2021年5月20日木曜日

半年ぶりのレストラン・カフェのテラス席営業 美術館・映画館・劇場再開 ロックダウン解除パート2

  

もはやこれがテラスかと思われる万全の雨対策のテラス席


 フランスは、とうとうロックダウン解除の第2段階に突入、半年以上、テイクアウト以外、営業が禁止されていたレストラン・カフェがテラス席のみですが、営業を再開し、美術館、映画館、劇場、生活必需品以外の商店、コマーシャルセンターも制限付きではありますが、一斉に再開しました。

 半年以上もの間です。時短営業ではなく営業停止(テイクアウト以外)ですから、政府の援助はあったとはいえ、そりゃあもう、大変なことだったと思います。倒産したお店も相当数にのぼります。

 フランス国民が待ちに待ったこの日は、年が明ける瞬間にも似ている感じがしたほどの盛り上がり様でしたが、この日のパリは、あいにく朝から雨、気温も10℃程度と低く、テラス席での食事には、厳しい天候となりました。

 にもかかわらず、朝一から、マクロン大統領自ら、パリ市内での朝カフェしている動画をツイート。カフェ再開をアピールしていました。おっと、相手は一体誰???と思ったら、カステックス首相でした。最初は、マスクをつけたまま話しながら、待っていたところ、カフェがやってきたら、マスクを外すと言うパフォーマンス付き、ギリギリまでマスクしてろよ!アピールも含まれていました。

 


 昼近くなると、一時、雨も上がったので、私も、散歩がてら、街中の様子を見に出かけました。

 少々の雨なら、傘もささないフランス人のこと、予想どおり、寒くても、多少の雨でも、やっぱり多くの人で、賑わっていました。半年以上もの長い間、営業できなかったレストラン・カフェは、多少の雨なら回避できるように、もはやオープンエアーとは言い難いような屋根付き、囲い付きのテラスをしっかり用意している店も少なくありませんでした。

 それがまた、おしゃれに作られていて、そんなところは、よしよし、パリはやっぱりカッコいいぞ!とちょっと嬉しくなります。

 

黒を基調としたシックなテント


 昨年のレストランのテラス席からの再開時同様に、テラス席は大幅に拡張され、ここ、お店?と思う場所(通路・元来は、歩道の部分)にまでテーブルと椅子が置かれています。

 

本来、ここは通路です

 また、お店に面した道路の反対側にまで、パラソル付きのテラス席を用意し、本来の店内の席数よりも多くなっているのでは・・?と思われる店舗もありました。

 

お店の反対側までのテラス拡張で、むしろ、より開放的で気持ちよさそう

 

 もともと店内よりも開放的なテラス席が好きなフランス人、日常の一部を取り戻した満面の笑みでテーブルを囲み、中には、この寒い中、一人でコーラを飲みながら、カフェのテラスで本を読んでいる結構、年配の女性なども見かけました。

 しかし、人気のお店は、悪天候にもかかわらず、ほぼ満席。食事が運ばれてくるのを満足そうに子供のように得意気に目の前にしている人々の様子には、こちらまでにっこりしてしまいそうです。

 

相変わらず、食べるだけでなく、喋りまくるフランス人の食事風景

 

 ところが、あいにく、昼食時にちょっと傘無しには歩けないほどの雨に見舞われ、慌てて席を移動する事態にまで追い込まれましたが、大して気にもかけずに移動して、そのまま続行。

 夢中になって食べるというよりは、夢中になって喋るという相変わらずの食事風景に、やっぱりフランスには、黙食はあり得ない・・と思ったのでした。

 レストラン・カフェが立ち並ぶ、この辺りは、この半年以上、静まりかえっていましたが、これまで営業を許されていた、それ以外のお店までもが、今日は、朝から休む間もなく、働き通しだ・・と店番をしていたおじさんが、嬉しそうに話していました。

 近くにあった映画館にも立ち寄ってみましたが、もはや、平日というのに子供連れの人も多く、映画館を入ったところにあるポップコーンなどの軽食や飲み物を売っているお店は閉店したままでしたが、上映中と表示された電光掲示板を懐かしく眺めてきました。

  

上映中の映画の掲示板

 

 もはや、レストランもカフェもほとんどのお店もようやく開店したフランスは、当日、ようやく集中治療室の患者数が5月9日にようやく5,000を切ったと思ったら、ここまでの10日間であっという間に3,862人にまで下がりましたが、イル・ド・フランス(パリを中心とした地域)の集中治療室の占拠率は、未だ104%(国全体では、76%)なのです。

 もうレストランにも、カフェにも行ける、どこでも買い物もできる、映画も見れる、美術館にも行ける・・これまで行けなかった多くの場所に一気に人が溢れ出すことに、不安はあります。

 ゆるゆるなロックダウンだと思ってはいましたが、考えてみれば、ものすごい制限下の生活が続いていたのです。満面の笑みをたたえながら、「テラスセラピーだ!」(テラスセラピーはここのところ、言われ始めたニューワード)などと言いながら、日常生活を謳歌し始めたフランス人に、これまでよく頑張ってきたね・・と共感する気持ちも湧いてきます。

 しかし、おそらく、未だに日本以上に感染は蔓延している状態のフランスが、第4波を迎えることなく、このまま乗り切れるかどうかは、疑問です。

 どう考えても、これまで半年以上の鬱憤が溜まっているこの解き放たれた人々が街に出る勢いは、ワクチン接種が拡大する勢いよりも大きいのは、明らかです。

 イギリスやアメリカなどで、日常生活を取り戻し始めているニュースは見ていますが、フランスは、感染が減少状態であることは明らかですが、フランスは、そこまでワクチン接種が拡大しているわけでも(現在31.54%)、感染が充分に減少しているわけでもないのです。

 ロックダウン解除とともに、すぐそこには第4波が待っているような気がしてなりません。



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