約5年ぶりのパリ・ノートルダム大聖堂の再開は、「混雑するだろうな・・」くらいに軽く考えていたのですが、どうやら、「混雑するだろうな・・」くらいでは済まないようで、パリ市はこのために厳重警戒体制を敷くことを発表しています。
この厳重警戒体制には、6,000人の警察官・憲兵隊が動員され、高所からの狙撃兵を要するBRI(調査介入旅団)も出動する予定です。周囲一帯の道路・駅などが閉鎖され、このゾーンへの通行する人々も制限される非常に高いレベルのテロ警戒体制になるようです。
もっともこれは、12月7日(土)と8日(日)の祝賀行事のためのもののようですが、それにしても、周囲の交通規制などは、早いところでは、水曜日から始まります。
水曜日の午後12時から規制が始まるのは、ポン・ドゥ・ラ・トゥルネ橋とポン・ヌフ橋の間の左岸岸壁での自動車の通行が禁止され、迂回になります。自動車道も通行止めになりますが、歩行者のみが自由に通行できます。
土曜日からはさらに制限が強化され、国内安全保障テロ境界線が設けられ、これは、シテ島全体といくつかの橋が含まれます。
また、シテ島の全ての店舗は全店休業、左岸の高岸壁では、土曜日の午後3時以降はテラス席は禁止。地雷撤去のためブキニストは水曜夕方から休業。
右岸の岸壁では道路通行は維持されますが、土曜日の午後5時から午後5時まで、コンコルドからアレクサンドル3世橋からポンヌフまでの国家元首の行列の通行を警備するため、時折通行止めが計画されています。
パリ市警察は日曜日の午前9時から午後2時まで警察本部はパリ市内中心部での運転を避けるよう勧告しています。
また、このゾーン内にバスが通らなくなります。
4号線とRER B:サンミッシェル駅とシテ駅は土曜日は終日閉鎖され、日曜日は午後8時まで閉鎖されます。電車は走りますが、これらの駅には止まりません。
7 号線: ポンヌフ駅は土曜日の午後 5 時から午後 11 時までと日曜日の午前 9 時から午後 2 時 30 分まで閉鎖されます。
RER C: オーステルリッツ駅とオルセー美術館間の交通は土曜日の午後 12 時から午後 10 時まで完全に遮断され、日曜日には通常に戻ります。
なんだか、この厳重警戒体制の様子を見ると、ずいぶん閉鎖的な感じがしないでもありませんが、そんな印象を払拭するためか、式典の様子を一般の人が見られるよう、左岸の岸壁に複数の巨大スクリーンが設置されます。
ホームに設置されたボックスには 40,000 人が収容可能です(オリンピックの開会式に設置されたボックスと同様)。土曜日の午後 3 時からは空き状況に応じて無料でアクセスできます。(空いてるわけないと思うけど・・)
どちらにしても、以前は気軽に行けていたノートルダム大聖堂ですが、当分の間は大混雑が予想され、お目にかかれるのは、当分、先のことになりそうな気がしてきました。
パリ・オリンピックの厳重警戒体制ですっかりこの手の警備には自信を持った感じのパリ市、ただし、今回はオリンピックの時に比べれば、規制される範囲もずっと狭いので、そこまで、混乱することはないとは思います。
しかし、土日にかけて閉店しなければならない店舗などは、この年末の稼ぎ時の週末終日休業は痛い話・・と嘆きの声をあげています。たしかに12月に入り、パリ市内は街中もキラキラしてきて、いつもよりも人出が多い感じで、やっぱりノエル前はみんながお金を使う時期だなぁと感じるので小さな商店などは12月の週末終日休業はけっこう辛い話かもしれません。
ただし、このノートルダム大聖堂周辺の店舗に関しては、これから大聖堂の再開で、これまでの何倍ものお客さんを期待でき、おそらく、長いかき入れ時が続きそうな気もします。
人混みが大嫌いな私は、当分、無理かもしれません。
ノートルダム大聖堂のための厳重警戒体制
<関連記事>
「マクロン大統領 ノートルダム大聖堂の現代ステンドグラスプロジェクト再始動」
「一日にして、フランス中のヒーローになったバックパックの男」