止まらないインフレに、「赤い3月」などと、さらなる価格の上昇が見込まれている中、大手小売業者は、消費者に対して、購買力をサポートするための措置を講じる準備をしています。
大手スーパーマーケットチェーン「カーフール」は、3 月 15 日から6月15日まで、フランス国内の5,945店舗において、選ばれた200の商品価格をブロックし、固定価格として、値上げしないまま販売することを発表しています。
2ユーロ未満で販売されるカーフールが選んだ200 の商品は、100の食料品と100の日用品の大きく2つのカテゴリーに分けられています。
ヨーグルト、卵、新鮮な野菜、缶詰または冷凍野菜、パン、シリアル、牛乳など、リストは長く、このリストには、栄養スコア A または B、バランスの保証がついている製品であることという共通点を持っています。
あらゆるものの価格が上昇する中、今までよりも食料品のランクを落として買い物をする傾向にある、国民が摂取する食料の質の低下が問題視されている中、これを十分に考慮に入れた選択がなされています。いわゆる「安かろう悪かろう」というわけではない、安いものを安くしているのではないという設定です。
日用品については、赤ちゃんのおむつなどの衛生用品、スプレッド、小麦粉、さらにはクッキーなどを挙げています。
具体的にその商品を見ていないので、あまりピンとこないところもありますが、とりあえずは、最低限必要なものが選ばれているとは思うので、ありがたいと言えば、ありがたい措置であるとは、思います。
しかし、これを素直に受け取って安心しているわけにはいきません。
このような200の商品の値上げしない宣言をする理由は、顧客を繋ぎとめておこうとする彼らの戦略にほかなりません。実際にカーフールなどの大手のスーパーマーケットが1店舗で扱う商品はおよそ、5万点と言われ、たとえ、200の商品が値上げしないとしても、残りの49,800の商品はこの200の商品の値上げをしない宣言を隠れ蓑にして、着々と値上げしていくのです。
消費者は、その値上げしない200の商品のうちの何かを買いに行くと同時にしっかり値上げしている商品にも手をのばすことに繋がるのです。
私などは、だいたい何か必要なものを買い物に行っても、結局は買い物の8割がたは当初予定していなかったものを結局、買ってきてしまうのであって、それを無駄にするわけではなくとも、差し迫って必要でもないものを買ってくるということをするのが常です。
ということは、節約をするためには、少しでも買い物に行く回数を減らすことが一番よいのではないか?と最近では思うのです。
いずれにしても、セイフティラインと言われるものの価格上昇を止めてくれるのはありがたいながら、それ以外は、確実に値上げするという宣言でもあるのです。
残念ながら、現在のところ、価格が下がる要素は何もないのです。
カーフール アンチインフレバスケット 2ユーロ未満 200品目
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