2021年5月31日月曜日

数年ぶり?にギャラリーラファイエットに行って再確認したこと

         ギャラリーラファイエットの天井はいつもどおりに綺麗でした 私は、ズボラな性格で、買い物というものが好きではないので、デパートというものもあまり行きません。 コロナとは関係なくとも、人混みというものが嫌いなので、大抵、混雑しているデパートというものもあまり好きではないのです。 しかも、デパート(ギャラリーラファイエットやプランタン)で扱っているような高級ブランド品にも、もはやほとんど興味もないので、たまに行くとしても、食料品を扱うギャラリーラファイエットグルメなので、本体のデパートは、ラファイエットグルメに行く道すがら、地上階の店内をすり抜ける程度です。 このパンデミックで、...

2021年5月30日日曜日

パリ・ベルシーで5,000人参加の実験コンサート開催

             パリで屋内コンサートが行われたのは、2020年3月以来、およそ14ヶ月ぶりのことでした。この1年以上の間に、もはや、この人混みの映像を見るだけで、思わずギョッとするようになってしまいました。 このコンサートは、フランスの人気ロックバンド・アンドシーヌというグループのコンサートですが、感染状況が改善している傾向にあり、ワクチン接種も拡大していく中、このような屋内コンサートがどの程度、どんな状態ならば、開催可能であるかを実験するAP-HP(パリ公立病院連合)後援の実験コンサートでした。 今回のパンデミックで甚大な被害を受けているエンターテイメント業界にとっては...

2021年5月29日土曜日

フランス生活の修行の一つ 「届くはずの荷物を待つ」

    母は、生前(といっても元気だった頃)は、毎月、一回、日本の食料や娘の洋服など、何かしらの小包を送ってくれていました。平日の日中は仕事で留守なので、大抵は、すぐに受け取ることができずにいつも不在通知を持って、休みの日には郵便局に取りに行くことが多かったので、娘が小さい頃には、お休みの日に娘に「今日はどこへ行きたい?」と聞くと、「ゆうびんきょく!」というくらいでした。 しかし、母も亡くなり、荷物を送ってくれる人もいなくなり、私自身もここのところは、年、1〜2回のペースで日本に帰国していたので、必要なものは(ほぼ食料品ですが・・)ほとんど、その際に買ってきているので、欲しいものを...

2021年5月28日金曜日

東京オリンピックについて、フランスでは、日本国民の80%以上が反対していると報道している

    「開催予定がもうすぐそこまで迫っているのに、これほど、盛り上がらないオリンピックがあるだろうか? 日本国民の80%以上がオリンピック開催に反対している」とフランスでは、報道しています。 これは、最近、朝日新聞が社説として取り上げた、菅義偉首相が国民の声を無視してオリンピックを開催しようとしていると批判した記事で取り上げられた世論調査を元にした内容です。 この朝日新聞が行った世論調査によると、43%が中止を、40%がさらに延期されることを望んていることが明らかになっているとし、合計83%がひとまず今年のオリンピック中止を望んでいるという報道になっているのだと思います。 また、...

2021年5月27日木曜日

イギリスからの全ての旅行者に課せられる強制隔離 ヨーロッパが恐れるイギリスでのインド変異種拡大

  イギリスは、ロックダウンと、何よりもワクチン接種のめざましい拡大により、感染状況が劇的に減少し、世界で、アメリカと肩を並べて、いち早く日常生活を取り戻しつつありました。 我が家でも、「ワクチン接種が2回済んだら、ロンドンくらいなら、行けるかもしれないね・・」などと話していたのです。 しかし、ここへ来て、イギリスで今度はインド変異種が拡大し始めた(一部の地域で)というニュースに、ようやく日常生活を取り戻し始めたフランスは、イギリスでのインド変異種の感染拡大を警戒し始めました。 インド変異種への警戒政策のスタートを切ったのは、まずドイツでした。ドイツは、今週の日曜日(5月23日)の段階で、す...

2021年5月26日水曜日

インフルエンサーに届く報酬2,000ユーロのファイザー・ビオンテックネガティブキャンペーン依頼メール 

      莫大な数のフォロワーを抱えるインスタグラム・YouTube・TikTokなどのいわゆるインフルエンサーと呼ばれる人々に2,000ユーロ(約27万円)の報酬でファイザー・ビオンテックのワクチンを非難・中傷することを依頼する連絡が届いていると言います。 依頼内容は、「ファイザーワクチンによる死亡率がアストラゼネカワクチンの3倍であるという内容の詳しい資料を送り付けてきて、この事実を公表してほしいということ、この情報が報酬によって開示されている事を開示しないで下さい。」といういかにも怪しい内容です。「アストラゼネカの利益のためにドイツ系アメリカ人のワクチンを批判するというロンドンの代理店からの財政的提案を受けました。」「ある機関から、報酬と引き換えに、ファイザーワクチンの信用を傷つける記事を共有し、その死亡率について話すように連絡がありました。」などの様々な媒体のインフルエンサーからの証言が続々と、上がってきています。 このネガティブキャンペーンに注目が集まったのはYouTuberのレオグラッセからのメッセージでした。科学チャンネルDirtyBiologyの作成者である彼は、ファイザーのワクチンを中傷するために受け取った電子メールのスクリーンショットを投稿しました。  この電子メールは、ファイザーワクチンがアストラゼネカのワクチンよりも3倍も致命的であることを説明するビデオ(サポートする数字)を作成するようにこのユーチューバーに勧めています。 ルモンドの記事へのリンクと、アストラゼネカの血清を接種した人の方がアストラゼネカの血清を接種した人よりも致死率が高いことを示す、アストラゼネカ社の内部メールの交換から得られる表も添付されていました。C'est...

