2024年9月30日月曜日

プリンターのインク

  最近は、印刷が必用な書類というものがグンと減って、書類などもPDFで送られてくることも多いし、そのまま保存・・ということが多くなったので、以前に比べれば、家でプリンターを使うことは本当に減りました。 以前は、紙で提出して手続きをしていたものが、ほとんどオンラインになっているので、今から考えれば、ずいぶんとムダが減ったし、ずいぶん面倒なことをしていたな・・と思います。 ところが、久しぶりに、いつもはオンラインで済ませられる手続きが何回やっても、「現在はできませんので、もう少し経ってから、トライしてください」と出るので、わざわざ先方に出向いて、お願いしようと思ったら、やっぱりそこでもできなくて、どうやらシステム上の問題だとかで、久しぶりに紙を渡されて、「この用紙に記入して出してください。添付書類も紙で添付してください。」などと言われてしまったので、久しぶりに家のプリンターを使用するハメになりました。 久しぶりだけど、大丈夫だろうか?と思ったら、案の定、プリンターのインクが切れていて、慌てて近所のカーフールにインクを買いに行ったのですが、まあ、値段が爆上がりしていて、高いこと! だいたい、以前から、プリンターのインクの値段というものには、全く納得いかない気持ちで、まったく、なぜ?あんなに高いんだろうか?下手をすると、プリンター本体とそんなに変わらなかったりもするくらいです。 まあ、そんなにしょっちゅう買うものではないにしろ、量からしたら、ほんの少しのトナーがなぜ?あんなに高いのか?全くどうしてあんな暴力的な価格が成り立つのか?と思っていました。 久しぶりに行ったカーフールのインクコーナーには、なんと環境保護対応なのか?からになったインクのカセットを入れると1ユーロの金券が出てくるようなマシンが置かれていました。 これまでも、カーフールのお店の外には、そのような不燃物?特殊ゴミを捨てるゴミ箱があったのですが、金券が出てくるのであれば、なんか少しお得な気分です。そこで、私は、お目当てのインクはその場では買わずに、家に戻ってからのカセットをもって、もう一度、買いに来よう!と思って、そのときは、インクは買わずに他の買い物だけして家に戻ったのです。 我ながら、たった1ユーロのことで、セコいな・・と思いつつ、まあ、環境問題にも配慮している良いシステムだな・・とも思ったのです。 そして、同日、他の用事で出かけた先の近くに、そういえば、あの辺に携帯とかパソコン機器や部品などが安く売っているお店がたくさんあるところがあったな・・と思って、寄ってみたら、なんとカーフールよりも同じものが5ユーロ近く安くて、即買いしました。(ちなみにパリ12区のRue...

2024年9月29日日曜日

コロナウィルス感染者増加とコロナ&インフルエンザワクチン

   体調不良で、どうにもだるくてたまらない日々が続くので、こんなのやっぱり普通じゃないな・・と思い腰をあげて、お医者さんに行ってきました。 自分としては、ちょっと風邪っぽくもあるけれど、特に咳が出るとか、高熱が出るとかいうことでもなく、とにかく、ひたすらに身体がだるく、朝からとても辛い日がずっと続くので、いよいよ、どこかおかしいのかも? ひょっとして心臓?もしかして肝臓?などなど、以前から、色々と薬を飲みつつ様子を見ましょうと言われている箇所が多数あるので、そのうちのどこかが悪化したのでは? もしそうなら、早いとこ血液検査をしてもらえるように処方箋を書いてもらおう!・・と思っていました。 いつもお世話になっているかかりつけの先生なので、症状を話して、血液検査のことを頼むと、一応、診察をしてくれてから、「ん~~・・まずは、今、またコロナが流行ってきているから、もしかしたら、コロナウィルスに感染しているかもしれないから、まず、コロナの検査を受けた方がいいわよ!薬局ではなく、ちゃんとラボで検査受けた方がいいわよ!」とまず、PCR検査の処方箋を書いてくれました。 そして、もし、コロナが陰性だとわかってから、血液検査をした方がいいから・・と血液検査の処方箋も同時に書いてくれました。 検査に行ってみると、まあ、久しぶりとはいえ、ラボは超満員、ラボなので、必ずしもPCR検査に来ている人だけでなく、他の検査に来ている人も多いとはいえ、こんなにここのラボが混んでいるのは、初めてで、もう待合室の椅子が足りないくらいで、ただでさえ、だるくてしんどいのに、立って待っているの辛いな~と思ったくらいでした。 私のかかりつけのお医者さんは、現場で見ていて、コロナやインフルエンザなどのウィルスに感染している人が多いことを感じてそのように勧めてくれたのですが、それから少したって、フランス公衆衛生局は、ここ数日の新型コロナウイルス感染症の感染者数の確実な増加について警告を発表しました。 このフランス公衆衛生局の発表によると、9月16日から22日にかけての1週間で新型コロナウイルス感染症の疑いで緊急治療室に行った後の入院が1,013件とかなりの数字になっています。 パリは、もうすっかり秋というより、もう冬に近い感じで暖房をいれたくなるくらいの気候で、朝晩の寒暖の差が激しく、ただでさえ、風邪をひきそうな季節に加えて、ウィルスが蔓延するための適温になってきました。 Ameli(フランス国民健康保険)からは、ついこの間、ワクチン接種のお知らせが届いていて、10月の半ばには、薬局に出回るそうなので、それ以降に受けようと思っています。 幸か不幸か、私は、コロナウィルス検査では陰性で、コロナウィルスに感染していなかったのは、「セーフ!」という感じではあるものの、私の症状の原因は別にあるわけで、どうもすっきりしませんが、来週にでも、今度は血液検査に行こうと思っています。 まったく、私も以前と比べると、すっかり検査や医者や薬局に行くことが多くなり、もう高齢者みたいだ・・とちょっと、自分で自分が情けないです。 しかし、この体調の悪いところに、コロナウィルスにまで感染したら、本当にダブルでダメージをくらうところなので、注意しなければ・・と思っています。コロナウィルス感染増加 混合ワクチン<関連記事>「コロナウィルスがまた流行りだしたらしい・・」「コロナウィルス新変異種...

