2023年10月31日火曜日

サロンドショコラに行ってきました! サロンドショコラ2023パリ

   フランスに来て、四半世紀を過ぎたというのに、今まで行ったことがなかった世界のチョコレートの祭典、「サロンドショコラ」。 「一度は行ってみようかな?」とず~っと思っていたのに、これまで一度も行ったことがなかったのは、意外と開催期間が短くて、広告が街中、あちこちに出ていたりして、「あ~今年もサロンドショコラの季節なんだな・・」などと、悠長に構えていると、気が付いたときには、終わっているという感じで毎年、行きそびれていました。 今年は、たまたま急に思いついて、チケットをとろうかな?と思って調べたら、現地でも買えるというので、まぁ、当日、気が向いたら行くんでいいな・・と思って、ふら~...

2023年10月30日月曜日

思わず伸びた手を引っ込ませるフランスの食品表示 NUTRI-SCORE ニュートリスコア

  フランスのスーパーマーケットで食品を選ぼうとする時、パッケージの前面に、緑、薄緑、黄色、オレンジ、赤に色分けされたA~EまでのNUTRI-SCOREなる食品表示を目にすることが多くなりました。 この食品表示は、消費者が栄養の観点からより健康的な製品の選択を奨励するために、医療制度近代化法の一環として施行されているもので、2016年にフランス政府主導で進められ、その後、ベルギー、スペイン、ドイツ、オランダ、スイスなどの国でも導入され、国際ガン研究機関や世界保健機構(WHO)などの支援を受けながら、どんどん広まっています。 私の場合、この表示には、ちょっと首をかしげることも少なくなく、今一つ、納得いかないこともありますが、このおかげで、手を引っ込めることになる機会が多いです。 例えば、お菓子売り場などを歩くと、軒並み<E>の表示が並んでいて、ちょっと恐ろしくなるくらいで、この表示のために思わず伸ばした手を引っ込めることも少なくありません。 これが表示されていることで、買うのをやめることはあっても、買うことにすることは、ほとんどありません。 このシステムが導入されるにあたって、案の定、食品業界からは、大反対の声があがったと言われていますが、逆に消費者団体がこれを強く支持し、このシステムを推進するためのイニシアチブをとりました。 生産者側の立場に立てば、明らかに不利だと思われる表示をメーカー側が自ら表示することは、大変、抵抗のあることは当然のことですが、同時に良心的である印象もあり、また、この表示を少しでも、良いものにしようとする開発努力が生産者側にも生まれる傾向にもあるかもしれません。 現段階では、この表示は絶対的に義務付けられているものではなく、欧州連合の規制により、あくまでも、これを表示することが推奨されるというものに留まっていますが、ここ数年で、ずいぶんとこの表示が増えたような気がしています。 子供に食べさせるにしても、大人が食べるにしても、<E>と表示されている商品に手をのばすのは、なかなか勇気がいるものです。 しかし、この食品表示で、健康状態改善には一定の成果が見られていると評価されており、また、これを販売する側の大手スーパーマーケットチェーン(ルクレール、オーシャン、インターマルシェなど)は、自社ブランド製品には、全てこのニュートリスコアを表示することを宣言しています。 肝心なのは、これがどの程度、正当性があるのかということで、この採点にあたっては、100gあたりのカロリー、糖度、飽和脂肪含有量、塩分含有量などがマイナスポイントとして換算され、逆に、果物、野菜、豆類、菜種油、オリーブオイル、食物繊維、タンパク質などの含有量はプラスに換算されるようです。 しかし、チーズは、タンパク質、カルシウム含有量に重きを置いて考慮が加えられているようなところは、少々、都合のよい解釈のような気もします。 私は、自分なりの食品についての知識と見解を持っているつもりでも、最近は、やたらと、この食品表示が気になって仕方なく、明らかに<E>・・そうだよな・・と思うことはともかくとして、予想外によかったり、悪かったりする場合に出くわして、モヤモヤします。 たとえば、フランスの冷凍食品のお店...

2023年10月29日日曜日

夏時刻・冬時刻はやめてほしい

   フランスで生活するようになって以来、一年に2回、ウッとくるのが、夏時刻・冬時刻の切り替えの時期で、そのたびに、「・・またか・・」と、ちょっとウンザリした気持ちになります。 たった一時間のことなのですが、身体のリズムが崩れるのは、不思議といえば、不思議なくらいなのですが、これが、けっこう面倒くさいし、しんどかったりもするのです。 冬時刻に変わる時は、一時間遅れることになるので、サマータイムに変わる時に比べると、楽と言えば楽なのですが、それでもやっぱり、軽い言い方をすれば、調子が狂うというか、やっぱり身体がしっくりこない感じがあります。 そのうえ、フランス時間だと1時間遅れるため...

2023年10月28日土曜日

コロナウィルスワクチン 1日前倒しで済ませました!

