2020年12月27日日曜日

心配の種は尽きないフランス ノエルの後は、年越し 

   


 今年の特別なクリスマスは、我が家では、至って静かに過ぎ、また、近所でも大騒ぎをしている様子の家も見当たらず、むしろ、我が家では、ノエルどころか、娘がTGVですりにあったことで、(しかもクリスマスイブに・・)

(娘のスリ被害の話)https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/12/blog-post_25.html 

 彼女は、数日しかパリに滞在できないために、その間に、警察への被害届を出しに行ったり、お財布に入っていたIDカードやカードの再発行、保険のための手続きを進めるという、ノエルのバカンスとは思えない所用に追われる日を過ごすことになりました。

 フランスでは、25日のノエルの日は祝日ですが、翌日は土曜日とはいえ、休日ではありません。警察には、日曜も祭日もありませんが、とはいえ、クリスマスのピリオドということで、市役所は、土曜日もやっているはずなのに、住民課は休み。

 ある程度は、ネットでIDカード申請の手続きは、進められるものの、書類を提出することはできませんでした。

 警察に盗難届を出してもらいに行くと、ノエル直後などはガラガラかと思いきや、近隣の住民が家に沢山の人を招いて夜中まで大騒ぎをしていてあまりにうるさいという苦情を申請しに来ている人がおりました。

 我が家のすぐ近所ではありませんでしたが、やはり近隣での話、やっぱりノエルを家族だけ、6人以内でおとなしく感染に注意しながら過ごしていた人ばかりではなかったことをひょんなことから知ることになりました。

 考えてみれば、ノエルが終わったからといって、フランスは、全然、安心できない状況であることは、明白です。

 31日の大晦日の年越しのカウントダウンが待っているからです。

 ノエルが家族の集まりを主流としているのに比べて、年越しのカウントダウンは、友人同士の広範囲の集まりになるのが、一般的なフランス人の習慣です。

 家族の集まりならば、まだ、歯止めが効くものの、年越しの友人同士の集まりとなれば、たがが外れる傾向にあるのは、必須です。特に若者たちは、一度は許可されたはずの31日の夜間外出が禁止になったことに反発をしています。

 フランスで現在、人気急上昇中のYouTubeの若者向けのニュースチャンネルを運営しているYouTuber ユーゴ(Hugo Décrypte・登録者100万人・若者への影響力も大きいことから、マクロン大統領なども彼のチャンネルのインタビューに応じて、彼のチャンネルに出演しています)https://www.youtube.com/channel/UCAcAnMF0OrCtUep3Y4M-ZPw の調査によれば、若者の45%が31日の夜間ロックダウンに反対しており、友人同士で集まるためには、20時までに集まり、翌日6時に帰りさえすれば良いのだろうと開き直っている人が多いとか・・。

 また、フランス人の25%、若者に限れば50%の人が年越しのパーティーを予定している(ODOXA/仏・大手世論調査会社の統計より)という恐ろしい現実が示されています。

 ノエルの集まりで、そこそこ感染している人々が、この年末のパーティーでさらに広範囲に感染を拡大させる可能性が大きいことが、浮き彫りになってきています。

 イギリスで検出され、感染が急激に拡大している原因とされている変異種の拡散が一気にフランスでも拡大される危険を孕んでいます。社会や、世界の現状を正しく理解しないままにただただ、反発し、自由を叫び、身勝手な行動を続け、感染を拡大させ続ける人々には、怒りを感じます。

 現状を理解する、少なくとも、しようとすることは、国民の義務です。コロナウィルスが蔓延し続ける現在はことさらです。社会、世界の状況を見ていれば、今、自分たちがどのように行動しなければならないかは、明白です。「知らなかった・・よくわからない・・」では済まされません。

 多くの人の命に関わることなのです。自由には責任が伴います。でも、責任を取れないでしょう?

 本当にこのような人々には、怒りを禁じ得ません。「もういい加減にしてほしい!」本当にそう思います。

 もう年越しを数日後に控えて、「やっぱりフランスはダメだった・・」と思うであろう1月が恐ろしいです。


<関連>

「ノエルのバカンスに突入したフランス 夜間外出禁止が裏目に出ている」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/12/blog-post_19.html

 

 

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