2024年9月28日土曜日

乳製品業界世界市場トップに君臨する仏ラクタリスのフランスでの牛乳回収削減発表の波紋

   仏乳製品大手ラクタリスが2024年末からフランスでの牛乳の年間回収量を全体のほぼ9%にあたる約4億5000万リットル削減すると発表し、酪農業界に激震が走り、農業大臣はラクタリスに対し「我が国の食料生産資本を守る」よう呼びかけ、全国牛乳生産者連盟(FNPL)のヨハン・バーベ会長を緊急に迎え、同部門への支援を確約しています。 ラクタリスは、仏大手乳製品の会社で乳製品業界世界市場シェア第一位に君臨するフランスの乳製品トップの会社です。世界51ヵ国に270ヵ所の生産拠点を展開し、従業員数は8万5000人。150ヵ国で製品を販売している大企業でありながら、同族経営の非上場企業のうえ、社名は製品には表示されていないため、一般消費者の間での認知度は比較的低い会社です。これは目立つことを意図的に避けてきた創業家の方針で、ラクタリス本体は、目立たずとも確実に業績を伸ばし、拡大してきた、なかなか、したたかな企業です。 実際には、プレジデント(バターやチーズ、クリームなどなど)、ラクテル(ミルク)、ブリデルを始め、スーパーマーケットの乳製品コーナー(フランスはどこもこのコーナーがとんでもなく広いスペース)の多くのスペースは、このラクタリスの製品で占められています。 非上場ということは、よく言えば会社の方針を貫きやすいということでもあり(よく言えば)、この企業の規模が拡大していくにつれて、その分、その外との摩擦がここのところ目立ってきている気がします。 2017年から2019年にかけて同社が製造した粉ミルクにサルモネラ菌汚染が発生したことを機に、同社の経営の不透明性についても追及を受けたり、また、2022年には、加重脱税のロンダリング容疑で国家金融検察庁の予備捜査の対象ともなっている。 そして2024年に入ってからは、(もうそのあとに色々なことがあったので、なんだかずいぶん昔のことのような気もしますが・・)農民たちの大規模なデモが起こり、地方から押し寄せた農民たちが、高速道路やパリ、ランジス市場への道をトラクターで封鎖したり、パリで行われた国際農業見本市で、トラクターを勢ぞろいさせてデモを起こしたり、マクロン大統領と農民たちがほぼ一日をかけて大激論を戦わせたりしたことがありました。 その口火を切ったのは、このラクタリスと酪農家の間の下限価格設定問題と言われており、ラクタリスと酪農家の間の争いであったとも言われています。 ところが、今回、ここに至っては、下限価格設定どころか、ラクタリスが買い取る牛乳の量を大幅に減らすというのですから、ラクタリスに依存している酪農家にとっては、さらに深刻な話になります。 ラクタリスは、フランスで販売される乳製品の50%、輸出用に販売される乳製品の20%、および、バター、粉乳などの乳加工製品の30%のシェアを抱えており、同社は、その一部が加工され輸出される予定の約30%の牛乳余剰によってその決定を正当化して説明しています。ラクタリスにとっては、この輸出部門を費用がかかり不採算な事業であると考えており、牛乳の価値をあげ、フランスの消費者向け製品に再び集中したいとしています。 今や世界51ヵ国に270ヵ所の生産拠点を抱える企業にとって、原料をフランスから輸出する必要はなく、現地で仕入れた方が合理的であるということです。 ラクタリスは、この厳しい決定の影響を和らげるために、グループは量の削減が「2024年から2030年までの間で段階的に行われるようにする」として、譲歩しています。 この削減の第...

2024年9月27日金曜日

フランスの妊娠中絶件数が記録的な水準に達した・・

  フランスDREES(調査研究評価統計局)は、フランスの自発的妊娠中絶の件数が記録的な水準に達していると発表しました。 フランスにおける自発的妊娠中絶(中絶)件数は2023年に24万3,623件で、この数字は 2022 年と比較して 3.6% の増加に相当し、1990年以来最高の数字で、1,000人あたり16.8人の女性が中絶を経験している計算になると言います。 フランスは、その前の段階の「25歳以下の女性への避妊ピルの無料化」や「18歳から25歳までの若者への薬局でのコンドーム無料提供(実際には、社会保障による100%払い戻し)」などの避妊対策も積極的に行ってきました。 ピルなどの避妊薬に関連する費用は、既に2013年から、15歳から18歳の少女に対して、そして、また、2020年8月からは、15歳未満の子供に対しても国民健康保険で100%カバーされてきました。 そして、この避妊薬の無料化により、その後5年間の期間を経て、この該当年齢の少女の人工中絶の割合を1,000人あたり9.5人から6人へと大幅に減少させることに成功したとその成果を発表したりもしていたのです。(2023年には、1,000人あたり16.8人という割合に増加している) しかし、フランスは、同時に妊娠中絶についても、「中絶の権利」が法律で認められており、2022年には、この法律は、中絶の権利の強化を目的として、中絶へのアクセスを改善するためにいくつかの修正が加えられています。 この修正された内容の一部には、中絶法的期間を妊娠12週から14週に延長したことや、薬による中絶の規制期限を妊娠5週目から7週目まで延長することなど、少なくとも外科的処置が必用となる前に薬で中絶できるという、中絶へのハードルが低くなったことも、この中絶の増加に繋がっているのかもしれません。 DREES(調査研究評価統計局)によると、2023...