2021年5月25日火曜日

「日本へ行かないで下さい!」 アメリカ国務省が日本を「警戒レベル4」に引き上げた波紋

  日本は、既に、かなりの数の国からの外国人の入国について、「特段の事情がない限り」アジア、北米、中南米、欧州、中東、アフリカなどの約160カ国の国からの上陸を拒否することとしています。 この「特段の事情がない限り」という特段の事情についてのくくりはよくわかりませんが、この上陸拒否対象国をざっと見ても、フランスはもちろんのこと、ほとんどの国からの上陸(少なくとも観光客など)は、できないことになっているようです。 しかし、アジア(中国や韓国、シンガポールなどは入っていない)は比較的少なく、全く、外国人をシャットアウトしているわけでもないようです。 日本人の入国でさえも、3日間の強制隔...

2021年5月24日月曜日

人気ユーチューバーとの約束を果たしたマクロン大統領のユーチューブ出演 1日で750万回再生突破

 マクロン大統領が人気ユーチューバーをエリゼ宮に招いて出演している動画  マクロン大統領がフランスの若者に大人気のユーチューバーMcfly et Carlito(マクフライとカーリト)(チャンネル登録者数655万人)にチャレンジ企画を提案したのは、今年2月のことでした。 マクロン大統領は、彼らに向けて、ソーシャルディスタンスの重要性を訴えかける動画の作成するように、協力を依頼し、その動画の再生回数が1,000万回に達した場合は、彼らをエリゼ宮に招待し、エリゼ宮での動画撮影に参加することを約束していました。 今年の2月の時点では、マクロン大統領は、とにかくロックダウンを回避するためにできることは、なんでもやる!と必死に様々な試みをしていました。彼らがマクロン大統領に依頼されて作った彼らが歌うパロディソングの動画は、アップされた3日後に軽々と1,000万回再生を突破し、それ以来、マクロン大統領との約束のエリゼ宮での動画はどうなったのだろうか?とずっと思っていました。  マクロン大統領に依頼されて作成されたソーシャルディスタンスを訴える動画 結果的には、4月には、とうとう学校閉鎖にまで至る3回目のロックダウンをせずにはいられないほど、感染状態が悪化してしまいましたが、そのロックダウンもかなり解除された現在になって、マクロン大統領とユーチューバーMcfly...

2021年5月23日日曜日

ボルドーで新しい変異株出現、新変異種で46人のクラスター発生

   もの凄いスピードで、すっかり、日常モードにシフトしつつあるフランスは、ちょっと、パリの街を歩いてみても、この一年間以上の何回かのロックダウンの間に変わってしまった場所、変わらない街並みの中に、テラス席のみのレストラン・カフェの営業のために、おしゃれにテラスをアレンジしている新しい風景が生まれて、パリの街を歩く新しい楽しみができました。 とはいえ、久々になかなかな人数の人の動きの多さを目の当たりにしてちょっとギョッとしてしまう部分もあって、平日の日中でも結構な人で埋まっているメトロやバスなどにも、「そりゃそうだよね・・私だって、こうして動いているんだから・・」と思いつつも、まだ、数日しか経っていないのに、あっという間にメトロも街も汚れて、ゴミも増えていく様子に驚いてもいます。 それでも、これまでは、なりを潜めていた新しい映画や美術館の催し物の駅の広告などを見ては、そういえば、こんな広告もこれまでなかったもんな・・などと、ちょっと嬉しかったりもす。   しかし、浮かれてばかりは言えない感染際拡大の危険は、まだまだいつも隣り合わせの状況、少しでも気を抜けば、また逆戻りになりかねません。ここのところ、雨が多く、天気がいまひとつ冴えないことも残念ではありますが、反面、ちょっとその天候の悪さに救われるような気がしてしまう部分もあります。 そんな喜びと不安を抱えたフランスに不気味なニュースが浮上しています。 ボルドーの北部バカラン地区でこれまでほとんど検出されていなかった新しい変異種が発見され、46人のクラスターが発生していることが、フランス保健当局(Santé...

