オウム真理教による地下鉄サリン事件が起こって、3月20日で27年が経ったという報道を見て、オウムとロシアとはダブるような感じがする部分があることを最近、感じています。
地下鉄サリン事件は、日本で起こった事件の中でも、いつまでも忘れられない事件であり、今でも時々、資料を読み返したりすることがあります。
当時、私は、日本の通信社で働いていたこともあり、1日中、当時のニュースはかなり詳しく目にしており、また、犯行の中心となったオウム真理教の幹部と言われた人々は、私とも年齢が遠くない人々で、どこか人ごとではないような気がしていたこともあったからです。
最近、ロシアによるウクライナ侵攻のニュースで、今まであまり、関心のなかったロシアという国を見ていると、以前にオウム真理教がロシアに目をつけて、教団武装化のための武器を大量にロシアで調達したり、ロシアにも教団支部を作り、その勢力を拡大しようとしていた理由がなんとなく、今になってわかるような気がしています。
オウム真理教の胡散臭さはもちろんのこと、ロシアにしても、あまり裕福とは思えない生活をしている人も少なくない印象の国が宇宙開発などに力を入れ、たびたび、ロケットを飛ばしてみたり、なんとなくアンバランスなおかしな国だと思っていました。
オウム真理教というのは、一応、宗教的な側面があるものの、ケチな私にとって、執拗にお金を要求する時点で、信用しておらず、そもそもお金で幸福になれれば、宗教など必要はないと思うのです。
ロシアに関しては、ある程度の水準以上の生活をしている地域の人もいるのでしょうが、以前、パリで見かけたロシア人の団体旅行の一部には、陸続きとはいえ、大型バスでロシアからパリにやってくる人々もいて、その団体の人々(大人たち)が手に握りしめているのは、旅行会社から配られていると思われるビニール袋に入ったパンやお菓子で、子供の遠足じゃあるまいし、パリへ旅行するのに、こんなのってあるの?と思ったこともありました。
最近のプーチン大統領の嘘だらけの発信を見ていると、歴史的な背景や規模は違うものの、あの時のオウム真理教に共通するものがあるな・・と度々、思うことがあります。
「ウクライナ政権を「ネオナチ」であり、そこからウクライナを救済する」という理由もめちゃくちゃで、ゼレンスキー大統領がユダヤ人であり、実際に家族もナチスの犠牲者であるという事実からもあり得ない話で、周囲を騙すにしても、もう少しマシな理由が考えられなかったものか?と思うと同時に、自国民でさえも兵士を騙して戦争に行かせたり、国民を欺き、事実を伝えず、外からの情報を遮断してしまうというのも、信者を現実社会から遮断し、反抗するもの、邪魔になる者は、抹殺し、ついには、あの前代未聞の地下鉄サリン事件という凶行に及んだオウムと重なるところがあるような気もするのです。
また、自分たちがやろうとしていることを、他から自分たちが攻撃を受けようとしていることとして、言い訳しようとするところも共通していて、オウム真理教が、当初、サリンについても、自分たちがアメリカなどからのサリン攻撃にあっていると釈明していたこともあり、(アメリカを異常に敵視するという面も同じ)、今回、ロシアは、「ウクライナが生物・化学兵器を使おうとしている」などと言い出していることから、彼らが生物・化学兵器の使用を検討していると受け取ることもできます。
そして、壮大な計画のわりには、妙にそのやり方が杜撰である部分も少なくないことも、結果的に国民の犠牲も信者の犠牲も厭わないことも共通しています。国民を騙しながら、ロシア軍兵士にも決して少なくない犠牲者を出していることも何とも思っていない感じです。
結果的に、まさかそんなことをするわけはないということをやってしまうところも、何のためにこんなことをやっているのか、理解ができないところも、同じです。
しかし、オウム真理教には警察が介入して、それ以上の被害は食い止めることができましたが、今回の戦争は、今のところ、誰も止めることができずに、バイデン大統領などが、「プーチンは戦争犯罪人」などと強い言葉で非難しながらも、その犯罪人を誰も捕まえることはできず、被害は拡大する一方です。
警察の強制捜査を撹乱するために、追い詰められたオウム真理教が地下鉄サリン事件を起こしたように、ロシアが生物・化学兵器や、ついには、核兵器の使用に踏み切ってしまうことも考えられないことではありません。
フランスのオリヴィエ・ヴェラン保健相は、昨日、「フランスは、原発事故や核攻撃から国民を守る十分なヨウ素剤の備えがある」と発表しています。そんなことを発表されても、「あ〜よかった・・これで安心!」と思えるわけではありません。
なんとか、そんなものを使わなくても済むようにしてほしい・・と思いますが、こんな発表をすること自体、その危険性、可能性をフランス政府は十分に深刻に考えているということでもあります。
現在、ロシアがウクライナに対して行っていることは、無差別な大量虐殺、もともとウクライナ政権がネオナチだと言い始めたことをまさに自身がやっているのです。
テロ行為を起こす絶対敵な独裁者というものには、共通するものがあるものだと思うと同時に、独裁状態というものは、そもそもバランスがとれなくなり、その独裁者が暴走し始めた場合には、とんでもない事態を起こすのだということを地下鉄サリン事件から27年という3月20日を迎えて、あらためて、考えるのです。
独裁政権 オウム真理教 地下鉄サリン事件
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