   少し迷った挙句に、かかりつけのお医者さんに相談した結果、結局、あっさり、インフルエンザのワクチン接種もコロナウィルスのワクチン接種もすることにして、すでにインフルエンザのワクチン接種は済ませていました。 去年は、インフルエンザのワクチン接種の後に、熱を出したので、今年はワクチン接種後は、おそるおそる、少しおとなしくしていたら、結局、何ごともなく、数日が過ぎ、いつもどおりの生活に戻りました。 気のせいか、バスやメトロの中では、やたらと咳をしている人が多い気がして、心の中では、「やっぱり、ワクチン接種しておいてよかったかも・・」と思っていました。 しかし、もう一つのコロナウィルスのワクチンの方は、少し時間をあけた方がよいということで、それから8日後に予約をしてあったので、こっちも済んでしまうまでは、なんとなく、まだやるべきことが残っている感じで、気になっていました。 ところが、「そういえば、明日はコロナウィルスワクチン接種の予約の日だった・・」と思っていたら、前日にお医者さんから、「コロナウィルスのワクチン、今日の夕方でもいいですか?」と電話があって、どうやら、予定していた人がコロナウィルスにかかってしまってできなくなってしまったらしく、ワクチンを無駄にしたくないから・・とのこと。 1つのワクチンのボトルには、6人分のワクチンが入っていて、空けたら保存できないそうで、1日くらい前倒しにするくらい、私としては、全然、問題なく、特にその時間帯に予定もはいっていなかったので、二つ返事でOKしました。 というわけで、あっさり予定より早く、新しい変異種対応といわれるコロナウィルスのワクチン接種を済ませてきました。しかし、やっぱり、お医者さんでやってもらえるのは、安心なことで、一応、ワクチン接種をする前に聴診器をあてて、体調をチェックしてくれて、それから、「これなら大丈夫!」と判断してからやってくれたので、気休めのような感じもするものの、「あ~やっぱり、薬局でやってもらうよりも安心だな・・」と思ったのでした。 ワクチン接種が済んだあとは、久しぶりに目にするワクチン接種証明書を印刷してくれて、このQRコードを読み込んで、保存しておいてね・・と言われて、そのまま家に帰りました。 放っておくと、忘れそうなので、家に帰るとすぐに久しぶりに開くワクチンパスポートにQRコードを読み込むと、なんと、エラー!正しい証明書かどうか、確認してくださいとメッセージが出てしまうので、あわてて、お医者さんのところに戻って、聞いてみると、おそらく、もうアプリ自体をメンテナンスしていないために、アプリには、読み込めないのかも・・と。 現在の段階で、ワクチンパスポートが求められる機会もないので、とりあえず、スキャンしてファイルするか、写真をとって保存するかしておけば、問題ないでしょう・・とあっさり。 考えてみれば、インフルエンザをはじめとして、いちいちワクチン接種証明書などというものは、ふつうはないのですから、ワクチンが効いてくれさえすればよいことなのです。 私の新しいワクチン証明書には、5/5、つまり5回目のワクチン接種済と書かれていて、そういえば、なんだかんだでもう5回目のワクチン接種(コロナウィルス)であったことに今さら気付いて、自分でもビックリしました。 「ワクチンを打ったところが痛くなるかもしれないから、そうしたら、すぐにドリプラン(解熱・鎮痛剤)を飲みなさいね!」と言われて、「出た出た・・またドリプラン!・・だかから品不足にもなるんだな・・」と思いながら、それでも、やるべきことを済ませた気分でなんだかスッキリしました。 ワクチンのおかげかどうかはわかりませんが、私はこれまでコロナウィルスには一回もかかっていません。ワクチンをしているからといって、必ずしもかからないとも言えないようですが、やっぱり、少しは安心です。コロナウィルス変異種対応ワクチン接種<関連記事>「冬に向けてのワクチン接種」「具合が悪くて、もしかして・・と、久しぶりにコロナ検査に行った・・」「新年度の始まりとともに、急激に増加しているコロナウィルス感染」「コロナウィルス新変異種...

2023年10月27日金曜日

暴動被害修復にフランス政府1億ユーロ放出 未成年破壊者の親に損害賠償負担義務

   警察官の発砲・未成年射殺事件を発端にした恐ろしい規模の暴動で、フランスは大変な損害を被りました。 一時は、これは一体、いつまで続くのだろうか?と思うほど、暴動の規模はSNSによって、あっという間に全国規模に拡大し、また、特に若年層を中心として、日常の怒りも加えてぶちまける場となり、また、破壊行為、盗難の産物などをライブでSNSにアップして、競い合うようなゲームのような状態にまでエスカレートし、ますます暴動の規模は拡大し、酷いものだとコマーシャルセンターをまるまる焼き払ったり、市役所や市長、その家族が標的にされた地域もありました。 私もパリ郊外にあるコマーシャルセンタ...

2023年10月26日木曜日

ゆっくりと長い日本の衰退が顕著になった 日本 GDP世界3位からの転落 

   IMF(国際通貨基金)によると、2023年、ドイツ経済が、1968年以来、初めて日本を上回り、アメリカ、中国に次ぐ、世界第3位になると言われています。 「日本は地球上で最も強力な経済大国の世界的な序列から落ちつつある・・」と評されているのです。 日本は、2010年にアメリカに次ぐ2位の座を中国に奪われて以来、今年、とうとう世界の表彰台に上がることができなくなりました。  国際通貨基金(IMF)の予測によると、今年のドイツの国内総生産(GDP)は4兆4300億ドルに増加すると予想されているのに対し、日本は4兆2300億ドルとされています。 フランスとしては、同じヨーロッパの国であるドイツの成長を讃える感じで書いており、ドイツは日本に比べて人口が32%も少ないにもかかわらず、注目に値するパフォーマンスであると・・。 ドイツの一人当たりのGDPは、現在、日本よりも大幅に高く、2023年には、日本の3万3,950ドルに対して、5万2,824ドルに上昇すると予想されています。 もし、これらの予測が正しいと証明されれば、世界経済秩序における変化は歴史的なものになると言われており、そして、それは、かなりの確率で現実のものとして、明白になるものと思われます。 日本は1968年にドイツを追い抜き、世界第2位の経済大国になり、1990年には、GDPでドイツ、フランス、イギリスを合わせたものよりも多くなりました。当時は、2,000年までには、日本がアメリカを追い越して世界最大の経済大国になると予測した経済学者さえあらわれたほどでしたが、実際は、そうはならずに、逆にゆっくりと長い衰退の道を辿ることになってしまったのです。 国際通貨基金(IMF)はGDPをドルで換算するため、現在の円安が響いており、アメリカやユーロ圏などの通貨上昇国にとって有利になるとはいえ、それに対応する策を日本がとってこなかったということでもあります。 実際に、アメリカやヨーロッパの中央銀行は、インフレに対抗するために、過去18か月間で主要金利を大幅に引き上げてきたのです。それに対して、日本経済は数十年にわたるデフレを特徴とし、欧米諸国よりも低い金利で国内回復政策を続けてきた結果、日本の通貨は下落し続けているのです。これも、あくまでも内向きな国と言われる所以でもあります。 これは、金利や円安だけによるものではなく、経済成長が鈍化している表れでもあり、日本経済のゆっくりとした長期にわたる衰退を反映していると見られています。 IMFの見通しについて質問された日本の西村経済産業大臣は「日本の潜在成長力は遅れをとっており、停滞したままである」と認めたうえで、「我々は、過去30年で失われた地盤を取り戻したいと考えている」と答えているそうですが、「どうやって?」と尋ねたくなります。 「内需の低迷、富裕国の中でも最大規模の高齢化、そしてすでに始まっている憂慮すべき人口減少に悩まされている日本は、依然として繁栄を続けているものの、20年以上にわたってその活力を失っている。...

