2024年10月4日金曜日

フランス政府 航空券にかかる連帯税(TSBA)の大幅な引き上げ検討

  


 まだ、検討中という話なので、確定するのかどうかはわからないので、騒ぐのもどうかとは思うのですが、ちょっと聞き捨てならない話なので、一応、今後、注意して行方を見守りたいと思いつつ、公に話が出てくるということは、かなり確率がある話ではないかと、本当にウンザリしている話があります。

 フランスではバルニエ新首相の政権が始動し始めてから、まるで、ロクな話が聞こえてこず、財政赤字補填のための色々な隙をついての様々な増税が検討されているようです。

 しかも、今回の話は、航空券に関するもので、私にも大いに影響のある話です。

 仏メディアによると、経済財務省は航空券にかかる連帯税(TSBA)を大幅に増額することで10億ユーロ近くを集めるつもりで、ビジネスクラスや長距離路線からのさらなる税収を求めているということです。 TSBAは現在4億6000万ユーロをもたらしているということで、単純に考えても、この税金は、倍以上になるわけで、これが航空券の料金に上乗せされるのは、必須であると見られています。

 どう考えても、日本行きの航空券はこれに該当します!

 航空券に関して言えば、もうここ数年で燃料価格の上昇などにより、すでにかなり値上げされているもので、このうえ、また、よくわけのわからない連帯税なるものを引き上げられるのは、本当に勘弁してほしいものです。

 エールフランスを始めとする各航空会社は、「これほどの税金ショックを吸収することはできず、この計画が日の目を見れば、チケット価格に転嫁しなければならない・・しかし、それは、移動性を奪い、航空輸送の民主化を損なうことになるだろう!」と警告しています。

 この連帯税に関しては、FNAM(全米航空連盟)も、フランスは、ヨーロッパ諸国の一つであり、ヨーロッパの中でもすでに航空部門に最も重税を課している国であることを指摘しており、この増税圧力の高まりにより、外国航空会社と比較して競争力がさらに失われることを懸念しているとコメントしています。

 FNAPによれば、スペインやイタリアなどの近隣諸国は、より多くの観光客を呼び込むために航空税を引き下げることを選択しているというが、これはフランスという目的地の魅力に不利益を与えることになるだろうと警告しているのです。 

 周囲の欧州の国々に比べてフランスの航空運賃が極端に高くなった場合、つい数か月前のオリンピック時のように多くの観光客がフランスを避けることになります。オリンピックの前後の期間、航空運賃だけでなく、ホテルから公共交通機関などの全てを値上げしたため、オリンピックにもかかわらず、多くの観光客は、パリを避ける結果となり、とても客室が足りないであろうと言われていたパリ市内・パリ近郊のホテルは、がら空きの状態になりました。この連帯税による航空運賃の値上げは、ヨーロッパの中でもとりわけ航空運賃の高い国として、恒久的に避けられる結果になりかねません。

 この連帯税に関しては、フランスは2020年にすでに「環境貢献」の名目で値上げしたばかりです。

 フランスは、観光収入も少なくない国で、このフランスだけが値上げする航空券の連帯税のための航空券の価格上昇により、観光客を失えば、税収だけでなく、観光収入も大幅減収ということになりかねません。

 現在のところ、決定事項ではありませんが、この試みが正式に提案されれば、まず、かなりの確率で、とりあえずは、エアフランスのストライキが起こることだけは、間違いなさそうです。

 パンデミックの期間、しばらく日本には行けず、その後、戦争が始まって、一気に航空券の料金は跳ね上がりました。現状でさえも、今までの直行便よりも時間がかかるようになったのに、値上げされたことに、憤慨しているのに、このうえ、連帯税って何よ!と本当に頭に来ています。


航空券にかかる連帯税(TSBA)大幅引き上げ


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