2021年4月6日火曜日

パリの超高級レストラン、闇営業の大スキャンダル



 パリのレストランは、コロナウィルス対策のために、昨年10月末から閉店したままで、もう半年近く、テイクアウト以外の営業は認められておらず、1回目のロックダウンから合計すると、かなりの長期間、閉店休業状態で、多くの店舗が危機に瀕し、廃業に追い込まれた店舗も少なくありません。

 そんな中、M6(フランスのテレビチャンネル)がパリ市内の超高級レストランが闇営業しているルポルタージュを潜入映像付きで報道し、また、映像の中で、このディナーの参加者が「多くの大臣とも、この種の闇営業の高級レストランで食事している」と証言していることから、単なる闇営業問題だけには、おさまらず、大騒動になっています。

 日本での自粛などとは異なり、フランスでは、全てのレストランが営業禁止の中の隔たれた空間の中での秘密の超高級レストランの営業に、しかも大臣クラスの政治家まで参加となれば、それはもう大騒ぎです。

 この閉ざされた豪華なデコレーションに囲まれた贅沢な空間では、扉を超えた時点から、皆が、まるでコロナの全くない世界のように振る舞い、マスクをしている人はゼロ、今では、懐かしささえ感じるようなビズー(お互いに頬を合わせ合う)で皆が挨拶しています。

 メニューは、高級なシャンパンからキャビア、フォアグラ、トリュフ、タラバガニ、雲丹、仔牛のフィレミニョン、車海老などで彩られた、有名なトップシェフの名前も添えられたメニューなどのお料理も含まれた最低でも160ユーロから500ユーロ近い(約65,000円)のメニューが用意されています。

 映像の中の会話は、「ボンジュール、ムッシュー、ようこそ! どちらからのご紹介ですか? 夜のメニューは、160ユーロからです。ここに来る人は、マスクを取ることになっています。この扉を通り抜けると、コロナウィルスはありません。私たちは、快適な時をお過ごしいただきたいのです。ここはプライベートクラブで、皆さんに自分の家にいるようにくつろいでいただきたいのです。」というウェイターの案内から始まります。

 そして、この参加者の一人が、「私は、今週、2〜3カ所の、いわゆる違法レストランで多くの大臣と食事しています。なかなかユーモラスな時間です。私たちは、依然として、やりたいことをやる民主主義の世界に生きています。」と証言しています。

 このM6のルポルタージュの報道を受けて、パリ検察庁が違法なレストランの営業で他人を危険に晒している危険な行為として、調査を開始しています。

 このレストランは、すでにM6の画像とネットワーク上の以前の出版物を考慮して、レストラン経営者はクリストフ・ルロワであるといくつかのメディアとインターネットユーザーによって識別されていますが、このパーティーの主催者とされている人物は、事実を否定しています。

 このレストランの営業に関しては、経営者、パーティーの主催者に対しては、1年の懲役、15,000ユーロの罰金が課せられる可能性、また、参加者に関しては、現行犯でなくとも、事実が確認されれば、マスク不携帯、また、ソーシャルディスタンスを取っていない二重の罰金(135ユーロ×2=270ユーロ)を課せられる可能性があります。

 しかし、500ユーロ近いメニューを食している人々にとって、この程度の罰金は、痛くも痒くもないものだとも思うのです。

 昨年のイースターのバカンス時期には、ヨーロッパ中が国境閉鎖されていて、国境突破するために、プライベートジェットで、リゾート地に出かける人まで出たことが問題となりましたが、全く懲りないこの上層階級の人々。

 特権階級意識、自分たちは特別だということに慣れている人は、むしろ、このような違法行為にも、かえって一般人よりも抵抗がないのかもしれません。これまでにも10月末以来、違法に営業しているレストランが摘発されて、1,000人近くの人がレストランで食事していた事実が今回の騒動で、再浮上しています。

 しかし、形は違うとはいえ、ウィルスは人種や階級の差別はなしに誰にでも感染するので、結果的には、街中やセーヌ川沿いで戯れる若者と同じようなもの。

 フランスの感染拡大が止まらないのも当然です。

 大臣級の人が参加していたというのが事実(これは、デマであるという噂もある)であれば、それこそ、スキャンダルもメガ級の大スキャンダルで、これはまた大きなデモにでも発展しかねません。


<関連記事>

「バカンス好きにもほどがある!フランス人の国をまたぐコロナウィルス外出禁止違反」

「スキー場オープンか否かで統一が取れないヨーロッパ フランスがダメならフランス人は隣国へスキーに行く」

「フランスの感染がおさまらないのは政府の責任というフランス人」



0 コメント: