法務省は、フランスの刑務所の受刑者数は、前月の7万8,969人に対して、7万9,631人で刑務所の収容密度は127.9%、14の施設では+200%と新記録を樹立したことを発表しました。フランスの刑務所は慢性的な過密状態から抜け出すどころか、ますます悪化の一途を辿りつつあり、現状では、通常収容が間に合わずに、床には3,810枚のマットレスが敷かれている状況であるとも伝えられています。
「刑務所は崩壊しつつある!刑務所の規制メカニズムを早急になんとかしなければならない!」と言われ続けていますが、この過剰収容状態は受刑者だけでなく、刑務所職員でさえも虐待している状況であると叫ばれています。この状況は非常に高い自殺率、医療機能不全、社会復帰任務の確保の不可能、再犯防止と安全の観点からも悪循環のスパイラルから抜け出せない状況であると言えます。
欧州評議会が6月に発表した調査結果によると、フランスは刑務所の過密化に関して欧州で最も悪い国の一つで、キプロス、ルーマニアに次いで3位となっています。
最近、話題になった凶悪事件からも、刑務所内から、逃亡計画を組織して、裁判のために移送中に刑務官を射殺して逃亡したりする事件や、SNSによる殺人依頼により、未成年の少年たちが殺し合いの手先として雇われ、命を落としたりする事件など、刑務所にいながらでも、なんでもできるのではないか? 一体、フランスの刑務所の中ってどうなっているのだろうか?と思っていました。
つまり収容者数が多すぎて受刑者を刑務官が管理しきれていないということだと思いますが、フランスはやたらと人権などを主張するために管理がさらに難しくなっているとも考えられます。
しかし、絶対的に犯罪者がいかに多いかということが基本にあり、そもそも、日本などに比べて、よほどの危険人物としてマークされている人以外は、簡単な犯罪では、なかなか刑務所には、入れてもらえない?狭き門である印象がありますが、にもかかわらず、収容しきれないほどの囚人で刑務所が溢れかえっているということは、全く恐ろしいことです。
時々、凶悪な暴力的な事件で、実は刑務所から出たばかりの人間だった・・などという話は少なくない気がするので、一定数、隔離しておいてくれないと危険な人物というのは存在するような気がします。
これに対して、日本の刑務所には、どのくらい受刑者がいるのだろうか?と調べてみたら、2024年5月のデータでは、40,308人が刑務所に収監されているとのことで、日本の人口が1億2,375万人であり、フランスの人口(6,654万人)に比べて2倍近くであることを考えれば、受刑者数は格段に少ない数字です。
しかも、詳しいことはわかりませんが、フランスだったら、絶対に刑務所入り?できない?ような犯罪者でも日本では、収監されるようですから、やっぱりどれだけ治安が良いか?(フランスと比較するのも失礼かもしれませんが・・)ということは明白であるような気がします。
フランスの国立刑務所の総管理者は、拘留者が刑務所の過密状態、多くの施設の老朽化、不足など原因が特定されている不当な拘禁条件に直面し、監督者の数が不足していることを定期的に指摘しており、2023年の年次報告書の中で、「私たちの社会は多くの点で古代の体罰に似た行為を容認している」と記し、これは国家の放棄だと指摘しています。
やっぱり、フランスの治安の悪さってハンパないんだなと再実感させられます。
フランスの刑務所受刑者数過去最高の新記録
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