2022年5月1日日曜日

止まらないロシアの威嚇とマクロン大統領とゼレンスキー大統領の電話会談

  


 毎日、毎日、戦争のニュースで気持ちが滅入ってきて、正直、このニュースを避けたくなる気持ちがあります。ウクライナの様子は、本当に日々悲惨な光景で、同じ瞬間に、しかも地続きの国がこんなに悲惨な状況にあることが信じ難い気がしてしまうこともあるのですが、これはやはり現実なのです。

 私は昔の戦争を知っているわけではありませんが、オンタイムの戦地の状況が流されるのは、現代の戦争というものなのかと不思議な気もしています。

 今回の戦争は、どうやらロシア(というよりもプーチン大統領)の目論見の甘さが戦争を長引かせているようですが、彼の意に反して、フィンランドやスウェーデンまでをNATO(北大西洋条約機構)加盟に導き、欧米の力の拡大を引き起こし、どうにも引くに引けない状況を招いています。

 この戦争の報道を見ていると、戦争のルールとも言われる戦争犯罪とか国際人道法などという言葉が出てきて、民間人への攻撃や虐殺について、問題にしていますが、そもそも民間人を攻撃しなければよいというルール?も腑に落ちないところではあります。

 もはや敵国の民間人どころか、自分に相反する者であれば、自国民の命さえも何とも思わないような人が、今さら、何かを躊躇するようなことがあるのだろうか?と思ってしまいます。

 先日、ロシアのテレビ番組で第三次世界大戦と核兵器について報道され、現在のウクライナ紛争が第三次世界大戦にエスカレートする可能性が「現実的」な危険であるとの警告を強め始めました。 

 ロシアの外交官セルゲイ・ラブロフの「危険は深刻であり、現実であり、過小評価することはできない」と警告、この強い発言以来、ロシアのテレビは、核兵器使用の可能性をこれまで以上に強調するようになりました。

 番組では、カリーニングラードからパリ、ロンドン、ベルリンに向けて発射されるサルマット・ミサイルの飛行時間を示すインフォグラフィックを発表し、 プーチンが最近「比類なき」と賞賛したこの新世代の超長距離ミサイルは、フランスとイギリスの首都に約3分20秒、ドイツの首都に約1分45秒かかると説明しています。 

 同番組では、「サルマット・ミサイルが1発あれば、もうイギリス諸島はなくなる」と解説しています。ロシアのテレビは、西側諸国を核攻撃で脅し続け、ウクライナへの支援を続けることを必死に思いとどまらせようとしているのですが、西側諸国は、この脅しで引くはずはありません。自分から攻撃を始めておいて、なんだか変なお願いです。

 ロシアがウクライナを攻撃しなければ、西側諸国とて、援助などしません。だいたい、世界中がウクライナへ支援するといって提示している金額に、そんなにお金出せるんだ・・とちょっとびっくりするほどです。



 先日、マクロン大統領は、大統領選挙後、初めてゼレンスキー大統領との1時間にわたる電話会談を行い、軍事装備と人道支援という観点からフランスのウクライナ支援を強化することを約束しました。

 ゼレンスキー大統領は、この電話会談の後、「ウクライナはEUの一員であるように心強く感じている」とインタビューで語っています。同い年であるこの二人、ゼレンスキー大統領はマクロン大統領を「真の友」と呼び、多大なる信頼を寄せています。

 この戦争の一部は、情報合戦とも思えないでもない部分もあり、どんどん過激になって行く中、この悲惨な状況に目を背けそうになるところもありますが、この現実にはやはり目を背けてはいけないし、報道は続けられなければならないと思っています。

 先月、日本に一時帰国していた際は、フランスに比べて日本はこの戦争についての報道が少ないことに驚き、ともするとバラエティー番組ばかりを目にすることになってしまいそうで、日本滞在中は、情報はもっぱら、ネットに頼っていました。

 結局は、バラエティー番組の需要が多いということなのかもしれませんが、日本のテレビ番組の編成にも少々疑問を感じました。(ほとんどテレビをつけてはいなかったのですが、つけるとバラエティ番組ばかりでちょっとガッカリしました)

 現在のところは、欧米諸国が直接攻撃をしているわけではなく、ウクライナへのさまざまな支援をしているだけではありますが、現在の状況では、ロシア側は、もはや、この支援さえも攻撃として受け止めつつあるということです。

 プーチン大統領は、「どうせ、いずれは皆死ぬ」とか、「それでも我々は天国に行ける」とか、新興宗教の教祖のようなことを言い始めているそうです。予言めいたことを言って、それを自らが実行して、自分達が被害者のように訴える・・なんか、日本で同じことをやっていた教祖がいたな・・と思ったりもするのです。


ロシアの核戦争威嚇


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