2024年9月26日木曜日

ブローニュの森に埋められた大学生殺害事件 容疑者は OQTF(フランス領土退去命令)を受けていたモロッコ人

   今回の事件の被害者となったのは、パリ・ドーフィーヌ大学で「金融経済工学」を専攻していた大学3年生の女の子です。彼女は殺害されたと見られている当日、大学で昼食をとった後、午後2時ごろから行方がわからなくなっており、その日の夜に、家族は捜索願いを提出していました。 彼女は大学の近くに住んでおり、遺体は大学から数百メートルのブローニュの森で彼女の携帯の位置情報から発見されました。遺体が発見されてから3日後、容疑者はスイスで逮捕されました。 この容疑者は、22歳のモロッコ人で、2019年にモロッコのパスポートで観光ビザでスペイン経由で、一応、合法的にフランスに入国。当時、彼は17歳でしたが、その後、彼はフランス領に留まる選択をしました。ところが、その2ヶ月後、彼はパリ近郊タヴェルニーの森(ヴァル・ドワーズ県)で23歳の女性を強姦し、有罪判決を受け、懲役7年を求刑され、OQTF(フランス領土退去命令)が出ていました。OQTF・強制退去命令が出たときも、彼はこれに対するいかなる反対も訴えも起こしていませんでした。 逮捕後、ただちに公判前の拘留で服役が開始されたことを計算に入れたとしても、実際に彼が服役していたのは約5年間でした。彼が受けた7年間の懲役刑は、自動減刑?の恩恵を受け、服役5年で2024年6月に、彼の身柄は行政拘置所(CRA)の管轄に移され、その後、どのような経緯を辿ったのか彼は性犯罪者ファイルFIJAISへの登録の対象となり、今年の9月3日には、ヨンヌのホテルに軟禁と報告義務という一般的な拘置所からの処遇よりも軽いものになっていました。 その後、彼のモロッコへの送還をめぐって、モロッコ側が一度、フランスが申請を出した書類に対して、この要請は在フランス外国人総局(DGEF)が行うべきであると却下、フランス側は、再び、DGEFから申請を行い、9月6日、モロッコは彼の国外追放を許可しましたが、その時には、この男は、すでに外に軟禁場所から逃亡していました。 そして、今回の事件が起こったのが、9月20日と見られており、ひと月も経たないうちに、彼は再び、深刻な事件を起こしたことになります。 だいたいOQTF(フランス領土退去命令)を受けているような危険人物の管理があまりにも杜撰であることは、度々、報じられていることで、なにか事件を起こした犯人が逮捕されると、その人物はOQTFを受けていた人物であったということは、少なくないのが現状です。 また、この男、本気で逃げようとしていたならば、ちょっと知恵が足りないというか?この女性を殺害した後、被害者のカードで現金を引き出していたり、翌日に遺体を埋めにブローニュの森に戻っていたり、行方を追跡されないように携帯を切っていたにもかかわらず、スイスに着いた途端に携帯のスイッチを入れてしまい、結局は、それで所在地が特定されて、逮捕されたりと間が抜けたことばかりしています。 しかし、刑期が7年から5年になっていたとしても、OQTF(フランス領土退去命令)対象者であるならば、国外退去するまでの身柄は、しっかり拘束しておいてほしいものです。 この容疑者と被害者の関係は明らかになっていませんが、ふつうに考えれば、あまり接点がありそうもないのですが、どちらにしても、同じ女の子を持つ親としては、こんな札付きのワルが野に放たれているということは、怒りと恐怖を感じるところです。OQTF(フランス領土退去命令)<関連記事>「早朝のパリ北駅での6人刺傷事件 容疑者は、OQTF(フランス領土退去命令)の移民」「パリの公立病院の救急治療室で起こった強姦事件」「2023年に提案される移民法の改正案の概要 積極的な受け入れと追い出しの両刀使い」「12歳の少女殺人事件が呼び起こす極右政党の移民叩き」「フランス全土が震撼とした...

2024年9月25日水曜日

RATP(パリ交通公団)が掲げる9つの約束と知らなかったサービス

   「私たちは、お客様にさらに満足していただくために、一貫した、パーソナライズされた高品質のサービスを提供することに日々取り組んでいます」、「私たちは具体的な9つの取り組みを掲げて絶え間ない動員を続けています!」というRATP(パリ交通公団)の広告をチラッと見て、「こんなの絵にかいた餅になるんだろうな・・」と半ば、あんまり信用せずに読んで行ったら、けっこう知らなかったサービスもあったんだな・・と思ったので、ちょっとだけ書いておくことにしました。 メトロや RER のプラットフォーム、またはバスやトラムの停留所での待ち時間を短縮する取り組みとして、待ち時間はメトロで3分、RER...

2024年9月24日火曜日

薬局で倒れたおじいさんを見守りながら、なにかあったら、薬局に駆け込もうと思いました・・

   体調を崩して、お医者さんに行き、処方箋を書いてくれたので、帰りに薬を出してもらいに薬局に寄ったときのことです。 小さな人だかりができていて、???と思って覗くと、おじいさんが倒れていて、それをコマーシャルセンターの救助の人々と薬局の人が取り囲んでいました。 おじいさんは、床に仰向けに転がっていて、苦しそうな顔をしています。でも、どうやら意識はあるようで、「何歳ですか?」とか、「左足をたてられますか?」、「右足をたてられますか?」、「私の手を強く握ってみてください」とか言われながら、指示に従って、そのとおりに身体を動かしていますが、目は閉じたままですが、時々、苦しそうに目を薄くあけています。 ひとまずは、言っていることは理解しているようで、「はい、83歳です」とか、言われた通りに片足ずつをたてたり、救助の人の手を握ったりしています。 それでも自分で起き上がることはできないようで、また、下手に動かしてはいけない様子で、まあ、とりあえずは、薬局で倒れたのは不幸中の幸いのようで、応急処置に必要な器具などが揃っていて、ひととおりの質問が済んだところで、救助の人が「救急車を呼びましょう」と判断し、通報していました。 ものすごく優しく語りかけているにもかかわらず、緊迫感が伝わってくる感じです。 ここで私が驚いたのは、その救助の人たちも薬局の人たちも、ものすごく優しくて、わりとよく知っている薬局で、いつもの彼女たちも知っているので、日常はどんな感じの人なのかわかっているだけに、いつもと全然違うのも、わかります。 もちろん、日常だって、親切だし、感じよい人々なんだけど、ベタベタは決してせずに、ほどよいさっぱり感が私は、気に入っているのですが、ここぞという緊急時には、本当に親身になって、めちゃくちゃ優しいところに感心させられたのです。 これは、多くのフランス人に共通するところで、いつもは、わりと我関せずな感じでさっぱりしているけれど、本当に困っている人、怪我人、病人などには、ものすごく優しいのです。 いつだったか、わりと人通りが少ないと思われるちょっと郊外の通りを道がわからないので、GoogleMapを見ながら、歩いていたら、歩道と車道の段差でものすごく勢いよく、転んだら、どこで見ていたのか、若い男性2人がどこかからすっ飛んできてくれて、大丈夫?大丈夫?近くの会社で手当できるよ・・と助けてくれました。 他に数人の女性も駆け寄ってきてくれました。 その時は、かなり痛かったのですが、痛いよりも恥ずかしさが先にたち、もう早く立ち去りたい気持ちが強くて、「はい、大丈夫です。ありがとうございます!」と言って、早々に立ち去ったのですが、後から考えたら、「すごく優しい人たちだったな・・」と、ちょっと感動したのです。 また、これが薬局ということで、対応もより的確で、お見事といっていいくらいの対処で、見直しました。 私は、近所にかかりつけのお医者さんがいるので、いざとなったら、彼女のところに駆け込もうと思っているのですが、このお医者さんよりもさらに家から近く、開店時間も長い薬局の方がとりあえず、駆け込むのには、よいだろう・・などと、倒れたおじいさんを見守りながら、考えていたのです。 最近、体調を崩しがちな一人暮らしのわが身からすれば、これは、なかなか心強いことです。フランスの薬局<関連記事>「派手にぶざまに転んだら、周りの人たちが、とっても優しかった・・」「パリの救急外来とアクシダン・ド・トラバイユ」「不良少年たちも本当は優しいんじゃないかと思う・・」「フランスの保険証カード Carte...

