フランス北部の街ヴュー・コンデ(パ・ド・カレー地域圏)で、夜中の騒音を注意しに行った75歳の男性が14歳から18歳の複数の男性に殴る蹴るの暴行を受けて死亡するという痛ましい事件が起こりました。
事件が起こったのは、先週のことでしたが、数日間、危篤状態が続いていたこの被害者の男性が死亡したことから、殺人事件となってしいました。
ご近所トラブルの中でも騒音問題は大小含めて、珍しくない問題ではありますが、この騒音問題がきっかけで殺人事件にまで発展する話は、幸いなことに?これまではあまり聞いたことがありませんでした。
事件は夜中に起こったことですが、この被害者は路上に倒れているところを発見され、救急搬送されましたが、この時点ですでに重体で、容疑者として、すでに暴行傷害、殺人未遂の罪で17歳と14歳の未成年者2名と18歳の少年が逮捕され、警察に拘留されていましたが、被害者が死亡したことで、殺人事件へと切り替わりました。
主犯は、17歳の青年と言われていますが、この青年と一緒にいた14歳の少年2名と18歳の青年たちは、犯罪や軽犯罪の実行を阻止しなかったこと、および危険にさらされている人を助けなかった罪で起訴されています。
なんとなく、今は亡き夫は、きっと、このような騒音があった場合に、やはり、黙っていなかっただろうと思えたりして、なんとなくイメージを重ねてしまったところもあるのです。
以前、夫が我が家と同じアパート内にいた素行不良?の少年に苦情というよりも、その母親の相談にのって、その少年の更生の道を一緒に探していたりしていたことがあって、なんとなく、この事件を聞いて、夫だったら、やはり黙ってはいなかっただろうと思うと、余計に恐ろしい気がしたのです。
また、以前、日本からパリに来たばかりの人に「深夜のアパート内のゴミのダッシュボードの音がうるさいので、張り紙などをしたけれど、一向に止む気配がないけれど、どうしたら、よいでしょうか?」と相談を受けて、「フランス人は張り紙くらいは意に介さない人も多いから、直接、話をしに行った方がいいかもしれませんよ・・」などとアドバイスをしたことがあったのです。
その際は、結果的に問題のあった世帯は、その人が思っていた世帯とは違う世帯だったのですが、結果的には、ちゃんと話もできて、円満解決したので、よかったのですが、これは、下手をすると、今回のようなこともあり得なくもないので、前言撤回しなければなりません。
「黙って我慢していたら、フランスでは生きていけない・・言うべきことは言わなくては・・」というのも、ある意味、現実ではありますが、相手がこのような暴力的な相手の場合は、まともに話ができないので、警察に通報するべきなのだと今回の事件であらためて、思い直しました。
もちろん全ての若者が暴力的なわけではないにせよ、つい最近の暴動しかり、今回の暴行事件しかり、ちょっと限度を超えているのは、大いに不安に感じるところです。
75歳の高齢の男性に10代の若者たちが命を奪うほどの暴行を加えるなど、想像するだに恐ろしいことです。
ネット上では、被害者の男性の写真が出回っていますが、穏やかそうな品のよさそうな年配の男性です。
100歩譲って(譲れないけど)、暴れるにしても、限度というものがあるだろうに、それを殺すまでやってしまうところが、恐ろしいところで、やっぱり警察にお願いする方が賢明なのかもしれないとは思うものの、警察が来たとて、こういう輩は、警察に対しても、同じような行動をとった挙句に警察を逆恨みするようなことになるので、結局、先日の暴動のような問題に至るのです。
たしかに警察の対応にも人によっては、問題はあるとは思いますが、このような暴力少年たちに、少なくとも、一般市民が立ち向かえるものではないかもしれません。
75歳という年齢で、まさかこんなことで、殴る蹴るの暴行を受けて、命を落とすなど、本人はもちろんのこと、遺族の悲しみははかりきれません。
騒音を訴えた75歳の男性暴行を受け死亡
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