金改革か破綻だ!」とまで言い放っていた政府は一体、どこに落としどころを見つけるのか?、解決方法は想像もつかず、お手並み拝見と少し楽しみな気もしているのです。


年金改革反対デモ ストライキ ルーブル美術館


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