昨日、イギリスのボリス・ジョンソン首相がコロナウィルス感染が急激に悪化していることから、ロンドン、イギリス南東部を再ロックダウンすることを発表しました。
クリスマスを目前に控えたこの発表にジョンソン首相は、厳しい面持ちで、「クリスマスを前にして、過酷な現実だが、国民を守るためには、他に選択の余地はない」と語りました。
これにより、イギリスのこれらの地域への往復の旅行は禁止、生活必需以外の事業は閉鎖され、クリスマスを含め、他の世帯との接触は禁止、他の地域では、12月25日にのみ許可されます。
このロックダウン宣言までは、23日から27日の間は、3世帯までは、集うことを許可していただけに、寸前になってのこの発表は、ショックもひとしおです。この突然の発表にロンドンを脱出しようとする人が続出したようです。
これを受けて、スコットランドの首相ニコラ・スタージョンは、休暇中も含めて、スコットランドと英国の他の地域との間の旅行は禁止することを発表しました。
世界でどこよりも早くワクチン接種を始め、コロナウィルスからの脱却への道を歩み始めたと思われたイギリスの急転直下のこの事態にヨーロッパ全体に衝撃が走っています。
また、このロックダウン宣言では、感染の急激な悪化の原因は、コロナウィルスの「変異種」の出現によるものとしており、この変異種は、感染率も致死率も感染の速度も、これまでのコロナウィルスよりも高く、この変異種による感染がすでにこれまでに1,000件以上認められています。
イギリスは、この「変異種」の検出については、すでにWHOに報告済みとしています。
このニュースを受け、フランスでもこのコロナウィルスの「変異種」は、フランスにも感染が広がる可能性があるのか? 「変異種」はようやく接種が始めたワクチンが効かないのではないか? などと、物議を醸し始めました。
とはいえ、フランスは、現在のところ、11月のロックダウンのおかげで感染が他のヨーロッパ諸国ほど急激には、悪化してはおらず、「フランスは、第2波の対応に成功している。イギリスや他のヨーロッパ諸国の感染悪化は、他の要因があるのではないか?」などと豪語している専門家もいます。
相変わらず、自信たっぷりの様子に聞きながら、ヒヤヒヤします。
ドイツの感染悪化も深刻ですが、すでに以前から、厳しい対策をとっており、イタリアなどの他のヨーロッパ諸国も続々と厳しい措置を取り始めています。
オーストリアは、クリスマス直後からのロックダウンをすでに発表済みです。
いずれにせよ、クリスマスを前にしたこの段階で、さらに厳しい措置を取らざるを得なくなっているヨーロッパの隣国が、結果的には、1月以降には、フランスと逆転する状況を生むのではないか?
フランスは、このままノエルを迎えて、本当に大丈夫なのだろうか?と、日々、刻々と変化していく状況に心底、ノエルを楽しむ気分には、到底なれないのです。
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「フランス(ヨーロッパ)でコロナウィルスが広まる理由」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/03/blog-post_19.html
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