ここ数日、また体調がすぐれなくて、もう無理は一切しないことにして、あがらわずに、家でおとなしくしていました。家にいればいたで、色々とやることはあるのですが、具合が悪いときは身体を休めなければいけないので、横になって、本を読んだり、ベッドサイドにタブレットをたてて、YouTubeを見たりしていました。
YouTubeは、時々、どういうわけで出てきたのかわからないものが急に表れたりもするのですが、そんな時、急に、私が子どもの頃によく見ていた「奥様は魔女」が出てきて、ついつい見入ってしまいました。
私が昔、見ていたのは日本のテレビでの吹き替え版だったのですが、その後、母が仕事で東北新社の方とお仕事をする機会があり、なぜか「奥様は魔女」の話になり、私がこのドラマが大好きだと話したら、ビデオをダビングさせてくれたことがあって、今もずっとそのビデオを大切に持っていたくらいでした。
思いがけなく、YouTubeにあがっていた「奥様は魔女」は、吹き替え版ではありませんが、私が見たことがないストーリーのものまでたくさんあって、私は、ものすごく楽しく懐かしく、この体調不良の2日間を「奥様は魔女」を見て過ごしました。
以前、フランスのテレビでも、「奥様は魔女」をフランス語吹き替えでやっていたのを見たことがあったのですが、フランス語版のものは、サマンサの旦那様のダーリンがジャンピエールになっていて、「ジャンピエールってなんだよ!」と苦笑した覚えがあります。
話は逸れましたが、今、YouTubeにあがっている「奥様は魔女」は、「Bewitched」というチャンネルで見ることができますが、もちろん、英語のままで、まあ、そもそものストーリーを知っているものがけっこうあるとはいえ、英語で見ていても、なんの不自由も感じず、すっと頭に入ってくることが不思議でもあり、なんだか心地よくもありました。
最近では、当然のことですが、あまり英語を使うことはないので、英語で話しかけられると戸惑ったりすることもあったのですが、なんだか英語がスムーズに理解できることが嬉しくもあったのです。
そして、ちょっと体調が上向きになって、外に出かけて、自分が思わず英語で話しかけそうになって自分でもドッキリ!・・あらら、この2日間も、家でテレビのニュース等でフランス語は聞いていましたが、英語にどっぷりの生活で、頭が英語になっていました。
とはいえ、私はそこまでネイティブのように英語が話せるわけでもなく、フランス語にしても同じことで、今は、フランス語が中心の生活ではあるけれど、本を読むのは日本語で、自分で考え事をしたりするのも日本語です。
娘などは、完全にバイリンガルになっているし、若い時から英語、フランス語、日本語を器用にスイッチングしながら、仕事をしているのは、見事なものだと思うのですが、私は、そこまで器用に切り替えができるわけではなく、かなり意識的にスイッチングしている感じです。
そこで、ふと不安になったのは、私がもっと歳をとって(あるいはとらなくても・・)、いつまでも、このスイッチングがちゃんとできるだろうか?ということです。
海外生活で多くの人が不安に思うことの一つは、歳をとって、あるいはとらなくても健康を害したりした場合、長期で医者にかかったりした場合、やっぱり母国語が安心なのではないか?ということがあるように思います。
実際に、こちらに来てから、日本人の知り合いで末期ガンを宣告されて、日本に引き上げて本帰国した人を数人知っています。
こちらにいる友人にそんな話をしたら、どっちにしろ、医学用語なんて日本語でもよくわからないんだから、自分の症状を訴えることができれば大丈夫でしょ・・と彼女はかなり楽観的な感じでしたが、入院したりしなくとも、少しずつボケてきたら、そんなスイッチングがいつまでもできるだろうか?と、少々、不安を感じたのでした。
まあ、そんなことばかり考えて生活しているわけにはいかないので、良いように考えれば、いつも、意識的にスイッチングしているということは、それだけ脳を使っているということで、ボケにくいかも・・などと都合よく考えたりもしています。
しかし、語学というものは、ある程度の基礎知識さえあれば、継続的にドラマや映画などを見続けることでも、けっこう上達できるものであるだろうな・・とも思います。
考えてみれば、私が娘にしていた日本語教育の一部は、この日本のテレビのビデオやDVDを見せ続けることで、少なくとも、小学生の間は、テレビは日本語だけしか見せないと決めており、また、子どもの頃は、同じものを(好きなドラマなど)何度も何度も繰り返して楽しんで見れる時期で、娘の日本語教育は、日本のテレビドラマに助けられてきたことを思い出しました。
なんだか話が逸れっぱなしではありますが、好きこそものの上手なれ・・自分の好きなドラマや映画を習得したい言語でとことん見続ける・・というのは、言語習得の一つの手段かもしれません。
バイリンガル 奥様は魔女
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