2021年5月22日土曜日

フランス(ヨーロッパ)でのワクチン接種と日本でのワクチン接種

    日本にいる私の従姉妹のご主人が、まだワクチン接種ができていないという話を聞いて、びっくりしています。彼は、歯医者さんで、65歳以上で、とっくにワクチン接種は、終わっていると思っていたのです。 日本は医療従事者は一番優先だと聞いていたのに・・・。 従姉妹曰く、「日本の医療従事者の77%は、少なくとも1回目の接種は終わっていて、2回目も43%は終わっているそうなので、どうやら、残りの23%に取り残されたみたい・・」なのだそうです。 ワクチン接種券というものが送られてこなければ、予約もできないのだとか・・。 これまで、海外にいて、日本は何でもすばやくて、フランスでは、何かをしようとしてもスムーズに行かないことが多くて腹が立つことも多く、ここは日本じゃないんだから、いちいち日本と比べても仕方ない・・と思ってきたのですが、ことワクチン接種に関しては、どうやら反対のようです。 1ヶ月半ほど前に日本に本帰国(一時帰国ではなく、日本に引っ越したという意味)してしまった友人が、フランスにいれば、ワクチン接種ができたのに、ワクチン接種を済ましてから、帰国すればよかったと悔やんでいる人がいます。 これまで日本は、感染もヨーロッパのようには、深刻化していなかったために、ワクチン接種には、慎重で、あまり急いではいなかったのかもしれませんが、ここに来て、オリンピックを控えての日本のワクチン接種状況には、ちょっと首を傾げたくなります。 世界でワクチン接種が始まったのは昨年の12月、それから、約半年が経って、ワクチン接種の進行状況は、各国によって大きく違い、またその進行状況によって、生活がどんどん変わってきています。 今年1月に入って、フランスは、他のヨーロッパ諸国から比べて大きく差がついて、遅れていることが発覚してからは、とにかくワクチンワクチンとワクチン接種に躍起になってきました。 私自身、こんなに早くワクチン接種ができるとは思っていなかったにも関わらず、たまたま薬の処方箋をもらいに、かかりつけのお医者さんに行った時にワクチン接種の予約しますか?と言われて、あっさり予約が完了し、4月の初めにはワクチン接種が済んでいます。 それでも当初は電話が繋がらないとか、ネットが繋がらないとか、なかなか問題もありましたが、あっという間にワクチン接種の空き状況が確認・予約できるサイトができ、ワクチン接種の予約が簡単にできるようになりました。(これを作ったのは、政府とは無関係の24歳の青年) 予約していたのに、来なかった人などが出ても、無駄にならないように、ワクチン接種会場には、余ったワクチンを受けるための行列ができ、順次、ワクチン接種の年齢制限の条件などに当てはまらなくても、ワクチンを受けることができています。 いわば、ある程度、適当な部分もかなりあるのです。 薬局でも、かかりつけの医者でも、ワクチンセンターでもワクチン接種が受けられます。救急隊員や訪問看護師もやってくれます。 そして、日頃から、フランスの健康保険制度は、カルト・ヴィタルというカードで、個人個人が管理されているため、そのカードで個人の病歴やこれまで処方されてきた薬等の履歴が管理されているので、ワクチン接種に際してもこれらの情報が役立ち、またワクチン接種の記録もそのカードに記録されています。 この日常からの国が共通に管理している健康保険のカードが有効活用されています。 とにかく、今は、ワクチン接種を拡大していくことは、人の命を守るためにも、日常を取り戻すためにも、大変、重要な問題です。 それをワクチン接種券が送られてこなければ、予約もできないなんて、どれだけ間に人が介入し、手間暇かけて、時間をかけているのかと思うと外から見ていても、もどかしくて仕方ありません。 ちなみに私の実家がある市町村の予約を厚生労働省のサイトで見てみたら、「現在、65歳以上の8月末までの予約を受付中です」と出てきました。日本は、65歳以上の割合が多いとはいえ、8月末以降でなければ絶対に無理ということで、これは、気が遠くなる話です。 何でも、きちんときっかりと規則正しく、順番どおりに事を運んでいく日本のきっちりしたところが、仇になっている印象も受けます。逆に、ちゃんと並ぶことのできない、横入りが当たり前のようなフランスのような緩さがワクチン接種拡大のスピードアップには、逆にプラスに働いているかもしれません。 フランスでは、夏には、全ての国民にワクチン接種を終了すると言っています。(アンチワクチン派も一定数いるので、予定どおりになるとは限りませんが・・) ワクチンは、完全な防御には、なりませんが、それさえもできていないとなれば、ヨーロッパと日本のコロナウィルスの状況は、完全に逆転してしまう可能性もあるのではないかと心配しています。 少なくとも、今年の秋から冬ごろには、日本へ行けるかもしれない・・と淡い期待を抱いていた私は、この日本のワクチン接種の状況を見て、今年いっぱいは、ダメかもしれない・・と思い始めています。<関連記事>「コビット・トラッカー...

2021年5月21日金曜日

2021年5月20日木曜日

半年ぶりのレストラン・カフェのテラス席営業 美術館・映画館・劇場再開 ロックダウン解除パート2

  もはやこれがテラスかと思われる万全の雨対策のテラス席 フランスは、とうとうロックダウン解除の第2段階に突入、半年以上、テイクアウト以外、営業が禁止されていたレストラン・カフェがテラス席のみですが、営業を再開し、美術館、映画館、劇場、生活必需品以外の商店、コマーシャルセンターも制限付きではありますが、一斉に再開しました。 半年以上もの間です。時短営業ではなく営業停止(テイクアウト以外)ですから、政府の援助はあったとはいえ、そりゃあもう、大変なことだったと思います。倒産したお店も相当数にのぼります。 フランス国民が待ちに待ったこの日は、年が明ける瞬間にも似ている感じがしたほどの盛り上がり様でしたが、この日のパリは、あいにく朝から雨、気温も10℃程度と低く、テラス席での食事には、厳しい天候となりました。 にもかかわらず、朝一から、マクロン大統領自ら、パリ市内での朝カフェしている動画をツイート。カフェ再開をアピールしていました。おっと、相手は一体誰???と思ったら、カステックス首相でした。最初は、マスクをつけたまま話しながら、待っていたところ、カフェがやってきたら、マスクを外すと言うパフォーマンス付き、ギリギリまでマスクしてろよ!アピールも含まれていました。 Nous...