2024年9月23日月曜日

逆さはいけない・・

   夫が急死したのは、日本にいる母が亡くなった約2年後のことで、母の死から、ようやく立ち直りつつあった私には、本当に辛いことで、「こんなに悲しく辛いことは、もうこれ以上、この世にはないだろう・・」と思いました。 母が生きていてくれたら、おそらく何をおいてでもかけつけてくれただろうに、そんな母はもうおらず、(父は、そのような人ではない)、日本に行けば、とても優しく親しくしている叔父や叔母たちも、さすがに腰が引けたのか、すぐには、誰も来てくれませんでした。 それでも、私にはまだ、当時10歳の娘がいたし、娘もそうそう学校を休むのもいけないし、私も仕事があったので、むしろ、夫がいなくなっ...

2024年9月22日日曜日

やっぱりフランス人の肥満は増加しているような気がする・・

   先日、ここ20年間でフランス人の肥満が急増している・・という記事を書いて、それでも、比較的パリはそうでもないかもしれない・・と書いたのですが、あれ以来、でかけるたびに、なんとなく周囲の人々の体型を今さらのように見ていると、やっぱり、肥満気味の人が増えたかも・・と思います。 まあ、そういう私も人のことを言えるほど、体型をキープしているわけではないので、偉そうなことを言うのも気が引けるところもあるのですが、まあ、中高年以降は、ちょっとふくよかになりがちでも、仕方ない・・とも思うのです。 しかし、気になったのは、子ども・・小学校高学年くらいから中高生くらいの子どもたちに、この年齢の...

2024年9月21日土曜日

日本の新しいパスポートについて これまでに比べて最短でも3倍以上の時間がかかるってなんだよ!

   「偽造防止対策を強化した新しいパスポートが来年3月から発行されることになりました。これにあわせて、オンラインによる新規申請も可能にして、利便性を向上させるとしています」こんなふうに、日本のニュースには書いてありました。 外務省によると、現在のパスポートでは、個人情報を登録したICチップが内蔵された厚いプラスチック製のページと顔写真が掲載されたページが別々になっているのを一体化し、特殊なレーザーで印字することで複写ができず、偽造されにくくなるということです。 一見、というか、パスポートそのものは、精巧なものになるようですが、海外在住者にとっては、ちょっと信じ難い結果に...

2024年9月20日金曜日

2025年1月 イル・ド・フランス鉄道網 均一料金価格導入と価格変更

 イル・ド・フランス・モビリテス(IDFM)は、2025年1月にイル・ド・フランス鉄道網全体で2.50ユーロの単一チケットを設定する予定であると発表しました。 「このチケットを使用すると、目的地や距離に関係なく、地下鉄、RER、トランシリアンなどのあらゆる鉄道交通手段を同じ料金でご利用いただけます」と、なんだかお得感満載な感じで発表されているものの、パリ市内だけを移動する人にとっては、これまでの2.15ユーロから2.50ユーロへの値上げを意味しています。 現在の運賃は、パリの地下鉄で 2.15 ユーロから、イル ド フランスの最終目的地に応じて最大 5 ユーロまで異なっていますが、これが移動距離に関係なく2.50ユーロとなるので、イル・ド・フランス内で比較的、長距離を移動する場合は、かなりお得で簡単になります。つまり、2.50...

2024年9月19日木曜日

マクロン大統領解任決議案提出

   今週、はじめに、国民議会事務局は、ラ・フランス・アンスミーズ(屈しないフランス)(左派政党)が提出したマクロン大統領解任決議案を受理しました。 「フランス第5共和政の歴史において前例のない出来事」といわれる大統領解任決議案ですが、実際、長く複雑なステップが必用になりますが、これが成功する可能性はほとんどないと言われています。 法務委員会のメンバーによって、この提案の議題について検討、採択されるかどうかが決定されます。 仮に法務委員会を通過したとしても、決議案は「委員会の結論から遅くとも13日目までに議会の議題に組み込まれなければならず、採決は、遅くとも15日目までに行われなければならない」とされています。 そこでは、国会議員はエマニュエル・マクロンの解任を決定するよう国民議会に招待されるのではなく、共和国大統領の解任を決定できる唯一の管轄権である高等法院での議会に召集されることになりますが、国会議員の3分の2の票を集めなければならないため、ほぼ不可能であると、あまり大々的には報じられていないほど、軽視されています。 しかし、反政府勢力の間では、この一連の行為は非常に成功したと考えられています。 これは、今回は失敗したとしても、国民議会事務局がこの議案を受領したことで、火種は灯され、このまま不安定な政権が続いたり、さらに大きな問題が勃発した場合は、この議案のステップが繰り返されることになり、一気に上院まで進む可能性もあり得るという意味でもあり、穏当に運べば、マクロン大統領の任期は2027年までですが、それまでは、マクロン政権は持たないのではないか?という見方をする人も出てきていることも事実です。 実際に、欧州議会選挙以来の国民議会解散、総選挙以来、内閣が解散したまま首相も1ヶ月ほど決まらず、内閣に至っては、まだ発表されていません。 このグダグダの間にその内閣組閣にあたって、交渉がスムーズに進んでいないのは明らかなうえに、首相が交渉にあたっている大臣候補の中から、首相が増税政策を告げられたと暴露され、この大臣候補は、「増税する政府に参加したり支持するのは問題外である」と断言。 世間の目は、一気に増税か否かに注目が集まり、バルニエ首相が増税を望んでいるという噂が、特に大統領陣営で高まり、緊張が高まり、首相の側近が、これに対して、「増税に関する噂は単なる憶測であり、首相は予算状況を分析中であり、今日はいかなる選択肢も決定されていない」と釈明しています。 現在は、首相が任命されたので、首相が矢面になっているし、実際に彼自身のはっきりとした方針が示されていないままに、このような暴露話までが露見してしまうという、ここ数年には、見たことがなかった惨状が繰り広げられています。 欧州議会の思わぬ結果により、突如、誰もが驚愕した国民議会を解散して再選挙に臨んだマクロン大統領ですが、欧州議会は欧州議会として、国民議会はそのままにしておけば、こんなグダグダな状況には、ならなかったであろうに・・。 こんなことを今から言っても仕方ありませんが、これまで、数々の国民の反発を乗り越えてきたマクロン大統領、これから先は、とりあえずは、まず政府陣営を上手く組めなければ、本当に足場が揺らぐことになるかもしれません。マクロン大統領解任決議案提出<関連記事>「国民議会解散 マクロン大統領の驚きの決断に政治的激震」「マクロン大統領の国民議会解散と選挙の危険な賭けの裏にあった別のシナリオ」「ようやく首相任命 史上最年少の首相の後は・・73歳...

