先週末にエッフェル塔に爆破予告があり、エッフェル塔を訪れていた観光客は、正午頃から避難を余儀なくされ、エッフェル塔には、爆発物処理要員が現場に向かったと報じられました。
避難命令は、エッフェル塔の前庭、エッフェル塔内のレストラン、記念碑を含む3回部分に及び、近隣の交通も遮断され、迂回しなければならない大規模な警戒態勢になりました。実際にエッフェル塔が爆破された場合に及ぶ被害を考えれば、当然の避難、警戒態勢とはいえ、来場していた人、前庭にいた人全て避難させるなど、大変なこと、また、その場にいた人にとっては、大変なパニック状態になることは必須です。
来場者全員の避難が終了したのは、午後1時半すぎのことで、けっこう時間がかかるものです。
しかし、これは、結局は、幸い?にも虚偽の爆破予告だったようで、実際にエッフェル塔が爆破されることはなく、午後3時半頃には、警報が解除され、エッフェル塔の公開は再開されました。
全く、人騒がせな爆破予告だ・・と思っていたら、今週になって、再び、爆破予告が届き、またエッフェル塔には、警報が出され、皆、避難。先週末と同じことを繰り返すハメになったようです。
この2つの爆破予告は、jeuxvideo.com(ビデオゲームニュースを提供するサイト)とmoncommissariat.fr(警察及び、行政に関する通報、および相談などができるサイト)に投稿されたメッセージからのもので、「エッフェル塔に爆弾がある(ガラスの向こう側ではない)」、「どうやって知っているかは聞かないでください。確かなことは、エッフェル塔の周囲の地域はできるだけ早く避難しなければならないということです。」というものでした。
特にビデオゲームニュースのサイトからの情報などといえば、少なからず、ゲーム感覚で周囲を騒がせて楽しんでいる愉快犯のような色が濃そうな気がします。
先日の、警察官検が問の際に発砲した事件がきっかけでフランス中に広がった暴動や略奪行為もスナップチャット(SNS)での情報共有により、ついには、一部では破壊・強奪行為の競いあいのゲームのような現象にさえなっており、どうにもゲーム感覚で犯罪を犯すというスタイル?が増えてきている気がします。
とはいえ、爆破予告を疑い、無視するわけにはいかないのは当然のこと、テロ行為が珍しくはない国、駅や空港、電車などでも、たとえ、それが単なる忘れ物であったとしても、不審物発見のために避難・通行止め、電車が不通となったりするのですから、ことさら、予告などがあったりすれば、警戒措置をとるのは、あたりまえのことでもあります。
そういえば、以前、職場に突然、警察官がドカドカと入ってきて、急に「すぐに外に出て、できるだけ遠くに避難してください!」「とにかく早く~~~!早くできるだけ遠くに走って~~!」と大騒ぎになったことがあり、どうしたの?と思ったら、通りの前に止まったバスの中に不審物があるとのことで、だったら、バスごと移動してよ!パリのど真ん中でしょ!と思いながら、わけもわからず、必死で走ったことがあったのを思い出しました。
しかし、度重なる爆破予告にエッフェル塔とて、大変な営業妨害を被っているわけで、そのたびに大勢の警察や憲兵隊が出動するのですから、迷惑千万な話。
パリ検察当局は、この虚偽の予告について、犯罪の脅迫と虚偽の情報の開示の容疑で捜査を開始し、これらの犯罪には 2 年の懲役と 30,000 ユーロの罰金が課せられると逆に警告しています。
エッフェル塔は年間580万人の観光客が訪れると言われるパリのウルトラ級の観光地、前回のエッフェル塔への爆破予告は、2020年9月に「アッラー・アクバル」と叫び、「エッフェル塔の全てを爆破する!」という電話だったそうで、この手の脅迫も、電話からネットに移行しているようで、ネットの功罪が続々、登場しているようで、犯罪も変化しているようです。
エッフェル塔爆破予告
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