2021年5月19日水曜日

娘の親友が結婚! 娘がブライズメイドを頼まれた!

  先日、娘が家で珍しく、電話で誰かと話している様子だったので、そういえば、彼女が電話してるって最近、珍しいな・・と思っていました。最近は、家の電話はもちろんのこと、大抵の連絡?は、LINE(フランスでは、What's Upの方が多い)のメッセージで済ませることが多いので、彼女が家で電話をしているというのは、珍しいことでした。 すると、娘が数分後に私のところにやってきて、「エステールが結婚するんだって!」というので、びっくりしました。娘は、小学校から高校まで同じ私立の学校に通っていて、高校卒業後は、それぞれ別の道に進みましたが、高校までの学校からの交友関係が続いている数少ない友人の一人でした...

2021年5月18日火曜日

フランスのニュース番組を見ていて思うこと フランスの政治家の話すチカラ

   昨年のパンデミックが始まって以来、フランスは、第1波、第2波、第3波と、引いては押し寄せる波をいくつも経験してきました。フランスのコロナウィルスの感染状況の経過は、世界的に見ても、決して誇れる状況ではありませんでした。 そして、この間に、私には、毎晩、いくつかのチャンネルのニュース番組を見る習慣ができました。特に第1波のロックダウンの際は、ほとんど外に出ることはできませんでしたし、かつて経験したことのない命に関わる深刻なウィルスの蔓延に、現在のフランスの状況を知らずにいることは、不安で仕方なかったからです。 ネットで調べれば、今は、世界各地の色々な媒体の情報を収集す...

2021年5月17日月曜日

やっぱり嬉しい! 街が動き出すフランスの景色

    急に用事ができて、天気も良かったので、散歩がてらに出かけたら、今週の水曜日からロックダウン解除がワンステップ進む気配を街のあちこちに感じました。 ここのところのフランスは、着々と感染が減少してきているのが、数字からも感じることができて、ワクチン接種も2,000万人(フランスの人口の30%程度)を突破し、ロックダウンの段階的な解除が発表された時点での目標値は一応、達成し、少しホッとし始めてはいるものの、集中治療室の患者数も未だ4,255人、イル・ド・フランスの集中治療室の占拠率は113%と決して油断は許されない状況でもあります。 このロックダウン解除が進んで、糸の切れた凧のような状況が一番危険かもしれない・・などと思っていた私でも、やっぱり街が動き出す気配が想像以上に嬉しいことは、自分でもちょっと意外なくらい、なんだか自分の内側から沸き起こってくるワクワクした感じに驚いています。 この気持ちは、昨年の最初のロックダウンが解除された時とは、全然違うことも、自分でも興味深く、昨年のロックダウン解除時には、もっと緊張感があったわりには、ここまでパンデミックが長引き、後から後から変異種が登場して、その後に第2波、第3波と続くことも予想しておらず、今回ほどの感慨は正直ありませんでした。 しかし、結果的に1年以上も長引いたパンデミックで、ゆっくりとはいえ、ワクチン接種が拡大していく中でのロックダウンの解除に際しては、なんだか全く違う気分なのです。 まだ、オープンはしていないものの、コマーシャルセンターの中の店舗が再開する準備のために店内に灯りがともっていたりすると、別に買い物がしたいわけではなくても、なんとなくホッと暖かい気持ちになったりします。 また、昨日、用事で出かけた帰り道、散歩がてらに公園を通って歩いていたら、緑の公園の中のメリーゴーランドが動いているのを見つけて、なんだか嬉しくなって、思わず子供のように駆け寄ってしまいました。 まだ、準備の試運転の状態で、あまり人は乗っていませんでしたが、こんなことでもウキウキした気持ちになる自分に、やはり、閉ざされた生活が寂しかったことをあらためて思いました。  今や見慣れたカフェの中に積み上げられた椅子 これも見納めになるといいけど・・ テラス席のみのオープンとはいえ、長いこと閉店されていたカフェやレストランの窓際に椅子が積み上げられた今では見慣れた光景も、これで見納めかと思うと感慨もひとしおです。 とはいえ、ロックダウンが解除された後に、第4波が来る・・という心配もあるのですが、昨年と大きく違うところは、なんといってもワクチンがあるということで、最初は、もたついていたワクチン接種もフランスにしては、思いのほか、システマティックに進み始めていることです。 現在は、ネットを使って、空きを確認して、ワクチンを無駄にしないように、キャンセルが出た場合や、余裕があるところでは、若者でさえ、予約に割り込むことができています。 この辺りは、日頃から、規則がきっちりし切らないフランスの緩さが幸いしているような気がします。ワクチンを無駄にすることなしに進めていくには、ある程度の規則の緩さも必要なのです。きっと・・。とにかく、1日も早く、一人でも多くの人がワクチン接種を受けることが大切なのですから・・。 ワクチンは、万全ではありませんが、感染の減少には、大きな力となっていることは、世界のワクチン接種が進んでいる国の現状から見ても明らかです。 あたりまえだったはずの日常が戻ることに、こんなに感動できることは、嬉しいことです。 どうか、このまま減少を続け、安心してレストランで食事ができる日が来ることを私は心の底から待ち望んでいます。今度こそは、今度こそは・・とそんな気持ちなのです。<関連記事>「ロックダウン解除第一段階で、もう夏には、屋外でのマスク義務化撤廃の話題」「ロックダウンの段階的な解除日程 マクロン大統領がプレス公開とツイッターで発表した理由」「パスツール研究所が示すフランス第4波のシナリオ」「フランスは、ワクチン接種を進めても、イスラエルやイギリスのような劇的な変化は期待できない」「コビット・トラッカー...