2023年10月25日水曜日

罰金135ユーロを督促する詐欺メッセージ

   メールや LINE、messenger、what's up などの通信手段によるメッセージは、わりと頻繁に利用していますが、SMSでメッセージを受け取ることは、あまりありません。私の場合は、最近、やたらとうるさくなった銀行口座のお金を振り込みなどで、口座のお金を移動させた場合や、医者の予約の確認などのメッセージを受け取るくらいなので、あまり携帯にあるSMSに受信の通知がつくことはありません。 一度、例外的にパンデミックの始まりの時に、政府からロックダウンの通知がSMSに入り、何で?私の電話にまで、通知が来るの?と驚いたことがありましたが、あれは、非常時のことで、「一切の必要最低限の外出は控えるように」という内容で、まあ、仕方ないというか、徹底しているというか、恐ろしいような、一方では、フランスのIT通信システムは、ここまで進んでいるのか?と感心するのと、半々のような複雑な気持ちでした。 まあ、フランスに住んでいて、たしかに税金の書類や滞在許可証申請の際など、政府が私の電話番号を把握する機会はいくらでもあるわけで、非常時にこれらが使用される可能性は不思議ではないのです。 今日、珍しくSMSの受信の通知が入ったので、何かと思えば、それは、「AMENDE...

2023年10月24日火曜日

いじめの被害者両親が学区教育アカデミーから受け取っていた脅迫状

   いじめの被害者の両親に対して、学区内教育アカデミーが送っていた手紙が脅迫状のようだったことが、公になり、アカデミーの責任者が辞職に追い込まれています。 このいじめの被害者になった子供は、9月に新年度が始まった早々に自分の部屋で自らの命を絶ってしまいました。その直後の報道では、昨年末から、このいじめの問題について、両親が学校に相談を始め、数度にわたる、手紙のやりとりや面談や会合が行われていたことは、明らかにされていましたが、結局、納得のいく対応をしてもらえず、転校することが決まっていた矢先の出来事であったと言われていました。 その後、この両親がマスコミに公表した同学区教育アカデミーとのやり取りの手紙は120通以上にもおよび、そのうえ、その内容が息子がいじめにあっていることを訴え続けている両親に対して、脅迫状めいた・・というか、脅迫そのもののような手紙を数度にわたり送っていました。数度にわたりとは、過小な言い方で後の調査によると、その半数近くが、この被害者の親に対しての手紙としては、看過できない不適切なものであったことが判明しています。 息子のいじめ問題を心配した両親は、まず、現場となっている学校に相談し、書簡も送っていますが、数度にわたるアクションにも学校側の対応が見られず、警察に告訴状を提出するとともに、学校に対しても、「数度にわたる訴えに対しても、何も対応してくれないため、告訴状を提出した。息子に万が一のことが起こった場合はあなた方の責任だ」というような内容の手紙を送っています。 この手紙に対して、学区アカデミーは、この両親からの手紙を「国家教育部門に対する嫌がらせ」であり、中傷的な告発を処罰する条項に言及し、懲役5年と罰金4万5,000ユーロの罰金が課せられると説明。...

2023年10月23日月曜日

ヴェルサイユ宮殿 8日間で7回の避難勧告

   イスラエル問題が勃発して以来、あちこちで爆破予告が続き、翻弄されている感がありますが、中でもヴェルサイユ宮殿では、昨日も爆弾警報発令で、観光客が避難、退去を求められ、なんと、避難勧告は、この8日間の間で7回目であったことがわかっています。 8日間で7回目ということは、ほぼ毎日ということで、ハタから見る限り、オープンするのもどうなのか?と思ってしまいます。しかし、これで閉館にしてしまえば、テロに屈することになってしまいます。⚠️🇫🇷 22/10 12h10 Pour des raisons de sécurité, le château de Versailles évacue...

2023年10月22日日曜日

クレジットカードが使えない! 複数の店舗でカード払いが不可能に・・

   もう、ここ数年、私は、ほとんど現金を持ち歩かないようになっています。たいていのお店では、クレジットカードで支払いが済むため、いちいち、現金をおろして、現金で支払う必要はないのです。 フランスでは、このカードでの支払いは、コロナ禍でより一層進んだ気がしています。たまに、カードでの支払いは、20ユーロ以上のみ・・などというお店があったりもしますが、それさえも、今はもう、ほとんど見かけません。 最近では麻薬や薬物に関する違反もその場でカード払いになっています。 あまりに小さい買い物の際には、現金を使うこともありますが、そのためにお財布に入っている現金は、せいぜい20ユーロ程度です。治安もあまりよくなくて、高額の現金を持ち歩くのは、決して賢明とも思われず、仮に、スリなどに遭って、お財布を盗られたりしても、カードはすぐにストップすればよいし、被害を最小限に食い止めることができます。 最近は、バゲット1本でさえも、カードでOKの場合は、カードで済ませてしまいます。 そんなフランスで、土曜日の午後に、複数の商業施設でこぞってクレジットカード払いがストップしてしまったそうで、カーフールなどのスーパーマーケットをはじめとして、IKEA、マクドナルド、DARTY(電化製品のチェーン店)、オーシャン(スーパーマーケット)、Leroy...

