2022年6月18日土曜日

パリのバス停で・・喋る喋るフランスのおばちゃん

  


 今週のパリ(フランス全土)は、まだ6月だというのに凄く暑くて、身体がキツいです。なによりも、ついちょっと前までは、朝晩は肌寒いほどだったのに、急激に暑くなるものだから、身体の方もついていかないのです。

 そんなこともあってなのか、久しぶりに風邪をひいて、気温だけでなく、体温も上がってしんどい思いをしています。そんな時に限って、用事が立て込んで、忙しく出歩かなければならないと、いつもは、これくらいの距離だったら歩くか・・と思う距離でもバスに乗ろうとしてしまいます。

 そんな時に限って、バスはなかなか来なくて、ここ数日、バス停でバスを待っていると、知らないおばちゃんから、やたらと話しかけられます。どういうわけか、私はなぜか、パリでは知らない人に話しかけられることが多いのですが、ここ数日のおばちゃんたちは、暑いこともあってか、そのおしゃべりには、ものすごい勢いがあって、とても知らない人と話すテンションではありません。

 パリのバス停はたいてい、次のバスとその次のバスが何分後に来るかが表示されているのですが(壊れていることも多いけど)、いつもなら、あまりに時間があくようだったら、これは、歩いた方が早いかな?と思って歩くのですが、今回は体調もよくなくて、歩く元気がなく、ベンチに腰掛けていたのです。

 そこに一人のおばさんがやってきて、その電光掲示板を見て、「えっ??あと30分??」と声を上げたので、私もビックリして掲示板を覗き込むとほんとに30分、「さっき、ほんの1分前に見た時は、10分だったのに・・」とうっかり言ってしまうと、そのおばさんはバスを待つかどうかについて、延々と話し始め、挙句の果てに「夫に調べてもらう」と夫に電話し始めたところで、「えっ??わざわざ電話して調べてもらうの?」と私がびっくりしていると、「夫はね・・」と始まったところで、バスが来ました。

 次の日は、扇風機を買ってきたおばちゃんが、「ちょっと隣に座らせて・・」、とベンチの隣にやってきて、「暑くて耐えられないから買ってきたのよ・・」と始まり、私もつい、うっかり「本当に暑いですね・・」と言ってしまったものだから、もうそのおばちゃん、堰を切ったように話し始め、「だいたい、以前はこんなに暑くなかったし、以前は私も若かったから、こんなに苦しくなかった・・」、「夏には、いつもはバカンスに行くんだけど、今年は何もかも値上げしているから、私たちは行かないの・・」「でも、子供たちはだけは行かせてあげるつもり・・」「しかし、この扇風機を買ったお店、すごく店員さんが感じ良かった・・領収書を頼んだけど、なにもかもきっちりしていて・・もっとも、お店が空いてたこともあるんだろうけど・・」「市役所から、SMSでメッセージがきて、「お水をしっかり飲むようにって・・」「でも、こういう注意喚起は大切よね・・私には必要ないけど、お年寄りは暑さに気がつかない場合もあるし・・」「きっと、市役所には、こういう場合にメッセージを送るリストがあるんだわ・・」などなど、もの凄い勢いで、これまたバスが来るまで話し続けるのでした。

 別にバスを待っている間、おしゃべりしているのは、退屈凌ぎでいいのですが、日本人の私からしたら、とても知らない人と話すテンションではないもの凄い勢いで話し続けるおばちゃんたちにちょっとビックリすることもあるのです。

 フランスに住む前、観光でパリに来たことはあったのですが、その時は、フランス人って(特にパリの人)どちらかというとツンとしていて、感じ悪いな・・と思うことが多かったのに、実際に生活してみると、結構、おしゃべりで、下町のおばちゃんみたいな人も多いのだな・・と思うのです。

 しかし、娘などは、知らない人から話しかけられることはまずないと言うので、私がおしゃべりおばちゃんを呼び寄せるオーラを放っているのかもしれません。でも、日本では私とて、決して知らない人から話しかけられることはないので、やっぱりフランスならではないかと思っています。


フランス人のおばちゃんはおしゃべり


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