2021年5月16日日曜日

2021年5月15日土曜日

パリでの私の日常に「旬の魚」は存在しない

心優しい私の従姉妹は私たちが日本に行くと素晴らしいお魚を用意してくれる ツイッターを見ていると、数々の飯テロなる投稿が登場し、海外暮らしで思うように材料が手に入らず、簡単には食べられないものが多数登場する中で、日々、私は、ヨダレを垂らしながら、拝見しているのですが、こと魚、特にお刺身等の生魚に関しては、特別な場所にでも行かない限り、もうほとんど、まともな食材には、そうそうお目にもかかれないので、もはや、あまりに高すぎる雲の上の存在には、何だかかえってあまり反応しなくなりました。 昨日、ツイッターでどこかの日本のお寿司やさんのツイートだと思われるものの中に、見事に透明に光り輝くお刺身の写真とともに、「旬の魚」をご用意しております・・というものがあり、はて??そういえば、私のパリでの日常には、「旬の魚」というものは、存在しなくなっていることに気がつきました。 まだ、パリに来た当時は、そんなことが非常に残念で、「海は繋がっているはずなのに、なぜ?」などと、訳のわからないことを考えたりもしましたが、そもそもあまり、フランス人は魚に興味のない人々で、肉に比べると圧倒的に需要がないのです。 そんなわけで、我が家の近くにはマルシェもなく、日常の食料品は、大抵は、近所のスーパーマーケットで済ませている我が家には、「旬の魚」などはないのです。マルシェに行ったところで、その顔ぶれは、そんなに変わるわけでもありません。 そもそも、需要と供給の問題なのでしょうが、私の行くスーパーマーケットに魚売り場はあるものの、ほとんど、その魚売り場に季節感はなく、いつもいつも、あるのは、サーモン、鱸(スズキ)、鯛、たら、ヒラメ、メカジキ、マグロ、イワシ、赤く茹でられたエビなど、一年を通して、大体、同じ顔ぶれで、しかも、それらは、基本、加熱して食べることが前提の、あまり新鮮さの感じられない魚たちで、滅多に食指が動くことはありません。 たまに、珍しい魚を見つけて、これ、生で食べられる?と確認したにも関わらず、あたって食中毒になり、死ぬほどしんどい思いをしてからは、ことさらです。 強いて季節感があるとすれば、それはノエル前になると登場する生牡蠣や貝類やカニやロブスターなどのプレートなどで、それにもあまり感動はありません。  我が家で一番食べる魚はピカールの鯖 一年を通して、一番、我が家の食卓に上がることが多いのは、安定した品質を保っているピカール(PICARD・フランスの冷凍食品の会社)の鯖のフィレで、これだけは、いつ買っても絶対に間違いはなく、オーブンでそのまま焼いたり、鯖の味噌煮にしたり、しめ鯖を作ったり、鯖寿司にしたりと大活躍。しかし、冷凍ゆえ、いつもあるもので、「旬の魚」と言えるものではありません。 現在は、フランスで、どこのスーパーマーケットでも売っており、「SUSHI」を知らない人はいないほど、広まったお寿司で、フランス人も生魚を食べるということにも抵抗はなくなってきたとはいえ、生魚を買って自分で作るという人などほとんどいないはず。しかも、フランスで売っているお寿司の主役は、おそらくサーモンです。 サーモンがどれだけ好きなんだ!と思うこともありますが、もともとフランス人にとっては、サーモンは身近な魚で、スモークサーモンというほぼ生の状態でこれまでも食べていた魚で、食べやすいのかもしれません。 どこか、海辺の街にでも住まない限り、日本で言うような「旬の魚」というものには、なかなかお目にかかれないかもしれません。 パンデミックのおかげで日本にももう、1年以上も行けていない私にとって、「旬の魚」は、夢のまた夢の儚い存在になりつつあるのです。<関連記事>「もうカーフールで魚は買わない」「やっぱりフランス人は、肉食だなと思わされるパリのスーパーの魚売場」「日本に帰ると猛然と食べまくる!帰国時の海外在住日本人の姿」「PICARD(ピカール)...