2023年10月21日土曜日

冬に向けてのワクチン接種

   毎年、秋が深まり、気温が下がってくる季節になると、しっかりやってくる「ワクチン接種を受けましょう!」というお知らせというか、招待状? 予防接種は、軽く?罹患するような状態になるため、予防接種後は、逆に体調を崩したりするので、私は、長いこと敬遠していました。 それが、パンデミック以来、たしか、2年目からだったと思いますが、コロナウィルスもまだまだおさまっていなかった頃、インフルエンザに罹ったうえに、さらにコロナウィルスにまで感染してしまったら、さぞかし、苦しいだろう・・と思い始め、ここ数年は、インフルエンザの予防接種を受けていました。 案の定、昨年、インフルエンザの予防接種をした後には、体調を崩し、微熱が続いたりして、けっこう辛かったので、今年は、どうしたものか?と迷っていました。 いつも飲んでいる薬の処方箋をもらいに、3ヶ月に一度はかかりつけのお医者さんに通っているので、その際にでも、コロナウィルスの追加ワクチン接種とともに相談してみようと思っていたのです。 ちょうど、先日、そのかかりつけのお医者さんに予約がとれたので、ワクチン接種の通知を持ってでかけると、待合室に入ろうとしたところで、「マスクをしてください!」と言われて、これは、また、久しぶりにマスク着用を求められて、ちょっとビックリ! 診察の際に、「また、コロナウィルス感染、増えているの?」と聞くと、「もう、毎日、毎日、必ず、感染している人が後を絶たない・・」とのこと。 最近は、もうすでに、パンデミックについては、ほぼ終了したような感覚でいて、感染者数なども発表されなくなって、秋のはじめに、「再び感染者数上昇!」などというニュースをそういえば、見ていたのに、慣れというのは、恐ろしいもので、もう、ちょっとやそっと感染者数が増えたくらいでは、「あ~また増えてるんだ~」などと思う程度で、あまりピンときていなかったのです。 ところが、医者に来て、「マスクしてください!」などと言われると、途端にそれは現実味を帯びた問題として感じられ、「やっぱりヤバかったのかも・・」などと、ちょっとビビるのでした。 一応、お医者さんに相談すると、この冬、旅行したりするのだったら、余計に両方とも、その前にした方がいいと言われ、さっそく翌日に予約すると、その日のうちにワクチンを薬局でもらって、まずは、インフルエンザの予防接種をしたのでした。 コロナウィルスワクチンについても、変異種対応のワクチンになっているし、以前にしたワクチンからはもう、かなり時間が経過しているから、変異種対応のワクチンをしなおした方がよいとのことでした。(私の場合は心臓に少々問題があるし・・) 「去年、インフルエンザの予防接種の後に熱を出したんですけど・・」と言ったら、ドリプラン(解熱・鎮痛剤)も処方してくれました。 ところが、薬局に行くとワクチンはあるものの、ドリプランは在庫切れとのことで、品切れなら、すぐに注文してくれれば、明日には受け取れるのかと甘く考えていたら、生産が間に合っていないとのことで注文も不可能とのこと。 フランスでドリプランといえば、知らない人はいないほどの薬で、何かといえば、ドリプラン。風邪をひいても、コロナにかかっても、「とりあえず、ドリプラン飲んどけ・・」みたいなところのある国民食ならぬ、国民的な薬です。 そのドリプランの在庫がなくなっているということは、それだけ需要があるということで、やっぱりワクチン接種はした方がよいのかと、また、また、自分に言い聞かせるのでした。 コロナウィルスのワクチンとインフルエンザのワクチンは、少し時間をあけてした方がよいとのことで、コロナウィルスのワクチンは、10日後になりました。 お医者さん曰く、来年には、インフルエンザとコロナウィルスの混合ワクチンが出るから、一回で済むとのことで、今後は、毎年、冬のはじめにやってくるインフルエンザワクチンと同等の扱いになるような感じです。 長いこと、ワクチン接種は、できれば避けて通りたいと思っていた私ですが、こうなったら、もうとりあえず、できるワクチンはやっとこうか?くらいに思うようになりました。いいのか悪いのか、よくわかりませんが、これも、感覚的な慣れかもしれません。 いずれにしても、近くにこうしたことを含めて、フランクに相談できる、時には余計なおしゃべりまでできる信頼できるかかりつけのお医者さんがいるということは、海外生活においては、とても心強いことです。インフルエンザワクチン接種 コロナウィルスワクチン接種<関連記事>「コロナウィルス新変異種...

2023年10月20日金曜日

エシレバターが小さくなった!