2024年9月18日水曜日

エアフランス 欧州線の一部で有料機内食試験的導入

  エールフランスは、来年1月から、ヨーロッパ内の一部のフライトで有料機内食を試験的導入することを発表しています。 「これでは、まるで格安航空会社みたいではないか?」と思ったけれど、Figaro紙の報道によれば、これまでの短距離または中距離便での軽食(小さなサンドイッチまたはペストリーと飲み物)は継続され、それに加えて、アラカルトとして、有料の製品が販売されるということらしいです。 この新しいサービスには、「Buy on Board」(BoB)というなまえがつけられ、これが試験的に導入されるのは、とりあえず、パリ⇔ポルトガル便、パリ⇔ヘルシンキ便なのだそうで、格安航空券のように、全ての機内で...

2024年9月17日火曜日

フランス人はブーランジェリーの蜂は気にしない

   私は、ブーランジェリー・・いわゆるパン屋さんが大好きで、どこを歩いていても、一応、とりあえず、どんな感じのお店なのか?覗いてみたくなり、実際、けっこう覗いてみることが多いです。 たいていは、お店の外のショーウィンドーから覗いて、「あら?ちょっと良さそうなお店かも?」と思ったときには、中に入ってみます。 ちょっと前に、あまり、ふだんは出向かない地域で、お店の外から「美味しそうだな~~」と思いながら、眺めていたら、ちょうど通りかかったフランス人のおばさんに、「パリには、た~くさん、あるよね!美味しい食べ物が・・」とにっこり話しかけられて、自分でも、「私、よほどものほしそうな顔をしていたのだろうか?」となんだか気恥ずかしくなりました。 それでも、たいていのお店は、同じようなものを置いているし、欲しいものを全て買っていたら、大変なこと(お金もかかるし、体型も・・)になるので、よっぽど、魅力的だったり、特別な評判だったりしないとそうそうは、買いません。 近所で、まあまあお気に入りのブーランジェリーもあるのですが、そのお店は、時々、新しいものが登場していたりもするので、通りかかれば、だいたいは、覗いてみます。 先日、プールに行った帰りに、「運動したし、今日はちょっとお昼も軽めにしたから、なんかヴィエノワズリーの一つでも買おうかな?」と思って、そのお店に入って、ショーケースを見つめて、「さて、今日は何にしようかな?」と品定めをしていたら、その日は、なんだかパン・オ・レザン(渦巻き状のレーズンのヴィエノワズリー)がテリテリしていて美味しそうだったので、今日は、それにしようかな?と思って、さて・・と思って、もう一度、ケースの中を見つめると、パン・オ・レザンにけっこうな数の虫がたかっていて・・よくよく見ると、それは、蜂だったのですが、それにしても・・え~~~??? これまでマルシェなど、屋外のお店で虫がたかっていたりすることを見かけたりすることはあったものの、今回は、けっこうきれいなお店の店内、しかも、ガラスのケースに入っています。これだけ、たくさんいたら、お店の人が気が付かないわけはなく、完全スルーです。どうやら、甘いものにたかる蜂は全然OKのようです。 これは季節的なものもあるのでしょうか? 今まで、こんなショーケースの中のパンに蜂がたかっているのなど見たことがなかったので、「えっ?どうしちゃったの?」と、その日は、やっぱり、ちょっと・・いやけっこう抵抗があって、買いませんでした。 そして、その数日後、また別のブーランジェリーでも同じ現象が・・テリテリのヴィエノワズリーに蜂がいっぱい・・。 そこでも、お店の人は全然、意に介していないようで、美味しい甘いものに蜂がよってくるのは、むしろ、誇らしいことかのごとく、そのまま放置。 友人に聞いてみたら、これは珍しいことではないのだそうで、私は、これまで、蜂がたかってもフランス人は気にせず、全然、OKだということを知りませんでした。 とはいえ、日本人の私は、蜂とはいえ、虫は虫・・。どこから飛んできたかもわからない蜂がたかっているパンは、やっぱり買う気にならないのです。ブーランジェリーの蜂<関連記事>「最近のマイブーム パリのヴィエノワズリーの美味しいお店」「パンの国フランス・パリで大成功した日本のパン屋さん・ブーランジェリー...

2024年9月16日月曜日

ブリジット・マクロンがトランスジェンダーだという噂をSNS上で流した女性2人に有罪判決

   マクロン大統領夫人・フランスのファーストレディであるブリジット・マクロンがトランスジェンダーであるという噂をネット上で広めたとして、2人の女性に対して、名誉毀損の罪で500ユーロの執行猶予付き罰金刑が言い渡されました。 彼女らは、昨年6月に開かれた裁判の当事者である大統領夫人に8,000ユーロ、弟のジャン・ミッシェル・トロニュー氏に5,000ユーロの損害賠償を支払わなければなりません。 このSNS上の噂もずいぶん、低俗でタチの悪いもので、そんなの信じる人いるの?と思う内容なのですが、それが、けっこういたようで、この噂はアメリカにまで広がっているということですが、日本ではどうなのでしょうか? そもそも、ブリジット・マクロンがそんなに注目を集めることもなさそうですが・・。 この問題の発端は、2017年のマクロンの大統領選挙以来、広まり始めたそうで、そもそもはYouTubeでこの二人の女性がまことしやかに、ブリジット・マクロンとその家族の写真を映しながら、彼女が受けたであろう外科手術について、まことしやかに語ったり、彼女の弟が本来の彼女の実家の身分を継いでいるなどという内容だったようです。 そもそも、彼女はマクロン大統領とは再婚であり、その前の夫との間には、3人の子どももあり、マクロン氏は彼女の教師時代の教え子で年齢差も24歳という、かなりスペシャルなカップル。 それ自体も、日本だったら、絶対、スキャンダラス過ぎてアウトだろうところをフランスならば、大統領、大統領夫人にもなれるくらいなので、これをさらに打ち負かすスキャンダルをでっち上げようとするならば、「夫人は実はトランスジェンダーだった!」くらいのパンチがないといけないと思ったのか、それにしても、悪質です。 これを信じる人々がいるということも驚きというか、面白がって噂を広めた人々がいたというのかもしれませんが、あまりにバカバカしくて、スルーするのかと思っていたら、やっぱり訴えていたようです。 もちろん、本人は出廷していませんが、彼女の弁護士は、「これは勝利ではなく、法の通常の適用であるだけである」と回答しており、つまり、勝ち負けを争うような種類の問題ではなく、法の執行を求めただけということを言っているのだと思います。 しかし、この罰金が、500ユーロの執行猶予付き罰金と大統領夫人に8,000ユーロ、弟のジャン・ミッシェル・トロニュー氏に5,000ユーロの損害賠償とは、ずいぶん安いものだ・・と思わないでもありません。 もちろん、金銭目的ではないにせよ、甘いな・・と思うのです。 冒頭に貼った動画は、ブリジット・マクロンの顔が映っているものがあるかな?と探したら、どうやら、彼女、「エミリーパリへ行く シーズン4」にちょっとだけ出演するようです。 ブリジットマクロン トランスジェンダー<関連記事>「チャールズ国王のフランス訪問に見るフランスとイギリスの関係」「この男...

2024年9月15日日曜日

パリオリンピック シャンゼリゼでのメダリストパレード

   パリオリンピックは、結果的には、フランスでは想像以上の盛り上がりを見せ、パラリンピック開催時に9月14日にシャンゼリゼでオリンピック・パラリンピックのメダリストのパレードが行われることが発表されていました。 パレードというので、なんとなくパリ祭のパレードのようなものを想像していたのですが、ちょっと今回は趣が違いました。 パラリンピックが始まった頃から、凱旋門の斜めに仮スタジオのようなものが設置されており、パラリンピックの解説の中継などは、ここで行っていました。 このパレードは、どんなものになるのだろうか?と前日の午後にちょっとシャンゼリゼに寄ってみたのですが、まだまだ準備が始まったばかりの感じで、全然、設営は全然できていませんでした。翌日、テレビで見ると、よく一晩であれだけ作り上げたものだと、その素早さにこの手の作業・・パリもずいぶん、手慣れてきた感じもしました。 今回は、凱旋門の周りにリング状の舞台、そして、シャンゼリゼに少し高さのある白いステージを長く渡した素敵な舞台でした。フランスはこういうデコレーションが上手だなぁ~と思います。 今回のオリンピック・パラリンピックのセレモニーは徹底的に既存の歴史的建造物やモニュメントを含むパリの街を舞台としてデコレーションして使い、パリをより美しく見せるという方法を最後まで貫き通し、そして、また、さほど大きすぎないパリの街を逆に上手く利用したな・・という気もしました。🎉...

2024年9月14日土曜日

日本製品で海外で是非、売ってほしいもの・・日本の薬

   海外在住者にとって、日本に一時帰国するときには、買って帰りたいものが山ほどあって、日本に行く前から、思いつくたびにリストアップして、日本滞在中に欲しいものを買い集めて、持って帰ります。 私の場合は、その大部分は食料品なので、必ずしも全ての人と同じとは思ってはいませんが、逆に?外国人だって絶対に欲しいだろうし、大々的に日本から輸出して、こちらで事業展開してくれたらいいのに・・と思うものもあります。 最近、自民党の総裁選挙の答弁などを聞いていると日本の国力が低下したとか、経済を上向きに・・などと話しているのを耳にしますが、まさに海外にいても、海外での日本製品が減ったのは、実感するところでもあります。 一番、わかりやすいのは家電のお店で、私がフランスに来たばかりの頃、25年くらいまえは、電気屋さんに行けば、SONYをはじめとした日本の製品がずらーっと並んでいて、なんだか誇らしい気もちになったものですが、今は、日本の製品はほぼほぼみかけなくなりました。 ルーブル美術館などに行っても、大きく日本企業が名前を連ね、ここは日本の美術館か?と思うほど、逆に興ざめな思いをしたくらいですが、それもすっかりなくなりました。 現在、こちらで、日本企業の名前を頻繁に見かけるのは、TOYOTAくらいなもので、かろうじて、この間のオリンピックの際のスポンサーでもあったブリヂストンくらいでしょうか? あとは、日本食ブームですっかり市民権を得た感じのお醤油...

2024年9月13日金曜日

ブルーノ・ル・メール財務相の素敵な政界の去り方

  フランスにいる以上、ある程度、フランスの政情を知ることは必要なことでもあり、また、フランス人の間では、政治が話題にのぼることも多く、まるで、その知識がないことは、恥ずかしいことだとも思っています。 たとえ、私には、選挙権がなくとも、フランスで起こる数々の紛争や争いごとなども、政治が関わっていることも多く、その原因を理解しようとすることは必要だとも思っています。 とはいえ、これだけ、色々なことが起こり、どんどん世の中が変わっていくなか、日々、このフランスの政治、情勢に関わるニュースを追っていくことは、私にとっては簡単なことでもなく、しかし、同時にフランスの政治の動きを見ていると、政治に関心を持つことは楽しいことだとも思うようにもなりました。 同時に日本の政治の動きも少しは見ているので、それと比較して、色々と考えることもあります。 とはいえ、フランスの政治に関するニュースなど、私が把握しきれる登場人物は、その時々の大統領、首相、主要官僚などで、とてもその全てを把握しきれてはいません。 そんな中で、極めて、ミーハー的な観点から、私は、今回、辞任を発表したブルーノ・ル・メール財務相は、なかなか素敵な人だな・・と思っていました。個人的な好みではありますが、これまでフランスの政治家で、素敵な人だな・・と思ったのは、シラク共和国大統領の事務総長を務められていたドミニク・ドゥ・ヴィルパンという方で、ずっと、「カッコいい!あの人が大統領になったら、いいのに・・」と思っていました。 一度、彼がサンジェルマン・デ・プレで家族と歩いているところに出くわしたことがあるのですが、圧倒的なオーラで思わずその家族全体のたたずまいに見惚れてしまったくらいでした。 そして、ドミニク・ドゥ・ヴィルパン氏が政界からいつの間にか、姿を消したあとは、このブルーノ・ル・メール財務相がどことなく、雰囲気が似ていて、素敵な人だなぁ~と思っていたのです。 今回、彼が辞任するというので、彼の経歴を見ていたら、なんと、彼は政界入りした当初、ドミニク・ドゥ・ヴィルパン氏の首席補佐官を務めており、なるほど、なんとなく雰囲気が似ているのは、そういうことだったんだな・・とハッとさせられた思いでした。 正直、彼の政治的手腕はもちろんのことですが、それよりも、どことなく育ちが良さそうで、賢明で、話し方、立ち振る舞いがとてもエレガントであり、冷静で、という極めて、曖昧な理由です。 ブルーノ・ル・メール氏は、直近までは、経済・財務・産業・デジタル担当大臣を7年間担ってきました。現在、内閣が解散し、首相はようやく決まったものの、内閣人事は発表されていない現在、多く(約半数)の大臣は留任を希望する中、彼は、22年間の政治の世界に別れを告げ、財務省に別れを告げ、ベルシーの財務省の中庭でスピーチを行い、集まった財務省の人々に感謝を述べました。 彼は現在、55歳、彼がなぜ留任を望まなかったのかは、名言はしていませんが、  ...

2024年9月12日木曜日

20年間で急増しているフランス人の肥満 揺らぐフレンチパラドックス

    フランス公衆衛生局が発表したフランスの過体重と肥満に関する調査によると、過去20年間でフランス人の過体重、肥満が急増しており、これは、過去に例をみない増加傾向であると警告しています。 これは、身長と体重の割合をもとに計算するBMI(ボディマス指数)を用いたもので、体重(kg)/ 身長(m²)の数字が25~30の場合を過体重、30以上の場合を肥満と定義しています。 今回、フランス公衆衛生局が問題視しているのは、過体重と肥満以上に関するケースについてですが、BMI 30以上の肥満に関しては、1996年には男性の7%、2016年には14%を超えるまで増加しましたが、その後2017年には13%に戻りました。女性の場合、肥満は増加し続け、...

2024年9月11日水曜日

パリは急激に秋めいてきました・・

    数日間、体調不良で家に閉じこもっていた間にパリは一気に秋めいてきて、うっかり半そでででかけたら、もう寒かったです。 あらら・・ちょっとこれでは肌寒いかも・・と思って、周囲を見渡すと、もちろん半そでの人もいますが、ジャケットやコートを羽織っている人もけっこういて、中には、ダウンを着ている人や、マフラーをしている人までいるので、相変わらず、この衣替えのタイミングの早さはさすがだ・・と思いつつ、いつまでたっても、慣れずに出遅れる自分を情けなく感じます。 衣替え・・とはいえ、最近の私は、そんなに洋服もたくさん持っているわけでもないので、年中通して、冬物も夏物も、いつも同じように洋服...

2024年9月10日火曜日

言語のスイッチはキープし続けることができるか?

   ここ数日、また体調がすぐれなくて、もう無理は一切しないことにして、あがらわずに、家でおとなしくしていました。家にいればいたで、色々とやることはあるのですが、具合が悪いときは身体を休めなければいけないので、横になって、本を読んだり、ベッドサイドにタブレットをたてて、YouTubeを見たりしていました。 YouTubeは、時々、どういうわけで出てきたのかわからないものが急に表れたりもするのですが、そんな時、急に、私が子どもの頃によく見ていた「奥様は魔女」が出てきて、ついつい見入ってしまいました。 私が昔、見ていたのは日本のテレビでの吹き替え版だったのですが、その後、母が仕事で東北新社の方とお仕事をする機会があり、なぜか「奥様は魔女」の話になり、私がこのドラマが大好きだと話したら、ビデオをダビングさせてくれたことがあって、今もずっとそのビデオを大切に持っていたくらいでした。 思...

2024年9月9日月曜日

パラリンピック閉会式も雨・・PARIS 2024

   パラリンピックの閉会式をもってPARIS2024 パリオリンピック・パラリンピックは終了しました。オリンピックの開会式も雨、そして最後のパラリンピックの閉会式も雨とは、なんだか、どちらも残念でしたが、ひとまず、そのどちらも大きな事故も事件も起こらず、概ね滞りなく全てが終わったことにホッとしています。 自分の人生の中で自分の住んでいる場所でオリンピックが開催されることなど、そうそうあることはなく、本来なら東京オリンピック開催の時も日本に行って、そして4年後のパリオリンピックもパリで見よう!と思っていたのですが、残念ながら、東京オリンピックの時は、パンデミックのために無観客のうえ、渡航も簡単ではなく、行けませんでしたが、パリオリンピックは、競技そのものの観戦はしませんでしたが、ひととおりの会場を見て歩き、それなりに、美しくオリンピック・パラリンピックに彩られた街を楽しみました。 本当だったら、パンデミックのような異常事態であったのですから、東京オリンピックも無観客などでは行わず、いっそのこと、東京オリンピックを2024年、そして、その4年後にパリオリンピックと、ずらして行うようにはできなかったのだろうか?と本当に残念に思います。 パリの住民にとっては、この PARIS...

2024年9月8日日曜日

マクロン大統領 ノートルダム大聖堂の現代ステンドグラスプロジェクト再始動

   2019年4月に起こった火災のために、閉鎖されているノートルダム大聖堂が再開されるまであと3ヶ月という最終段階に入っている中、9月に入って、文化相は、ノートルダム大聖堂の現代的なステンドグラスの窓を創造する責任を負う選ばれた8人の芸術家の名前を発表し、このノートルダム大聖堂の現代ステンドグラスプロジェクト問題が再浮上し、炎上しています。 昨年12月にマクロン大統領がノートルダム大聖堂の修復工事現場を視察した際に「身廊の南側、セーヌ川側にある6つの礼拝堂に、19世紀のものから現代的なステンドグラスの窓に取り換えてを設置する」「大聖堂の現代的なステンドグラスの窓が「21世紀の象徴」となるように作られる」と発表。 このプロジェクトはすぐに、文化遺産界や建築界からの大きな反発を引き起こし、国家遺産建築委員会(CNPA)は、40名の専門家委員会を招集し、全会一致で反対意見を表明しているにもかかわらず、政府はこれを全く無視した感じでこのプロジェクトを諦めるつもりは全くない模様です。 国家遺産建築委員会(CNPA)は、1965年にフランスが署名したヴェネツィア憲章として知られる記念碑や遺跡の保存と修復に関する国際憲章に基づくもので、同憲章は歴史的建造物の修復に関する規則を定め、よく保存されている古い要素を現代の作品に置き換えることを禁じていると説明しています。 マクロン大統領は、文化遺産の専門家のアドバイスにもかかわらず、ノートルダム大聖堂に現代的なステンドグラスの窓を設置したいと主張し続け、強引に推し進めようとしていると、反発の声は激しくなっています。昨日、X(旧Twitter)のトレンドにマクロンがトップを飾っていたので、首相任命の話かと思ったら、もちろん、その話もあるのですが、このステンドグラス反対の声もかなりあって、なんか、あらゆる場面で彼の強引さが国民に受け入れられていない感じがしました。🔴...