2021年5月14日金曜日

開催が迫った東京オリンピックについてフランスで報道されていること

   これまで、フランスでは、東京オリンピックに関する報道は、あまりなされてきませんでした。正直、フランスは、ここのところ、感染状況がようやく減少傾向に向かい、ワクチン接種に最大の焦点を合わせ、ロックダウン解除を段階的に手探りでおそるおそる進めている状態とはいえ、とても他国で行われるオリンピックがニュースに上る余裕はありませんでした。 しかし、ここに来て、いくつかのフランスメディアは、オリンピック開催予定である7月23日まで、あと10週間程度となった東京オリンピックに関するニュースを取り上げ始めました。 それは、オリンピック開催がどのように行われるか?とか、オリンピック開催の可否であるとか、そういった内容ではなく、「オリンピック開催に際して、日本の医師組合が政府に対して、このパンデミックの状況の中で、安全にオリンピック開催は、不可能であると声明を発表していることや、ここ数ヶ月間に行われた世論調査によると、国民の半数以上がオリンピック開催に反対、あるいは、延期を希望しているにも関わらず、主催者側は、オリンピックを安全に開催できることを国民に対して説得しようとしている。」といった、日本がオリンピックをめぐって動揺している状況であることを伝えています。 フランスの報道では、「日本は、他の多くの国よりもコロナウイルスの影響が比較的少ない状態を保ち続けてきたが、現在、ウイルス感染の第4の波に直面しており、今年の1月には、死者1万人を突破し、首都を含む多くの地域が非常事態にある。」 「医療制度は再び圧迫した状況にさらされており、医師らは、人員不足であると言っている。過去数日間、日本の県のいくつかの知事は、彼らが病気の選手に病院のベッドを割り当てないことを示している。大会開始前に日本でトレーニングするチームの計画はキャンセルされた。」と不安定な日本の状況を知らせています。 また、ル・モンド紙(仏・大手新聞)では、「東京オリンピックの主催者は、地元の観客の有無の決定を6月まで延期した。これは、7月23日から開催されるこれらのオリンピックの準備に伴う不確実性のさらなる象徴である。」「尾身茂 医療顧問が、「感染状況」と「圧倒的な病院システム」を考えると、「オリンピックについて話し合う時が来た」「世界中から東京に到着するウイルスの新しい亜種の多くの形態によって表される危険を否定することはできない」と述べている逼迫した状況にもかかわらず、主催者はオリンピックが先に進むことができると主張し続けている。」 「問題は、安全なゲームをどのように組織するかだ」と、オリンピック組織委員会の橋本聖子会長は語り、「大会が観客でいっぱいになるのはおそらく「非常に難しい」だろうと彼女は認めた。...

2021年5月13日木曜日

第3波のピークは超えたフランス 連休突入とロックダウン解除・レストラン再開の条件

   ここ10日間ほどで、フランスの感染状況は、少しずつ改善してきました。 本当に、ゆるゆるなロックダウンで、ずっと高い数値のままに、感染者はグングン増え続け、4月の初旬には、1日の新規感染者数も6万人を突破し、集中治療室の占拠率も私の住んでいるイル・ド・フランス(パリを中心とした地域)などは、150%を突破、フランス全体でも120%超え(6,000人近く)と、もうこれでは、病床に空きがない場合の患者の移送も不可能ではないか??と、一時はどうなることかと思うほど、逼迫した状況が続いていました。 さすがに3月末から4月初旬の酷い状況に直面し、4月に入って、最終手段と言われていた学校閉鎖が行われたり、制限が強化され、ワクチン接種も必死で進めている効果が、5月に入ってから、ようやく表れ始め、現在は、どうにか1日の新規感染者数も2万人台までに、集中治療室の患者数も4,583人(5月12日現在)までに減少しています。 これで、現在は、どうやらフランスの感染状況は、減少傾向にあることは明白になってきました。 5月3日から、学校も再開し、長距離移動の制限が解除され、今週末は、飛び石連休で4日間の休みに入るため、これまでどこにも出かけられなかった(はず・・)フランス人は、このプチバカンスの機会に100万人の人が国内移動をすると見られています。 4月末にマクロン大統領から発表されたロックダウン解除カレンダーによれば、一週間後の5月19日からは、フランス人が待ちに待ったレストラン・カフェのテラス席がオープンし、美術館、映画館、劇場、スポーツ施設が再開され、夜間外出制限も現在の午後7時から午後9時までに延長され、日常生活が戻り始めます。 この19日からの第2段階のロックダウン解除に先駆けて、先日、カステックス首相が、France...

2021年5月12日水曜日

フランス人女性の美しさの基準と美容整形手術

  日本で生まれ育ってきた私がフランス人は日本とは違うな・・と思うことの一つには、女性の美しさについての基準の違いがあります。 フランス人のある程度の年齢以上の女性にとっては(若い女性であっても)、「かわいい」ということよりも、「かっこいい」とか、「セクシー」であることの方が好まれるような気がします。 いわゆる「ぶりっ子」(今も日本で使われている言葉かどうかわかりませんが・・)のような「可愛さ」は、どちらかというと幼稚か、ちょっとどこか足りないように受け取られかねません。 そして、日本のような「美白崇拝」とは正反対で、皆、こぞって日焼けしたがります。これからの季節は特に、日焼けして...