   日本に一時帰国することにしているために、そろそろ、買い物に行く度に、お土産に良さそうなものを物色し、値段をチェックしたりしています。 一時帰国する際に、頭の痛いことは、お土産のことで、もう20年以上、数年、間隔があいてしまったこともありましたが、年に数回、行くこともあった年を入れれば、最低でも1年に一度の割合で日本に行っているわけで、少なくとも20回以上、ありとあらゆるお土産は持っていき尽くし、もうネタも尽きた感じで、おまけに近年は、生ハムなどの肉製品が持ち込めなくなってしまったので、最近は、めっきり、チーズやバターなどの乳製品を中心にもっぱら、食料品に偏りがち、時々、化粧品・・といった感じで落ち着いています。 中でも、一番、みんなが確実に喜んでくれるのは、エシレバターで、日本では恐ろしく高く、また、誰でも使うものであり、あまり人を選ばないため、とりあえずは、毎回、少し多めに買っていきます。 だいたい、モノプリ(Monoprix)などのスーパーマーケットならば、どこにでも売っているので、調達するのも楽ちんですが、お店によって、値段が違うので、一応、前もって、チェックしたりしているのです。 なにせ、けっこうな量を買うために、一度、モノプリのレジで、バターを並べたら、レジをやっていた男の子に「バター好きなんだね・・」と呆れられたこともあります。 そんなわけで、つい先日、モノプリに買い物に行った際に、お土産になりそうな食品を探しながら、ついでにエシレバターの値段をチェックしようとバター売り場を覗いてみたら、エシレバターの小さいサイズのものが、さらに小さくなっていて、「ちっちゃ!」と驚いてしまいました。 インフレで、全ての商品が値上げしている中、容量を減らして、値段の上昇を抑えているという話は、聞いていましたが、まさかエシレバターまでとは・・。しかも、袋にガサッと入っているものなどなら、わかりにくいのですが、バターの場合は、内容物ピッタリに包装するため、容量を減らすと、ものすごく目立つわけです。なかなかインパクトのある大きさの変化です。 通常のバターのサイズは250gのものがふつう、ハーフサイズのものは、125gですが、エシレバターの小さいサイズは、以前は125gだったものが100gとなっていました。表示に誤りがあるわけではないので、文句のつけようはありませんが、この内容量を減らして価格の上昇をおさえるやり方が、どの程度、効果があるのかは疑問などころですが、ちょっと衝撃的でした。 ただちに、他のメーカーのバターのハーフサイズを見てみると、他のものは、通常どおりに125gのままで、なんで、エシレバターは、この方法をとったのか?疑問です。一般的なバターはハーフサイズでも125gのまま そもそも、エシレバターは一般的にフランス人が買うバターよりも、ちょっと高価です。このエシレバターを購入する人々が25g分の値段の上昇を気にするかどうかは、非常に疑問ではあります。 そのうえ、もともとハーフサイズは、通常サイズに比べて割高でもあり、割高なことを承知で買っているわけです。 最近のハイブランドパティシエなどのインフレ全く関係なしの堂々たる価格設定を見ていると、なぜ?エシレバターたるもの、こんなセコい真似をするのか、少々、疑問でもあります。 しかし、そもそも、エシレバターは、それほどフランスでは日本のように奉られているわけでもなく、意外と知らない人も多いくらいで、そんなに大勢に影響はない気もしますが、あまりに目立つ、内容量削減に、これからは、他のものの、内容量にも気をつけなければ・・と思ったのでした。エシレバター<関連記事>「フランス人は、意外とエシレバターを知らない」「日本での「おフランス」の高級イメージ商法」「フランスから日本へのお土産で喜ばれるもの」「モンブランってフランスではマイナーな存在...

2023年10月19日木曜日

フランス国内の空港、相次ぐ避難勧告で強制退避

   フランス国内のリール、リヨン、トゥールーズ、ボーヴェ、ナント、ビアリッツ、ポー、ストラスブール、ブレスト、タルブ空港では、爆弾の脅威のために乗降客が空港から退避、避難をさせられるという異常事態が起こっています。 長年、フランスで空港を利用している人ならば、一度や二度はこの爆弾騒ぎに遭遇したことがあると思いますが、フランス各地で、同じ日にこれだけの数の空港が避難勧告を出し、一時、空港を閉鎖するという事態は、さすがに、そうそうあることではありません。 そもそも、普段、メトロの駅などでも、不審物が発見されたために、メトロが止まるとか、駅が閉鎖されるということは、あり得ることで、ましてや空港ともなれば、忘れ物、置き去りにされたスーツケースなどは、不審物として判断され、スーツケースもろとも、爆破されてしまうところに遭遇したことがあります。 ある時、空港で銃声のようなものが聞こえたので、何ごとか?とギョッとしていたら、「大丈夫、不審な荷物を爆破しただけだから・・」と軽く言われて、ビックリしたことがありました。 もちろん、万が一にもそれがホンモノの爆弾などの危険物であることもあり得るからやっていることとはいえ、どちらかというと、その時の私にとっては、うっかり、荷物を置き忘れたら、爆破されちゃうんだ・・と、「えっ?そっち?」と思われる方を心配していたのです。 今回、避難勧告が出された空港は、不審物が発見されたことによる場所もありますが、リール、ストラスブール、ボーヴェの空港などは、SNSにより、爆破予告を受けたものであり、とりあえず、乗降客を非難させ、空港施設内をくまなくチェックするわけで、当然のことながら、空の便は大混乱。 フランス全土の空港の様子を統括している民間航空総局によると、あちこちの空港に爆破予告が来ていることは、把握しており、あわや同時多発テロ?と緊迫した空気が流れたと言われています。 空港内の人々は非難し、フライトはストップし、着陸直後の機内にいる人々は、とりあえずは、空港内には立ち入れないために、機内で待機させられるという異常事態。 結局、一日が終わってみれば、どの空港でも爆発は起こっていないということは、爆破予告もいたずらや脅しにすぎなかったわけではありますが、しかし、爆破予告を受けながら、乗降客を避難させないわけにはいきません。 こんなことが一体、いつまで続くかと思うと、心底ウンザリしますが、それがホンモノのバック団である可能性がゼロではない限り、特に現在のような情勢下では、致し方ありません。 しかし、こんなことを言うのもなんなんですが、フランスの人々、わりと、避難勧告というか、爆弾騒ぎとか、そういうのに慣れているのか、わりと平然としているのもこれはまた、微妙なものです。 私も直近では、この夏、娘を空港まで送っていった時に、不審物のためにターミナルの一つが閉鎖、もう一つのターミナルまで歩かなければならなかったけれど、「え~~また??」と思いつつも、これはこれで通常運転な感じ。 昨日もメトロに乗ろうとして駅に行ったら、ちょうど、メトロが停まっていたので、ラッキーとばかりに飛び乗ろうとすると、すれ違いざまに歩いて行くおばさんが、「動いてないわよ・・」と・・。それでも、乗って待ってよう!と思って、周囲を見渡すと、まわりは平然と何もなかったように静か・・。まもなく、なんの説明もアナウンスもなく、メトロは発車。 まあ、空港となれば、ちょっと規模も違い、また、国内の空港が同時にいくつも閉鎖となれば、かなり焦る気持ちにもなるのですが、もともと通常運転でさえも、オンタイムということがあまりないわけで、いざ、爆発となれば、そんなことも言っていられないのですが、フランスにいたら、ちょっとゆるく構えているくらいがちょうどいいかもしれない・・などとも思うのです。フランス...