2024年9月7日土曜日

慈善団体アベ・ピエール財団 新たな性加害発覚で名称変更、記念碑撤廃へ

   フランスでの慈善活動の大きな柱の一つとなっているエマウスやアベ・ピエール財団を設立したアベ・ピエールの50年以上にもわたる性加害・性暴力事件が表沙汰になったのが、今年の7月の半ば頃のことでした。 アベ・ピエールは、貧しい人々の救世主的な存在であっただけに、この性加害・性暴力の犠牲者がこの貧しい人々や子どもたちであったことは、さらに衝撃的な話でした。また、これまでも被害者が訴え出たことが少なからずあったにもかかわらず、この財団内で揉み消しのようなことが行われ続け、公にならなかったことも問題を長期化、深刻化させたとして、大きく問題視され、現在のアベ・ピエール財団の代表は、この問題に対して、激しい怒りを表明し、独立した調査委員会を立ち上げ、問題追及、事態の解明に努めることを宣言していました。 最初の暴露から、ほぼ2ヶ月後、財団は、さらに17件の新たな被害者の証言が認められ、アベ・ピエール財団の名称を変更し、アベ・ピエールが埋葬されている村、エステヴィル(セーヌ・マリティーム県)にある記念碑を撤廃することを発表しています。 なんといっても、アベ・ピエールはすでに亡くなっているため、本人を告発することはできませんが、このさらなる17件の証言では、「胸への一方的な接触」、「強制的なキス」、「強制的なフェラチオ」だけでなく、「弱い立場の人への性的接触の繰り返し」、「性的挿入の繰り返し」、さらに「子供との性的接触」などの、なかなか重たい内容で、報告書では、50年近くこの行為が続けられてきたとしており、被害者女性は、子どもから成人までに及び、本人が90歳を過ぎて、車椅子で生活するようになっていた時でさえも続いていたとされています。 これらの証言によると、被害は1950年代にまで遡り、そのほとんどはフランス国内で起こったことでしたが、時には米国、モロッコ、スイスなどでも被害が報告されているとのことで、もう言葉を失う感じです。 アベ・ピエール財団、エマウス・フランス、エマウス・インターナショナルは「犠牲者に対する全面的な支援」を再確認し、証言者の勇気に敬意を表し、彼らの味方であることを保証することをプレスリリースで発表、サポートシステムは年末までオープンで利用可能であるとしています。 しかし、逆に、50年も続いたこの性加害行為に対してのサポートシステムが、年末まで利用可能・・ということは年末にはクローズしてしまうとは、どういうことかと思ってしまいます。 日本のジャニーズ問題は、今、どうなっているのかわかりませんが、長い間、内部で隠蔽されてきたことや、生前は、やたらと本人を奉りあげるような感じがあったり、その実、本人がやってきたことは、えげつないことこのうえなくて、また、アフターケアーや補償についても、どうにもすっきりしないことまで、なんだかよく似ているような気がします。 そのうえ、アベ・ピエールに関しては、慈善事業の創始者・カトリックの司祭というのですから、つくづくウンザリさせられる話です。 それでも、彼の作った貧しい人々を助けるためのこの団体やエマウスなどの仕組みは、今でもフランスの中で機能し続けているもの・・、とはいえ、今となっては、おぞましさしか連想できないこの彼の名前の入った団体名を変更するとのことで、それは当然と思いつつ、これまた、ジャニーズを連想させるのでした。アベピエール<関連記事>「エマウス(フランスの慈善団体)の創始者...

2024年9月6日金曜日

ようやく首相任命 史上最年少の首相の後は・・73歳 ミシェル・バルニエ氏

   突然の国民議会解散選挙から、2ヶ月間、空席になっていた首相の席。ようやく任命されたのは、史上最年少の首相とは正反対?の1951年生まれの73歳という最近の人事からしたら、かなり年長(第5共和政では最年長)のミシェル・バルニエ氏に任命されました。 フランスの首相は、大統領によって任命されますが、通常、国会の過半数に属する政党の出身の者が選ばれるのが通例です。大方は、大統領陣営の人間が務めることが多く、任命もスムーズにいくのですが、今回は、選挙の結果、過半数に達する政党が不在となり、そのうえ、過半数には達しないとはいえ、第一党となったのは、新人民戦線(NFP)であり、少なくとも、...

2024年9月5日木曜日

突然の停電の理由

   昨日は、午前中に仕事を済ませて、食事してから外出しようと思っていました。 ところが、仕事が一区切りついたところで、突然、ネットが繋がらなくなり、「えっ??」と焦ったのですが、まあ、ネットがなぜか繋がらなくなることは、そんなに珍しくもなく、しばらく待っていれば、勝手に復旧するので、「またか・・」と思って、余裕で構えており、じゃあ、続きは食事の支度をしてからにしようと思っていました。 ところが、食事の支度をしようと冷蔵庫を開けてみたら、冷蔵庫の中が真っ暗で、その時、初めて停電していることに気が付きました。 昼間なので、部屋の電気をつけていたわけでもなく、テレビをつけていたわけでも...

2024年9月4日水曜日

治安のよい日本におぼれている娘

   フランスで育った娘が日本で就職して、早や2年が経ちました。生まれた時から、日本語はしっかり教えようと、私としては、かなりしつこく娘への日本語教育だけは諦めずにずっと続けてきたので、その日本語も使えて、フランス語も英語も使いながら、現在、彼女が仕事ができていることは、私にとっては、何より嬉しいことです。 小さい頃から、学校の長いお休みの時には、毎年、日本に連れて行っていたので、ある程度は、日本のことをわかっていたとは思いつつ、日本で生活を始め、しかも日本で仕事をするとなると、フランスとは習慣も文化も違うことがたくさんあり、さぞかし、困惑することもあるかも? そして、日本人の生活...

2024年9月3日火曜日

新年度の始まりで開始される制服導入と携帯電話禁止のテストケース

     フランスにおいて、ここ数年、話題にのぼっていた小・中学校の制服導入の試験的試みが70校を含む90の施設で開始されているようです。 2年くらい前に、最初に公立小・中学校での制服導入の話が上がり始めたときには、「フランスの学校で制服?冗談でしょ!」と思ったくらいあり得ないだろうと思っていたことが、あっという間に実現に向けて、とりあえずは試験的にとはいえ、開始されたことに驚いています。 これは、全国的にこの試験的な試みを行う学校を募集したうえで、学校側の賛同が得られた学校で行われ始めたことで、自治体と州がこの費用を負担しており、保護者には、一切、資金的な負担がかかっていないそう...

2024年9月2日月曜日

オリンピックが終わってもエッフェル塔の五輪マークは据え置きになる?

   現在は、パラリンピックが開催中なので、オリンピックで彩られたパリの街は、なんとなくオリンピックムードのまま、なんとなく華やかで、ついこの間、オリンピックが終わって、このオリンピックモードの看板や表示やマスコットなどが消えたら、なんか寂しく感じるかもしれないな・・とちょっと思っていたところでした。 しかし、オリンピックはオリンピック、いつまでもその特別なデコレーションが変わらないままなのも、それはそれで、また別の新しいもので彩られることが妨げられるので、お祭りはお祭り、期間限定だからこそ、よかったというのもあるだろうな・・とも思っていました。 ところが、なんとパリ市長が「エッフ...