2021年4月30日金曜日

ロックダウンの段階的な解除日程 マクロン大統領がプレス公開とツイッターで発表した理由

  マクロン大統領は、5月3日から、4段階に分けたロックダウンを解除していく日程を発表しました。数日前に、カステックス首相から、以前に発表されていた5月半ばからのロックダウン解除の日程については、週末にマクロン大統領から発表があることが知らされていたので、国民は、それを待っていました。 ここのところ、フランスでは、ロックダウンにしても解除にしても、実際の発表の前にその内容の概ねは漏れ聞こえてくるか、発表した途端に内容が変更になったり、中止になったり、グタグタの状況で、わけがわからないことが多くなってきています。 そして、ここへ来て、またマクロン大統領から発表されるとされていたロックダウン解除の日程は、プレスへの公開とマクロン大統領自身のツイッターで発表されるという前代未聞の公開の方法が取られました。 pic.twitter.com/B8VsaRuC1P—...

2021年4月29日木曜日

モンペリエ近くの高齢者施設でクラスター ワクチンは完全無欠ではない

    もはや、フランスでの唯一の救いと思われるワクチン接種は、接種の権利を得られる範囲をどんどん拡大してはいるものの、現在のところ、フランスのワクチン接種状況は、1回でもワクチンを接種した人は、まだ20%程度、5人に一人の割合と、まだまだ、感染拡大を止めるには、ほど遠い状態です。 ワクチンが思うように届かないという問題もありますが、保存方法の問題から、一番、色々な場所での接種が可能なアストラゼネカワクチンを拒否する一定の割合の人が存在し、せっかく届いているワクチンを開封してから、接種しきれずに廃棄せざるを得ないことを嘆く医者がその現状をSNSで公開して訴えたりしています。 かと思えば、少しでも早くワクチンを受けたい人が廃棄するぐらいだったら、ワクチンを接種してほしいと、予約なしでも行列を作っていたり、どうにも、まんべんなく、ワクチンを供給することができていないようです。 マクロン大統領は、思い余って、24時間、年中無休でワクチンを!などとまで、口をすべらしていますが、もともと、効率よく、急いでさっさと事を進めるのが苦手なフランスです。この状況においても、フランスは、急速に事を進めることができません。 そんな中、唯一の希望であるはずのワクチン接種に危うい状況が浮上してきました。 85%の居住者がワクチン接種を済ませている状況のモンペリエ(フランス南部・オクシタニー地域圏)近くの高齢者施設...

2021年4月28日水曜日

コロナ渦中のフランスの歯医者③ ミューチュエル(国民健康保険でカバーしない分をカバーする保険)乗り換え

     コロナウィルスのおかげで、ずっと先延ばしにしていた歯の治療に重い腰をあげたのが、昨年の10月初めのことで、最初のロックダウンから半年以上経った頃で、なんといっても、室内でマスクを外さなければ治療を受けられない歯医者さんは、コロナウィルスが蔓延してからは、恐怖だったのです。 それでも、昨年の最初のロックダウンが解除されて、結局、多くの人がバカンスに出かけたフランスでは、秋頃から、また雲行きが怪しくなってきて、ようやく意を決して、今、行かなければ、またロックダウンかも・・と思いながら、コロナ渦中の歯医者さんに出向いたのでした。 その時点でも、歯医者さんは、入ってすぐに非接触体温計での体温チェック、プラスチックのガウンと頭に被るカバーまでつけさせられて、持ってきた荷物も預けるというなかなかな衛生対策ぶり・・細かな問題はあるにせよ、フランスにしては、なかなか気を配っている方だろうな・・と思っていました。 その後、抜歯してから、抜いた後がしっかり固まるまでということで、その後、数回、通っていましたが、まだ、しっかり固まっていないということで、次の段階に進めぬまま、抜いた歯をインプラントにするか、入れ歯にするかの決断を強いられていたのでした。 結局、食べることが大好きな私としては、やはり歯は何よりも大事。やっぱり多少、お金がかかっても、インプラントにしようと決めると、今度は、抜いた隣の歯が虫歯になりかけているから、まず、その治療をしてからの方がいいと言われて、インプラントと、もう一本の歯の治療の分の見積もりをもらってきたところまでで、前回の治療は中断していたのでした。 インプラントに加えて、隣の歯まで??とちょっと遺憾に思った私は、一応、日本にいる従姉妹に相談したりして(彼女のご主人は歯医者さん)、結局、両方、やることにしたのですが、その間、歯医者さんに出してもらった見積もりをミューチュエル(健康保険でカバーしきれない分をカバーする保険会社)に送って、いくら戻ってくるのかを確認したりして、(実際は、そんなにレベルの高い保険でもないためにあまり戻ってこない)今回の診察に臨んだのした。 ちなみにインプラントともう1本の歯の治療でかかる費用は、2,800ユーロ程度(約36万円)そのうち、1,000ユーロ近くが保険で戻るようです。 もうコロナ禍の診察にも慣れた様子で、体温チェックはありませんでしたが、相変わらず、プラスチックのガウンと頭に被るカバーは継続していて、歯医者さんに「ワクチンは受けましたか?」と聞いたところ、「もちろん!もう2ヶ月以上前に2回目の接種が済んでるわよ!」と即答されて、ちょっと安心・・考えてみれば、防御はしているとはいえ、マスクなしの患者さんと毎日接して、患者さんの飛沫を飛ばしまくるの歯医者さん、かなりリスクの高い仕事です。 ちなみに私の歯の治療のことで相談に乗ってもらった日本にいる従姉妹の旦那さんは、歯医者さんなのに、まだワクチンできていないと言っていました。 今回の歯医者さんの治療で、これまで入っていた保険は、毎月支払っている金額にしては、いつの間にか、カバーできる範囲が減っているようで、(毎年、自動更新なので、そのままにしていました)、今年いっぱいで、他のミューチュエルに乗り換えることにし、(それでも、ゼロではないので、今の段階で変えるのはもったいないので)この2本の歯に関しては、年内に治療を終わらせて!と頼んで、いよいよ本格的な治療が開始されました。 今年は、これまで使っていた銀行も乗り換えたので、それに引き続き、来年は、保険会社も乗り換えすることにしました。 普段は、大して医者にもかからない私なので、ついつい放ったらかしになっていた保険、しかし、もしもの時が怖くて、そのままにしていたのですが、この際、今まで払っていた分を少しは取り返そうと、今年のうちに、メガネも作り直そうと思い始めたのでした。 しかし、銀行、保険、歯医者に眼医者(保険でメガネを作るために処方箋が必要)と次から次へとできる用事が医者のハシゴとは・・バカンスにはどこにも行けない分、使うお金も時間も医者通いとは・・年齢を感じるばかりです。<関連記事>「コロナ禍中のフランスの歯医者...