2023年10月18日水曜日

パリはハロウィンカラーになってきた・・

   またまた、予約してから、3ヶ月近く待たされた心臓専門医の診察の日がようやくやってきて、数ヶ月前に行った検査の結果を持って行ってきました。パリの街はすっかりハロウィンの飾りつけが増えてきました。 もともと、イベントごとに興味が薄い私は、あまり、ハロウィンなどは、特にやったことがありません。 子供の頃に母がかぼちゃをくりぬいたりして、飾りものを作っていたりしたことがありましたが、自分としては、一回くらいは、娘が小さかった頃にかぼちゃをくりぬいて、同じようなかぼちゃおばけみたいなものを作ったことがあったかな~?という程度で、ほとんどといっていいくらい興味がありませんでした。 そもそ...

2023年10月17日火曜日

やっぱり私は日本人・・

   常日頃から、私には、「日本に行ったら、買いたいものリスト」があって、思いついたら、メモするようにしています。そのほとんどが食料なのですが、日本に行く予定が決まると、今度は、フランスの家に大事に備蓄してある日本食材を再チェックして、うんうん、これは、今度買ってくるから・・と、いつもよりは気前よく、消費し始めます。 たいていの日本食は、パリでも手に入るので、何も日本に行かなければ手に入らないものばかりではないし、なくなると、パリで買い足したりすることもあるのですが、やっぱり日本で買うよりは、数段、高いのでケチ根性が働いて、「う~ん・・こんなにするんだったら、今度、日本に行った時に...

2023年10月16日月曜日

パリ・オペラ通りの3軒のパン屋さん 

   以前は、職場が近かったので、オペラ界隈は、自分のテリトリーというか、庭同然のような気分でいたのですが、かつては、日本人エリアなどと言われていたこともあり、日本食屋さんが多かったり、日本食材のお店が多かったり、日本の銀行などもあったし、日本人としては、便利な場所でもありました。 しかし、オペラ通りという有名な通りの名前がついているわりには、なんだか、代わり映えのしない、正直、今一つパッとしない印象もありました。 今では、日本食人気から、オペラ通りから一本入ったサンタンヌ通りなどには、軒を連ねているラーメン屋さんには、行列が絶えなくなり、別の意味で有名にもなりました。 ただ、しばらく足が遠ざかっていて、数年たった今、少しずつオペラ通りも変化していて、特に、大人気パティスリー・セドリックグロレなどの進出に加えて、新しく、日本式チーズケーキのお店・匠(TAKUMI)などもできたりして、一気に高級な感じのお店が増えてきました。 日本人からしたら、なにもパリで日本式チーズケーキを食べなくてもいいかな?と思いつつも、ちょっと覗いてみると、チーズケーキはもちろんのこと、日本のような食パンやお弁当やおにぎり、お弁当まで売っていました。 日本のパン屋さんAKIが近く(サンタンヌ通り)に出店して、大人気を博して以来、AKIは店舗を広げ、今やサンタンヌ通りには、AKIカフェ、AKIもちなど、何店舗も販路を広げていますが、そのAKIの高級バージョンといった感じです。 最近、甘いものを食べすぎているので、ケーキはやめておくけど、せっかく来たのだから、食パンくらい買って帰ろうかな?と思って、食パン1つを頼むとなんと1本10ユーロ(約1600円)と言われて、びっくり! よく見てみれば、1本というだけあって、およそ2斤分の大きさなのですが、それにしても、いくらなんでも高すぎないか?と、「では、半分で・・」というと、なんと半分だと6ユーロ。 10ユーロの半分は5ユーロではないか?とセコい考えが頭をもたげたものの、まあ、一度は食べてみたいし、まあいっか・・と食パン半分を買って帰りました。 同じオペラ通り沿いには、セドリックグロレがあり、そちらは、さらにいっそうお高いわけで、ちょっと金銭感覚がおかしくなりそうな感じですが、そのTAKUMIとセトリックグロレの間には、日本でもおなじみのPAULというパン屋さんがあって、そこは、通常運転というか、まあ通常価格でなんとなく、ホッとさせられたのでした。 日本にもPAULのお店はあるようで、以前、日本に行った時、日本のPAULがあまりに高くてビックリしたことがありましたが、オペラ通りのPAULは、扱っているパンやケーキ、サンドイッチなどの種類も多くて、しかも、気持ちを平静に保てる範囲内のお値段。 これまでは、正直、PAULでさえも、パリでも(日本ほどではないにせよ)、少々、ふつうのパン屋さんに比べてちょっと高めかも?などと思っていたのですが、このインフレで、一気に普通の他のパン屋さんも値上げしているせいか、そんなに高く感じなくなっているうえ、この常軌を逸した2軒のパン屋さんのお値段に挟まれていることを思えば、ずいぶんと庶民的なお店のような気もしてしまいます。 中でもブリオッシュ2本で5ユーロ・・などと書かれているのを見て、思わず買ってしまいそうになりました。 今までパッとしないと思っていたオペラ通りにこうした超高級店が並ぶようになって、なんだか、その華やかさが嬉しいような悲しいような・・。 オペラ通りは、言葉どおりにオペラ座からも近くて、ルーブル美術館やチュイルリー公園、ヴァンドーム広場やコンコルド広場などにも歩いて行ける場所で観光地といえば観光地? ゆえに、高級なものでも、けっこう売れていくことに、驚かされているのです。 そんな中でも懸命に頑張っているPAULが愛おしいです。 ちなみにオペラ通りには、パリならどこにでもあるスーパーマーケット・MONOPRIX...

