2019年11月13日水曜日

海外での新興宗教の勧誘




 私が初めて、アフリカに旅立った時、たまたま、隣に座ったアフリカ系のフランス人の女性が、話しかけてきました。何をきっかけに話が始まったのかは、覚えていませんが、私が日本人だと言うと、「私の弟も、日本に住んでいたことがあるのよ!」とその方がおっしゃいました。

 コートジボアールの人で、日本に住んでいたことがあるなんて、なかなか、珍しいと思った私は、(実際に、アフリカの現地の人は、日本へ行く航空券を普通に買い、日本で生活することなどなかなか難しいことなので・・)その方に、「なぜ? 弟さんは、日本に行かれたのですか?」と尋ねると、「弟は、統一教会の信者で、その仕事で、日本へ行ったのです。」と答えたのです。

 正直、私は、統一教会(現在の、世界平和統一家庭連合)が、アフリカまで進出していることを全く知りませんでしたので、とても驚きました。

 しかし、実際には、私が、コートジボアールにいた頃は、旅行はおろか、個人的に滞在するなどという日本人は、ほとんどおらず、当時、日本人の在住者は、200名程度で、海外駐在者の家族、また、大使館等の公務、JICAやJETROなどの国際公的機関に関わる人や、海外青年協力隊で来ている人、そして、残りは、統一教会関係者ということでした。

 200人という狭い日本人社会には、あまり関わりのなかった私ですが、アフリカ滞在中は、統一教会関係の日本人には、結局、一度も会うことがありませんでしたので、現地の人への布教活動等をしていたのではないかと思われます。

 パリに来てからは、在仏の日本人の数も桁違いで、出会う日本人も増えましたが、統一教会だけでなく、いわゆる新興宗教と呼ばれる宗教の信者が、ごくごく普通にいるのには、驚きました。

 私自身は、無宗教で、ましてや、新興宗教は、アレルギーといってもいいくらい、一切、受け付けないので、そういった宗教の勧誘を執拗に受けたことはありませんが、その手の宗教の信者である人に、仕事上で、関わる機会があったりしました。

 私のうがった見方かもしれませんが、あまり、親しくもないのに、異様に親切だったり、妙に馴れ馴れしかったり、やたらと他人のことを知りたがったり、その会の招待券やパンフレットなどを何気ないふりをして、置いていったりするのです。

 海外での生活は、言葉や習慣の違いから、ストレスも多く、孤独に感じがちで、そのような心の隙間に入り込みやすいのかもしれませんが、新興宗教の勢力が意外と強いのには、驚かされます。

 実際に、海外で一人暮らしをしていて、寂しくて、日本語で話せることが嬉しかったりして、うっかり、話に乗ってしまうようなケースもあるのではないかと思います。

 パリにある、ある日本食を扱うお店の店員は、ある宗教の信者がほとんどだというお店もあります。

 私の昔の同僚で、しつこく追い回されて、家にまで訪ねて来られるようになって、これ以上、続けるなら、警察を呼ぶからとまで言って、やっと帰ってもらうほど、とても困ったことがあるという人もいました。

 宗教は、個人の自由ですから、人に迷惑にならない限りは、自由だと思いますし、その宗教を深く信仰する人々にとったら、人助けをしているつもりなのかもしれませんが、宗教は、人から押し付けられるものではないと思うのです。









 

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