2022年5月24日火曜日

日本の友人と話が噛み合わなくなってきた・・日本とフランスの感染対策観念とマスクの効用

  


 ここのところ、日本の友人とLINEなどで話をしたり、メッセージを送り合ったりしていると、なんだか、ちょっと私は日本の感覚と違ってしまっているかもしれない・・と思うことが、度々あって、ちょっと、自分は、気が緩んでしまっているのかも・・と、ちょっと戸惑いを覚えながらも、やっぱり違和感を感じずにはいられないことに少しモヤモヤしています。

 それは、友人が、「週末に外食の約束をしているのだけど、感染状況次第では、日にちを変更しようと思っている・・」という話をしていたことで、「えっ!?感染状況次第で外食もやめてしまうの?」とちょっとびっくりしてしまったことで、逆に私は、日本人の感染対策への観念とずいぶん、ズレしまっているんだな・・と感じたのです。

 今、私は、パリでそんなに頻繁に外食をしているわけではありませんが、現在のこの解放モードのフランスで、外食をすることには、なんの躊躇いも感じておらず、その外食ができる場合とできない場合の感染状況の違いを理解することができなかったのです。

 また、別の友人とは、全く別の話をしていて、「ちょっと旅行でもして、気分転換すれば? よかったら、パリにおいでよ!」と気軽に話したら、「う〜ん、ちょっと、現在の環境を変えて、気分転換は必要だと思っているんだけど、海外旅行は、もう少しコロナがおさまってからね・・」と言われて、またまた、「えっ?私、この間、日本に行ったばっかりじゃん!」まあ、日本への一時帰国は旅行とはまた少し違うとはいえ、やっぱり、私自身もフランスにいて生活しているうちに、この感染対策に対する感覚がやっぱり日本に住んでいる人とはズレてしまっていることを思わずにいられませんでした。

 それは、やはり、どんどん感染対策が解除されていくフランスで、「公共交通機関のマスク義務化くらい、継続してもいいのに・・」と思いつつ、バスやメトロの中で、個人的にはマスクをし続けていても、やはり、あまりに周囲の雰囲気が全く通常の日常モードに戻っていくなか、知らず知らずのうちに自分の感覚もどんどん緩くなっていることを自覚せずにはいられない感じです。

 やはり、マスクというものは、心理的にも行動を抑制する働きがあるんだな・・とも感じるのです。まあ、もともと、公共交通機関でのマスクの義務化が、かろうじて続いていた段階でさえも、屋外でのマスク義務化が撤廃され、飲食店が再開された時点で、もうフランスはほとんど通常モードで、皆、躊躇なくバカンスにも行っているし、レストランも通常営業、これまでのコロナ規制を取り戻すかの如く、外食も旅行も満喫している様子で、最近では、日常のあいさつ代わりのビズー(頬と頬を合わせてあいさつする)もかなり復活。

 つい最近の大統領選挙や新内閣の発足などでエリゼ宮に集まっている政府の首脳やEUの会議などでも、屋内外問わず、マスク姿はとんとお目にかからなくなりました。

 昨日、バイデン大統領の日本訪問の映像を見て、バイデン大統領もマスクをしているのを見て、「郷に入れば郷にしたがえ」なのか・・などと、思い、さしずめ、私は「朱に交われば赤くなっている」のかもしれません。

 しかし、そんなにまだ、みんなが慎重に感染対策をしている日本はいつの間にか、フランスよりも1日の感染者数がフランスよりも多くなっていて、(フランスはここ1ヶ月ほどでかなり減少してきて、ここ1週間の1日の感染者数の平均は24,000人程度、日本は34,000人程度でいつの間にか逆転しています)ちょっとビックリしています。

 やっぱり日本の人々が慎重な感染対策を取り続けているのは、そんなこともあってのことなのかもしれません。


日本とフランスの感染対策の感覚


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