2023年10月15日日曜日

最大級 テロ対策警戒警報発令のフランス プラン・ヴィジピラット ルーブル・ヴェルサイユから避難退去

   イスラエルでの大惨事に続いて、フランス国内、パ・ド・カレ(フランス北部オードフランス)のアラスの高校が襲われるという凶悪テロ発生を受け、ボルヌ首相は、プラン・ヴィジピラット(Le plan Vigipirate)に基づき、フランス国内のテロ警戒レベルを緊急に最大級に引き上げることを発表しました。 ヴィジピラットとは、フランスのテロ対策の一環であり、テロ行為の脅威を可能な限り早期に防止または発見するために、社会全体に警戒と安全を目的とし、フランスの国民、領土、利益をテロの脅威から適切に保護することを掲げています。 具体的には、フランス国内および海外のフランス国民および国益に対するテロの脅威を評価し、リスクレベルに応じたセキュリティシステムを決定するとしています。 今回の場合は、その警戒態勢がMaxと判断されたようです。 諜報機関はテロリストの脅威を評価し、その分析により国防国家安全保障総事務局...

2023年10月14日土曜日

あの怖いおばさんたちは、どこへ行ったのか?

   フランスで私がいいな・・と思うことのひとつに、何気なく目があった人が、ニッコリ笑顔で微笑んでくれるところがあります。 私の偏見かもしれませんが、これには、特に美しい女性が多い気がして、全然、知らない人でも、笑顔でニッコリされると、なんとなく、ほわっと暖かい気持ちになって、おこがましくも、見習いたいなぁ~などと思います。 それとは真逆で、私がフランスに来たばかりの頃、なんとなく、今よりも、もっと日本人を見かけることが多かったような気がするのですが、場所にもよりますが、それでも、やっぱり、日本人を見かける(観光客ではない在仏日本人)ことは、あんまり多くなくて、たまにメトロの中など...

2023年10月13日金曜日

繋がりを絶った友人

   私は、もともと、そんなに友達が多い方ではないのですが、よく言えば、どちらかというと、本当に心の許せる人と深く付き合うタイプです。 たくさんの友達が欲しいとも、あまり思いません。そうそう気の合う人というのも、そんなにいるわけでもなく、なんとなく、いつの間にか友達になって、だんだんとその友人関係が凝縮されていく感じで、離れていても、付き合いが続いている人とでも友人関係が続く場合もあるし、意図的ではなくとも、なんとなく、知らず知らずのうちに疎遠になっているという場合も少なくありません。 もういい加減、いい歳になって、無理して付き合うのは友達ではないし、私は、一人の時間もとても好きな...

2023年10月12日木曜日

未成年強姦容疑のフランスの人気ユーチューバーの捜査打ち切り

  フランスの人気ユーチューバー・ノーマン(Norman Thavaud)(当時フランス3位の登録者数1200万人)が、複数の10代の少女や若い女性を巻き込んだ未成年者強姦の容疑でパリ検察庁に身柄を拘束されたという衝撃的なニュースが走ったのは、昨年末のことでした。 事が公になったのは、被害に遭った少女がInstagramで被害を告発したことがきっかけでした。 このインスタでの告発を見かけた同様の被害を受けていた少女、女性たちが次々に我も我もと、まさにMe too運動のような現象が沸き起こり、その動向を、さらに影響力を持つ、フランス第1位のユーチューバーSqueezieが「特定のユーチューバーが若い女性登録者の心理的脆弱性につけこんで性行為を強要する不適切行為を行っていること」を非難する内容のツイートしたことから、さらに騒ぎが大きくなり、検察が始動することになったのです。 当時は少なくとも30人の女の子が声をあげており、うち9名が告訴し、中には当時、未成年であった少女も含まれていたため、事はより一層、深刻な色が濃くなっていました。 彼の行為は、フランス国内にとどまらず、SNSで繋がりのある他の国の女の子(カナダやアメリカなど)にまでにも及んでおり、捜査には、なかなか時間がかかっていた模様です。 しかし、先日、パリ検察庁は、「事件当時の少女たちの年齢が特定できなかったこと、被告人が特別に未成年・子供の身体に魅力を感じていることを示唆する話し方や態度が確認されなかったこと」また、「被害者とのやり取りが多分にセンチメンタル、感傷的であり、多くの場合において、性的なことに関しても明白なやりとりがあったため、レイプ、または、性的暴行と認めることはできなかった」と捜査を打ち切ることを発表しています。 現在、日本で大騒動になっているジャニーズ性加害問題とは、少々異なるものではありますが、未成年への性加害、ユーチューバーを芸能人と呼ぶかどうかは別として、有名人であることを利用したと思われるこの行為には共通するものがあります。 とかく、この未成年への性加害ということに関しては、欧米なら、絶対に許されないことと(今回の日本のジャニーズ問題などでは)、ことごとく言われていますが、」このように捜査打ち切りになってしまうこともあるのか・・」と、ちょっと別の意味でビックリしています。 つまり、今回の被害に対しては、過去に行われていた性加害の具体的なことの証明がはっきりなされなかったということなのでしょうが、被害者は被害に遭ったと訴えている・・しかも、同様の被害に遭った人が複数に及ぶ・・というだけでも、無罪とは考え難い気がします。 しかし、今回の告訴が却下されたとしても、原告側は、今後、民事で争うことも充分に考えられ、すっかりカタがついたわけではありません。 当然のことながら、彼のYouTubeの広告は、すべて停止され、現在も、広告はもどっていませんが、びっくりすることに、登録者数は若干の減少は見られるものの、依然として1160万人というすごい数の登録者を抱えています。 捜査中ということで、彼のチャンネル自体は、削除されてはいないのだとは思いますが、広告なしのまま、忘れ去られないようにということなのでしょうが、ペースダウンしているものの、彼は動画の配信を続けています。 彼のファンからしたら、むしろ、広告なしにYouTubeが見られるわけですから、都合がよいのかもしれませんが、これほどのスキャンダルを抱えながらも、ファンが離れないということは、表向き、倫理的には、未成年への性的虐待は絶対に許さない!と言いながらも、それとこれとは別・・とけっこう節操のない?人も多いのかもしれません。 彼ほどの大物ユーチューバーとなれば、YouTubeの広告収入以外のビジネスを展開しているのだろうし、YouTube自体は、彼自身の広告のような役割を果たしているのでしょうが、この事件の捜査が打ち切られてしまうことには、私としては、どうにもモヤモヤがおさまらないところです。 しかしながら、ジャニーズ問題に比べれば、少なくとも検察が動き、捜査がなされたことで、大々的なニュースにもあがっているだけでもまだマシなのかもしれませんが・・。フランスの大人気ユーチューバーの性加害問題<関連記事>「登録者数1200万人のフランスの人気ユーチューバー...

