コロナ禍、戦禍の中、日本に一時帰国して、フランスに戻って、あっという間に約1ヶ月が経ちました。今回の一時帰国は3週間弱のつもりでしたが、長距離フライトを甘く見ていて、思っていたよりも滞在期間は短くなりました。
そのうえ、日本到着翌日に娘が機内濃厚接触者になったと通知が来たために、ほぼ、最初の一週間は外食もできずに、「せっかく日本に来たのに外食もできないなんて!」と不満たらたらでした。
今回は、長距離フライトのせいだったのか、結局、時差ボケも日本滞在中はずっと治ることもなく、次から次へと用事が立て込み、スケジュールはキツキツになり、体力的にも限界を感じていました。
しかし、だからといって、外食ができなかった期間も食べることを諦めたわけではありませんでしたが、外食解禁からは、なかなかのペースで追い上げ、思い返してみれば、ほぼ食べたいものは網羅し、満足して、フランスに戻ってきたのでした。
当然、フランスに帰国する際の荷物は、ほぼほぼ食糧で満杯で、最後に荷物を入れたり出したりしながら、23キロ×2個の荷物は重量制限ギリギリまで詰め込み、フランスに戻ってからもたくさんの日本の食糧に囲まれてご機嫌の日々を過ごしております。
考えてみれば、フランスに戻ってからというもの、野菜などを除いては、ほぼほぼ日本のものしか食べずに、1ヶ月を過ごしてしまいました。
特に今回は、フランスに戻ってからは、なぜかお米が食べたくて仕方なく、特にお漬物や佃煮などがたくさんあることもあり、気がつけば「おにぎり」ばかりを作っては食べていて、先日、久しぶりに友人と食事にでかけて、久々にフレンチの食事をし、「そういえば・・帰ってきてからバゲット食べたの初めてかも・・」とこの食事の偏りに自分でびっくりしたくらいです。
しかし、炊き立てのごはんに、刻んだ柴漬けやひじき、ちょうど折りよく育ってきた紫蘇の葉などを刻んで、梅干し、明太子や昆布の佃煮などをちょっと入れて、フワッと握ったおにぎりに香りのよいパリパリの海苔を巻いたり、とろろ昆布で包んだりするおにぎりは、何よりも簡単で美味しいご馳走で、それに大量に持ち帰った贅沢な出汁でお味噌汁でも添えようものなら、もう至福・・。
この「おにぎり」のマイブームのループから、抜け出すことができません。
その「おにぎり」でさえも、作るのが面倒な時は、日本から持ち帰ったお煎餅をポリポリ・・しかし、これも結局はお米です。
帰国後、1週間ほどで時差ボケは治ったものの、このもう一つの日本一時帰国の後遺症の「マイおにぎりブーム」からは抜け出すことができません。
この「おにぎりループ」から脱却しようと、近くのスーパーマーケットに買い物に行っても、一向に食指の動くものは見当たらず、最低限必要な野菜や、せめて野菜を摂れるようにと野菜ジュースを買ってみたりするだけで、日本に帰国した際にお土産に持ち帰って、「やっぱり、美味しい〜〜〜」と感激された、チーズやバターや生クリームも、よりどり見どりに沢山あるにも関わらず、全く私の目を捉えることはありません。
しかも、なんだか全ての食品が少しずつ値上げしていて、ますます購買意欲が削がれます。
しかし、しばらくして、持ち帰った日本食材が底をつき始めたら、おのずと元通りの生活に戻らざるを得なくなりますが、日本からの食材が尽きるまで、しばらく続くかもしれません。
思い返してみれば、日本に住んでいた時には、私はそれほどお米を食べていなかったし、最初に海外に出た頃には、これほど、日本食に固執してはいなかったのに、今回ばかりは、なぜかダメ。
年齢のせいもあるのかもしれませんが、おにぎりを頬張りながら、これがソウルフードというものか・・などと思いながら、夜中にまでおにぎりを作る誘惑に耐えているのです。
これまでは、食事を作るのが面倒だとバゲットを買ってきて、せめてバターくらいは贅沢にエシレバター・・などとバターをパンに塗りながら、結局、これが一番簡単で確実に美味しい・・などと思っていたのですが、1ヶ月経っても、バゲット生活には戻れていないのです。
しかし、おにぎりにしろ、バゲットにバターにしろ、シンプルなものが一番、飽きずに美味しいということは同じようです。
日本食 おにぎり
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