2023年3月27日月曜日

ゴミ収集業社ストライキから20日後、民間のゴミ収集業社も無期限ストライキ突入

  


 パリのゴミ収集業社のストライキから3週間が経過し、一時はパリに山積みにされているゴミの山は1万トンを超えたと言われてきましたが、一部、ゴミ収集が復活したり、燃やされたりで否応なしに片付けざるを得なかった分のプラスマイナスがあり、現在は7,828トン近くにまで減少?しているようですが、今度は民間のゴミ収集業社が無期限ストライキに突入することを発表し、再び波紋を呼んでいます。

 これまで、ゴミ収集業社のストライキといっても、パリ市内でも区によって差があり、パリ1区~20区のうちの2,5,6,8,9,12,14,16,17,20区(約半分の区)における、パリ市のゴミ収集業社によるものであり、民間のゴミ収集業社に委託している区のゴミは通常どおりゴミ収集が行われてきました。

 これまでのストライキが依然として継続し、一部が復活しただけで、これに覆いかぶさる感じで、民間のゴミ収集業社までストライキに入ることで、今度は、1 区、2 区、4 区、10 区、18 区のゴミ収集が滞ると言われています。

 今回は先行のストライカーのように、年金改革に抗議するのに加えて「最大15%の賃金値上げ」を要求しています。先発隊のパリ市のゴミ収集業者のストライキが想像以上のインパクトがあったために、現時点でのストライキが効果的であることが世間に知れ渡ったためでもあると言えます。

 特に、現在のパリは、デモが当分、鎮まる気配はなく、ゴミを放置しておけば、それが、通常以上に危険な着火剤のような役割を果たしているため、ゴミ収集はいつも以上に必要とされている状況です。

 ストライキで仕事をしなければ、その分の給料は支払われないので、決して高給が支払われているとは言えない彼らにとって、身を削ってのストライキは最も効果的でいかに最もインパクトを与える時期でならなければならないことを考えたら、「今しかない!」となったのかもしれません。

 しかし、美しいはずのパリの街が焼けただれたゴミが異臭を放ったまま放置されるのは、哀しいことです。

 滅多にパリに来ることのない観光客には、まことに気の毒だろうと思いきや、山積みのゴミや、そのゴミに火がつけられている前で記念写真を撮っている観光客も増えたという話もでてきているので、それはそれでレア体験?として、楽しんでしまうのもたくましいです。

 「世界一美しい街パリ」を公言してやまないフランス人にとっては、プライドが傷つくものであるのかと思いきや、これはこれで、自分たちの主張は曲げない1ページだと言わんばかりに「これがパリだよ!」とウィンクして通り過ぎていくパリジャン。それはそれで堂々と胸を張るフランス人は本当に強いなぁと妙に感心させられたりもするのです。


民間ゴミ収集業社 無期限ストライキ突入


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