2023年10月11日水曜日

パリの歴史的建造物でもある行列の絶えないパン屋さん メゾン・ベルジュロン Maison Bergeron

    パリには、パン屋さんが当然?のことながら、たくさんあります。パン屋さんは、一般的に、ブーランジェリー(パン屋)とパティスリー(ケーキなどのお菓子類)とに分類されますが、実際には、その両方を扱っているお店が圧倒的に多いです。 しかし、どちらにしても、このパン屋さんの類がたくさんあるということは、それだけの需要があるということでもありますが、一方では、それだけ競争が激しいとも言うことができます。 今回、ご紹介するお店は、パンもお菓子も扱っているという意味で、メゾンと名乗っていますが、このお店は、いつ通りかかっても、時間に関係なく行列ができています。 大々的に広告をしているわけでもないにもかかわらず、また、同じ通りには、いくつものパン屋さんがあるにもかかわらず、このお店には、いつも行列ができているのには、いくつかの理由があると思われます。 比較的、エッフェル塔というパリの一大観光地に近いということもあるとは思いますが、この通り沿いにあるパン屋さんは、ここだけではないので、必ずしもこの立地条件が人気の第一の理由とも思えません。 私が思うにこのお店の人気の理由の一つは、このお店自体が歴史的建造物であることもあるような気がしています。店内に入るとそのクラッシックな華やかさに圧倒されます。店内の装飾や壁面や天井の壁画などは、なかなか見事です。 そして、パンにせよ、ケーキ類にせよ、とにかく種類が多くて、どれも美味しく、美しく、また、回転が速いため、できたてのものを味わえるということ、そして、そのうえ、何よりも価格が適正、妥当であるということではないかと思います。 あまり売れていないパン屋さんなどだと売れ残ったクロワッサンなどは、翌日加工して、クロワッサン・オ・ザマンド(クロワッサンにアーモンドやお砂糖をまぶしてある)になり変わっていたりするという話も聞いたことがありますが、このお店の場合は、そんなこともなさそうです。 最近のパリのパン屋さん、特にパティスリー関係の有名店、人気店のお店は、とかく、ちょっと目を疑うような、にわかに信じがたい値段のお店が多くなっている中、これだけのクォリティでこのお値段、だからといって、すごくお安いというわけではありませんが、クォリティに見合った適正価格、これなら、この価格でも納得できるな・・というような感じです。 また、サンドイッチ、ピザ、フガス、フォカッチャ、キッシュ、ハンバーガー、サラダなどの軽食になるようなものの品揃えも多く、また、ピザやフガス、ハンバーガーなどに関しては、オーブンで温めなおしてくれたり、フライドポテトなども頼めばついてくるという他のパン屋さんではあまりお目にかかれないサービス、心遣いがあります。 もちろん、ドリンクとセット(サンドイッチとドリンクがセットで...

2023年10月10日火曜日

埼玉県の児童保護に関する法案とフランスの児童保護

   私は、日本で子育てをしたことがないので、正直、日本での子育てについては、よくわかりません。 しかし、埼玉県の自民党県議団により、子供だけでの留守番や外出を「置き去り」として禁ずる虐待禁止条例改正案というものが提出されたという話を聞いて、ちょっとギョッとしてしまいました。 対象年齢は小学校3年生までで、4年生から6年生は努力義務として、子供だけでの留守番や外出を禁止し、県民に対しては、禁止行為の通報を義務付けるというものです。 日本の場合は、多くの場合、小学生になれば、送り迎えもいらなくなるし、子育ても一段落という感じがあるような気がしていて、フランスでは、小学校を卒業するまで...

2023年10月9日月曜日

露天のクレープの生地はマンホールに保管されていた・・

   パリのシャン・ド・マルス(エッフェル塔近くの広場)の露天商が販売していたクレープの生地がマンホールに保管されていたと聞いて、驚愕しています。 そもそも、多くの露天商は無許可営業が大部分を占め、怪しい存在でもあり、ふつうの飲食店ならば、パリ市によって、定期的にアトランダム、あるいは、通報により行われている衛生検査は結構、厳しいものであると聞いていますが、無許可営業ゆえ、そのような食品管理の検査などを受けているわけでもなく、考えてみれば、なんでもありの状態で、そのようなことも充分、あり得るのだろうな・・と思うのです。 食べ物に限らず、この手の無許可の露天商などは、警察の取り締まり...