2023年8月5日土曜日

バイヨンヌのお祭りの悲劇 玄関前での立小便を注意した男性 殴り殺される

  


 事件はバイヨンヌ(フランス南西部・ヌーベルアキテーヌ地域圏)の年に一度の5日間にもわたる有名なお祭りの初日に起こりました。

 バイヨンヌはフランスでありながら、スペインのバスク地方とも近く、どこか異国の雰囲気のあるところでもあり、ジャンボン・バイヨンヌと呼ばれる生ハムやピーマン・デスプレットと呼ばれる独特の風味のある高級な唐辛子でも有名な場所です。

 あまりフランス国内の旅行はしてこなかった私も以前、ビアリッツに行ったときに、バイヨンヌや、アングレなどを車で回り、スペインまで足を延ばしたことがありました。

 年に1度行われるバイヨンヌのお祭りは、大勢の人が白いTシャツに赤いスカーフや赤いベルトを着けたり、赤い帽子をかぶって参加する、バスク色の強いもので、また、歴史的なお祭りとしても有名で、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている伝統的なものでもあります。

 お祭り好きで、お祭りとなると、テンション爆上げになりがちなのは、おそらく全世界共通なものであるとはいえ、今回の事件は、また、限度を超えた悲惨な結果をもたらしてしまいました。

 このお祭りの初日、酒宴に盛り上がった若者3人が自宅の扉に向けて立小便をしているところを注意した46歳の男性がその中の一人に頭を殴られ、その後、病院に搬送され、9日間昏睡状態の末、死亡しました。自宅前で立小便をされれば、誰でも注意すると思われる、そんなことが原因で、殺されてしまったのですから、誰にでも起こりうることであると、この暴力的な若者の行為に憤慨しています。

 この3人の若者は、犠牲者を殴ったあと、すぐに逃走し、お祭りの赤と白の群衆に紛れてしまったために非常に捜査が難航しているようですが、バイヨンヌ検察によれば、主犯の男は身長180~185㎝の屈強な体格で黒い髪、20~25歳くらいで事件当時は、白か赤のショートパンツを履いて、上半身は裸だったと言われており、事件当日の近辺を撮影していた人の画像を送信するよう、または目撃情報を求めて呼び掛けています。

 犯人が着ていたショートパンツが赤か白かもはっきりしないほど、もう大勢の人が赤と白の服装をしているために、目撃情報も曖昧になってしまっているということです。



 つい、この間も、フランス北部の街で騒音被害を注意しに行った男性が若者たちに殴る蹴るの暴行を受けて死亡するという事件が起こったばかり。今度は騒音ではなく、立小便を注意されて・・という事件。

 立小便というのは、生理的な現象のゆえであるとはいえ、場所をわきまえることができない非常識を注意された挙句に逆ギレで、しかも、よりによって、頭を殴るという凶行に及ぶとは、もう迂闊に他人に注意することも憚られるご時世となっています。

 お祭りで興奮状態で、しかも、かなりの確率で酔っぱらっていたとは思われますが、楽しいはずのお祭りを台無しにしてしまう彼らは、計画的な犯行ではないにせよ、最近、逆ギレしやすい若者たちの存在が目立ってきています。

 また、このお祭りの期間、同地では、強姦被害の届けが少なくとも5件は出ているということで、伝統的なお祭りが多くの暴力行為の場となってしまうことは、とても悲しいことです。


バイヨンヌお祭り殺人事件


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