2021年5月11日火曜日

歯医者で見えるフランスでの優先順位 ここでも出てくるバカンスの優先度

  このコロナ禍に嫌だなぁ・・と思いつつ、必要にかられて、私は、昨年の10月の末頃から歯医者さんに通っています。歯医者さんでのコロナウィルスに対する衛生管理など、色々と気付くこともありましたが、一応は、きちんとしていて、抜歯した後にインプラントをすることにして、要は、その抜いた後がしっかり固まるのを見極めるために、抜歯以来、4〜5回、歯医者さんに通っています。 前回の診察で、その周辺の歯の治療も含めて、どちらを先にするかとか、どのようにするか、いつやるか・・などを検討中でした。 一応、6月の初旬にインプラントの手術をする予定になっていて、今回はまず、その隣の歯の仮の治療をすることになっていたのですが、行ってみると、歯医者さんも「さて、今日は、何だったっけ?」などと言い出すので、一瞬、ムッとして、「今日は、隣の歯の仮のかぶせものをするのでは?」と言ったら、「今日は、予約が詰まっているから、そんなことをしている時間はない・・」などと言い出すので、「じゃあ、今日は、何のためにあなたは、私の予約を入れたの? ずるずる先延ばしにするのは、いい加減にして! この間、言っていたことと違うじゃないの?」と、ちょっと怒ったら、次の予約をずらして、予定どおりの治療をしてくれました。 「やっぱり、簡単に引き下がっては、事は進まないんだ・・フランスは・・」と思いながら、その日の予定の治療を済ませて、いよいよ、次のインプラントの予約を決めるにあたって、1ヶ月以上前のレントゲン写真を見て、「もう少し、時期は先にずらした方がいいと思う。6月半ば、もしくは7月以降、あるいは8月くらいの方がいいかもしれない・・」などと言い出しました。 そういえば、6月には、2回目のワクチン接種がある!こと思い出して、その旨を伝えたら、「今は、ワクチン接種が最優先だから、ワクチンをしたら、10日くらいは、手術はずらさなければならないから、2回目のワクチン予約はいつ?」「まだ、取ってない・・」「それなら、まず、ワクチンの予約をとってからね。一応、前回にとった予約をキープして、ワクチン接種の予定がわかったら、電話して!それで日程は決めましょう!」ということで、一段落。 7月、8月に入れば、フランス人にとって年間の一大イベントの夏のバカンスの時期です。「バカンスには行くの?」と不意に話がバカンスの話題になったいので、「まだ、決めてないけど、行ければ行きたいと思っている。パンデミック次第かな?」と答えると、さすがにフランス人。予定は、一気にワクチンの次にバカンス優先の方向のスケジュール調整に進みます。「手術してから1ヶ月間は、すぐに私が見られるところにいた方がいいから、それなら、バカンス前にその1ヶ月間を取らなければならないから・・6月中にした方がいいわね・・」と話は、急展開に・・。「歯の治療に関しても、自動的?に、バカンスを優先して考えてくれるんだ・・」何とか、先に延ばそうとしていた今後の歯の治療の予定を組むのにも、優先事項として登場するのは、バカンスなのです。「今は、ワクチン接種が何より最優先だから!」と彼女は言っていましたが、それは事実であるとしても、こんな局面でも、ワクチンの次に優先順位が来るのは、やっぱりバカンスなんだ・・と、あらためてフランス人にとってのバカンスの優先順位の高さを思い知らされたのでした。 しかし、実のところは、私自身は、まだバカンスに行くかどうかは決めてはおらず、「行けたら、行きたい・・それもパンデミックの様子次第・・」それでも、私がバカンスに行くことを前提にして、予定を組んでくれることに、(彼女は、バカンスには、当然、行くものと判断している)私としては、あっけに取られた気分でした。 家に戻って、さっそく、ワクチン接種をしてもらう予定の、かかりつけのお医者さんに電話したら、あっさり6月5日に2回目のワクチン接種の予約が取れ、さらに歯医者さんに電話すると、結局、インプラントの手術は、6月21日に決まりました。 手術の48時間前から抗生物質の薬を飲んで、朝はしっかり食べて来ること、また、手術に関しての質問表と同意書をポストに入れておいて!と言われて、あっさり予定は決まりました。 決まったとはいえ、予定どおりに行かないのがフランス。しかし、もういい加減、歯の治療を始めて、半年以上。パンデミックという不可抗力があったとはいえ、あまりに長くかかるこの歯の治療に実際の手術の前から、私はもうすでに、かなりウンザリしています。 思いがけずに、出かけるかどうかもまだわからない夏のバカンスのおかげで、どうにか、治療が進みそうなことを喜びつつも、まだまだ私は、フランスをわかっていなかった・・と、これからは、何か急ぐことがあったら、バカンス前の駆け込みで何かことを始めるという技を身につけるべきかな?などと考え始めているのです。<関連記事>「コロナ禍中のフランスの歯医者...

