2020年12月2日水曜日

スキー場オープンか否かで統一が取れないヨーロッパ フランスがダメならフランス人は隣国へスキーに行く

 


 ノエルと年越しをどうやら家族で祝えることになったフランスは、今度は、スキーがOKになるかどうかが騒ぎになっています。

 隣国のスイスやオーストリア、イタリアなどでは、制限付きでスキー場がオープンになることになったことから、フランスもスキー場を開けろ!と騒いでいるのです。

 スキー場側からしたら、スキーシーズンは限られているため、このシーズンに開けられないのは、大打撃になるのです。

 たしか、前回のカステックス首相の発表では、スキー場は開けてもいいが、リフトはダメという話だったと思いますが、リフトがなければ、事実上、閉鎖と大して変わらない状態です。

 スキー自体は、屋外のスポーツであるし、許可されても良さそうなものですが、リフトの混雑状態やスキーによって、人が集まる状態を危惧しているのです。そして、スキーに行くということは、アフタースキーの空間もあるのです。

 地続きのヨーロッパの中でも、スキー場に関しては、統一が取れていませんが、中でもドイツは、一番毅然とした態度で、スキー場の閉鎖を宣言し、また、ヨーロッパ全体にもスキー場は、閉鎖して欲しいと呼びかけています。

 フランスは現在のところ、ドイツに準ずる姿勢をとっていますが、スイス(ヨーロッパではないけど)やオーストリアなどは、「クリスマスには、リゾートでスキーも食事も楽しむ」と真逆の方向に進んでいます。

 いくら、フランスのスキー場が閉鎖になっても、そんなことで諦めるフランス人ではありません。

 第1回目のロックダウン中の4月のイースターの休暇の時期、気候がよくなってきたこともあり、フランス人は、ロックダウン中にも関わらず、国境を超えて、スペインのリゾート地などへ出かける人が後を経ちませんでした。

 あの頃は国境も閉鎖されていて、イースターの休暇の時期は、警戒体制も厳重に張られていた中、強行に国境を突破したり、中には、プライベートジェットまで使ってバカンスに出かける人まで現れました。

 フランスでスキーができなければ、近隣のスキー場がオープンしている国へ人が流れることは必須です。今回は、ロックダウン状態でもなく、おそらく、12月15日以降は、長距離移動も許可されます。

 国外であろうと、地続きの隣国へは、国境の通過もハードルが低いのです。

 マクロン大統領は、このノエルのバカンス時期に海外でスキーをしたいフランス人を思いとどまらせようと、バカンス突入前に、「制限的かつ説得力のある措置」を取ることを発表しています。

 レストランにしても、スキー場にしても、オーナー側がいくら衛生措置を整えても、お客側が衛生環境を尊重しきれない、感染を防ぎきれない場所でもあります。ましてやスキー場、ウィルスの大好きな気温の低い場所でもあり、感染の危険は高いのです。

 第2回目のロックダウン以来、感染状況は、減少してきていますが、ロックダウンが解除になり、ノエルのバカンスで皆が移動を始め、家族でノエルや年末年始を祝います。そのうえ、スキーにまで出かける人が出ては、無事に済むはずはありません。

 フランスのロックダウンの段階的な解除のカレンダーによると1月20日頃には、レストラン営業開始(感染状態が抑えられていた場合)とされていますが、年末年始が終わって、約2週間後、フランスのコロナウィルス感染は、再び増加状態にあると、私は思っています。

 

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「バカンス好きにもほどがある!フランス人の国をまたぐコロナウィルス外出禁止違反」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/04/blog-post_96.html






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