2021年4月27日火曜日

コロナウィルスワクチンのつもりが生理食塩水を注射されていた140人 エペルネ グラン・テスト地域圏

     フランスのエペルネ(グラン・テスト地域圏 マルヌ県)のワクチン接種センターでは、4月20日にファイザー/ BioNTechのワクチンを投与したつもりが、140人に対して、生理食塩水を投与していたことが明らかになりました。 幸いなことに、これは健康には害のない間違いではありましたが、このワクチン接種センターは、大きな信頼を失う結果となり、ワクチン接種に懐疑的な人の不信感を煽る一旦にもなってしまいました。 このあり得ないミスに翌朝になって気付いた予防接種センターは、すぐに該当患者に連絡をとり、ワクチンの再接種をすることになりました。 幸いにも、健康上には、問題のない事故?ではありましたが、国中を揚げて、ワクチン接種に躍起になっているときに、この分の時間と人出と労力が無駄になり、再びワクチン接種の時間とそのためにワクチン接種が遅れることも問題ではありますが、このような間違いが怒ることで、不安と不信感が高まることが何よりも問題です。 フランスは、日常的に、何かとミスに遭遇する機会が多い国ではありますが、ワクチンしか、もう救われる道はない・・と思われる現在の事態にこのようなミスは、ちょっと見過ごすことはできません。 そもそも、この事故が起こったグラン・テスト地域圏は、パンデミックが始まって以来、フランスでの感染が大きく広がったのも、この地域からで、当初のこの地域の被害は、フランスの中でも最も甚大であった地域です。 そして、現在もこの地域の感染状況は、決して、楽観視できる状況ではありません。 この間違って投与された生理食塩水は、特に創傷の洗浄などのさまざまな治療に使用されたり、注射中の希釈剤として使用されるもので、決して危険なものではありません。 とはいえ、なぜこのような間違いが起こったのかは、現在のところ、明らかにされていません。このワクチン接種センターの準備システムにエラーが起こる可能性があったことは確実で、これが人為的なミスであった可能性もないとは言えないとされています。 ミスをしても、「それは、私のせいではない」というのが常のフランスです。間違いは起こってしまったことで、仕方がないことではありますが、皆が「私のせいではない」と言い張って、事を水に流してしまえば、今後も同じようなことが起こる可能性があります。 失敗は失敗として認めて、反省し、問題点を解明し、予防接種センターのワクチン接種までの流れのシステムを改良していってもらわなければなりません。 この地域のワクチン接種キャンペーンは、1月15日に開始されて以来、病院センターと私立診療所が仕事を分担しながら急ピッチでワクチン接種が進められてきました。 3月に新しいワクチン投与量が到着すると、2つのワクチン接種施設は、これまでのペースを維持することがますます困難になり、スペースが不足して、4月19日に単一の予防接種センターが開設されました。 この事故が起こったのは、その直後のことで、新しいワクチン接種センター開設の際の混乱状態が予想できます。 終いには、この事故に対する「陰謀説」まで、持ち上がっていますが、健康上には問題のないことから、うやむやになっていく可能性も大です。 エペルネ市長は、「この種の事故の再発を防ぐために、施設はワクチン接種の安全性、品質、継続性、トレーサビリティ、および管理を保証するためのプロトコルを直ちに強化した」と述べていますが、この事故が起こった原因については、公表していません。 このミスに関する保健当局の沈黙は、住民を不安にさせ、原因についての透明性だけが不信を解消することができます。健康に関するダメージはないという説明では、充分ではありません。 ワクチンの安全性も100%とは信じきれずに、ワクチンを受けるにあたっては、誰もがそれなりの覚悟をして受けている段階です。それが、ワクチンを受けたつもりが、ワクチンではなかった・・その拍子抜けした、やるせない気持ちは、想像できます。 私がワクチン接種をしたのは、かかりつけの長いこと知っている親しいお医者さんで、そんな間違いが起こりえると考えたわけではありませんが、記念に?・・と、私に接種してくれたワクチンの瓶の写真を撮らせてもらいました・・ので、私が接種したのは、生理食塩水ではありません。<関連記事>「コロナウィルスワクチン接種をしました! アストラゼネカのワクチン」「アストラゼネカのワクチン使用停止が招く混乱と不信感」「フランスでコロナウィルスワクチンが浸透しにくい理由」 ...

2021年4月26日月曜日

フランスは、ワクチン接種を進めても、イスラエルやイギリスのような劇的な変化は期待できない

昨日のパリ19区のビュットショーモン公園での様子 フランス人は、フランスのことを特別な国だというような表現の仕方をする人が多いのですが、昨日、ニュースを見ていたら、ある医療機関の代表の人が「フランスは、唯一の国だ・・」と話し始めたので、「ハイハイ、何が唯一なんですか?・・」と思って聞いていたら、「フランスは、感染の蔓延がほぼピークに達している中でワクチン接種を必死に進めている唯一の国だ」と言っているのを聞いて、なるほど・・と思いました。 現在、ワクチン接種がかなり進んでいるイスラエルやイギリスでは、感染者が劇的に減少し、コロナウィルスによる死亡者も桁違いに減少し、コロナ前の日常を取り戻しつつあります。 彼らがカフェやパブなどで楽しそうにしている様子を指を咥えて見ているフランスです。 しかし、彼らが今、劇的な感染者の減少という局面を迎えているのは、ワクチン接種の拡大とともに、彼らは2ヶ月以上の厳しいロックダウンを行ってきた結果でもあり、その効果を伴ったものであるということです。 その点では、フランスでは、夜間外出禁止や、遠距離の移動の禁止や、レストランやカフェ、一部の店舗の営業は禁止されているものの、日中の街中の人の動きはほぼ平常と変わらず、学校閉鎖に踏み切ったのも学校のバカンス期間を含めた4月に入ってからの約4週間のみで、感染状態も若干、減少したものの、未だに1日の新規感染者数は、平均3万人、集中治療室の患者は6千人に迫る勢い、死亡者も1日平均300人ほど出ている状況です。 この状態で、学校も今週から徐々に再開され、5月3日からは、長距離移動も可能になると発表されています。実際に、ワクチン接種が進んでいる高齢者の感染はフランスでも劇的に減少しているので、「ワクチン接種さえ進めば・・イスラエルのように、イギリスのように・・日常が戻ってくる!!」と祈るように思っていたのですが、考えてみれば、彼らのような劇的な変化はフランスには、期待できないかもしれないのです。 しかも、先週末もフランスは、警察署で起こった悲惨なテロ事件や2万人単位のデモ、おまけにパリ19区にあるビュット・ショーモン公園では、数百人にものぼる若者たちがほとんどの人がマスクもなしに、陽気に音楽をかけての盛大なパーティーを開き、そのあまりに屈託なく楽しそうにはしゃぐ様子には、言葉を失います。 取り締まる警察も、テロ対策、コロナ対策と全てに手が回らないのもわからないではありません。🇫🇷...

2021年4月25日日曜日

思いがけずに娘もワクチン接種を受けることができました!

          娘がワクチン接種をした病院内の様子 私が思いがけず、新型コロナウィルスのワクチン接種の予約をしたのは、今年の2月26日のことでした。たまたま、いつも飲んでいる薬の処方箋をもらいに近所のかかりつけの医者に行った際に、「ワクチンの申し込みをしますか?」と言われて、(その時は、まさか私にワクチン接種を受ける権利があるとは思っていなかったので・・)「えっ??いいの?」と言いながらも、「あなたは、心臓疾患があるから申し込みできるわよ!」と言われて、「ラッキー!」と、すぐにその翌日に軽い問診を受けて、申し込みをしたのでした。 申し込みをしてから、おそらく、セキュリテソーシャ...

2021年4月24日土曜日

パリ近郊・平和で静かな街 ランブイエの警察を襲ったテロ事件 大胆にも警察に乗り込む手口

 パリ近郊(イル・ド・フランス イヴリーヌ県)の平和で静かな街 ランブイエの警察署で23日の午後2時20分頃、ナイフを持った男が警察署の入り口付近で、警察署勤務の女性の喉をナイフで掻き切るという衝撃的な事件が起こりました。 犯人は、36歳のチュニジア国籍の男で、2009年に不法に入国して以来、不安定な状態でフランスに滞在し続けていましたが、2019年に例外的な従業員居住許可、2020年12月に居住許可が発給され、2021年末までの滞在許可証を持っていたという、警察筋からはノーマークの男で、昼休みから戻った被害者女性の喉元をナイフで2度刺して殺害、犯行時にこの男が「アッラー・アクバル(神は偉大...

2021年4月23日金曜日

フランスは徐々にロックダウンを解除 来週から小学校再開 あまり感染減少してないのに・・

    3回目のロックダウンで開始された学校閉鎖が発表された時点での一応の期限を迎えようとしていることから、フランスでは、次のステップへの移行について、カステックス首相が、オリヴィエ・ヴェラン保健相、教育相、内務相を伴って会見を行いました。 ここのところ、ごくごく僅かではありますが、フランスの感染状況は、若干、減少しているかもしれないといった状況です。しかし、昨年11月の2度目のロックダウンの時のような顕著な減少傾向は見られず、未だに1日の新規感染者数は、3万人超えの状態で、集中治療室の患者数は、6,000人に迫る勢いです。 にも関わらず、カステックス首相は、「おそらくピークは過ぎた」と発表し、本来ならば、到底、規制を緩める段階には、達していないところですが、当初の予定どおり、来週から小学校は学校を再開する決定を下しました。 もとより、社会的、教育的、心理的な見地からも、学校閉鎖は、できる限り避けたい方針のフランス政府は、学校の再開は、さらなる衛生管理を強化して、まず小学校以下の小さい子供から開始されます。 翌週には、中学校、高校が生徒の半分ずつを一週間おきにオンライン授業と登校を交互に交代する形で再開されます。 学校再開に際しては、オートテスト(簡易テスト)を一週間に40万回、5月中旬には、60万回まで拡大して使用することで早い時点での感染拡大防止策をとり、学校閉鎖前に取られていた体制(クラスに一人でも感染者がいたら、学級閉鎖、クラス全員7日間の隔離)に戻ります。 5月3日からは、10㎞以上の外出制限も撤廃される予定です。 大した感染減少が見られないままに、規制を緩和していくのは、誰もが経済的にも心理的にも、もう厳しい状況が耐えられない状況であるとともに、ワクチン接種の拡大の見込みが含まれています。 5月中旬には、国民が待ち望んでいるレストラン(テラス席のみ)の再開を行う予定であるとしたものの、レストランは、感染のリスクが高いこともあり、慎重に時期は見極めて地域的(地域によって感染状況には、かなりバラつきがあります)、段階的に行うという発表のみで、具体的な日付は発表されませんでした。 どちらにしてもパリ(イル・ド・フランス)は、フランス国内でも最悪の状況で、レストランの再開は、おそらく他の地域に比べて、遅くなるに違いありません。 テラス席のみのオープンは、フランス人にとっては、全く問題のないことで、もともとレストランの室内よりもテラス席が好きな人々、昨年の1回目のロックダウン解除後のように、道路を拡張してのテラス席が用意されて、大勢の人で賑わうことでしょう。 1年以上にわたる、このパンデミックで確認されたことは、フランス人には、どんな規制も規則もあってなきの如く、ワクチン接種の拡大以外は、フランスが救われる道はないということです。 他のヨーロッパの国よりもなかなか進んではいないとはいえ、それでもフランスなりに頑張ってワクチン接種を進めている状態で、高齢者施設の住人に関しては、90%以上がワクチン接種が済み、それに続く高齢者にも急ピッチでワクチン接種が進んでいます。 しかし、5月半ばか、6月にレストランやカフェが再開されたとしても、そこに押し寄せる大半は、まだワクチン接種を受けることができていない若年層です。 ワクチン接種が済んでいる高齢者の感染が劇的に減少していることから、ワクチンの有効性は、明らかですが、ロックダウンが解除されて一番、動き回る世代には、ロックダウン解除のタイミングにワクチン接種はまだ、回って来ていないところが非常に心配されるところです。 若年層は、重症化しないという当初の見解も、最近のイギリスを始めとする変異種には、該当せずに、現在、集中治療室にいる患者は、どんどん低年齢化しているのが実態です。 とはいえ、この段階でロックダウンの規制を緩和し始めるということは、もう政府は国民をコントロールすることは不可能、なんとか、これ以上、医療崩壊状態が悪化しなければ、あとは、ワクチン接種に力を入れる以外には、手段がないというところが、正直なところだと思います。 しかし、ゆるゆるとはいえ、現在のロックダウンの段階よりも、ロックダウンが解除され、学校が再開し、レストランのテラスがオープンした時に、再び、さらに大きな危険が待っているような気がしてなりません。 現在、フランス国内に蔓延しているウィルスの大部分はもはや、そのほとんどがイギリス変異種に切り替わっており、イギリス変異種は、当初からの予想どおり、その感染力のスピードや重症化、長期化の威力が以前のウィルスとは比べものにないほど強力なことは、今回のロックダウンで、感染が以前のようにはすぐには、減少していかないことからも明らかです。 しかし、ワクチンがある以上、ひたすら、ワクチン接種の拡大を待っていれば、お先真っ暗という状態ではありません。まだもう少し時間はかかるとは思いますが、ワクチンさえ拡大していけば、学校だって、レストランだって、感染の心配をしないで、行けるようになるのです。Vacciner,...

2021年4月22日木曜日

フランスのスーパーマーケットからレシートが消える

  フランスのスーパーマーケットのエコ化が進んでいます。フランス大手スーパーマーケットチェーン・カーフールは、環境問題への取り組みとして、2年以内に同社、スーパーマーケットの買い物の際の印刷されたレシートを自動的に提供することを廃止することを発表しました。 環境問題に関しては、スーパーマーケットでは、このところ、プラスチックの袋が廃止されたり、賞味期限の迫った商品を廃棄しないように、色違いのラベルをつけて大幅に値下げして売り切るとか、なかなかアクセルがかかっています。 フランスでは、年間300億枚のレシートが印刷されています。これは、250万本の木が伐採されたことを表していると言います。 顧...

2021年4月21日水曜日

パンの国フランス・パリで大成功した日本のパン屋さん・ブーランジェリー AKI(アキ) Boulangerie AKI

  フランスは、言わずと知れたパンの国。「パン」という言葉の語源は、ポルトガル語という説が有名なようですが、パンは、フランス語でも「パン(pain)」です。 フランス人にとって、パンは主食であり、その中でも一番、ポピュラーなのは、バゲットと呼ばれる、日本で言うフランスパンです。 以前、私がイギリスに留学していた時に、友人から、「イギリス人は、毎日イギリスパンを食べているの?」(もう20年以上前のことです)と言う手紙をもらって、苦笑したことがありましたが、イギリスには、イギリスパンはないし、フランスには、バゲットはあっても、フランスパンという言葉はありません。 フランスでは、圧倒的にバゲットが身近な存在で、レストランに行けば、パンは、たいてい水のように出されるもので、追加を頼めば、いくらでも出てきます。(とはいえ、そんなに追加を頼んでいる人もあまり、見かけませんが・・) とにかくパンが大好きで、以前、主人の友人で、「日本食レストランはあまり好きじゃないんだ・・」という人がいて、「どうして?」と聞いたら、「日本食レストランでは、パンが出てこないから・・」と言われて、苦笑してしまいました。 そのパン好きの彼は、ピザを食べても、パンを食べるというパン好きで有名な人でした。 フランスでのパンは、いわゆるバゲットやパン・ド・カンパーニュと呼ばれるハード系のパンがフランスでは「パン」と呼ばれるカテゴリーで、クロワッサンやパン・オ・ショコラやショッソン・オ・ポム(甘く煮たりんごがパイ生地に包まれて焼かれたもの)などは、ヴィエノワズリーと言って、別に分類されます。 とはいえ、どちらもブーランジェリーと呼ばれるパン屋さんで売っているのですが、どこのブーランジェリーも同じようなラインナップで、慣れてくるうちに、もう少しバラエティがあっても・・などとも思ったりもするものです。 そんな中、あのパン屋さんができて、もう10年近く経ったでしょうか?  最初、ラーメン屋さんや日本食レストランが多いオペラ座界隈のサンタンヌ通りに日本のパン屋さんができると聞いた時には、「へぇ〜〜?」と思ったものでした。 今では、大成功をおさめた「ブーランジェリーAKI」ができる前のお店は、フランス人経営のちょっと寂れた感じのカフェだったか、パン屋さんだったか?今では、どんなお店だったのかがあまり記憶もないくらいに影の薄い存在の店舗でした。 日本人が多い界隈でもあり、日本のパン、いわゆる日本の食パンやカレーパン、メロンパン、あんぱんなどのいわゆる菓子パン、惣菜パンなどなど、日本ならどこでもあるけど、実はフランスにはないパンを売るパン屋さんは、大成功をおさめています。 1号店は、狭い店内にたくさんの売り子さんがカウンターに立ち、次から次へとお客さんの注文を捌いていく様子は、日本のような手際の良さです。 パンに加えて、フランスには、ありそうでない日本でいうところのショートケーキやロールケーキ、また抹茶を使ったケーキなども置いています。    ごまメロンパンに抹茶クリーム&生クリームメロンパン、さくらメロンパン そのうち、このお店は、おにぎりや日本のお弁当までを扱うようになり、みるみる大繁盛店に成長しました。 日本円に換算すると明太子のおにぎり1個3.8ユーロ(約500円)とぶっ飛びだが、外食の高いパリでは、これでも充分、売れるのです  中でも、我が家で気に入っているのは、いわゆる日本の食パン(Pain...

2021年4月20日火曜日

現在の日本への入国時の厳しい隔離体制と東京オリンピック開催

        現在、外国から日本へ入国するためには、大変、厳しい規制が敷かれています。 入国前72時間以内のコロナウィルス検査証明書の提示、入国時の再検査、3日間の政府指定の隔離施設での隔離、それに加えて、さらに11日間の自主隔離、(合計2週間の隔離状態)とその期間の徹底した健康チェックと入国者の追跡と、この隔離を含む衛生管理に従う旨の誓約書の提示が求められています。 誓約書の最後には、「また、誓約に違反した場合、関係当局により氏名(外国人の場合は、氏名及び国籍)や感染拡大の防止に資する情報が公表され得るとともに、外国人の場合は、出入国管理及び難民認定法の規定に基づく在...

2021年4月19日月曜日

母親による8歳の少女の誘拐事件

母親に誘拐された少女 どこか小さい頃の娘に似ているのでドッキリ・・    13日(火)フランス北東部のヴォージュで8歳の少女が3人の男に連れ去られる誘拐事件が発生したというニュースがフランス中を駆け巡りました。また、恐ろしい事件が起こってしまった・・と思っていましたが、報道ではすぐに、誘拐された少女の写真とともに、彼女との単独での面会を禁止されているという母親の写真を併せて報道していましたので、恐らくこの誘拐は、その少女の母親であると見られていることは、わかっていました。 数日後には、この誘拐を手伝ったとされる5人の男性がイル・ド・フランスで逮捕され、すぐに事件は解決する...

2021年4月18日日曜日

コロナウィルスによる死亡者10万人突破と5月中旬にテラス・美術館再開を模索するフランス

   久しくご無沙汰していた日本にいらっしゃる元上司の方から、メッセージを頂きました。 メッセージには、「フランスは、コロナウィルスによる死亡者数が10万人に達し、世界第4位と日本で報道されていますが、大変、心配しております。」とありました。 このメッセージのとおり、フランスは、4月15日の時点で、とうとう新型コロナウィルスによる死亡者数が10万人を突破しています。世界第4位というのは、どういう換算の仕方かは、わかりませんが、数字だけを見れば、アメリカ、ブラジル、インド、イギリス、イタリア、ロシアに続いています。 死亡者数が9万人を突破したのが3月12日ですから、約1ヶ月の間に1万人が亡くな...

2021年4月17日土曜日

入院患者の3分の1は、退院後4ヶ月以内に病院に戻る 初回感染を乗り切っても安心はできないコロナウィルス

 「新型コロナウィルスで入院した患者の3分の1が病院に戻る」という研究結果をBMJ(British Medical Journal)が発表し、症状が改善して、退院しても、決して安心できない状態であることを警告しています。 新型コロナウィルスに感染した場合の複数の合併症が予後に影響を及ぼし、長期的に悲惨な結果をもたらす可能性があるのです。 新型コロナウィルスは、単純なインフルエンザとは違います。2020年8月に退院した48,000人のコロナウィルス患者に関するイギリスの研究によると、彼らのほぼ3分の1(29.4%)が退院後140日以内に病院に戻り、同期間に10人に1人(12.3%)が死亡しています。 これまでも新型コロナウィルスは、長期コロナ感染症(COVID...

2021年4月16日金曜日

フランスで日本の餃子(GYOZA)が浸透し始めた!

  フランスの大手チェーンのスーパーマーケットに堂々と並ぶ冷凍餃子 フランスでは、ここ数年、大の日本食ブームで、このパンデミックの影響で、レストランの営業がままならないものの、今やお寿司は、フランスのどこのスーパーマーケットでも見られるようになり、日本食といえば、まずは、お寿司を思い浮かべるフランス人が多いと思います。 パリには、だいたい、どこの街にも日本食レストランがあり、(とはいっても、その多くは中国人経営のなんちゃってお寿司をさらにフランス人の好みにアレンジしたようなものがメニューに並んでいますが・・)、お寿司の他に天ぷらや焼き鳥なども用意されています。 そんな中国人経営のお寿司屋さんも生き残りが大変なのか?そのメニューのバリエーションが拡大し、当初は、お寿司だけだったお店のメニューには、焼き鳥などに混ざって餃子が登場するようになりました。 中国人経営の日本食屋さんのメニュー 08が餃子 以前から、フランス人でもパリにあるラーメン屋さん(昼食時などには、長蛇の列ができています)に行ったことがある人などは、「餃子大好き!」などという話を聞いたことがありましたが、餃子がフランスに広まり始めたのは、この中国人経営のお寿司屋さんが餃子を扱い始めたことによると私は、思っています。 以前からも、日本食料品店、アジア食料品店などに行けば、味の素(AJINOMOTO)の冷凍餃子などは、買うことができましたが、ここのところ、ごくごく普通のカーフールなどのフランスの大手スーパーマーケットチェーンなどでも、どこへ行っても、冷凍餃子(味の素が多い)が置いてあるようになりました。 そして、最近、日本食に力を入れているのが、ありありとわかるフランスの冷凍食品メーカー「PICARD(ピカール)」などにも自社製品の餃子が登場しています。(どこか妙な感じのするものではありますが・・) それにつれて、他のメーカー(おそらく日本のメーカーではない中国のメーカーなど)の冷凍餃子もスーパーマーケットで見かけられるようになり、先日、いつもはあまり行かない地域に他の用事で出かけた時に、たまには、違うスーパーマーケットも覗いて見ようと足を運んだところ、冷凍餃子のスペースの大きさにビックリしたのです。 フランスのごくごく一般的なスーパーマーケットにこれほどのスペースを取るほど、冷凍餃子が売れているのだろうか?と・・。 もともと餃子と言えば、中国発祥の食べ物、しかし、フランスでは、日本の焼き餃子は今や日本食の一つと言える地位を獲得しつつあります。5〜6年前は、中華のテイクアウトのようなお店には、日本の餃子と思われるもの(焼き餃子)が売られていましたが、それは、ラビオリ・シノワという名前でした。 最近は、同じものが、ラビオリ・ジャポネになっています。 そして、今やそのラビオリ・ジャポネは、本来のGYOZAという呼び名で浸透しつつあり、フランスのトップ...

2021年4月15日木曜日

コビット・トラッカー Covid Tracker ワクチン接種の空き状況が確認・予約できるサイトを作ったのは、政府とは無関係の24歳の青年

 今、コロナウィルス感染拡大が止まらないフランスで、唯一と言っていいほどの希望の星は、ワクチン接種ができるだけ、スムーズに迅速に進んでいくことに違いありません。 そして、そのワクチン接種の予約がどれだけ取りにくい状態であるかは、私が個人的に聞いただけでも、「相当の人が、いくら電話をしても繋がらない・・」とか、「繋がっても予約が取れない・・」とか、「ワクチンが届かない・・」など、相当数の人がワクチン接種を待っている状態です。 一方では、ワクチンは保存方法が容易ではなく、しかも、ワクチン自体が1本で10回分の接種分となっているため、キリよくワクチンを使い切ることが難しく、ワクチンを無駄にしないために、思いがけずに、優先順位とされている順番を遥かに飛び越えて、ワクチン接種が受けられたりするという、チグハグな状況が続いています。 現在のフランスは、もう本当に切羽詰まった感染状況ゆえ、また、ワクチンが予定どおりに届かないという事情もあるため、一回分のワクチンも、無駄にできない状況です。 そんな状況の中、ここのところ、大注目のワクチン予約の空き状況を確認して、瞬時にワクチンの予約ができるサイト「コビット・トラッカー」が大活躍しています。自分の住んでいる地域を選ぶだけで、瞬時に、今、その地域で予約できるワクチンの数と接種場所、時間が出てきて、すぐに予約をすることができます。 試しに、私も自分の住んでいる地域を入力してみると、「現在、予約可能な数は、82、最短で5月17日の13時20分に○○のワクチン接種センターで予約ができます。」と情報が出てきて、その隣には、クリックすれば、予約がすぐに取れるようにできています。 現在の段階で、5月17日とは、かなり先ではありますが、まるで先が見えずに不安な日々を過ごすよりは、少しでも早く、予約が取れることは、大きな安心でもあります。 そして、このサイトを立ち上げたのは、政府とは無関係の若干24歳のギヨーム・ロジエというコンピューター工学学校に通う青年で、彼は、このサイトのきっかけになった状況を振り返って語っています。 「昨年3月にイタリアで、感染拡大が認められた時に私たちは、それを遠くから見るだけでした。」そんな状況をもどかしく思った彼は、ジョンズホプキンス大学のデータを使用して、フランスとイタリアの症例数を示すグラフを作成しました。そして、フランスもイタリアと同じ傾向をたどっていましたが、約10日遅れていることに気付きました。 最初は、単に彼の好奇心から、コロナウィルスの感染状況を監視するサイトを立ち上げたのです。 その後、彼は、そのデータグラフを家族、友人、同僚と共有し始め、周囲の人から、常にそれを更新するように頼まれ、彼の好奇心は、多くの人から期待を寄せられるようになり、彼はいつしか使命感を感じるようになり、ウェブページを作成。  そして、すべての予想に反して、数日でそのサイトには約20,000人の訪問者が訪れました。...

2021年4月14日水曜日

コロナ禍の娘のパリの国立病院の研究所でのスタージュ(インターンシップ)

    我が家の娘は、昨年、秋から日本の国立大学の大学院に留学する予定にしていましたが、ドタキャンになり、今年の春に延期したものの、結局、2度目のキャンセル、昨年の秋の段階では、本当に飛行機のチケットも買って、出発の目前でのドタキャンだったために、突然とぽっかりと空いてしまったその期間のフランスでのスタージュ(インターンシップ)を見つけるだけでも大変なことでした。 2回目のキャンセルは、一度、痛い目に合っているために、煮え切らない返事しか戻って来ない日本の大学に早々にある程度は、見切りをつけ(こちらのグランドエコールと日本の大学の人が間に入っているため、直接、交渉ができないために余計に話が進...

2021年4月13日火曜日

パリ16区で起こった銃撃事件で1名死亡、1名重症の衝撃

 昨日、私が、パリ16区で起こった銃撃事件を最初に知ったのは、日本大使館からの一報でした。「報道によりますと、12日午後1時40分頃、パリ市16区アンリデュナン病院(ミケランジュ通り)の前で、銃撃事件が発生し、1人が死亡、1人が重症とのことです。犯人は、スクーターで逃走中とのことであり、邦人の皆様におかれましては、以上を念頭に外出は十分ご注意下さい」という内容のメールでした。 このメールが届いたのは、この事件が起こった約2時間後の15時35分で、1日中ニュースを注意して見ているわけではない者にとっては、貴重なお知らせでした。 パリ16区といえば、東京で言えば、田園調布のような高級住宅街で有名な場所、日頃、治安が決して悪くない場所で、銃撃事件が起こるということは、かなり衝撃的なことです。 今年の3月にも、パリ16区の高校(Lycée...

2021年4月12日月曜日

パリの闇営業レストラン、捜査強化を受けて続々、発覚・検挙

  先日のパリ・中心部にある「パレ・ビビエンヌ」での超高級レストランの闇営業事件がM6(フランスの民放テレビ局)によるスクープで暴かれて、大騒動になって以来、パリ、イル・ド・フランス地域の闇営業レストランの警戒と捜査が強化され、続々とパリの闇営業レストランが発覚しています。 この闇営業レストランの捜査には、通常、街をパトロールしている制服に身を包んだ警察官とは別に、UPA(行政警察ユニット)、いわゆる私服警察官も多く動員されています。 残念なことに、この捜査の強化により、パリ市内及びイル・ド・フランス地域では、続々と闇営業レストランが検挙され始めました。 中でも、先週末、金曜日の夜には、パリ19区のレストランの闇営業夕食会の最中に地方警備局(DSPAP)の警察官が突入し、110人以上もの顧客が集まっていた夕食会が検挙されました。Cette...

2021年4月11日日曜日

大寒波によるワイン農家の被害とカーフールのワインフェア

        4月に入ってから、大寒波に襲われたフランスのブルゴーニュなどのワイン農家は、作物の大部分を失うという大惨事に見舞われています。葡萄の小さなつぼみが全てタバコのように茶色になり、触るとカサカサと音がするような壊滅状態にワイン農家は、必死の対応に追われ、多額の対策費を投じるも、その被害状況は、壊滅的です。 これまで、30年に一度と言われていたワインの生産地での、この被害が、今年に入ってからだけでも、3回もマイナス5℃以下の気温に見舞われているそうで、政府は、農業災害に対する補償の活性化を求められています。 フランスのワインといえば、フランスの文化とも言えるフランスの農産物の代表格であるひとつ。国がかりでの支援は、必須です。 ただでさえ、ここのところ、若者のワイン離れが叫ばれ、ワインの売り上げが低下している中、この新型コロナウィルスによるパンデミックにより、フランスのレストランは昨年の3月以来、まともに営業できた期間の方が短いくらい、レストランの営業停止は、ワインの売り上げに大きく影響します。 また、人との集まりやアルコールの販売なども時間制限、人数制限がされていることもあり、ますます売り上げ減少に拍車をかけられています。    そんな中、先週、近所にあるカーフールに買い物に行ったところ、いつもは、年に一度、秋頃に行われるワインフェアを今頃、やっており(ロックダウン中とはいえ、なかなか良く売れていました・・)、そういえば、少し前にワインフェアの招待状と割引券が来ていたことを思い出し、その日は、下見だけして、カタログをチェックして、割引券を持って、後日、出直して、ワインを箱買いしてきました。 以前は、ザルと言われるほど、お酒が大好きだった私も、最近は、あまり飲むことも減ったのですが、それでも染み付いた酒飲みの習性は、たくさん並べられた酒瓶、酒樽、積み上げてあるワインの木箱などを目にすると、なんだか自分の内側からムクムクと湧き上がってくるものがあり、なんだか一人でウキウキと嬉しくなってしまうのです。  とはいえ、私は、特にワインが大好きというわけではなく、詳しいわけでもないのですが、フランスでは、ワインが圧倒的にコスパがよく、別にコレクションをしているわけでもないのに、毎年、良さそうなワインを買い貯めていたものが、もう相当数あり、最近は、たまにお料理によっては、ワインが飲みたくなったり、友人が家に来て一緒に食事をするときぐらいしかワインは開けないので、あまりストックも減らなくなり、そうそう、もういらないかも・・と思っていたにもかかわらず、このワインフェアのワインの瓶や木箱が積み上げられている様子に思わず興奮して、ついつい買わずにはいられないのです。 ワインフェアに行くと、熱心なワインファンと思われるおじさま方に混ざって、ワインフェアのために、現地からワインを売りに来ている恰幅の良いおじさまなどに教えて頂きながら、ワインを選ぶのは、なかなか楽しいものなのです。 最近は、高級なワインではなく、お手頃価格のワインの中から、思わぬ掘り出し物を見つけることが楽しくなり、失敗しても、お料理に使っても惜しくはない程度のワインに照準を合わせています。 日本に一時帰国した際に日本でワインを飲むことは、まずないので、(せっかくだから、日本に行った時には、日本酒や焼酎などを飲みます)日本でのワインの価格がよくわかりませんが、本当にお手頃価格のものばかり、今年は、26本(3箱プラス2本)買いました。 私は、個人的には、ボルドーの赤が好きなのですが、娘が白ワインが好きだというので、「そんなに高くなくて、辛口で美味しいもの」と言って、お店のおじさんに紹介していただいたのがこちら↓↓↓です。           4.5...

2021年4月10日土曜日

イル・ド・フランスの集中治療室の占拠率150%突破 医療崩壊と実世界のギャップ

   今週の木曜日は、久しぶりに政府の記者会見もなく、今週のフランスには、コロナウィルス感染対策に関する大きな変化はありませんでした。 結局のところ、イースターの週末までは、ギリギリ国内の長距離移動も認められていて、フランスにとっての3回目のロックダウンが実質的に始まったのは、今週に入ってからのこと、まだ、その効果を期待するのは、時期尚早であるとしか言いようがありません。 今回のロックダウンは、学校のバカンス期間に重ねての学校閉鎖(バカンス+リモート授業)と数種類の店舗が営業禁止になったものの、街中に、まるで緊張感はなく、晴天も合間って、すこぶる平和な光景。 しかし、街中で見える平和な光景とはうらはらに、イル・ド・フランス(パリを中心とした地域)の集中治療室の占拠率は、とうとう150.5%にまで達し、フランス全体でも113.8%までに上昇しています。 医療に関しては、全くの素人の私は、集中治療室が150%超えの状態ということは、どういうことなのか、わかりませんが、恐らく、他の病室の患者を移動させて、器材を揃えて、仮の集中治療室として使っているのだと推察しますが、これでは、コロナウィルスだけでなく、他の病気の人も助かる命が助からなくなっている状態で、これが医療崩壊ということではないかと思っています。 手術の予定等を組み直しているという話は、聞いていましたが、ここまで集中治療室の占拠状態が膨れ上がれば、そうそう手術の予定をずらせる患者ばかりのはずもなく、加えて緊急を要する患者は、どうなっているのでしょうか? 長引く、制限下の生活に、こんな深刻な数字にも、国民は鈍感になり、(ある程度は、鈍感でなければ、精神的に参ってしまうのもわからないではありませんが・・)ロックダウンがどんどん、その言葉の重みを失っている気がします。 つい先日、パリの超高級レストランの闇営業のスクープが大スキャンダルになったばかりですが、これに続いて、昨日は、サン・トゥアン(セーヌ・サン・ドニ地域圏=イル・ド・フランス)の闇営業レストランが摘発されました。 先日の超高級・闇営業レストランの摘発により、警察の警戒が厳しくなっている結果とも言えますが、昨日、摘発されたサン・トゥアンのレストラン(こちらは、庶民的なレストランでしたが・・)は、警察が突入した時には、店内には、62人もの客がおり、ソーシャルディスタンスもまるでなし、食事中ということでマスクもなしの大繁盛状態だったそうで、いかに危機感がないかが、伝わってきます。 セーヌ・サン・ドニは、イル・ド・フランスの中でも、最も感染状態が深刻な地域。子供たちが学校へ行けない状態になっているというのに、ここまで他人事でいられる大人が情けないとしか言いようがありません。 この日のこのレストランの客は、62人全員、135ユーロの罰金を課せられました。 一方、先日の超高級・闇営業レストランの主催者とシェフは、弁護士同伴で、警察の事情聴取に応じているようですが、「これは、あくまで私的な空間での集まりであり、レストランではない」と主張しているようです。 しかし、昨年の10月末にレストランの営業停止が再開して以来、招待状などから、少なくとも15回の食事会が開催されていたことがわかっており、それぞれのメニューには、決して少なくない金額が記載されており、場所はどこであろうと商売であることには変わりありません。 恐らく、闇営業は、これだけではなく、想像以上に存在しているのではないかと思っています。「あくまでも学校閉鎖は最終手段、その前にやれることは全てやる!」と頑張っていたフランス政府ですが、これらの闇営業のレストランの摘発は、その前にやれることの一つであったに違いありません。 昨年末にもパリには、昼時になると、超満員になるレストランが今でもあるという話が聞こえてきたりしていましたが、警察も見て見ぬふりをしていると言われていました。 将来のある子供の学校生活を犠牲にしても続けられている闇営業のレストラン、今からでもせいぜい、力を入れて摘発してほしいと思っています。 子供たちに大してだけでなく、真面目に営業停止のままで、ずっと耐えている同業のレストランのオーナーに対しても、酷すぎる話です。<関連記事>パリの超高級レストラン、闇営業の大スキャンダルフランス人にとってのロックダウンの意味すでにトリアージュ(命の選別)の準備はできているパリ公立病院連合(AP-HP)ついに最終手段の学校閉鎖を決行 これでフランスは、危機を脱することができるか?...

2021年4月9日金曜日

進んでいそうで、結構、進んでいないフランスのオンライン・リモートシステム

     パンデミック以来、盛んに推奨されているリモートワーク、オンラインシステムです。「仕事もリモートワークを最大限に!」「現在閉鎖中の学校もオンライン授業に・・」と、オンラインシステムが急速に拡大した・・と思いきや、意外に浸透しきっていないことに、最近、いくつかぶつかっています。 以前に比べれば、やはり、オンライン化で、まず、銀行などに行くことは、特別なことでもない限りなくなり、振り込みや支払いなども全てオンラインでできるようになったりして、ずいぶん楽になっていることもたくさんあるのですが、それは、コロナ前からのことで、フランスは、1回目のロックダウンから1年経って、この一年間...