2021年5月10日月曜日

殺害された麻薬取締りの警察官の追悼式に全国から1万人近く集まるフランス人の温情と、ますます危険度が高まるフランスの警察官

  警察関係者のみならず、地元住民や元警察官など、全国から約1万人の人々が先週、麻薬取締り中に射殺された警察官の追悼式に参加するために、アヴィニヨンの警察署前に集結しました。 ちょっとこのご時世にこれだけの人だかりには、ギョッとするところもありますが、さすがにこのようなところに参加する人々は、フランス人とて、マスク率が非常に高く、パーティー騒ぎで人だかりになっている場所とは、集まる層がちょっと違うんだな・・と感じます。 先週、アヴィニヨンで白昼堂々、麻薬取締りのために駆けつけた36歳の警察官が突然、銃で撃たれて死亡した事件は、衝撃的な事件でしたが、その犠牲になった警察官のために、それを単なるニュースとして見過ごさず、これだけの人が追悼に訪れるところが、フランスらしいところなのです。 花を手向ける人、メッセージを置いていく人、フランスがこのような危険な状態であり続けることは許されないと抗議の意味を込めて訪れる人、その理由は、それぞれ、さまざまではありますが、このような追悼式が一般市民も含めて大きく行われ、犠牲者となった警察官の死を悼み、それぞれの想いを分かち合いながら、マルセイエイズ(フランス国歌)を歌ったりするところは、私が好きなフランスの一面でもあります。 一見、冷たい印象もあるフランス人の、その実、とても心暖かく、危機に直面している人を決して、見捨てない、寄り添ってくれる優しい一面がこのような場面に表れているような気がするのです。 懸命な警察の捜査により、この事件の容疑者二人が逮捕されたようです。しかし、逮捕されたと言っても、彼らは大勢のうちのほんの一部、麻薬の売買の現場に銃を携帯している人は、今もたくさんいるはずなのです。 こんな事件が起こった後でも麻薬の取り締りを続けなければならない警察官の恐怖は、計り知れません。 そんな中、昨日は、フレジュス(プロヴァンス・アルプ・コート・ダ・ジュール地域圏)ガベル地区で、夜11時半頃に70人〜80人ほどが暴れ出し、15軒ほどのショーウィンドーが壊され、3台の車が燃やされるという事件が起こりました。 ...

2021年5月9日日曜日

猫もコロナウィルスに感染する危険があるという説

                                            我が家に子猫がやってきてから、もう10年以上が経ちます。娘がその頃はやっていた映画から、名前をポニョとつけました。我が家はアパート住まいなので、猫が自由に家の外を出歩くことはなく、ポニョはほとんど、家の中だけで育ちました。 以前は、ベランダからひょいっと隣人のアパートに勝手に出入りして、まるで自分の別荘のように、ちゃっかり隣の家に上がり込んで隣のおばさんに可愛がってもらったりしていたのですが、隣のおばさんが引退して、田舎に引っ越してしまって、違う人が引っ越してきてからは、ピタリと別荘にも行かなくなり、ベランダにもほとんど出なくなってしまいました。 人の好き嫌いが激しいのは、飼い主にとてもよく似ているのですが、人間である私たちには、ある程度は、浮世の付き合いがあるので、ポニョのようにあからさまに顔に出すわけには行かないのですが、ポニョときたら、歳をとるとともに、年々、嫌いな人に対しては、気性が荒くなり、これまでは、嫌いな人だと、す〜っと家のどこかに隠れてしまって出て来なくなるくらいだったのに、最近は、嫌いな人が来ると「カ〜ッ!!」と唸るようにまでなってしまっているのです。 数日前に、「人間はコロナウィルスを猫に感染させる可能性がある」というニュースを聞いて、ほとんど外に出ないポニョは、リスクは低いな・・とは思ったものの、ポニョに感染させるとしたら、家族である私たちからということになります。 コロナウイルスが人間から動物に、またはその逆に感染する可能性についての科学的研究は、現在、かなり注目されているようで、グラスゴー大学(スコットランド)の研究チームは、猫が飼い主に感染したとされる2つのケースを特定したと発表しています。 グラスゴー大学の獣医学部の獣医診断サービスと共同で実施された研究によると(医学雑誌VeterinaryRecordに掲載)、別々の家に住んでいる異なる品種の猫に軽度から重度の呼吸障害が発見されました。彼らの飼い主は、動物が病気になる前にコロナウィルスの症状を発症していました。 最初のケースは生後4ヶ月のメスのラグドールの子猫でした。彼の主人は2020年3月末にウイルス感染に対応する症状を発症しましたが、検査されたことはありませんでした。呼吸困難に続いて、猫は獣医に連れて行かれましたが、残念ながら、猫の状態は悪化し、安楽死させなければなりませんでした。肺のサンプルは死後に採取され、ウイルス性肺炎によって引き起こされた可能性のある損傷と、コロナウィルス感染が明らかになりました。 2匹目の猫は6歳のシャムの女性で、飼い主の1人がコロナウイルスの検査で陽性だった家庭で飼われていた猫でした。猫の症状は鼻水と結膜炎という軽度のままでしたが、...